「力こそが全てだ!」
『ロックマンX4』に登場する8大ボスの一体。モチーフは
東洋の龍。
疑似ファンネルとは関係無い。
ちなみに、同シリーズで初めて架空の生物をモチーフにしたボスである。
*1
担当声優は
長嶝高士
氏。
同作品では
スラッシュ・ビストレオも演じている。
『X5』では波動拳使用時のみ声を発するが加工されていない。
『ロックマンX5』ではデータのみが復元され、トレーニングモードの相手として登場する。
あくまで初心者用チュートリアルなので、性能は抑え気味。部屋も狭く、即死トラップのマグマもない。
また、使用する技も
波動拳、急降下、火炎放射(体力半分以下で使用)だけになっている。
イレギュラーハンター第14特殊部隊の元隊長。
素手による体術を極めた武道家であり、ハンターとしての実力も指折りで、上層部からの信頼は厚かった。
オープニングステージの巨大浮遊都市「スカイラグーン」にて
暴動を起こしたイレギュラー部隊を鎮圧するため、
エックスと
ゼロよりも一足先に現場に急行するも、時すでに遅くスカイラグーンは墜落。
下の都市ごと巻き込んで壊滅的被害が発生してしまう。
イレギュラーはエックス及びゼロによって処分されるものの、後日
イレギュラーの容疑をかけられたレプリフォースによる反乱が発生。
ドラグーンはその最中に突如ハンター本部を脱走し、レプリフォースの陸軍と共に火山地帯に潜伏する。
火山地帯最深部で対峙したエックスとゼロは「何故ハンター司令部を裏切った!?」と問い詰めるが、
ドラグーンは「
答える必要はない」「知りたければ俺と戦え」と戦闘を要求。
それでも戦闘を拒むエックスに対してはスカイラグーン事件の真相を明かし、
更に「最高の気分だったぜ!!」と高笑いしてエックスの怒りを煽った。
……そう、彼はスカイラグーンの動力炉を破壊し墜落させた張本人だったのである。
しかし、エックスとゼロがドラグーンを倒すと騒動に加わった経緯を語る。
彼は常日頃から「(同じハンター組織の)エックスやゼロと本気で戦い、どうしても勝ちたい」と叶わぬ願いを抱いており、
そこに突け込んだ
シグマの「レプリフォース側につけ」という誘惑に負けてしまった事を述べる
(よく見ると彼のライフゲージ下のアイコンは「Σ」。彼を含む
8ボスの内3体はレプリフォース所属ではないため)。
その後エックスには「本気で戦えて嬉しかった」と、ゼロには「済まなかった」と言い遺し、絶命した。
なお、撃破後に会話イベントが用意されているのは歴代の全8ボス中でもドラグーンのみ。
原作における性能
戦闘では武道家という設定の通り、体術を中心に戦う。
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主な行動パターン |
- 波動拳
- 上下に撃ち分け可能な炎を纏った波動を放つ。
- 2発まで連続で撃って来るが、体力が減ると最大3連射になる。
- 上下弾共にジャンプで回避可能、そこそこの隙があるので反撃も慣れれば容易。
- 昇龍拳
- 拳に炎を纏ったアッパーカットを放つ。
- 格ゲーの昇龍系同様落下中は無防備なので攻撃チャンス。
- 着地硬直は無いので欲張らない事。
- 他の技から連携で撃って来るので間合いに注意。
- 急降下跳び蹴り
- ジャンプ後、斜めに急降下する蹴りを放つ。
- 大ジャンプが合図なのでダッシュで下を潜ればOK。
- 火炎放射
- 口を大きく開け、その場で火炎を吐く。
- 予備動作が長く攻撃時間が長い。
- 見てから飛び越すのが容易な上、隙だらけなので絶好のチャンス。
- 火柱
- 部屋の端のマグマに弾を投げ込んで火柱を起こす。
- その後昇龍拳を2回放つので距離を取る事。
- 火炎弾
- 体力が低くなると使用。
- 真上に火炎弾を吐き、しばらくして広い範囲に隕石のように降らせる。
- 左上が安全地帯なので分かってれば回避は簡単。
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行動はある程度パターン化されているもののアルゴリズムは優秀で、初心者にとっては壁ボスになり得る。
連携を含めた豊富なパターンを理解するまでが大変だが、理解すれば回避困難な攻撃は無く、隙も多いので弱点なしノーダメを十分狙える良いボスである。
8ボス戦時に限り、なんと
ライドアーマーに乗ったまま戦いを挑む事が出来てしまう。
ライドアーマー破壊前にドラグーンを倒すには少々慣れが要るものの、適当に戦うだけでもライフを半分は削れる。
楽に勝ちたいなら是非活用しよう。ハンター組織を裏切ってまで真剣勝負を望んだ彼にこの仕打ちはあまりにも酷だが…。
尤も、ここまでやってもミスをしてしまったら次戦以降は普通に実力勝負を強いられる事になる。
こうなると攻略が非常に困難になるので注意しよう。
さらに、エックスならともかくゼロで戦う場合
弱点武器が存在しないため、なおさら厳しい
(弱点武器を持っているはずの
フクロウルから取得出来るのが、敵弾をセイバーで撃ち落とせるようになる「天空覇」のため)。
