コンマイ語(遊戯王)

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コンマイ語(遊戯王) - (2022/07/13 (水) 01:46:13) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/03/07(水) 09:32:14
更新日:2024/04/10 Wed 13:27:33
所要時間:約 32 分で読めます




コンマイ語とは、『遊戯王オフィシャルカードゲーム』(以下OCG)において頻発する一部のカードのテキストやKONAMI事務局から出される裁定のこと。

OCGの一部のルールの複雑さ、それに対する事務局の説明の珍妙さを揶揄した言葉である。


概要

「コンマイ(KON MA I)」とは元々は「コナミ(KON AM I)」の誤植*1を指し、ウィキペディアでも誤植の項目に一例として載っている他、
『現代用語2008』にも「コンマイクオリティ」*2として掲載された(ちなみにコナミ自体はコンマイという単語を当然嫌っている。自社がやらかした癖に)。

現在のように、音ゲー関連ではなく主に遊戯王OCGについて使われるようになったのは、
事務局の対応の悪さが原因である。
元々効果処理が解りにくく、裁定が頻繁に変わるカードも多い遊戯王OCGであるが、
社内にもルールを把握している人間が少ないのか、説明をコナミに求めても「調整中」を始めまともな返答が返ってこないことがある。

時には対応者によって裁定が変わるという大問題まで起こり、
決闘者の間で静かな怒りとともにネタとして浸透していった。

※注意:調整中(遊戯王OCG)の項目にもあるが、事務局が実際に調整中と返答するわけではない。
ただし、「調整を行っています」とかはある。

2014年3月21日から「マスタールール3」が適用された。
これに伴い、「わかりやすさ」を追求するためカードテキストの書き方を一新。
カードの効果テキストに通し番号が付き、ダメステタイミングが明確になるなどコンマイ語問題を解消するための企業努力が見られるようになった。
また、不明確だったテキストのカードが再録の度にエラッタ・裁定が出されるなど、紆余曲折を経ながらも少しずつ改善されてはいる。
再録されていないカードに関してもゲームに収録される際にエラッタされる事がある。

2017年3月25日から適用された「新マスタールール」からは大幅なルール変更に伴い、
モンスターゾーンに関係するカードの大半が「読み替え」なる事実上のエラッタを受けた。
再録でテキスト不備を直されたばかりの《ヨコシマウマ》はその代表例だろう。
それ以外のカードでも「攻撃表示のまま裏側にする」カード《闇の訪れ》が読み替えによって裏側守備表示に決定した。
これは守備表示にならないリンクモンスターに影響する事を懸念しての変更ではあるが、同時に裏側攻撃表示が消滅。

未だにまとめサイトやSNSでセンセーショナルに取りざたされる事もあるのだが、
改善された事を知らない「叩きたいだけのエアプレイヤー(又は元プレイヤー)」が炙り出されてしまう現象も度々起こっている
後述する物も含め、裁定やルールが更新されていたり、そもそもソースが曖昧な物も多く注意が必要。



事例

主に話題となったものを上げるが、言葉が違うだけで「調整中」と同じく「ルールが定まっていない」と思っていただければ概ね間違いない。

調整中

詳しくは当該項目参照。恐らくもっとも多いパターンである。
ちなみに実際に調整中と返答されるわけではない。

一例とこんな例が挙げられる。
運命の火時計
カード1枚のターンカウントを1ターン進める。

2012年4月になって、《運命の火時計》についての説明で、

A:そもそもどのカードに対して発動できるのか、その他全てにおいて調整中

という進化した説明を見せた。

現在では
「適用されている『ターンをカウント』するカードの効果を一つ選び、そのカウントを1ターン進める」効果であり、対象をとらない(下記参照)
と、ちゃんと解説されている。


海外版カードとの非互換

まず前提として、日本語版カードと海外版カードは基本的に同一の内容であり、混ぜて遊ぶことが可能となっている(ルールブックにも記載がある)。

しかし、英語版の《Assault Mode Activate》(日本語名:バスター・モード)を発動して日本語版の《/バスターモンスター》を出せるか、という質問に対しての回答が話題になった。

A:いいえ、カードが違いますので特殊召喚できません。

日本語版は「○○/バスター」、英語版は「Assault Mode ○○」という表記。
確かに名称が全く違うので、仕方ない……のか……?

現在は修正され、
日本版《/バスター》も海外版《Assault Mode Activate》で出せる裁定になった。

未だに海外版カードと互換性のないカードとしては《ウィジャ盤》と「死のメッセージ」がある。
こちらは呼び出される文字が、日本語版は「DEATH」、海外版は「FINAL」であり、やむを得ない面もある。

かつては、公認大会で海外版カードが使用できた為、これらの要素も重要な意味があったが、
現在は公認大会で海外版が使えなくなっている為、いずれにしても非公認大会やカジュアルプレイ以外では意味を持たない裁定になっている。

また、海外と裁定の異なるカードやリミットレギュレーション、カードプールの違いがやり玉にあげられる事もある。
結果として、海外版と日本語版は別のTCGと捉えている人も少なくなく、「遊戯王LotD」発売時にはこれが要因の一つで炎上が起きた。


