カオスエクシーズ(遊戯王ZEXAL)

登録日:2018/10/29(月) 14:20:12
更新日:2024/02/28 Wed 12:58:59
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1体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを再構築!


カオスエクシーズ・チェンジ!!




カオスエクシーズとは、『遊戯王ZEXAL』に登場した特別なモンスターエクシーズの総称である。
ここでは、密接な関係を持つアニメ版の「RUM-バリアンズ・フォース」についても取り上げる。


概要

狭義には、カード名に「CX(カオスエクシーズ)」とついたモンスターを指す。
「II」において登場した、バリアンの力で洗脳されたデュエリスト達が「RUM-バリアンズ・フォース」を使用し、
バリアンの力によって各々のエースモンスターを進化させた形態となる。

全体的に色合いが暗くなり、バリアンの象徴である「赤く明滅する流動体」がモンスターの体に現れるという共通項を持つ。
周囲を旋回するオーバーレイユニットは、手裏剣型の結晶状の「カオスオーバーレイユニット」に変化する。
また、進化元のモンスターが素材になっている(アニメでは進化元のモンスターからランクアップした)時、使用できる効果が増える。

ギラグ曰く「ナンバーズを倒すためのモンスターエクシーズ」であるが、
実際の所はメタカードとして機能しているのはアニメ版のバリアンズ・フォースの方であり、
カオスエクシーズは言うなれば「ナンバーズを持たないデュエリストが、ナンバーズを持つ遊馬を倒すためのモンスター」と言える。

当然ながら進化元とは別のカードだが、描写的にRUMの発動に呼応してその場で創造された可能性が高い。

ちなみにバリアンズ・フォースのアニメ版のテキストがこちら。

自分フィールド上のモンスターエクシーズ1体を選択して発動する。
選択したモンスターよりもランクが1つ高い
「C(カオス)」と名のついたモンスターエクシーズ1体を、
自分のエクストラデッキから、選択したモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚できる。
この効果でエクシーズ召喚したモンスターエクシーズは
「戦闘では破壊されない効果」を無効にする。
また、相手フィールド上に存在するモンスターエクシーズ1体を選択して発動できる。
選択したモンスターのエクシーズ素材全てを、
このカードの効果でエクシーズ召喚したモンスターエクシーズの
下に重ねてエクシーズ素材とする事ができ、選択したモンスターの攻撃力は、
このカードの効果で奪われたエクシーズ素材の数×300ポイントダウンする。

アニメ版のナンバーズが共通して持つ「ナンバーズ以外には戦闘破壊されない」耐性を突破しつつ、
オーバーレイユニットを奪うことで効果の発動も封じ、攻撃力を下げることで戦闘破壊を補助する、という完全なナンバーズメタの効果を持っていた。
前者に関しては「ナンバーズは異世界のカードだから異世界のカードでないと破壊できない」という世界観上の理由も反映している。
要は「異世界のカードであるナンバーズを倒すため、人間のカードに異世界の力を持たせる」ためのRUM、ということになる。


これらのモンスターは共通の召喚口上が存在し、内容は以下の二つ。

  • 混沌より生まれしバリアンの力、穢れし世界に今こそ裁きを下さん!
  • 今こそ現れろ! 偉大なるバリアンの力の象徴!



主に「II」における序盤の敵として登場した後、サルガッソの一件以降は終盤でCX 冀望皇バリアンが登場するまで鳴りを潜めていた。
以後のバリアンが関わる戦いではナンバーズ(特にオーバーハンドレッド・ナンバーズ)が関わっていたので、CXの役割がほぼなかったのも理由ではあるが……。



また、広義には「カオス化したモンスターエクシーズ」全般を指す名称でもあり、こちらではホープレイやアンブラルなどの「カオスナンバーズ」も該当する。
こちらも大まかな特徴は同じで、流動体やカオスオーバーレイユニットの存在も同じだが、CORUの形状は十字の機械状になっている。
また、ホープレイとシャーク・ドレイク・バイスはそもそもオーバーレイユニットが変化しない。

