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更新日:2025/03/04 Tue 19:50:14
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フォーフォフォ!
我こそは 遠く一万六千光年の宇宙のかなた
オメガ・ケンタウルス星団から
フェニックスさまの命を受け
おまえたち キン肉マン・チームを皆殺しにするためやってきた
オメガマンだ──っ!!
◆プロフォール
戦績:
対アモイマン○
対ジェロニモ○
対キン肉マンチーム(タッグ戦)●
◆人物
オメガ・ケンタウルス星団からやって来た
「超人ハンター」と呼ばれる
賞金稼ぎ。
後のオメガ・ケンタウリの六鎗客編で本名が
「オメガマン・ディクシア」である事と、
「アリステラ」という双子の兄がいる事が判明している。
ビジュアル面では
ジェイソンを彷彿とさせるホッケーマスクに似た仮面と、背中から自身の身体を掴むように生えた巨大な右手が特徴。
「右手」の手首は腰から下でマントの裾のように広がっており、また人差し指の先は左手となってオメガマンの後頭部を掴んでいる。
……が、場面ごとに人差し指の長さや関節の数が一定しなかったり、ことによると頭の手と別に人差し指が描かれていることも。
その「手」のデザインから
悪魔六騎士の
スニゲーターや、
完璧・無量大数軍の「完掌」
クラッシュマンとの関連性を示唆する声もある。
初登場時には腰から
ばいきんまんみたいな尻尾が生えていたがしばらくすると無くなった。
またマスクのデザインも当初は白目だったが、次第に目がギョロ目じみたものになり、頬骨が出っ張った骸骨のようなデザインに変化していく。
後述の能力を利用する際には顔が半透明になるが、マスクと(恐らく)皮膚の下はカプセルに収められた脳が積まれた機械の骨格という不気味なもの。
首から下の身体や巨大な「手」は傷付けば普通に出血するが、部分的に
ウォーズマンの様なサイボーグやロボ超人の類なのかもしれない。
『
週刊少年ジャンプ』初登場時は仮面ではなく、ただの白覆面のようなデザインだった。
悪魔将軍と異なり、こちらは関連本には載せられていない。
何にしても作中でもかなり複雑なデザインの持ち主である。
笑い方は「フォーフォフォフォ」。
なお、現実でも地球から1万7千光年先のケンタウルス座にはオメガ星団が存在し、肉眼で見ることができる数少ない球状星団の中でも最大級のものとされる。
ギリシア文字最後の「オメガ」の名の通り、無印・昭和シリーズでは最後に登場した超人。
そのため超人強度が
マンモスマンすら超える
8600万パワーというパワーインフレを体現した数値となっている。
これは超人の神だけが持つという一億パワーに次ぐ高さである。
ちなみにこの数値、実力に反して完璧超人としては超人強度低めの首領格・
完璧超人始祖は当然として、
マグネットパワーでドーピングしたと思わしき完璧・無量大数軍達、更には『Ⅱ世』の
d.M.p内完璧超人総帥の麒麟男(7900万パワー)をも大きく上回っている。
何者だこいつ。
と、読者から一時期怪しまれる時期もあったが、彼の超人強度の高さについては後に一応の説明がなされる事となった。
実はタッグ編で死亡したはずの
ネプチューンマンが超人墓場に来ていないことを不審に思った
超人閻魔からネプチューンマン殺害の依頼を受け、キン肉星王位争奪戦に参加。
同時に
ミキサー大帝戦や
ザ・マンリキ戦で超人墓場を脱走したキン肉マンチームの面々を殺害する依頼も受けていた。
ハンターらしい冷酷さと容赦の無い戦闘スタイルの持ち主だが、基本的に落ち着いた性格の持ち主。
原作ではそれなりの忠誠心を以て
フェニックスに従っており、タッグによる連携を見せている。
一方、アニメでは王位争奪編の黒幕が超人閻魔になっているため、その直属ということからフェニックスとは対等な関係になりタメ口をきいている。
フェニックスへの不敵な態度、ホッケーマスクから覗く瞳のない赤目の不気味さ、山口健氏のクールな悪役演技も合わさって、アニメ版のオメガマンはかなり格好良い。
【戦闘能力】
前述の通り
バッファローマンの8倍以上という凄まじい超人強度を持っているが、パワータイプではなく身体に持つ特殊能力を使うややトリッキーな戦闘スタイルの持ち主。
背面の巨大な右手を利用した格闘、Ωメタモルフォーゼによる変身能力などで敵を翻弄する。
また、耐久力も高く、ジェロニモ戦でもその攻撃を受けてほぼノーダメージだった。
なお、試合ではちゃんと自分の肉体と特殊能力を用いて戦っているが、賞金稼ぎとして活動する際にはライフルによる狙撃で目標をハントしているらしい。
…この超人強度なら殴るなりなんなりした方が確実な気もするが、余程すごいライフルということだろうか。ただ単に獲物としか見ていないのかもしれないが。
◆必殺技
オメガマンのフェイバリット。
ツームストーン・ドライバーの体勢から相手の手足をキー・ロックで固めた上、背中の右手で覆い固定。
その体勢で空中から落下しリングに相手の頭を叩きつける粉砕する。
落下時には上半身が巨大な指、下半身が腰布でそれぞれ覆われ、握りしめた巨大な右手のような見た目になる。
ちなみに技名の「カタストロフ」は「悲劇的」という意味で、「悲劇的な最後」といった意味合い。
通常の固定のうえから背中の右手が被さる形になるため相手の体を厳重に固定されており、一度極められるとどうみても脱出不可能にしか見えない技。
ただし劇中技をかけられたキン肉マンとネプチューンマンが入れ替わって身代りになっている。
一体どうやったんだ?
