登録日:2010/04/21 Wed 22:10:34ザマス
更新日:2025/03/31 Mon 19:22:00でがんす
所要時間:フンガーーー(約 4 分で読めます)
怪物くんとは、藤子不二雄A作の漫画作品である。
本項ではアニメ作品についても解説する。
実写版については
当該項目を参照。
概要ザマス
怪物ランドから人間界へやって来た不思議な少年、怪物くんとそのお供である
ドラキュラ、
オオカミ男、フランケンが巻き起こす騒動を描く基本ギャグ漫画。
元々は60年代に『少年キング』『少年画報』連載だったが、後述するカラーアニメ版放映に際し小学館の学年誌や
コロコロコミックに
忍者ハットリくんと同じく新作エピソードが書かれた。
テレビアニメ化もされ、東京ムービー制作・TBS系列で放映されたモノクロ版と
シンエイ動画制作・テレビ朝日系列で放送されたカラー版の2種類が存在する(
冒頭の有名なセリフはカラー版のもの)。
カラー版はドラえもん映画と同時上映される形で『怪物ランドへの招待』『デーモンの剣』が劇場版も制作されている。
前掲の通り2010年には日本テレビ制作で
実写ドラマ化され、派生として映画も公開された。
アニメのオープニングの歌い出しが「俺は〜」が白黒版、「カ〜イカイカイ」がカラー版である。現在還暦付近のオッサンオバサンなら「俺は〜」と歌い出すはずだろう。
「カ~イカイカイ」は実写版でも挿入歌として使われたので聞いたことある人も多いだろう。
なお、原作漫画の一話完結エピソードは
「起承転結」の「転」くらいで紙面が終わってしまうことが多く、
『
忍者ハットリくん』など起承転結が割とはっきりしている他のA作品に慣れている人は面食らうであろう。
登場キャラクターでガンス
☆怪物 太郎
CV:白石冬美/
野沢雅子
演:大野智(
嵐)
怪物ばかりが住んでいる国「怪物ランド」を総べる怪物王家の王子で、通称「怪物くん」。
国王・怪物大王の実子で、お供の3匹からは「坊ちゃん」と呼ばれている。
好物はあんみつで
弱点は雷。
ドラマ版では
カレーライスが好物で、雷は平気。
普通の小柄な少年(ドラマ版では青年)に見えるが、箒で空を飛び、手足を自由に伸ばし、顔を両手でこすることで様々な顔や姿に変身するなど多くの超能力を持つ。
特に
麦わらの海賊が台頭するまで手足が伸びるキャラと言えばこの人だった。
最大の武器は「1、2、3!」と3つ数えて念力で起こす爆発。
頬にある3本線はヒゲでトレードマークの帽子は寝ている時でも外さない。帽子の中身を見せたのは最終回でヒロシにのみ見せた(読者からは見えない)。
王位継承にあたっての修業で人間界に来た。
藤子作品主人公では珍しく俺様キャラであるが、ヒロシとは深い友情を築いておりヒロシがたまにやらかしてもあまり責めない。
反対にお供の3匹には王子らしく多少横暴だが失敗した時はフォローもしたりと根本的に面倒見はいい。
余談だが作者の半身もとい相方・
藤子・F・不二雄の代表作『
ドラえもん』にも「怪物くん帽子」というひみつ道具が出てくる。
他にも「なんでも空港」という話でモブとして登場しているが、アニメでは
パーマンに変更されている。
☆ドラキュラ
CV:大竹宏/
肝付兼太
演:八嶋智人
お供の一人で爵位は伯爵。
祖父は公爵、父は侯爵という由緒正しい一族の出身という経歴を買われ、主に
夜中の散歩怪物くんのしつけと学問教育を担当する。
伯爵ということで普段着は黒いシルクハットと
マント、モーニングコート。
潔癖でプライドが高く、博識で特に怪物や妖怪には詳しい。蝙蝠と会話でき、3バカの中で唯一生身で飛行可能。また生命力が高く、体に穴が開いても死なない。
吸血行為を禁じられて、代りにトマトジュースを飲んでいる。
当たり前だが、
ニンニクと十字架と日光に弱い。人間界では昼は地下室の棺桶で眠り、夜起きて散歩に繰り出すという生活スタイル。
昼間の活動では棺桶ごとフランケンに背負われて出かけたりする。
基本的に昼間は役立たずだが、ドラマ版では
サングラスをする事で昼間も活動が可能になった。
但しアニメ版でも屋内であれば昼間の怪物屋敷で普通に会話しているシーンがあるなど、それほど厳密ではないようだ。
語尾に「ざます」が付く。
☆オオカミ男
CV:兼本新吾/神山卓三
演:上島竜兵(
ダチョウ倶楽部)
怪物くんのお供で怪物ランドのガンス地方出身。
普段は坊主頭で小太りの中年男性にしか見えないが、満月や丸い物を見ると
狼男に変身する。
単なる丸い物の場合は中途半端な変身となる(ドラマ版では普通に
狼の姿になっていた)。
本人曰く「普段の人間体が真の姿」。
怪物ランドでは著名な料理人で、怪物屋敷の食卓や家事を担っている。気さくで人がよく、世話好き。
ドラマ版では、
モネと云う娘がいる。
好物はバームクーヘン。
語尾に「―でがんす」や「―でございます」がつく。
☆フランケン
CV:今西正男/相模太郎→兼本新吾
演:チェ・ホンマン
フランケンシュタイン博士の作った人造人間。
大柄で強面だが、のんびり屋で心優しく泣き虫。
頭は弱いが、怪力と手先の器用さを生かし、主に屋敷の手入れや買い物の荷物持ちを担当。3バカの中でも戦闘力はピカ一。
ドイツ語で「空腹」を意味する「フンガー」としか喋れない。なら筆談させようと思っても「フンガー」とカタカナで書くだけ。どないなっとんねん!