広義の方は「カオスエクシーズ」、狭義の方は「CX(カオスエクシーズ)」と分けて考えれば良い。


カオスエクシーズとその素体モンスター

進化元を素材にした場合の効果のことは便宜上「進化効果」と表記する。

  • 機装天使エンジネル
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/光属性/天使族/攻1800/守1000
レベル3モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、自分フィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターを表側守備表示にし、このターンそのモンスターは戦闘及びカードの効果では破壊されない。
この効果は相手ターンでも発動できる。

第一の刺客として選ばれた街のならず者・風魔のエースモンスター。
フリーチェーンでの表示形式変更と破壊耐性付与という防御的な効果を持ち、壁モンスターとしては結構優秀。
この手のカードの通例でカステルやブリューナクなどのバウンスには弱いものの、先出し出来ればライトニング相手でも持ち応えられる。
また効果対象は自身以外でもいいため味方を守るのにも使える。
リンクモンスターにこそ使えないもののランク3の防御系のエクシーズとしては中々優秀なカードと言える。
表示形式変更については、カラクリやドリーム・ピエロなどの表示形式に関する効果を持った連中と組ませるのも良いが、レベルが合わせにくい。


  • CX 機装魔人エンジェネラル
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/天使族/攻2600/守1600
レベル4モンスター×3
このカードがエクシーズ召喚に成功した時、
フィールド上に守備表示で存在するモンスター1体を選択して表側攻撃表示にする事ができる。
また、このカードが「機装天使エンジネル」をエクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。
●このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
相手ライフに1000ポイントダメージを与える。

エンジネルのカオス体。
エクシーズ召喚時の表示形式変更効果と、進化効果として戦闘ダメージトリガーのバーン能力を持つ。
書いてあることだけなら確かに強いのだが、大本のエンジネルとの噛み合わせが悪い上にこちらは耐性がない。

コイツを召喚できるRUMは現在バリアンズ・フォースのみであるが、
あちらの場合相手の場に素材もちのエクシーズがいた場合、カオス・ドレインの処理が入るため表示形式変更がタイミングを逃す。
ランク3+RUMを使ってまで出すかと言われればかなり微妙な効果だろう。比較的評価が高いあちらに対しこちらは低いため進化したら弱体化したと言わる事もある。

幸いというかランク4であるため、3体素材に特化した光天使辺りならお呼びがかかるかもしれない。
そこまでして表示形式変更するぐらいならテラナイトエクシーズですむが。

アニメではバーンダメージは500だったが、取り除くカオスオーバーレイユニットは全てだった。
バリアンズ・フォースによるナンバーズメタ効果と合わせて遊馬を追い込んだが、返しのターンでホープレイに粉砕された。


  • 熱血指導王ジャイアントレーナー
エクシーズ・効果モンスター
ランク8/炎属性/戦士族/攻2800/守2000
レベル8モンスター×3
このカード名の効果は1ターンに3度まで使用でき、この効果を発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。
(1):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
自分は1枚ドローし、お互いに確認する。
それがモンスターだった場合、さらに相手に800ダメージを与える。

プロデュエリスト・片桐大介のエースモンスター……ではなく、
恐らくギラグからバリアンズ・フォースごと(下手するとデッキごと)渡されたモンスター。*1

素材ひとつと引き換えにドローし、モンスターだったら800ダメージを与える効果を持つ。
バトルが飛ばされるため一見地味だが、ドローしたカードは公開しなければならないもののそれだけであり、バーン付きの3枚ドローができる。
また先攻で出す分には全くデメリットのない効果となる。

ただし、こいつを出すための素材を揃えるのがちょいと大変。
スムーズに呼びたければアニメでも使われた「熱血獣王ベアーマン」などがいる(そもそもベアーマン自体がこいつを出すためのモンスターである)。
あるいは聖刻で地獄の暴走召喚などを組み合わせる手もある。
登場直後の十二獣ではベアーマンをブルホーンでサーチし展開したモルモラットと合わせて出される事もあった。