ちなみに背中の右手を使わない場合は、首のロックが甘い不完全な技との事。
マスクから照射した光線を当てた物体に全身、もしくは体の部位を変身させる能力。
対象物は分解されオメガマンに吸収されてしまう。
実体のあるものだけでなく相手が強く思い描いたイメージなどにも変身できる。
変身した物一覧
- カラス
- パワーショベル
- 通天閣
- プロペラ機
- 鉄球クレーン車
- スプリング
- 発電所の鉄塔
- プリンス・カメハメ
ただし万能技とまではいかず、発電所の鉄塔をネプチューンマンに拗じられて本人も電撃を浴びてたのにフェニックスが助力するまで解除できずにいたり、
対象に直接照射光線を当てないといけなかったためキン肉マンがマジック・スクェアで作成したスクェア・パラソルで外の視界を封じられて使えなくなったり、
カメハメに変身した際は、肉体の主導権がカメハメになっていたりと、欠点もあった。
◆作中の活躍
キン肉マン(本連載時)
【キン肉星王位争奪編】
フェニックス率いる知性チームに所属しており、当初は白装束を纏った「ミステリアス・パートナー二号」として登場。
強力、
残虐チームとの試合ではフェニックスの指示もあって正体は見せず観戦に回っていたが、
キン肉マンチームとの決勝戦で
プリズマンが死亡した直後、遂にその姿を現した。
名乗りを上げた後は中堅として
ジェロニモと石垣リングで対戦。
序盤に放ったΩカタストロフ・ドロップを
アタルの奇蹟の灰で防がれ不発に終わるが、このことでネプチューンマンが生きていることを確信。
アパッチのおたけびで吹っ飛ばされウッド・カッター・ハンドでタムタムの木の下敷きにされてもピンピンしているなど余裕のある試合運びとなり、
再び放ったΩカタストロフ・ドロップでジェロニモを撃破した。
その後、フェニックス、マンモスマンと共にイリミネーション・ルーレット・マッチに参加。
途中追い詰められたマンモスマンにしっかり声援を送っていたのだが、フェニックスにそそのかされてマンモスマンを見限り預言書を燃やそうとロープを揺らし始める。
だが、マンモスマンの反撃に遭いアイス・ロック・ジャイロで氷漬けにされた
ロビンをぶつけられ、フェニックス共々ぶっ飛ばされてしまった。
そしてロビンとマンモスマンの消滅後、フェニックスと共に
キン肉マン、ザ・サムライと対決。
会場内外の物体用いた変身能力で二人を翻弄し続けるが、正体を見せたサムライ=ネプチューンマンとキン肉マンの巌流島コンビの反撃を受ける。
しかし変身能力で「キン肉マンが生涯で一番強いと思った超人」である
プリンス・カメハメに変身。
カメハメ殺法でキン肉マンをKO寸前まで追い詰めた。
が、変身したカメハメはただの肉体変化だけでなく、魂まで本人だったためフェニックス達に協力するふりをして密かにキン肉マンに52の関節技を伝授しており、
結果としてキン肉マンを最強の超人へと成長させてしまう。
預言書が燃えたことでネプチューンマンが消滅し2対1になるが、オメガマンはネプチューンマンの消滅に続き、
傷ついたビビンバを捨てたフェニックスへの怒りを爆発させたキン肉マンに地獄卍固めからのマッスル・スパークを掛けられあっさり絶命。
ちなみにこの時のキン肉マンは火事場のクソ力を封じられているので超人強度は95万パワー。
約90倍の超人強度の差に敗れ去った結果は読者から長らくネタにされる事になるも、後々超神編にて火事場のクソ力の本質が語られた事から、この時のキン肉マンは封じられたものとは別口で火事場のクソ力を発揮していた可能性が浮上した。
その後、遺体は撤去されている描写があるのだが次の回では何故かリング内に戻っており、フェニックスの不死鳥乱心波で操られ攻撃に利用される。
更にマッスル・スパーク攻略の為にフェニックスにマスクを奪われ、挙句預言書を燃やされ遺体を消滅させられてしまった。
消滅の直前、既に死んでいるにもかかわらず祈るように両手を合わせ、消滅した後も残った手袋がキン肉マンに何かを託すように手を握り続けていた。
余談だが、王位編でネプチューンマンからは「フェニックスや超人閻魔のような後ろ盾を頼りにする奴を完璧超人は嫌う」