テキストの不備

メンタルマスター
800ライフポイントを払い、自分フィールド上のサイキック族モンスター1体をリリースして発動できる。デッキからレベル4以下のサイキック族モンスター1体を表側攻撃表示で特殊召喚する。
※エラッタ前(THE DUELIST GENESIS収録)

イレカエル
自分フィールド上に存在するモンスター1体を生け贄に捧げる。自分のデッキから「ガエル」と名のついたモンスター1体を選択し、自分フィールド上に特殊召喚する。
※一部抜粋

この二枚を比べてみてほしい。
どちらも自分フィールドのモンスターをリリースして(生贄に捧げて)効果を発動できる効果だが、
前者は自身をリリースできないが後者はできる裁定にも関わらずテキストから読み取る事が出来なかった。

なお、現在はメンマスはエラッタされ、メンマスをリリースできないと明確に表記された
厳密にはエラッタではなく他の事例もある印刷ミスの修正の発表だった可能性も高い。

余談だが、このテキストの不備について、一時期こんな画像が出回っており、見たことがある人も多いだろう。
Q:《メンタルマスター》と《イレカエル》の相違点はどこですか?
A:カードが違います。

Q:カードが違うとはどういうことですか?
A:カードが違うということです。

上記のメンマスの裁定は悪い意味で有名だが実際にKONAMIから出されたかどうかは定かではない
そもそもこのカードのエラッタ(さらに裁定自体は当初から変わっているわけではない)は発売からかなり早期に発表されており、
ちなみにこの画像、KONAMIの回答日時とされている日付が上記のエラッタ発表の日よりも後になっているらしい。

遊戯王wikiに書いてある画像見たことあるよって人もいるだろうが、
当の遊戯王wikiで過去の編集記録(バックアップ)を見ても、上記のやり取りが記載されていたことは確認が取れていない。
つまり、コラ画像である可能性が高く、遊戯王Wikiにおいても信用しない方がいいと一蹴されている
こうしたコラ画像が本物と思われていたことこそ、当時のKONAMIがインターネットの次くらいに信用されていないことの証左でもあるのだが。


説明放棄

「調整中」と並んで多い。
「ものは言い様」を体現しており、表記が違うだけで意味は「調整中」と変わらないのだが、数が多い。
《一時休戦》と《ホーリーライフバリアー》の違いを求めた時の

A:非公開です。(現在は解決済み)

スター・ブラスト》と《打ち出の小槌》の組み合わせで手札確認が不可能になった時の

A:このカードの性質上、やむを得ないことです。

などが有名か。
また、効果の似た《侵略の浸食感染》と《フェザー・ウィンド・アタック》の違いについての質問には、

A:カードそれぞれの効果によって処理方法が異なるため、カード個別のコストに関する違いにつきましては、お客様へご案内差し上げておりません。

と、公式が回答を拒否した。
後に裁定変更で解決したものの、ここまで来るとそれで済む話ではなく、不信感を露わにする決闘者も少なくなかった。


解決不可能

これが沢山あるという時点でもう理解不能なのだが、日本語の表現力を生かして、表現を変えながら何件も報告されている。
有名なところでは、《電池メン-単二型》の効果の重複について説明された時の回答。

A:このカードのみ重複しない特殊な処理となります。何故このような処理になるのかについてはこちらでも資料がなく、回答を差し上げることができません。

どういうことなの……。
後に裁定が出されたが、明らかに計算が間違っていたりと、解決したとは言い難い。
この説明から、「コナミは本当にテストプレイをしていないのだろう」という認識が決闘者間で生まれた。



まだ弾けるよ!



《D・バリア》の裁定では、

Q:このカードで同じ対象を取らない《ライトニング・ボルテックス》は無効化できるのに、《地砕き》・《地割れ》を無効化できないのはなぜですか?

A:事務局でも把握できていませんが、現在の解答としては前者は無効化でき、後者は無効化できない裁定となります。

と、自分達でもどうしようもないことを告白。

極め付けが《エクスチェンジ》の裁定であり、「スリーブの違いから交換したカードが判明してしまう」という質問に対し、

A:本ゲームではスリーブを使用しない遊び方を想定しています。

と、解決方法もないため、ついに公式対応を放棄した。

ちなみに、コナミ公式が遊戯王のスリーブを販売している(しかも複数の柄が用意されている)上でこの発言である。
さらに言うと公式大会ではスリーブの着用は事実上必須なのだが…*3
この後、紙質が問題になった炎王ストラクで「スリーブに入れないと伏せカードの判別が付くけど、どうすればいいの?」と反撃を受ける羽目になった。


現在ではこうなっているので、とりあえず安心してほしい。

《D・バリア》(カウンター罠)
テキスト:自分フィールド上のD(ディフォーマー)モンスターを破壊する魔法・罠の発動を無効にして破壊する。

このカードは効果解決時まで破壊対象が決まらないカードには発動不可能となっている(《地割れ》など)。
その後のチェーンによって、D(ディフォーマー)が破壊されるとは限らないからだ。
《ライトニング・ボルテックス》などに関しては
Q:ディフォーマーを含み他のカードも破壊するカードの発動に対して《D・バリア》を発動できますか?
A:はい、発動できます。
と裁定が出ている。

《エクスチェンジ》
Q:手札を選ぶ効果でこのカードによって交換したカードを選ぶ際にはどのように処理しますか?
また異なるスリーブを使用している場合裏側でも判別可能になってしまいますがどうすればよいですか?