またその効果性質上たまに忘れられがちだが、発動回数はカード名縛りで1ターンに3度までのため、
2体目のジャイアントレーナーを出したり、エクシーズ素材を補給した場合でも1ターンに3回しか使えないので注意。

アニメでは地属性だった。また、効果でドローするのはお互いであり、モンスターだったら墓地へ送り、
そのレベルが低かった方に800ダメージ、というギャンブル効果だった。熱血指導とは一体……。

余談だがこのカード、初登場したのが当時のVジャンプの応募者全員サービスで、これ以降長らく再録されていないというガチのレアカードだったが、『ストラクチャーデッキRー炎王の急襲ー』にてようやく再録された。
登場から実に約10年ぶりである。
しかし、同時に再録されたベアーマンが誤植でとんでもなく弱体化して交換対応する騒動が起きたためそちらの方が目立ってしまう不幸に見舞われた。


  • CX 熱血指導神アルティメットレーナー
エクシーズ・効果モンスター
ランク9/炎属性/戦士族/攻3800/守2300
レベル9モンスター×4
フィールド上のこのカードはカードの効果の対象にならない。
また、このカードがエクシーズモンスターをエクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。
●1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
デッキからカードを1枚ドローし、お互いに確認する。
確認したカードがモンスターだった場合、さらに相手ライフに800ポイントダメージを与える。

ジャイアントレーナーのカオス体。
効果に対する対象耐性と、進化効果としてジャイアントレーナーと全く同じドロー効果を持つ。
こちらは1ターンに1度しかドローできないが、攻撃力が3800と非常に高く、効果対象耐性も相まって場持ちが良い。
単体能力では恐らくカオスエクシーズ最強クラス。

ドロー効果は1ターンに1度になったもののドロー効果を使うとバトルフェイズが出来なくなるデメリットは消えたため、そのまま殴りかかることができる。
このカードが収録されたコレパZEXAL編の時点ではジャイアントレーナーが絶版になっていたため、進化効果の付与条件はエクシーズからの進化と非常に緩くなっているのが強み。
アージェント・カオス・フォースを使えば全てのランク8からコイツを呼べる。
耐性と打点だけでも優秀な枠と言える。

アニメでは進化前同様やっぱり地属性だった。
さらに効果が全く違い、耐性はターン中1回だけモンスター効果を受けない、
ドローは相手が行った上で、レベル4以下のモンスターなら墓地に送ってその攻撃力分バーン、という何ともややこしいものだった。
OCG版の800ダメージの数値はジャイアントレーナーが元ネタと思われるが、
もう一つ、公式サイトのモンスター図鑑で「800ダメージを与える」という誤記があったため、こちらから引っ張った可能性もある。


  • 風紀宮司ノリト
規則を守って降臨せよ!

エクシーズ・効果モンスター
ランク6/光属性/魔法使い族/攻2700/守2000
魔法使い族レベル6モンスター×2
1ターンに1度、相手が魔法・罠カードを発動した時にこのカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
その発動を無効にし破壊する。

ハートランド学園中等部の生徒会長・神宮寺のエースモンスター。文字通り宮司の姿をしている。
打点が高めで魔法・罠の発動を無効にする生きた「魔宮の賄賂」というべきモンスターだが、素材の縛りが厳しい。
ランク4の魔法使いからアストラル・フォースで出すことも考えたい。

正規のエクシーズ召喚に拘るなら「タンホイザーゲート」「星に願いを」でレベルを調整するか、魔法使い族に特化した魔導デッキに採用すべし。
レベル6魔法使い族モンスターが展開しやすい【魔術師】でもしばしば採用される。一応【ガガガ】でもマジシャン+ガールで素材を用意できる。
アニメとOCGで効果が全く変わっていない。


