ヒューゴ・ジルクリスト


「こんな私を…父と呼んでくれて…嬉しかったぞ…
 おまえには何ひとつ…してやれ…なかったのに…」

ナムコのRPG『テイルズオブデスティニー』の登場人物。
担当声優は 内海賢二 氏。
レンズを使った商品を主に販売している世界最大規模の企業「オベロン社」を一代にして築き上げたオベロン社総帥で、ルーティリオンの父
(ただし、ルーティは母クリスのものであるカトレット姓を、リオンに至っては偽名を名乗っている)。
PS版では顎鬚が目立っていたが、PS2版ではよく見ないと気付かないほど分かり辛くなっており、スタイルも含めて全体的にスマートな印象となった。
また、眼鏡も追加されている。

元々は考古学者で、とある遺跡で発掘したソーディアン・ベルセリオスを手にした時、ベルセリオスに潜伏していたミクトランに操られてしまう
(つまり、ストーリーに登場するヒューゴの殆どはミクトランに操られている状態であり、本来の彼ではない)。
スタン一行を巧みに誘導して神の眼を奪い、空中都市群を復活させる事に成功。
PS2版では更にグレバムをもその手中で操り、空中都市群復活の準備のために各地を廻らせていた。
最期は無差別地殻破砕ビーム兵器「ベルクラント」の最深部でスタン達と戦い、死亡する。
(PS版ではグレバムが各地を廻った理由は特に明らかにされなかった。ベルクラントを切り離したのも外殻完成により不要とミクトランが判断したため)。

本来は優しい人柄であり、死の間際にそれを窺わせた。ルーティを捨てた理由は「巻き込みたくなかったから」との事。
また、PS2版ではミクトランに体を乗っ取られながらも、最後の力でベルクラントをダイクロフトから切り離し、ミクトランに殺されかけていた娘達の命を救った。

矢島さら氏による小説版では、いのまたむつみ氏が描いた彼のイラストがある。
ドラマCD『プルースト・フォーゴットン・クロニクル』では「本当のヒューゴ」が仮面の男として度々リオンの前に姿を現していた。
ソーディアンマスターの資質は遺伝性である事から、彼自身も資質を所有している(シャルティエが指摘)。

啄木鳥しんき氏による漫画版『神の眼をめぐる野望』では、乗っ取られていたかどうかの真偽は不明。
後日談ではヒューゴがルーティを捨て、エミリオにリオンという偽名を付けた理由を、
「世界を混乱に陥れた大悪人として処断された際、実子である2人に制裁が及ばないようにするためだったのではないか」
とルーティがスタンに話していた。

ちなみに漫画版でのラスボスはミクトランではなく「ソーディアン・ベルセリオス」そのものである。*1
そのためヒューゴの死後、今度は偶然手にしてしまったマリアンを操り、最後の最後でスタン達の目の前に立ち塞がった。

(以上、Wikipediaより転載&加筆)

+ 本編以外での活躍について
テイルズシリーズの中でも1,2を争う人気キャラの父親という美味しいポジションではあるが、いかんせん外伝作品での出番が無い。
ラスボスですらお呼びがかからないのだから仕方ないね。*2
…だったのだが、モバゲー内のソーシャルゲーム『テイルズ オブ キズナ』にて、
『テイルズオブディスティニー』の新規参戦キャラとして他のTODボス共々参戦。
今まで設定画以外のイラストが存在しなかったが、今回の参戦にて新たに描き下ろされた。やったね!
さらに関わりのあるキャラクターと二人一組みのイラストに変化するコンビカードへ進化可能というおまけ付き。
しかし、肝心のパートナーがでも息子でもでもなく、よりによって一家破綻の原因となったこいつ。何故だ!

+ デザインについてあれこれ
前述したようにヒューゴはリメイク版が発売されるまで設定画が存在せず、ドット絵以外に資料が無かったため、
メディアによってデザインに差異があったりする。特にPS版は顎鬚が目立ち、服の装飾も少ない地味な格好をしており、
現在とは大きく異なるデザインとなっている。