と言われ、この時点では異端の完璧超人であるかのように描かれていたが……
キン肉マン(Web連載)
『完璧超人始祖編』では登場も言及されることもないものの、完璧超人周りの設定が掘り下げられたことで、
上記の通り無量大数軍をも上回る超人強度を持ち、ネプチューンマンを本拠地である超人墓場へ連れてくる依頼を
超人閻魔直々に受けたオメガマンの素性について読者からは様々な考察が為された。
【オメガ・ケンタウリの六鎗客編】
完璧超人・
悪魔超人・
正義超人の間で勃発した三つ巴の大戦が終了して数日。
大きな犠牲を払いながらも平和を取り戻した地球では、
サイコマンが残したマグネット・パワー研究施設を封印するまでの間、
警備を兼ねて若手超人のトレーニングがサグラダ・ファミリア跡地で行われていた。
そこに突如来襲した謎の6人組。圧倒的な力の前に次々蹴散らされる新米超人たちだが、1人がフードを剥ぎ取ることに成功する。
そこに現れたのは、死んだはずのオメガマンだった。
今なぜ復活したのか? その狙いは何か? 新たな大戦の兆しが見え始めた…
* *
* + うそです
n ∧_∧ n
+ (ヨ(*´∀`)E)
Y Y *
そのオメガマンは、トレードマークとも言える背中の巨大手が逆だった。
そう、正体はキン肉マンに倒されたオメガマン・ディクシアの双子の兄にしてオメガ・ケンタウリ一族の長たる
オメガマン・アリステラ。
彼は危機に瀕している故郷を救うべく大魔王サタンの誘いに乗り、自身も所属する
「オメガ・ケンタウリの六鎗客」を率いてマグネット・パワーの秘密を奪いにやってきたのだ。
そこに居合わせた
ウルフマン、そして応援に駆けつけた
超人オリンピックファイナリスト達からなる「正義の5本槍」が立ちはだかる中、
「最低限の礼儀を示す」と言い放ち、眼下にある五つのリングで仲間の六鎗客たちに一人ずつ戦い、相手を惨殺することを命じる。
自らはその戦いを見届け、たまたま地球に居残っていたキン肉マンが到着するのを待っている…
兄・アリステラの回想によって、アリステラは超人強度95万というオメガの民としては異常に低い数値だったのに対して弟・ディクシアは8600万の数値を誇り、
さらにΩメタモルフォーゼはディクシアのみが使える能力でアリステラは持っておらず、一時期父親もディクシアを後継者にしようとしていた過去があった。
双子でもここまで差があったものの、自身の能力に目覚めたアリステラは超人強度を補強し続け、最終的にディクシアの超人強度をコピーして8600万まで数値を高めたことにより、晴れてオメガの後継者となった。
そうした経緯があるもののディクシアはアリステラからの依頼に応じて地球まで調査に赴くなど悪い感情は持っておらず、寧ろ兄とオメガの為に働けることを誇りに思っていたことまでが窺える。
これについては、スパーリングを繰り返す中でアリステラがパワーでディクシアに並び、超人レスラーとしてはディクシアを越えて名実共にオメガ最強の戦士となったこともあるのだろう。
アリステラの方では、口では「いい兄ではない」「敵討ちに興味ない」と言っていたものの、直接にディクシアを倒したキン肉スグルの器を認める口の端から、道具として弟を切り捨てたスーパーフェニックスに対して怒りの感情を露にするなど、事情を理解した上でディクシアが憎むであろう相手を自分も恨む等、隔たりがあった幼少期を経ながらも非常に良好な兄弟仲が窺える。
また、彼ら兄弟のパワーバランスに目を付けて国を割るような悪臣もどうやら居なかったようで、特に片方を不条理に冷遇するような必要もなかった模様。キン肉族とは大違いである
なお、このストーリーにおいてディクシアはアリステラからの依頼で完璧超人に関わることを色々と調査し、報告を行っていたことが判明した。
その調査とは、まずは正規の手続きで超人墓場へ潜入し、マグネットパワーの秘密を探りあわよくば
無理だと思うが超人閻魔の暗殺を図るというもの。
『聖なる完璧の山』の門をくぐり
ミラージュマンの審判のロックアップを投げ飛ばして認められ、目論見通り墓場で実績を積み上げて
墓守鬼たちの大人気を得ていく。