  • CX 風紀大宮司サイモン
エクシーズ・効果モンスター
ランク7/光属性/魔法使い族/攻3000/守2500
レベル7モンスター×3
このカードはこのカード以外のモンスターの効果を受けない。
また、このカードが「風紀宮司ノリト」をエクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。
●1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、
相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターの表示形式を変更し、
そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
この効果は相手ターンでも発動できる。

ノリトのカオス体。
モンスター効果への完全耐性と、進化効果としてフリーチェーンの表示形式変更+効果無効の制圧効果を持つ。
攻守の高さと相まって突破力が非常に高く、破壊耐性持ちに強いが、カオス・MAXなどの対象耐性持ちには勝てない。

ただ、進化元のノリト自体が召喚し辛い上、事故の確率を上げるRUMを要するため、運用には注意が必要。
いっそアージェント・カオス・フォースに頼ってしまうのも手。
縛りなしのランク7であるため、過去には征竜において採用されていたこともある。

アニメでは進化効果が表示形式変更のみ、しかも起動効果で相手のターンに使えない、とあまりにもしょっぱいモンスターだった。
しかも召喚口上すらなかったし。

おまけに出たシチュエーションも問題で、この対戦の前半で適用されていた特殊ルールが祟って、
召喚された時点では遊馬の場にナンバーズがいなかったためバリアンズ・フォースの効果が全く生かせず、返しのターンで出てきたホープに粉砕されて敗北という本末転倒な結果に終わっている。

名前の由来は恐らく祭事において述べられる「祭文」。


  • CH キング・アーサー
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/地属性/戦士族/攻2400/守1200
戦士族レベル4モンスター×2
このカードが戦闘によって破壊される場合、
代わりにこのカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事ができる。
この効果でエクシーズ素材が取り除かれた時、
このカードの攻撃力は500ポイントアップし、
相手ライフに500ポイントダメージを与える。

漫画研究会の部長・有賀千太郎のエースモンスター。
素材と引き換えの戦闘破壊耐性、それをトリガーとしたバーンと自己強化効果を持つ。

同じ素材で突破力抜群のエクスカリバーが出せる上、ホープを介すればライトニング、そうでなくともロンゴミアント…と対抗馬が多く、
優先すべき理由も趣味以外にはない、という悲しきモンスター。

属性で差別化しようにも、地属性と光属性では受けられるサポートの量が段違いである。

アニメではバーン効果は攻撃力変化をトリガーに、その数値分とされていた。
500という数値はフィールド魔法「コミック・フィールド」を内蔵したものだが、正直コイツについてはアニメ版の方が良かった……。
ただ後述するように進化系ともども「Ai打ち」との相性が良好で、相手モンスターの攻撃力+500ダメージを与えることができる。


  • CX-CH レジェンド・アーサー
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/地属性/戦士族/攻3000/守2400
レベル5モンスター×3
このカードは1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない。
また、このカードが「CHキング・アーサー」をエクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。
●このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
破壊したモンスターをゲームから除外し、
その元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。

キング・アーサーのカオス体。
ターン1度の戦闘破壊耐性と、進化効果として戦闘破壊したモンスターの攻撃力を参照したバーン能力を持つ。
書いてあることだけなら強いのだが、同じくバリアンズ・フォースを使うなら、殺意の一族もといホープ一族の方がどう頑張っても上という悲しき現実がある。
そもそもコイツの場合、自己強化も弱体化も出来ないため、突破力がないのが痛い。
ただし進化前ともども、10期になって「Ai打ち」が登場したことで状況が変化。自前で戦闘破壊を防げるのが大きな利点となり、攻撃力4000以上のモンスターとの戦闘で「Ai打ち」を発動すれば進化効果と合わせてワンターンキルとなる。
世の中、何がどう転がるかわかんないもんである。


  • 烈華砲艦ナデシコ
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/地属性/植物族/攻2100/守1800
レベル3モンスター×3
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
相手の手札の数×200ポイントダメージを相手ライフに与える。
「烈華砲艦ナデシコ」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