A:お互いに使用しているスリーブが異なる場合でも、特別な処理を行う事はありません。
基本的には対戦者同士で相談の上、通常通りの効果処理を行います。
無作為にカードを選ぶ場合はサイコロで判定する等、通常通りとなるように処理して下さい。


他のコンマイ語

上記のコンマイ語はルールの不備を揶揄した言葉だが、コンマイ語は他にも種類がある。

遊戯王OCG攻撃力/守備力を2倍にする/半分にするについてのルールが非常にややこしいのである。

ここでは《ブラック・ガーデン》というカードについて見ていこう。

フィールド魔法
(1):「ブラック・ガーデン」の効果以外でモンスターが表側表示で召喚・特殊召喚される度に発動する。
そのモンスターの攻撃力を半分にする
その後、そのコントローラーは、
相手のフィールドに「ローズ・トークン」(植物族・闇・星2・攻/守800)1体を攻撃表示で特殊召喚する。
(2):フィールドの全ての植物族モンスターの攻撃力の合計と同じ攻撃力を持つ、
自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
このカード及びフィールドの植物族モンスターを全て破壊する。
全て破壊した場合、対象のモンスターを特殊召喚する。

ここで問題となるのは(1)の効果の一部。
要するに「どちらかのプレイヤーがモンスターを出すと、そのモンスターの攻撃力が半分になる」と覚えてほしい。

そして《邪神ドレッド・ルート》というモンスターがいるが、このモンスターは「自身以外のすべてのモンスターの攻撃力・守備力を半分にする」という永続効果を持っている。

この2枚が同時にフィールドに存在する場合、多くのプレイヤーは「《ブラック・ガーデン》で半分、《ドレッド・ルート》で半分だから、他のモンスターの攻撃力は1/4になるはずだ!」と思うだろう。


……ところが、そうはならないのである。


Q:《邪神ドレッド・ルート》が存在する場合、攻撃力半減効果は重複しますか?

A:召喚・特殊召喚したモンスターは先に《邪神ドレッド・ルート》の永続効果で攻撃力が半分になり、その攻撃力が半分になった状態からこのカードの効果で攻撃力がさらに半分になり、またその半分になったモンスターの攻撃力が《邪神ドレッド・ルート》の永続効果で半分になり、結果、元々のモンスターの攻撃力の8分の1の攻撃力になります

(例:攻撃力1000のモンスターを召喚し《邪神ドレッド・ルート》の永続効果で攻撃力500にこのカードの効果でさらに半分の攻撃力が250、ここでまた《邪神ドレッド・ルート》の永続効果が適用され半分の125になります。)(08/09/17)

なお、途中で端数が出た場合はその時点で四捨五入を行い、次の半減処理に移ります。(10/03/12)

つまり、1/4ではなく1/8になるのが正しい答えである


解釈としては
  • 「ブラック・ガーデンの効果が適用される前にドレッド・ルートの効果で攻撃力が半分になる」
  • →「ブラック・ガーデンの効果が適用されモンスターの攻撃力は合わせて4分の1になる」
  • →「ドレッド・ルートの効果は常に最後に適用されるのでまた半分になる。つまり、最終的に8分の1になる」である
と思われる。


あの、コナミさんちょっと何言ってるかよくわかんないです。

《ドレッド・ルート》の効果は常に最後に適用されるともあるが、
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
このカード以外のフィールドのモンスターの攻撃力・守備力は半分になる。
この効果テキストからそれを読み取れる訳が無い。てか書いて無い

なぜこんなことになっているかというと、《ドレッド・ルート》は原作である遊戯王Rにおいて特別視された邪神と呼ばれるカードであり、せめてもの特別感を出そうとした名残である。

現にこの「あらゆる効果の後に適用」というルールは他に同じ邪神である《アバター》しか持っていない。

他にもいろいろあるが、間違いなくこんな235文字程度のテキストで表せる効果じゃない。これも一種のコンマイ語である。

処理の詳細については「三邪神」の項を参照していただきたい。


このように基本的なルールがテキストでは説明されていないことがしばしば見られ、カードのテキストを読んでも全貌が理解できないカードが多い。いや、多すぎる

顕著な例としては《昇天の黒角笛》もそうだろう。

《昇天の黒角笛》
カウンター罠
相手モンスター1体の特殊召喚を無効にし破壊する。

一読すると、1体だけならあらゆる特殊召喚を無効に出来るように見えるが違う
無効に出来るのはチェーンに乗らない特殊召喚“だけ”なのである。

シンクロ召喚エクシーズ召喚リンク召喚、モンスター1体のみのペンデュラム召喚は無効化できる。

死者蘇生》などの特殊召喚、融合召喚・儀式召喚などの『カードの効果による特殊召喚』は無効にできない。

なぜかというと「召喚・反転召喚・特殊召喚を無効にする」という効果のカードは、そのモンスターがフィールドに着地する直前という特殊なタイミングで発動されるためである。*4