首尾良く超人閻魔の目に留まり完璧・無量大数軍入りを打診されるものの、それには「完狩」ネプチューンマンの首を狩ることが条件として課せられた。
そこでディクシアはネプチューンマンは必ずキン肉マンの援護に来ると予測して王位争奪戦にキン肉マンチームの敵として参加していた。
アリステラには
末尾にわざわざ「フォ~フォフォフォ」と笑い声を入れた計画の成功を確信した手紙を送っていたが、上記の通りの最期を遂げた。
最後に手を握っていたのはキン肉マンの火事場のクソ力に希望を見たからであり、
この時点では
皆に死んだと思われていただけでまだ生きていた
ことが明かされた。
勝手にリングに戻ったせいで実況に濡れ衣を着せられスグルに叱られた委員長はいい迷惑である
アリステラの怒りの矛先は最終的に預言書を燃やしたフェニックスに向いている。
因みに、件のターゲットである超人閻魔ことザ・マンはちゃんとディクシアの出自を見抜き、完璧超人入りを懇願した理由も承知していたとのこと。
そもそもモロに自称オメガマンであるし、王位争奪編で正体を明かす際にも「オメガ・ケンタウルス星団からやってきた」と吠えたり、時系列でそれ以前の超人墓場のリングでも堂々「Ωカタストロフ・ドロップー!」と叫んでおり、ディクシア自身も故郷のことをひた隠したような気配は乏しい。
ミラージュマンも古代のオメガ民族狩りに参加しているので、審判の前後で既に質され、暗殺の真意は当然すっとぼけつつ、ある程度は正直に話していたのだと思われる。
ついでにオメガ・ケンタウリの六鎗客編では安土城と過去にその地下にオメガの民が作っていた超人墓場へのトンネルが再建されているが、アリステラ曰く「ここでもいい働きをしてくれた」らしい。
まさか一人で土木工事をやってたわけではないと思うが……まぁ重機とかにはなれるか。
「超人閻魔」に凝り固まっていたその頃のザ・マンも、かつて己に自信をくれたオメガ宗家の末裔を暫く泳がせて観察したい気になったのだろうか…。
邪悪神を情報源にしていたフェニックスはその辺りのオメガ側事情までは初耳であった反面、六鎗客の前に現れた時点で既に当人達(ディクシアや六鎗客)さえ知らない一族の事情も耳にしており、アリステラに敗れた後「ザ・マンはお前たち(オメガの民)の味方だぞ」と語ってアリステラの心に楔を打とうとしている。
その後、アリステラは今度こそ友情パワーを得る為に
キン肉アタルと
ブロッケンJr.と戦うが敗北。
そして、この戦いを通じて真に友情パワーを会得する条件がオメガの民が何世代にも渡る信念としてきた恨みの心を捨て去ることだという事実を痛感する。
その直後に、自分達オメガの力を利用する目的で地球侵攻の道筋を開いた
大魔王サタンが出現し、用済みとして粛清されそうになるも、死闘を繰り広げたばかりのアタル、そして、オメガの民の仇敵であった筈の完璧超人始祖の
ジャスティスマンに命を救われ、サタンもジャスティスマンに
あっさりと撃退される。
そのまま、ジャスティスマンに最終目標であったザ・マンの御前に導かれるという、当初の予定とは全く反対の立場での対面となった訳だが、その中でザ・マン当人からオメガの民の粛清に出ねばならなかった理由と、その中でもどうして自分達に連なる宗家の者達が追放で済んだのかという真実が語られ、超人という種を存続させる為にも粛清は正しい行為としつつも、オメガの民を滅ぼさずに、寧ろ期待すらかけていたザ・マンの真意を知り、涙すら流すのだった。
ディクシアが正体を知られながらも黙認されていたことや、ジャスティスマンに先祖の罪を越えて救うべき存在と認識される等、オメガの民は“神”の慈悲に見捨てられた存在ではなかったことを知れたことは、根本的な価値観の転換以上にアリステラ達の救いとなったのだった。
そしてアリステラ達の目的であった星の再生もザ・マンがかつて超人墓場で使用し、悪魔将軍の手によって壊された禁断の石臼を修復し譲渡。
今までの星の力を超人パワーに返還していたのを逆用して、星に超人パワーを送ることで星の再生ができることを告げられ完全に蟠りはなくなった。
追記修正はΩカタストロフ・ドロップを外してからお願いします。
最終更新:2025年03月04日 19:50