ただし白黒版アニメEDの『そろた怪物三人組』やカラー版アニメのエンディングテーマ『俺たちゃ怪物三人組よ』では普通に歌っており、
後者は実写映画版でもチェ・ホンマンがカヴァーしている。
上記の通りフランケンシュタインというのは
苗字であり、作中には父親である博士本人や、弟(人造人間2号)の
グレンケンが登場した…のだが、
博士は「
人造人間に良心などいらん」と考えているマッドサイエンティストであり、再会したフランケンにとっては苦い思い出に終わってしまった。
『
ドラえもん』では「おばけつづら」というマイナーなエピソードで、オバケロボット軍団の中に紛れていた。
ちなみに3匹(人)とも子持ち(息子)であり、怪物くんが昔通っていた怪物小学校の同級生だった。
★市川 ヒロシ
CV:松島みのり/三輪勝恵
演:
濱田龍臣
怪物くん達が住む屋敷の近所にあるボロアパート『アラマ荘』の一室に姉の歌子と2人で住んでいる小学生。
ふとした切っ掛けで怪物くん達と仲良くなったことにより、様々な事件に巻き込まれていく。
両親を早くに亡くしており、姉の歌子と二人で「アラマ荘」というアパートで二人暮らしをしているという、藤子作品では非常に珍しい設定。
いわゆる「
のび太」的なポジションではあるのだが、上記のような境遇の為か他作品の「のび太」ポジションの子供達に比べると多少は出来る方。
多少気は弱いものの、友達として怪物達と積極的に関わったりする他、家でも宿題をキチンと行っており、
カラー版第一話冒頭早々に、草野球で空き地に隣接する怪物屋敷まで届く大ホームランをかっ飛ばしたりしている。
名前が藤子A氏の生涯の相方であった
藤子・F・不二雄氏の本名、藤本弘と同じなのは偶然だろうか……?
★市川 歌子
CV:向井真理子/川島千代子
演:川島海荷
ヒロシの姉。18歳の会社員(ドラマ版では16歳の高校生)。
モノクロ版アニメでは「すず子」という名前。
★怪物大王
CV:金井大(カラー)
演:鹿賀丈史
怪物くんのトーチャンで怪物ランドの大王。
エリマキトカゲと
ジャバ・ザ・ハットを合わせたような見るからに恐ろしい外見だが、実は親バカな所を除けば公明正大な名君。
息子を甘やかしてはいるが、怒ると非常に怖く、戦闘力は怪物くん以上。
実写版では着ぐるみかCGにでもなるのかと思いきや、
3時間もかけた特殊メイクで演じることとなった。
★デモキン
CV:喜多道枝/山田栄子
演:松岡昌宏(
TOKIO)
悪魔組織デモーニッシュのプリンス。
父・悪魔王デーモンに反発し、悪魔ランドへ乗り込んで来た怪物くんを案内し呪いを解かせ、悪魔ランドと怪物ランドを和解に至らせた。
怪物くん以上の世間知らずでトラブルメーカーなキャラクターでもある。
後に氏を主人公としたスピンオフ作「プリンスデモキン」が連載された。
ドラマ版では設定ビジュアルともども大幅に異なっている。
★怪子ちゃん
CV:増山江威子(モノクロ・カラー共通)
演:ベッキー
中盤から時々登場する怪物くんのガールフレンド。
前髪が長く左右どちらかが隠れていることが多い。
大変な美少女だが気が強く面倒臭い性格で、怪物くんは彼女の性格が苦手。
ドラマ版では、怪物くんが恋をしていると勘違いして激怒し、人間界に乗り込んだ。そして、ウタコと熾烈な戦いを繰り広げた。
髪の毛を自由に操ることが出来る能力を持つ。
★ノウルス/ノンビラス
CV:八奈見乗次/相模太郎、
緒方賢一
怪物くんの友人の
恐竜型怪物。脳の重さが
3gしかないマヌケな怪物。普段は2mくらいだが巨大化することもできる。
名前の通りあまり気が強くもなく、バカ力くらいしか取り柄がないが、頭が空っぽなのが幸いして怪物くんでも倒せなかった宇宙怪物に勝利したことがある。
そのバカバカしさもあって脇役怪物の中ではかなり出番が多いキャラ。
なお旧作ではノウルスという名前だったが、あまりにかわいそうだからか80年代以降の作品や現在の単行本ではノンビラスに改名されている。
フンガーーー(訳:余談)