何らかの効果によって召喚・特殊召喚が行われる場合、効果の処理中に別の効果は発動できないという原則に基づき、召喚を無効にする効果はタイミングを失って発動できなくなるのである。

例として《死者蘇生》は墓地のモンスター1体をフィールドに着地させるというのが1つの効果であるため、その最中に別の効果は発動できない。


このカードを初めて見た人は、ほぼ確実に勘違いするだろうが、当たり前である。
そんなことテキストのどこにも書いてないのだから。}

なお比較対象にこのカードも提示しておく。

神の警告
カウンター罠(制限カード)
(1):2000LPを払って以下の効果を発動できる。
モンスターを特殊召喚する効果を含む、
モンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時に発動できる

その発動を無効にし破壊する。
●自分または相手がモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚する際に発動できる。
それを無効にし、そのモンスターを破壊する。

こちらではきちんとチェーンブロックを作る特殊召喚とチェーンブロックを作らない特殊召喚、それぞれに対応できる。

つまり、昇天の黒角笛のテキストの「特殊召喚」はチェーンに乗らない特殊召喚のみを指している。
チェーンブロックを作る特殊召喚を指す場合は、神の警告のように「特殊召喚する効果を含むカードの効果」というテキストになる。

比較すれば、わからないことはないだろう。

ようは『カードの効果』による特殊召喚を無効にできるカード側に別途で説明が書かれているということで、
感覚的に納得し辛い点がかもしれないが、区別できるだけまだ普通……かもしれない。

ちなみになぜこうなるかというと、これはルールブックに書いてあるのだが「カウンター罠は直前の行動にしか介入できない」からである。

例えば《死者蘇生》でモンスターを特殊召喚した場合、
ここでいう直前の行動は、「モンスターを特殊召喚」ではなく「(モンスターを特殊召喚)する効果を持った魔法カードの発動」ということになる。
つまり、正確に言えば、説明はルール上でされている。

「相手側にモンスターがいてもプレイヤーを直接攻撃できるカード」には「このカードは相手プレイヤーを直接攻撃する事ができる。」と書かれているが、
「普通のモンスター」には「このカードは相手プレイヤーがモンスターをコントロールしていない場合相手プレイヤーを直接攻撃する事ができる。」とわざわざ書かれていないのと同じ理由である。
…だからといって全てのプレイヤーがルールを100%把握できるわけもないのだから勘違いする人は上記の通り決して少なくなく、MtGみたくテキストの短いカードなら効果の詳細を表記する、ぐらいの事はしてほしいものである……。
現在は、カードによっては効果の詳細が記述されている場合もある。


コンマイ語解読講座

さらには、基本的なルールにもよく考えると解りづらいものが結構ある。


『タイミングを逃す』

そもそもこれは《暗黒魔族ギルファー・デーモン》と《リーフ・フェアリー》による無限ループコンボが発端となって生まれたもの。
と、言われているがこれは誤解であり、この一件を機に大幅に認知度が増した、とするのが正しい。同様のルール自体はそれより以前から存在していた
これにより任意効果と強制効果、「~時」と「~場合」の違いの重要性が増した。

これに関しては事情が事情なので誕生理由は仕方ないし、むしろゲームの幅を広げたと言えるので存在自体は問題ない。

ただ、
  • 「ルール誕生当初は『任意効果はすべてタイミングを逃す』ものだった」
  • 「古いテキストだとややこしい」
という二つの問題、特に前者のとくに厄介な問題が残ることになる。


マスタールール3以降の基準でまとめるとだいたいこんな感じ。
  • 1.~場合、~できる。
「場合」なのでタイミングを逃さず、「できる」なので効果を発動するかどうか選べる。
(後述する《墓守の長》は例外的にこのテキストと見做す)

  • 2.~場合、~する。
「場合」なのでタイミングを逃さないが、「する」なので効果は発動しなければならない。

  • 3.~時、~する。
「する」のせいで必ず発動しなければならないので、タイミングは逃さない。
基本的に2と同じく強制発動。

  • 4.~時、~できる。
タイミングを逃すテキスト。


例外として《墓守の長》は「場合」のテキストだがタイミングを逃す。
これは「任意効果は全てタイミングを逃す」とされていた時代に作られ、まだエラッタが行われていないカードだから。
ゲームの方ではすでに変更されている。(物議を醸した《インスタント・ネオスペース》に関しては裁定変更がなされた)

また《凡骨の意地》などのテキストも紛らわしく「ドローフェイズにドローしたカードが◯◯だった場合」という文章だが、
実はこれは『ドロー後、他の処理を挟むとタイミングを逃す。』こちらもエラッタが望まれる。

そして『タイミングを逃す』カードの書式は「~時、~できる」であると覚えてテキストを確認すればいいだけなのだが*5
逆にタイミングを逃させるカードの方は非常に解りにくい