…と思うかもしれないが実はウェブ・スパイダスから取得出来る雷神撃が弱点であり、
弱点武器特有のリアクションこそ取らないものの大きなダメージを与えられる。
動きが素早いので、長時間動きが止まる口からの火炎放射に対して背後を取った時くらいしか狙えないが。
初の幻獣モチーフ、オープニングと撃破後に会話イベントが用意されている等、意図的に強ボスに調整されたのは間違いないだろう。
さらに彼の特殊武器を弱点としているボスは「氷系ボスは8ボス最弱」を地で行くボスなので「
最後に倒せ!」と言わんばかりの配列である。
『
X8』のバンブー・パンデモニウムもライドアーマーに乗った状態で戦う事が可能だが、台詞は変化しない。
攻撃方法、更には首にかけた数珠、腹部(背中ではない)には
天の文字。
どう見てもモデルは
拳を極めし者としか思えない。
実際、デザイナーは「上半身の数珠のようなものは豪鬼のオマージュ」と発言している。
ただし
竜巻は
やっぱりまたハブられた。
「命懸けで戦ってこそ意味がある!」
前述の通り続編の『X5』ではチュートリアルステージの〆に出現。
上下撃ち分けの波動拳の回避に新アクションである「しゃがみ」の練習台として戦う事になる。
シグマや
VAVAといった前例こそあるが、生きてたとか蘇ったとかではなくデータをエミュレートしたとの事。
部屋が狭くなっている点に注意。
行動パターンは、
- 波動拳を三連発→反対側にジャンプ
- 体力がある程度減ると波動拳二発→火炎放射→反対側にジャンプからの急降下
となっている。
昇龍拳、火柱、隕石は使用しない。
『アニバーサリーコレクション』の「エックスチャレンジ」ではシャイニング・タイガードとコンビを組んで4-1に登場。
ドラグーンのボス部屋での戦闘になり、タイガードが居る事を除けば基本的に攻略法は変わらない。
余談だが、PVでこのタッグが紹介されているのだが、つま先が触れただけでエックスが消し飛ぶようなマグマを、
タイガードはノーダメージで攻撃を続ける姿が確認されている。
他のボス同様、何者かによって具現化されるが、与えられた役割よりも闘争本能を優先してプレイヤーに挑む。
また、戦闘前後の会話ではリコ(本作のオリジナルキャラクター)の正体を知っているような言動を見せる。
3Dになった事で波動拳の高低差が分かりにくくなった他、隕石は降り注ぐ数が増えてドラグーンも使用中は無敵になっている。
でも左上が安全地帯
また、本作の追加要素として昇竜拳から急降下に繋げてくるようになり、更には急降下の直前にプレイヤーの位置を狙って軌道修正までする。
竜巻はまたしても追加されなかった
武器に特殊効果を付与できるボスチップとしてもドラグーンが使われており、
ランチャー系の武器に装着可能。
「豪火炎弾」という火の玉が発射されるようになり、当たった的に火傷の持続ダメージを与える。
そして、2021年1月のアップデートでプレイアブル化を果たす。
敵キャラクターのプレイアブル化は
前例こそあるが、8ボスの中では本作のドラグーンが初となる。
固有の
スキルで波動拳と昇竜拳を使用するが、前者は火の玉状になり、空中でも発射可能、弾速が早い、真上や斜めにも攻撃可能と使い勝手が良い。
後者は高火力で使用中は無敵と高性能だが、出が遅く空中では使用できない点に注意。
なお、本作の登場キャラの大半は原作からボイスを流用しているため、ドラグーンは他のキャラよりボイスのバリエーションが少ない。
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プレイ動画
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ボス戦(原作との比較)
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漫画版での活躍
岩本佳浩氏が手がけたボンボン版では、ゲーム版と同様にエックスと本気で戦うためにハンター組織を裏切っており、
ウェブ・スパイダスを倒した後のエックスに対して遠目から殺気を放っていた。
この後、原作同様に熱い戦いが繰り広げられる…筈が、
2度目に姿を現した時にはフクロウルと共に死んでいた。
な…何を言ってるのかわからねーと思うが(ry
実は連載当時、『コミックボンボン』誌内で大幅な路線変更が起こり、
岩本氏の『X4』は構想6割の時点で連載打ち切りの憂き目に遭ってしまったという経緯がある。
このためラスト2話の時点ではまだボスが6体も残っていたが、1話でその内4体が一気に倒され(ドラグーンもこの1体)、
最終話で残り2体を倒しつつ、エックスとゼロのドラマを補完してシグマの元に向かう所で完結、
という凄まじく駆け足かつ不完全な展開で終わらせざるを得なかったのだ。
岩本氏もこの事は直接な表現は避けながらも「残念だなと思った」と語っていたが、後にファンの声に後押しされて「復刊ドットコム」にて復刊が実現。
その際、
カットされたドラグーン戦や結末に至るエピソードなどが加筆された。
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追加エピソード(ネタバレ注意) |