華道部部長・花添愛華のエースモンスター。機動戦艦ではありません。
手札×200ダメージを与えるバーン効果を持つ。この時期にちょくちょく登場した「カード名縛りでターン回数制限」効果の一つ。
攻撃制限などはかからないのでダメージ量自体はそこそこ稼げるが、係数が低い。

遊戯王はドローソースに厳しく手札を増やしにくい上にエンドフェイズに手札が6枚になるように調整させられるルールがある。
そのため頑張っても1200ぐらいが限界で序盤以外では500すら越えないという事も起こりうる。
レベル3×3体という縛りも意外と重い。
それ以前にレベル3を3体使ったエクシーズが革命するだけというのもあんまりな話である。

アニメ版でも全く同じ効果だが、アニメ版のエアロ・シャークと比較すると素材が一つ多い上にバーンの係数が半分、と完全なる下位種である。


  • CX 激烈華戦艦タオヤメ
今こそ現れなさい!偉大なるバリアンの力!咲き乱れよ!

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/地属性/植物族/攻2400/守2000
レベル4モンスター×4
相手のエンドフェイズ時に1度だけ相手の手札が自分の手札より多い場合に発動する。
相手は手札を1枚選んで捨てる。
また、このカードが「烈華砲艦ナデシコ」をエクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。
●このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
フィールド上のカードの数×300ポイントダメージを相手ライフに与える。
「CX 激烈華戦艦タオヤメ」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。

ナデシコのカオス体。
条件付きのハンデス効果、進化効果として場のカード枚数を参照してのバーン効果を持つ。

恐らくナデシコの効果でカードを場に出させてコイツでバーン、というデザインになっているのだろうが、
相手のカードテキストが基本わからないアニメとは異なり、わかっていてカードを増やす阿呆はまずいないので、絶望的に噛み合いがよろしくない。
というかナデシコの効果のバーン効果があまりにもしょぼすぎてダメージを減らすために手札を伏せてくれるだけのプレッシャーを与えられていない。

とはいえ、自分のカード枚数も参照するため、適当に魔法・罠をセットするだけでもそこそこのダメージは稼げる。
コイツによる大ダメージが見込めるような状況は相手のカードの枚数も多いと思われるので素直に効果が通るのかとか、
重めのナデシコからさらにコイツを出すほどの余裕があるかは謎だが。

ハンデス効果は相手のエンドフェイズでの発動のためそれまでに手札を上手く調整されるのがオチ。
自分の手札が0枚などで相手側がモンスターの処理などの関係で手札調整が難しかったり、
手札の枚数を調整してきたところでこちらから手札を捨てるなどでずらすことで条件を満たすことができるが、
相手が捨てるカードを選ぶハンデスなので手間をかける割にはあまり強くない。

10期になって登場した永続罠「リサーガム・エクシーズ」とは相性が良く、ナデシコの効果でバーン→攻撃→リサーガムでランクアップ→攻撃→バーンと続ければ一気にライフを削り取れる。

ちなみに見た目は、巨大な花を象った白と赤の戦艦。
正直こっちの方がナデシコっぽい。


  • フェアリー・チア・ガール
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/天使族/攻1900/守1500
天使族レベル4モンスター×2
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
デッキからカードを1枚ドローする。
「フェアリー・チア・ガール」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

小鳥が使用したモンスターエクシーズ。恐らくこれもギラグから渡されたもの。
天使族の素材縛りがあり、効果もドローだけだが、天使族デッキとは結構好相性。
テテュスのドローターボのトリガーにする、パーミッション系のデッキでハンド稼ぎに使うなど、地味ながら役立つ。
レベル4天使がゴロゴロ並ぶ【光天使】に採用するのも手(2体素材なのであちらの効果は直接は活かせないが、展開阻害された際にあると便利)。
ただ、相手に一切干渉できない上に攻撃力も低い。維持できればこいつだけで2枚ドローできるが、無理はしないように。
光属性なのでオネストに対応しているのは強み。ランク4なのでリミバリに対応しているのも大きい。