主なタイミングを逃すタイミングは以下のパターン。
  • 1.発動できる条件を満たしたのがチェーン2以降の時
  • 2.コストやリリース、シンクロ素材として墓地へ送られた時
  • 3.一連の効果の途中で発動条件を満たした時

1と2はそれなりに解りやすいが、厄介なのは3。

一連の処理については《ゴブリンドバーグ》の項目を参照していただくと解るだろうが、
問題はこのカードゲーム、非常に一連の処理と同時処理の区別がつきにくいのである。

成金ゴブリン》でトップデーモンして特殊召喚しようとしたり、
くず鉄のかかし》で《ダブル・アップ・チャンス》を発動しようとした決闘者も多いのではなかろうか?
これはどちらも条件を満たした後にその後の処理が挟まるため不可能(例外的に《くず鉄のかかし》の場合は《サイクロン》で破壊すれば可能などさらにややこしくなる)。

ものによっては《Dark Knight》と《デビルズ・ストリングス》のように、
「アニメの再現をやろうとしたらタイミングの問題で無理でしたー」という例までも存在する。
こればっかりは個々のカードの裁定を見て、使う側が覚えておく以外ない。

上の三つの問題の存在により、今でも『タイミングを逃す』というルールを毛嫌いする人もいる。
まぁ、それ以上に当初のコナミ側の対処も問題だったのだが、こっちについては近年はしっかり対処はしているので問題はないだろう。


『対象を取る、取らない』

過去にはテキストからほとんど把握できないという大問題があり、かなり嫌われていた。
最近はテキストが整備されてきたが、やはり大問題がある。

「プレイヤーの意思で目標が選べるかどうか」と思われがちだが、実は違う
簡単に言うと
  • 効果を発動した時に目標を選ぶのが『対象を取る』
  • 効果を処理する時に目標を選ぶ、あるいは効果を発動した時には選ばないのが『対象を取らない』

つまり、発動した側が目標を選ぶとしても、それが効果解決時に目標を選ぶのならば「対象をとらない」のである。

例1 《氷結界の龍 トリシューラ

有名な例はやはり《氷結界の龍 トリシューラ》。

このカードがシンクロ召喚に成功した時、相手の手札・フィールド上・墓地のカードをそれぞれ1枚までゲームから除外する事ができる。

上のテキストだけ読んでも全然ピンと来ないが、この効果は対象を取らない
「手札・フィールド・墓地のカードを同時に除外する」
「非公開情報である手札は効果解決時に裏向きのままランダムに選ぶ=対象を取らない」
だから対象を取らない……という理屈らしい(実際は微妙に違うが)。
なんか腑に落ちない。

類例が手札からもカードを出すことができる《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》や甲虫装機の装備効果。
これらは公開領域である墓地だけでなく、非公開領域である手札からもカードを選べるため、効果解決時に対象を選ぶ「対象を取らない」効果である。

例2 《クイーンマドルチェ・ティアラミス


自分の墓地の「マドルチェ」と名のついたカードを2枚まで選択して発動できる
選択したカードをデッキに戻し、戻したカードの数まで相手フィールド上のカードを選んで持ち主のデッキに戻す。

とあるが、相手のカードをバウンスするのは対象を取らない扱いである。

効果を発動する時に墓地のマドルチェを対象に取ってデッキに戻すのがメインで、そのおまけで効果を処理する時相手フィールド上のカードを選ぶからだそうだが、あの女王様、何を言っておられるのかさっぱりです。

一応見分け方があり「~~~して発動する。」までが発動条件及びその時に行う事(上記のティアラミス効果の1行目)。ここで対象を選択している場合、その目標に対しては対象を取る効果になる。
この文章の後に書かれている事が効果処理時に行う事ここで対象を選んでいる場合は、その目標に対しては対象を取らない扱いになる(上記のティアラミス効果の2行目)。

ティアラミスはこの例に倣っておりコンマイ語の教材としては優秀である
カードテキストの統一とルール整備をされた第9期からは全てのカードがこの例に完全に倣っているのでいくらか法則を覚えておけば対象を取るか取らないかがわかりやすくなっている。
発動条件などまでが句読点で区切られてることが多い。
むしろ「ルールを一度理解」し「カードのテキストをきちんと統一すれば」、一応判別が可能な範囲には収まっている分マシな事例の一つである。
…だが第8期まではカードごとにテキストの書き方が滅茶苦茶になっており必ずしもこの例には当てはまっていない。

例3 《間炎星-コウカンショウ》

ティアラミスの逆パターンが《間炎星-コウカンショウ》。

このカードのエクシーズ素材を2つ取り除いて発動できる。
自分のフィールド上・墓地の「炎星」または「炎舞」と名のついたカード合計2枚と、
相手の墓地または相手フィールド上に表側表示で存在するカード合計2枚を選択して持ち主のデッキに戻す。

これ「発動できる。」の後に対象を「選ぶような書き方」をしているのに対象を取る効果である。クイーンマドルチェと同じ構成文なのに。
よって発動宣言時にコスト支払いと同時に墓地とフィールドの効果対象となるカードを選択しないといけない。