本作に登場するドラキュラ・狼男・フランケンシュタインの怪物の3体は「世界三大怪物」として知られている。
これをパロディした作品も下記の通り多い。
光永康則による『
怪物王女』というまんま怪物くんなメンバーが暴れまわる漫画もある(こちらは割とシリアス)。
アニメ化もされた。
勿論パロディということで許可は取ってないのだが、単行本1巻帯にはA先生直々の推薦文が描かれている。
また篠原健太の漫画『ウィッチウォッチ』では第57話にて原作者の許可を得た上でのコスプレイラストを投稿したが、「
週刊少年ジャンプ」掲載直前に藤子Aが急逝したため、奇しくも追悼イラストとなった。
原作は
最終回がそれぞれ「怪物くんが帽子の中を見せる」と「怪物くんが生き別れのカーチャンに会う」二種類存在し、アニメは両方を混ぜた感じになっている。
「フンガーーー!!」
「なんて言ってるザマス?」
「追記・修正お願いします、だそうでガンス」
「てわけで、頼むぜー」
- 実写版がなかなか面白かった -- 名無しさん (2013-12-27 02:34:18)
- OPをマネするときは、イントネーションに注意しよう。本作のは「フン↓ガー↑」である。 -- 名無しさん (2015-01-22 23:30:47)
- 何でドラマの主要キャラたちの性格があんな風に難が見られたの? -- 名無しさん (2015-03-16 13:12:34)
- らき☆すたの最初の所は、これがパロディか -- 名無しさん (2019-09-03 13:30:36)
- ↑2 脚本家が全体通してやりたい話が先にあって、それに合わせて改変され、そのくせ当初はその大筋が感じられず単なる一話完結みたいなやり方してたからってのもあるんじゃないかな。怪子ちゃんも話の根幹に関わるというより「出さないと怪物くんと歌子にフラグ立ちそうだから防ぐためとりあえず出しとく」感が強かったせいでちょっとウザい子にされちゃってたねえ… -- 名無しさん (2020-01-18 16:13:12)
- アニメでリメイクされたら、お姉さんとか怪子ちゃんとかが5,6期猫娘並みの萌えキャラになりそう -- 名無しさん (2020-05-21 22:43:17)
- ↑BEMのベロみたいな感じになるかも怪物くん。映画「 怪物くん デーモンの剣 」...名作だ。 -- 名無しさん (2020-05-21 23:16:15)
- MtGの公式四コマでネタにされててくさ -- 名無しさん (2021-09-15 13:11:20)
- 『怪物議員立候補』は凄かったな。時代と掲載誌の関係上ハニトラこそ無かったがそれ以外の選挙における悪徳が全て網羅されてくさるw -- 名無しさん (2022-01-29 21:16:40)
- 南国の妖怪・椰子落としは水木よりもこちらのほうが怖かった -- 名無しさん (2022-04-10 20:21:33)
- 悪魔くんのサシペレレみたいなやつがそのまま出てくる話があったけど名前が思い出せない -- 名無しさん (2022-04-15 09:58:30)
- フランケンは夏期放送時は上着を脱いでいる -- 名無しさん (2022-04-15 20:55:46)
- 原作者、モノクロ版ヒロシ、そして実写版オオカミ男が相次いで亡くなるとは… -- 名無しさん (2022-05-14 23:24:17)
- 実写版は「まんま原作」って感じで良かった。特に大野くんなんかドンピシャにハマってたし。 -- 名無しさん (2023-04-21 12:37:15)
- 週コロで配信している怪物くんを読んでたんだけど11巻『プラモ怪物いろいろあります』でヒロシの苗字が鈴本だった。 -- 名無しさん (2023-05-23 03:37:03)
- モノクロ版は妖怪の解説やエンディングのナレーションに淀長さんを起用してたり -- 名無しさん (2023-09-12 18:57:32)
最終更新:2025年03月31日 19:22