+ 原作での性能
戦闘時はソーディアン・ベルセリオスを用いた剣技や晶術による攻撃を行う。

PS版ではルーティの「スナイプエア」「スナイプロア」やリオンの「空襲剣」を使ってくる。
この辺りは流石2人の父親と言った所か。ただし技名は表示されない
(余談だが、「スナイプロア」と「空襲剣」は殆ど同一の技だったりする)。
また、回避技に(表示されないが台詞をちゃんと言っている)「ミスティックシャドウ」を持っており、
発動中無敵のため、乱舞技を回避されるとこちらが大きな隙を晒す事になる。
加えて晶術の詠唱速度がやや短いものの、他の敵と同じく全員で画面端に押し込めば然程苦戦はしないだろう。
範囲と威力に優れる攻撃晶術「ディバインパウア」のダメージに少々注意する程度だろうか。

PS2版では剣技・晶術の大半が新規のものに差し替えられた。
非常に威力の大きい光闇属性晶術「アンビバレンス」と、1度だけ使用する光闇属性晶術「アークエンジェル」が厄介。
耐性を付けていなければ(難易度にもよるが)即死級のダメージになるため、
プレイヤーは見てから回避余裕だがパーティメンバーが巻き込まれて窮地に、なんて事が日常茶飯事。
また、晶術詠唱中はヒューゴの周囲に攻撃判定が発生するので、弓などの飛び道具でなければ詠唱阻止は難しい。
「アンビバレンス」以外にも光・闇属性の攻撃を多用するため対策はし易い…と思いきや、
各種剣技には別々の状態異常が付加されているため、複数の状態異常を防ぐアイテムも必須となる。
まさに敵方の総大将に相応しい強さであり、ラスボスと肩を並べる強さとまで言われる事も。
実は睡眠耐性が無い(ルーティは睡眠攻撃可能。ヒューゴの、ミクトランへのせめてもの抵抗だろうか)とはいえ、
それはあくまで防御面の穴に過ぎず、気を抜くと苛烈な攻撃によりあっさり壊滅状態に。
…まぁ、このゲームのボス全般に言える事だが浮かせてハメればOKなんだけどな!


「ありが……とう…… ルーティ……無事で……」


MUGENにおけるヒューゴ・ジルクリスト

無虚氏(muko氏)によるPS2版仕様のヒューゴが存在する。
2019年のYahoo!ジオシティーズ終了に伴い氏のサイトは消滅してしまったが、OneDrive自体は健在なので現在も入手可能。
元々がボスキャラなだけあって性能もガード不能や無敵の長い技等高性能な技が揃っている。
氏によって「ディバインパウア」などPS版にて使用された晶術や、ルーティとリオンの技が追加されており、原作よりも技が豊富。

2010年7月にリメイクが行われ、β版が公開された。
「スナイプエア」「空襲剣」などルーティやリオンの技がオミットされ、その後の更新によりガードブレイクやボスモード(11P、12Pカラー)などが追加された。
11Pを選ぶと原作のようなボスモードとなり、12Pでは足元に攻撃判定のあるバリアなど更に強化された超ボスモード(ゴールドカラー)になる。
2011年9月には、更に術詠唱時の障壁展開のON・OFFやAIパターンの追加がされ、ランクに応じた調節がしやすくなった。
最初から程よく暴れるAIが搭載されており、特殊カラーにすれば狂キャラらしい実力を見せてくれる。

その後、2012年10月の更新により『テイルズ オブ キズナ』版のカットインが追加された。
オプションで旧版(『儚き刻のリオン』版)のカットインに変更可能なため、好みに合わせて変えてみると良いだろう。
カットインの追加に伴いAIも少し更新されており、以前のAIに比べ剣技の使用頻度が増えた分、晶術の使用頻度が下がっている。
そのため以前のAIと比べると強さや火力は劣るものの、色々な技を使用する魅せるAIに仕上がっている。

なお、フォルダ名は旧版が「dc_hugo」、更新版が「dc_hugo2」となっている。
上記の通り旧版と更新版は仕様が異なるので、DLの際はよく確認しておこう。

出場大会

更新停止中


*1
原作とは異なり、コピー元であるハロルド・ベルセリオスの人格が完全に残っていた。
更に天地戦争の最終局面で、マスターである「カーレル・ベルセリオス」を、ミクトランとの相討ちに見せかけて殺害している。

*2
『テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー』にてリオンとの会話の中でではあるが、ヒューゴの存在を示唆する内容が出ている。
尤も、ゲーム開始の時点ではマリアン共々キルガリムに喰われた後のため、ストーリー中に直接登場する事は無い。
リメイク版『ディスティニー』と発売日が近かったために設定がまとまっていなかったのか、本来の家族思いな優しい人物ではなく、
家柄のためにリオンの事を着せ替え人形としか見ていない人物として語られている。


最終更新:2020年01月22日 01:57