なお、アニメ版『遊戯王ARC-V』では、小鳥を意識したキャラクターである笹山サヤカが使用している。


  • CX ダーク・フェアリー・チア・ガール
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/闇属性/天使族/攻2500/守1900
レベル5モンスター×3
このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、デッキからカードを1枚ドローする。
また、このカードは「フェアリー・チア・ガール」をエクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。
●このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
自分の手札の数×400ポイントダメージを相手ライフに与える。

フェアリー・チア・ガールのカオス体。
フィールドから墓地に送られた時のドロー効果、進化効果として戦闘破壊時のバーン効果を持つ。
これまた「書いてあることは強い」タイプで、戦闘を介する時点で遅いと言われる環境では、RUMを用いるだけの意味があるかは微妙。
一応、コイツ自身が除去されても墓地へいくならドローが出来る。

戦闘破壊した時のバーン効果は倍率こそ高めだが、手札依存なのが問題。

採用するなら進化前ともども光天使デッキが有力。
ノーブル・デーモンラグナ・インフィニティとRUMを共有できるのもあるが、テテュスターボを組み込んでおけば、運次第だが特大のバーンが見込める。
ただし、進化前と異なり闇属性になっているのは注意点。


  • 超巨大空中宮殿ガンガリディア
天かける勇者と海の王女が結ばれし時、大いなる世界の不思議が花開く!

エクシーズ・効果モンスター
ランク10/風属性/機械族/攻3400/守3000
レベル10モンスター×2
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できず、この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。
(1):このカードのX素材を1つ取り除き、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
その相手のカードを破壊し、相手に1000ダメージを与える。

羽原夫妻のエースモンスター。攻撃と引き換えのバーンつき単体除去効果を持つ。
同じランクの機械族にはグスタフ・マックススペリオル・ドーラがいるため、そいつらより優先すべきかどうかはデッキの構築や盤面と相談すべし。
ちなみに攻撃無効のデメリットはジャガーノート・リーベへのランクアップで踏み倒せる。

アニメ効果では攻撃制限はなく、バーン効果はライフの半減だった。さすがにこのままでは強すぎたか。
また、アニメで素材として使われた「超巨大飛行艇ジャイアント・ヒンデンブルグ」と「超巨大不沈客船エレガント・タイタニック」が合体したような姿をしており、
実際にアニメでは2体が合体してこのモンスターになった。

余談だが、ヒンデンブルグ号とタイタニック号はいずれも多大な犠牲者を出した事故船である。新婚夫婦の使うカードじゃねえ。


  • CX 超巨大空中要塞バビロン
混沌より生まれしバリアンの力で、愛の宮殿が今生まれ変わる!

エクシーズ・効果モンスター
ランク11/風属性/機械族/攻3800/守4000
レベル11モンスター×3
このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、破壊したモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手ライフに与える。
また、このカードが「超巨大空中宮殿ガンガリディア」をエクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。
●このカードが戦闘によってモンスターを破壊した場合、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で、もう1度だけ続けて攻撃できる。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。

ガンガリディアのカオス体。
戦闘破壊時のバーンと、進化効果として連続攻撃付与能力を持つ。
RUMこそ必要だが攻撃性能が非常に高く、切り返しに向いたモンスター。ガンガリディアの時点で伏せカードを割っておけばある程度安全は確保できる。

確かに強いことは強いのだが、「超弩級砲塔列車ジャガーノート・リーベ」の登場で立場が一変してしまっている。
リーベの方はランク10の機械族から無条件でランクアップできる上、起動効果で攻撃力6000になる+素材の数だけモンスターに追加攻撃できる、
とこちらに輪をかけた殺意の塊であり、RUMを要するこちらの立場は苦しいのが現状。

出た当初は最大の難点だったランク10の出しにくさはかなり改善されたのにもかかわらずかなり報われないカードである。
ただ、モンスターが2体であれば、片方を除去しつつバーン→進化効果でダイレクトアタックに繋がるため、必ずしもリーベの下位互換ではない。

アニメではバーンで参照する攻撃力はフィールドのものだった。


混沌の具現たる軍神よ、切なる望みを我が下に!