例4 《アーティファクト-モラルタ

《アーティファクト-モラルタ》というカード、先の例と同様にこっちも目標をプレイヤーが選べるが、対象を取らない。

相手ターン中にこのカードが特殊召喚に成功した場合、相手フィールド上に表側表示で存在するカード1枚を選んで破壊できる。

こんなテキストなのに、対象を取らない。


発動までの手順が句読点で区切られている訳でもなく、特殊召喚に成功した直後破壊対象を選ぶ対象を取る効果にしか見えない。
しかしルール上は
  • 選択して発動する』のが対象を取る効果
  • 選んで発動する』のが対象を取らない効果
として扱われている。

……いや、だから何言ってるかわかんないです。

そしてモラルタは「選んで」なので対象を取らない効果なのである。何言ってんだお前。

この効果の対象を取るか取らないかは選択して」か「選んで」でしか見分ける方法が無く
コンマイ語が分かっていることが前提なので初心者殺しにも程がある。
そもそも「選択して」と「選んで」の日本語として正確な意味の違いが分かる人はいったいどれ程いるのか...。

9期以降のテキスト

コナミもこの分かりにくさではマズいと判断したのか、
9期以降になってようやく「選択して」のテキストが「対象として」に改められた。最初からそうしろ
前述ように「~して発動する。」関連の記述様式も統一されるようになったためずいぶん分かりやすくなった。「発動」に関してはまたいろいろあるのだが…

例に挙げたトリシューラを9期以降のテキストで書くならこんな感じになるだろうか。
このカードがシンクロ召喚に成功した時に発動できる
相手の手札・フィールド上・墓地のカードをそれぞれ1枚まで選んでゲームから除外する。

ちなみに9期以降で「選択して」が書かれている場合、基本的に別の用途で使われている。

テキストで判別できるようになったこと自体はゲームをするうえで非常に喜ばしいのだが、
なぜわざわざ効果解決時とかほとんど関係ないカードにそんなテキストを付けたのか……。

上記のカードが出ていた頃は対象を取る効果を「選択して」、取らない効果を「選んで」で書き分け始めた時期である。
この事は公式では明言されていないがプレイヤー間では暗黙の了解のように対象を取るか取らないかの判別ができるようになっていた。
しかしコナミがこのルールを知っていることを前提に甘えた書き方をしている節もあり、わかりやすい書き方を放棄していた。
この二つは日本語的にはほぼ同じ意味なのであるのだから、もう少しよく考えてほしいところである。

拳銃に例えると、対象を取るのは「あらかじめ目標を狙って拳銃を撃つ」、取らないのは「撃ってから弾丸を目標に誘導する」ことである。


『発動』

遊戯王OCGはご存知の通りカード毎のパワーが非常に高く、
よほどプレイングが上手かったり引きが強くない限り、対策カード無しでは勝ち抜くことは難しい。
対策カードを引けない方が悪い」がまかり通る環境が常なのである。

そして多くの無効化カウンタートラップの書式が、こうである。

効果モンスターの効果、魔法・罠カードの『発動』を無効にし破壊する。

ここでめんどくさいのが、『カードの発動』『効果の発動』別物扱いにされている点。

例えば一部の永続魔法・罠はカードの発動と効果の発動が別になっている。

魔法カードを場に出したり、伏せカードを表にした時が『カードの発動』、
その後に出したカードに書かれた効果を使ったり、破壊され墓地に送られた時の効果を使ったりするのが『効果の発動』である。

上記のテキストで止められるのは、そのうちカードの発動の方だけである。

ここまではまだ解る……のだが……。

ブレイクスルー・スキル》などのように、一部の魔法・罠は墓地から発動できる。
この時の発動は『効果の発動』なので、上記のテキストでは止められないのだ。
ブレスルのように墓地発動が可能なタイプはコストで除外するものが多いため、
これを防ぐには予め墓地に送らせるのを阻止するか墓地を封じるしかない。
墓地に送らせないなら《マクロコスモス》、除外禁止と墓地の無力化なら《ネクロバレー》、
墓地へ行った際に発動するタイプなら《ソウルドレイン》等がある。

アーティファクトが有する《アーティファクトの神智》だが、このカードのテキストも話題となった。
テキストは以下である。

デッキから「アーティファクト」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。
「アーティファクトの神智」は1ターンに1枚しか発動できず、
このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。
また、このカードが相手によって破壊された場合、
フィールド上のカード1枚を選択して破壊できる。

ルール上『カードの発動』を無効にした場合、『フィールド上ではない場所』で破壊された扱いになるのだが、
こいつの場合、テキストが「このカードが相手によって破壊された場合」となっている=破壊される場所の指定が書かれていない。
『カードの発動』を無効にして破壊したら、「相手によって破壊された」ことにより墓地で『効果が発動』してペナルティ効果が容赦なく襲いかかってくるという苦渋の選択を迫られるのである。
そして、魔法・罠の『効果の発動』の方を無効化できるカードは非常に少ない。鬼か。


ちなみにカウンター罠は『カードの発動』に対して発動するカードのため、基本的に『効果の発動』にはチェーン発動できない。
CYBERDARK IMPACTに登場した《虚無を呼ぶ呪文》などは数少ない例外である。