前述の通り、復刊版ではエックスとドラグーンの死闘が加筆されており、
ビストレオやフクロウルなどのレプリフォース軍の幹部を瞬殺している暴走状態のエックスと互角に戦っているシーンが描かれている。
また、この時のエックスは 繰り返される過ちや仲間を失っていく事の悲しみのあまり、
大戦を早期終結させるために絶大な力をもたらす故に「諸刃の剣」となる最凶のアーマー「アルティメットアーマー」をライト博士から譲り受けており、
レプリフォースを全滅させるために ヤンデル暴走状態だったが、ドラグーンはこのエックスの状態を見抜き、
「貴殿の力は脅えなり!!」
「故に道もなし!!」
と一喝して 昇龍拳を叩き込んだ。
「天は伝説の強者を与えはせぬか…」とドラグーンが呟くと、攻撃で一瞬正気に戻ったエックスが立ち向かい、
それを喜んだドラグーンはその後エックスに一騎討ちを仕掛け、敗れる。
ドラグーンの亡骸を背に、エックスは抑えきれない涙を流しながら独り佇むのだった。
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MUGENにおけるマグマード・ドラグーン
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gm氏製作 |
サイト閉鎖により、現在は入手不可能。
『X4』の ドットを使用して製作されている。
原作の技は一通り搭載されており、それら全てがガード不能。
特に隕石を降らす技等は発動中無敵のため、 人操作なら AI殺しし放題で勝っていけるが、
AIは未搭載なので、一方的に隕石を食らい続ける心配は無い。
柊竹梅氏の外部AIパッチが存在したが、こちらも公開停止。 動画使用禁止になった。
このパッチを適用すると火炎放射、火柱、隕石の三つが ゲージ使用技になるため、一方的にハメて勝つという事はない。
また、 原作再現のためノーガード戦法、遠距離から波動拳を連射し、 ゲージがあればファイヤーブレスも使う。
また、7~12P カラーを選ぶとゲージが自動増加するようになる。
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Snowwolf氏(飄雪蒼狼氏)製作 |
MUGEN1.0以降専用だが、Win版対応パッチも公開中。
旧バージョンでは豪鬼の ボイスが使用されていたが、最新版は原作のボイスに変わっている。
瀕死時の 即死技には 藤原妹紅が登場し、二人で「龍凰滅神拳」を用いて敵を吹き飛ばす。
現在氏のサイトからはOneDriveへ繋がらないが、下記の動画やyoutubeからのリンクは生きているので安心されたし。
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Gladiacloud氏 & Beximus氏製作 |
- Gladiacloud氏 & Beximus氏製作
MUGEN1.1専用。
上記Snowwolf氏のものをGladiacloud氏とBeximus氏が共同で改変したもの。
不足分を補うためか、ボイスの大半が『ストIII』の リュウのものになっている(何故か素材があるはずの波動拳と昇龍拳も)。
ドットが幾つか描き足されており、 竜巻旋風脚も使えるようになった。
AIは未搭載。
2020年にはKenshiro99氏との合作で、スプライトの修正・追加と『MVC1』仕様を導入した再構成版が公開された。
こちらには対人用のAIが搭載されている。
また、このドラグーンをDarkWolf13が『MVC2』風に改変したものも公開されている。
AIは未搭載。
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D.Mugen氏製作 |
MUGEN1.0以降専用。『X5』仕様のドラグーン。
行動パターンは原作と異なり、バックステップをしたり、着地と同時に火炎放射を使う事もある。
トレーニングモードのボス部屋も公開されている。
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出場大会
削除済み
出演ストーリー
*1
『X3』までは実在・現存する動植物で統一とされていたが、
このドラグーン以降、架空の生物をモデルにしたボスが、必ず一体は登場するようになった。
『X4』マグマード・ドラグーン(龍)
『X5』
スパイラル・ペガシオン(
ペガサス)
『X6』
ブレイズ・ヒートニックス(フェニックス、
不死鳥)
『X7』ウィンド・カラスティング(
鴉天狗)
『X8』アイスノー・イエティンガー(イエティ、
雪男)
『コマンドミッション』ナインテイルズ(
九尾狐)
また、「ロックマンゼロ」シリーズのボスはミュートスレプリロイドと称され、大半が
神獣や
魔獣をモチーフに作られており、
8ボスどころか
ラスボスの
側近達も神話に登場する怪物や聖獣から由来している。
最終更新:2024年05月10日 09:05