集え、七皇の力!

エクシーズ・効果モンスター
ランク7/光属性/戦士族/攻 0/守 0
レベル7モンスター×3体以上
このカードは自分フィールドの、「CNo.101」~「CNo.107」のいずれかの「CNo.」モンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードの攻撃力は、このカードのX素材の数×1000アップする。
(2):自分の墓地の「No.」モンスター1体を対象として発動できる。
相手エンドフェイズまで、このカードはそのモンスターの元々のカード名・効果と同じカード名・効果を得る。
ナッシュが使用する、七皇の力の結晶。
そのためかCXでありながら、CNo.と同じカオス・オーバーレイユニットを持つ。
OCGにおいて見る影もなく弱体化した……と思いきや、意外なところから真の実力が判明したバリアン世界の希望。
アニメ効果などの詳細は項目を参照されたし。

ちなみにコイツ、カオスエクシーズでは唯一バリアンズ・フォースの効果で召喚されていない。
さらにアニメ効果では同名扱い効果を持たないため、そのままだとナンバーズは倒せなかったりする(一応ジャイアント・ハンド・レッドの効果で突破できるが)。


  • N・As・H Knight
深淵を制する七曜の戦車よ! 満たされぬ魂を救済せよ!

エクシーズ・効果モンスター
ランク5/水属性/水族/攻1700/守2700
レベル5モンスター×2
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドに「No.」モンスターが存在する限り、このカードは戦闘では破壊されない。
(2):自分・相手のメインフェイズに、このカードのX素材を2つ取り除いて発動できる。
EXデッキから「No.101」~「No.107」のいずれかの「No.」Xモンスター1体を選び、
このカードの下に重ねてX素材とする。
その後、このカード以外のフィールドの表側表示モンスター1体を選んでこのカードの下に重ねてX素材とする事ができる。

OCGオリジナルのナッシュを意識したエクシーズモンスター。「ネフィル・アサイラム・ヘット・ナイト」と読み、頭文字を繋げると「NAsH=ナッシュ」となる。
見た目通りにNo.101 S・H・Ark Knightのランク5版の様な効果をしており、EXデッキにオーバーハンドレッド・ナンバーズを要求する代わりに、X素材化が何度でも使え、相手メインフェイズにも発動可能になり、対象を取らなくなっている。
ただし、破壊耐性は場にNo.が居る時限定となっており、効果破壊には対応していないので油断は禁物。
EX枠の圧迫もあるので後述するカオス体と組み合わせて使いたい所。
ちなみに裏モチーフはシャークさんが移動手段として乗り回していた謎バイクで、よく見ると後方のパーツは車輪になっている。


  • CX-N・As・Ch Knight
満たされぬ魂の救済者よ! 深淵の騎士となって望みを果たせ!

エクシーズ・効果モンスター
ランク6/水属性/水族/攻2000/守3000
レベル6モンスター×3
このカードは自分フィールドの「N・As・H Knight」の上に重ねてX召喚する事もできる。
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドのこのカードは効果では破壊されない。
(2):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
「No.101」~「No.107」のいずれかの「No.」Xモンスター1体を、
自分フィールドのこのカードの上に重ねてX召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは次の相手エンドフェイズに破壊される。