一方でモンスター効果の方は『効果の発動』しかないので、最初から効果の発動の方が止められるようになっている。
だから墓地発動の効果も上記のテキストできっちり止められる。

ちなみに余談だが、この『カードの発動』と『効果の発動』の違いに関して『遊戯王デュエルモンスターズGX』で一度だけ取り上げられてたりする。

MtGプレイヤーであれば「カードの発動」は「呪文を唱える」、「効果の発動」は「能力の起動」のようなものと考えれば分かるかもしれない。

上の拳銃の例えで行けば、カードは拳銃で効果は銃弾である。
「カードの発動」は引き金を引くことで、「効果の発動」は弾丸の発射。

大抵は引き金を引かせない、引き金を引いたことを無効にすることで、そのカードを止める。
だが上の《アーティファクトの神智》をこの拳銃に当てはめると、引き金を引かせないで銃を破壊したら、装填されていた別の弾丸が飛んで来る、ということになる。
ブレスルなどの墓地発動の場合、壊れて捨てられた拳銃から弾丸だけ飛んで来るのだ。
冷静に考えると何言ってんだお前?となるがまぁ遊戯王だから・・・。

魔法・罠の効果を《サイクロン》で止められないのはこれが理由で、
例え拳銃の引き金を引いたのに対してそれを破壊しても、その時点で発射された弾丸を止めることは出来ないのである。
小学生等の初心者が勘違いするのは「発動前に破壊したから発動できないもんね~!」理論が脳内を駆け巡るからだと思われるが。
なお、永続魔法・罠はいわば常時発射で固定のビーム砲なので、砲台がなくなればビームも消える。


『チェーン』

簡単に言えばカードの発動や効果の発動に対して他のカードを発動することであり、
全部発動し終わったら後に発動されたカードの方から順に効果の処理をしていく。

この逆順処理に関して「何故逆順処理するか解らない」と言う声をあげる初心者もいるにはいるが、
これは「先に発動したカードを何とかするためにカードを使うのだから、後出しの方が強くないと意味がない」と言えば納得してもらえるだろうか。例を挙げるなら無効化系が機能するためなのが一例か。

ここまでは解りやすいただのルールの話に聞こえるが、問題はチェーンの仕組みそのものではない。
何がチェーンに乗るか乗らないか、だ。

基本的にカードの発動に対してはチェーンができる。
だが効果の方には発動せずに効果を発揮するものがあり、そちらはチェーンを作らないのだ。
……何言ってるのか解らんって? 大丈夫だ、俺も解らん。


何が困るかと言うと、チェーンブロックを作るか作らないかで一部のカードの価値ががらっと変わるからである。


例えば、特殊召喚を無効にする《ライオウ》や《昇天の黒角笛》。
こいつらは上述の通りチェーンに乗らない特殊召喚だけを無効にできる。

ルールによって行われるシンクロ・エクシーズ・ペンデュラム・リンクの各特殊召喚や、召喚ルール効果によって特殊召喚されるダムドサイドラなどが代表的だろう。

一方でチェーンに乗る代表は起動効果のダムルグや《死者蘇生》、融合召喚・儀式召喚など、『カードの効果』による特殊召喚。

勘違いして後者の方を無効化してしまったら、後で発覚した時にトラブルになりやすい。


そしてやっぱり相変わらずだが、召喚がチェーンに乗るか乗らないかも非常に見分けがつきにくい
「発動できる」と書いてくれてる連中は親切だが、そんなこと書いてないのに起動効果なダムルグとかもいるし、
逆に「この効果で特殊召喚した時~」と書いてあるにもかかわらずチェーンに乗らない召喚ルール効果の《大天使クリスティア》のような紛らわしい者もいる。

※なお、再録によってダムルグは
(1):自分の墓地から闇属性モンスター1体と風属性モンスター1体を除外して発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
と起動効果であることがわかりやすくなり、クリスティアは
(2):このカードの(1)の方法で特殊召喚に成功した場合、自分の墓地の天使族モンスター1体を対象として発動する。
と判別できるようになっている*6


wikiでチェーンを解説した項目に例として出されている《神の恵み》と《魂吸収》に至っては

神の恵み 永続罠
自分がカードをドローする度に、自分は500ライフポイント回復する。
※効果でチェーンを作らない
魂吸収 永続魔法
このカードのコントローラーはカードがゲームから除外される度に、1枚につき500ライフポイント回復する。
※効果でチェーンを作る

違いがまるで解らない。
『対象を取る・取らない』が生易しく見えてくるレベルである。

ちなみにこの2枚の場合「神の恵み」は「(枚数を問わずに)ドローする度に」永続効果(=表側になっている限り効果が適用し続ける効果)であるので、
「発動に対して発動する」ためのチェーンブロックは作られない(効果を発動するわけではないということ)。
対して「魂吸収」は「カードがゲームから除外される度に」、それをトリガーに「1枚につき」「効果が発動」するため、
それに対して何がしかの効果を発動できる=チェーンブロックが発生する。

なお、現在は前者の「神の恵み」のテキストが再録によってエラッタされ、
永続罠
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分がカードをドローする度に、自分は500LP回復する。
と永続効果であることがわかりやすくなっている。



