オリジナルの原作は、仮面の力で怪人となった主人公が普段は表に出さない邪悪な一面を増幅させられた事で、
日頃恨みを抱えていた人物を次々惨殺し、挙句の果てには警官隊と衝突して大量殺戮を起こすに至り、
その所業を恐れた恋人に射殺され、マスクを預かった別の人物もまた好奇心から被ってしまい……
というダークなサイコホラーで救いの無い筋書きだった。
1995年に公開された実写映画版は主演のジム・キャリー氏がコメディアンとして活躍していたため、
作風もそれに合わせたコミカルなものとなっており、映画をベースとしたアニメ及びコミックシリーズ『Adventures of the Mask』も作られた。
原作版での仮面は変身者を殺人願望のようなもので支配してしまい、
例外無くタチの悪いジョークのような暴虐を働くようにするアイテムである。
その出自も、南米奥地の未開の部族が祀っていたという以外は全くの謎。
また、当初は仮面自体が意志を持ち、所有者に語りかける描写もあった。
ちなみに変身した者は老若男女人種を問わず、例外無く顔が本ページ冒頭のアレになる。
一方実写映画版では、北欧神話最大の詐欺師でろくでなし、
神々の黄昏を招いた大戦犯こと悪神
ロキの力が宿った仮面という設定であり、
仮面も南米風の翡翠マスクから飾り気のない木質になっている(被るとのっぺりした緑色の顔面に変化するのは同じ)。
被った者の普段は抑圧している欲望を解放させる力があり、使用者によって変身後の行動は異なる。
また、変身者は物理法則無視の不条理な現象を次々と起こして相手を翻弄する、いわば
ハジケリストみたいになる。
竜巻のように回転したり、目玉が飛び出すといった漫画的なオーバーアクションをSFXでリアルに描写した演出が、
演者であるジム・キャリー氏のコミカルな演技と相まって高評価を得たのである。
続編の映画版『マスク2』では流れ着いた仮面がまた人間に渡り(何の因果かジェイミー・ケネディ演じるエイブリーも銀行員)、
さらに
ロキの仮面を付けたまんま子作りをした事でロキの力を持った赤ん坊が誕生する事態に。
この異常事態に
「お前のマスクを人間界から回収して来い!」と
オーディンから命じられ天界からロキ本人が出張ってくる。
しかしジム・キャリー氏から演者が交代した事と、続編である必要性の無さから評価は散々。日本での知名度もそんなに高くない。
ちなみに仮面着用時はつるっパゲだった前作とは異なり、『2』では髪の毛が残っている。
後年、TBS系列のバラエティ番組『櫻井・有吉 THE夜会』において、山寺氏と
宮野真守氏が出演した際、
マスクの顔芸を宮野氏がモノマネし、それを山寺氏が吹き替えるというパフォーマンスを見せた。
MUGENにおけるマスク
現在2体が確認されており、どちらも原作ばりの変幻自在な攻撃が持ち味。
また、SFCソフト『MASK SOMEBODY STOP ME!!』の演出も取り入れられている模様。
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Mammalman氏製作 |
WinMUGEN、 新MUGEN両方に対応。デザインは実写映画およびアニメ版寄り。 やってる事は原作準拠でかなりエグイけど
システムは MVC風で、ver1.0(2019年11月27日更新)からはアドバンシングガードなども実装された。
何処からともなく武器を取り出したり、身体の一部を変化させるなどして技を繰り出す。
基本的には飛び道具や 設置の性能が優れている一方で通常技はそれほどでもないため、離れた間合いで戦うのが得意。
ハルクのような筋肉ダルマになってガンマチャージよろしく体当たりしたりする他、
撮影の準備をし、失敗するとそのまま写真を撮る当て身超必などユニークな技が多い。
また、コンフィグで2種類の ニュートラルポーズが選択可能な他、体力やゲージの自動回復、サイクバーストの様な喰らい抜けの有無も設定出来る。
AIはデフォルトで搭載されている他、ホルン氏による外部AIも公開されている。
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regisc氏製作 |
MUGEN1.0以降専用。こちらも実写映画版に近付けたデザイン。
ちなみにこっちのマスクも、ハルクに似た姿に変身する コマンド投げがある。緑色繋がりなのだろうか。
Axkeeper氏の ジョーカーを改変したもので、一部の技にその名残が見られる。
…実は ボイスもそのまんまだったりするのだが、元々騒がしいキャラなのであまり違和感が無かったりする。
高速で走り抜けて相手を錐揉み回転させて行動不能にしたり、
カウボーイの装いで銃や投げ縄を駆使したり上空からピアノを落としたりする他、
超必殺技では極太のビームを出したり、戦車で轢いたりプロペラ機で爆撃するなど、こちらも多彩な技を使う。
……が幾つかの技のコマンドが被ってしまっており、そのままだと人操作では使用できないので注意。
また、
ゲージを消費するのではなくゲージが一定以上溜まっている状態で使える
超必殺技があるなど、やや癖のある仕様となっている。
AIはデフォルトで搭載済み。
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上記2体が作られる以前にも、Juan Carlos氏によるSFC版のドットを使用した
ちびキャラが存在していた。
公開場所であった氏のサイトが消滅したため、残念ながら現在は正規入手不可。
出場大会
プレイヤー操作
*1
「(煙が出るほどに)俺ってセクシーだぜ!」といった意味。
テレビ放映版の吹き替えでは
「絶好調!!」というセリフになっている。
最終更新:2024年09月20日 20:21