N・As・H Knightのカオス体。「ネフィル・アサイラム・カオス・ナイト」。
こちらはナッシュ本人とCNo.101 S・H・Dark Knightを意識した見た目となっている。ただしこちらはあちらと異なり、「C」がついても「NAsCH=ナッシュ」である。
カオスエクシーズではあるがバリアン同様にRUM不要でN・As・H Knightからランクアップ可能。
目を惹くのはX素材1つを消費してオーバーハンドレッド・ナンバーズにエクシーズチェンジ出来る効果。
N・As・H Knightで進化前をX素材化しておけばエクシーズチェンジした進化後のランクアップ効果も使える設計。
出したオーバーハンドレッド・ナンバーズは自壊デメリットが付くので、自己再生でデメリットを踏み倒せるCNo.101 S・H・Dark KnightかCNo.103 神葬零嬢ラグナ・インフィニティ、自身の効果と破壊耐性で素材を使い切って1500バーンを飛ばせるCNo.102 光堕天使ノーブル・デーモン辺りが使いやすい。


・CX ズババ最強ジェネラル
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/地属性/戦士族/攻2300/守1300
1ターンに1度、手札からモンスター1体を装備カード扱いとしてこのカードに装備することができる。
このカードの攻撃力は、この効果で装備したモンスターの元々の攻撃力分アップする。
また、このカードが「ズババ」モンスターをX素材としている場合、以下の効果を得る。
●このカードが相手モンスターを戦闘で破壊した場合、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
このカードに装備カード扱いとして装備されているモンスター1体を特殊召喚する。

遊戯王Dチーム・ゼアル』に登場したCXで、このシリーズでは唯一遊馬が使用。
ズババジェネラルにRUM-バリアンズ・フォースを使ってエクシーズ召喚された。*2

  • 手札のモンスターを装備し、その攻撃力分自身の攻撃力をアップする
  • 「ズババ」と名のついたモンスターをX素材としている場合、相手モンスターを戦闘破壊した場合にX素材を1つ取り除いて上記の効果で装備されているモンスターを特殊召喚する
という効果を持つ。
初登場作が連載終了して長く経つが、未だにOCG化はされていない。

劇中ではアリト戦で召喚され、ズバババスターを装備・特殊召喚してカエストスを粉砕した。


番外編


カオスナンバーズの皆さん
ホープレイ一族やカオス・オーバーハンドレッドが代表格。上述したようにこちらもアニメでは「カオスエクシーズ」と呼称される。
遊馬のホープレイ凌牙シャーク・ドレイク・バイスはそれぞれのカオスによって変貌した特異体で、
ランクは上がらずそのまま、カオスオーバーレイユニットも持たない変わり種。イラスト面でもカオスエクシーズにはある渦巻模様のデザインはない。
ただシャーク・ドレイク・バイスに関してはシャーク・ドレイク由来の発光パーツがより紅く光っているため、
ヌメロン・フォースによって誕生したホープレイ・ヴィクトリーよりはカオスエクシーズの特徴に近いものを持っている。

ちなみにアニメ効果のバリアンズ・フォースは破壊無効を無視する効果を付与するのだが、
なぜかカエストスの初登場時は破壊耐性を付与する「オーバー・トレーニング」に阻まれていた。
テキストが曖昧と言えば曖昧ではあるが、無効にできるのはモンスター効果だけなのだろうか?



超銀河眼の光子龍
こちらは銀河眼の光子竜が進化した単なるモンスターエクシーズだが、
「赤いカラーリング」「モンスターの進化形」「進化効果の存在」「ナンバーズメタになる能力」と、カオスエクシーズを先取りしたかのような要素の持ち主。

ギャラクシーアイズは元々バリアン由来のカードであることと、
ハルトのためにナンバーズ狩りをしていたカイトの存在が相まってこんな能力になったのだろう、多分。
状況的にはハルトとカイトの二人のカオスによって生まれていると見ることもできるかもしれない。


追記・修正はカオスエクシーズ・チェンジしてからお願いします。

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最終更新:2024年02月28日 12:58

*1 大介本来のデッキは描写を見る限り【ベン・ケイ1キル】であり、エース格のモンスターエクシーズがなかったと思われる。また熱血指導自体が洗脳時のものだと思われるため、別にデッキを持っているとも考えにくい。

*2 Dチーム・ゼアルに登場するカードはOCG準拠の効果+特殊設定がないため、RUMも普通のカードとして流通している。