余談だが召喚や攻撃宣言に対して《神の宣告》などの召喚を無効にするカウンター罠や《強制脱出装置》などのフリーチェーンカードを発動する時に、
「召喚(攻撃)にチェーンして」と言ってしまう決闘者も多いだろうが、厳密にはそれはチェーンでは無い。

チェーンとは「何らかの効果が発動した際に、それらに対してさらにカードを発動する」行為を指すからである。
だから、この場合は「優先権を渡されたのでそのタイミングでカードを発動する」が用語としては正しい。

その他にも上記の「時/場合」「する/できる」「対象として(選択して)/選んで」のみならず、
「捨てる/墓地へ送る*7/墓地へ捨てる」、「リリースする/墓地へ送る」、「確認する/めくる」、「モンスターへの戦闘ダメージ/プレイヤーへの戦闘ダメージ」、「召喚/通常召喚」、「モンスター/モンスターカード」などなど、一見似たようなものでも、僅かな表記の違いでがらっと処理が変わったり別物扱いになったりする
さらには同じ「手札を捨てる」でもコストによってか効果によってかでも扱いが変わる

また「ルール効果/効果外テキスト」など、初心者にはわかりづらい区別も多い(この用語自体は非公式用語)。

この日本語であるはずなのに、普通の日本語とは違ったルールで記述されているのがコンマイ語がコンマイ語と言われる所以なのである。

※ちなみにこれらの標記の違いはあくまでも「ゲーム性を広げてはいる」という事実はあることを認識していただきたい。
コンマイ語がコンマイ語たるのはその区別を公式側がきちんと判断できるように表記、そしてルールの整理できていなかったりするのが理由である。


決闘者側の対応

上記の例に対して、いろいろと対処しているわけだが、もう一つこのコンマイ語というかコンマイクオリティが原因で問題があったりする。


決闘者の諸君は『遊戯王カードWiki』をご存じだろうか?
いや、多分ネットを利用している決闘者の殆どはお世話になっているサイトだろう。

遊戯王カードWikiは
  • TCG版を含むすべてのカードのテキストやステータス
  • 属性、種族、カテゴリ別の項目
  • カードの主な使い方
  • カード毎の裁定(過去のものも含む)*8
  • 応用も含めたルール

などなど、皆の積み重ねの上で作られた項目が沢山あり、実際かなり使いやすいサイトである。

特にややこしい裁定とその周りのルールを一通り纏められている点は非常にありがたい、
を通り越えてもはや遊戯王OCGをするために半必須の存在になっている

それだけに諸事情でアクセス不可になった時はこの世の終わりのような大暴動が発生した。
ちなみに、近い時期に公式のデータベースがアクセス不可になった場合はほぼ無反応だった。

この例を見ればわかる通り、当時は公式が全然あてにもされず信用されてない。
こんな意識がユーザーの大多数にある時点でいろいろヤバいのだが、このサイト、何度も言うが「Wiki」である。

よく「Wikipedia」の略と勘違いされたり、百科事典って意味だと勘違いされたりもするが、
このWikiというシステムの一番重要となる部分はアニヲタ「wiki」同様に「誰でも、ネットワーク上のどこからでも、文書の書き換えができる」ことである。

……そう、ここが問題なのだ。
「公式側が信用されてない」「むしろ民間のWikiが信頼されている」という状況で発生してしまったのが、「荒らし」によるさらなる暴走である。

ラグナ・インフィニティ》の項目に書いてあるが、
『遊戯王カードWiki』の「裁定」の欄に勝手に適当なことを書く奴が出たのだ。
しかも、いかにもそれっぽく。

普通ならここで誰かが荒らしだと気づいて修正するのだが、
上述の公式への信用のなさが裏目に出てしまい、自分で調べようともせずWiki側の問題を公式へ問い質す人まで現れてしまった。

確かに『遊戯王カードWiki』は使いやすいサイトではあるが、何だかんだと言われつつもこのサイトの大前提は公式の裁定にある。
Wikiだけ見て勝手に盛り上がらないで、変に思ったらまず公式に聞いてみよう!


+ 以下余談
実は遊戯王OCGに限った話ではなく、コナミはもともと消費者をはじめとした外部に対して強硬的な態度を取ることが目立つのは留意しておこう。
発端は『ときめきメモリアル』のメモリーカードを無許可で偽造して販売した業者との裁判が最高裁まで発展した件から、厳しくなったとされ、
その他の例を挙げると、『ときめきメモリアルonline』では余りにも厳しすぎる規約を盛り込んだ結果ユーザー離れを招いた他、
自他ともに認めるゲーム好きの小説家、宮部みゆき氏が幻想水滸伝3の感想をコナミの公式サイトに寄稿しており、
幻想水滸伝4についても感想を書いていたのだが、「船のシステムが不便」という否定的な感想を書くやいなや記事を完全に削除している。



Q:この項目を変更する場合どうしたらいいですか?
A:追記・修正して下さい。

Q:追記・修正するとはどういうことですか?
A:追記・修正するということです。

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