ロン・ベルクの作成した武具(ダイの大冒険)

登録日:2022/03/28 Mon 15:24:49
更新日:2025/04/27 Sun 12:45:34NEW!
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本項目では、『ダイの大冒険』に登場した武器職人、ロン・ベルクが作成した武具について取り扱う。

▽目次

総説

ロン・ベルクは作中でも最高峰の魔族の武器職人である。(ロン個人の項目も参照)

作中で他に登場しためぼしい武器職人はせいぜいポップの父ジャンクやバダックくらいであった。
かつてベンガーナ王宮随一の鍛冶屋であったジャンクの腕は人間としてはかなりよい部類であったと思われるが、それも「田舎にしてはそれなりの品揃えの武器屋」程度でしかなかった。
バダックも真空の斧を修理するのが精一杯であり、新たに強力な武器を作る力としては不足していたと言わざるを得ない。

バダックには全く直せなかった魔弾銃を作ったアバンは一廉の職人であったと思われるが、彼は終盤まで離脱していた。
また、アバンは武器職人と言うよりは、様々な道具類を作るアイテム職人であり、魔弾銃も様々な魔法の効果を打ち出すことができる万能アイテムで武器としての用法はその1つに過ぎなかった。

そして、市販品としては最高クラスの攻撃力を持つドラゴンキラーも、キルバーンを刺してすぐに溶けてしまっている。
パプニカの国宝であるパプニカのナイフも、竜の騎士として覚醒したダイの力には耐えきれず、バラン戦にて砕け散ってしまった。

このように、市販されている武器では例え高級品であっても特に中盤以降のダイのパーティーの戦いには力不足であることは明らかであった。*1
そんな中で、ロンに制作された武具の多くは、既存の武器・防具と一線を画する非常に高性能なものであり、ダイの戦いに不可欠の役割を果たしていた。
また、それぞれの武具はある程度の自己再生能力が実装されているほか、ある程度の意思がある様であり、自らの強化を求めてロンの下に飛んできたり、明らかに武器に頼らなくて済む場合には自ら出撃を拒否すると言ったシーンが見られる。

なお、個別の武具の性能は非常に高いが、恐るべきことにロンは製作そのものにはあまり時間をかけていない
最終決戦直前にはダイのと鎧の魔槍の修復をしつつ、ダイの剣の鞘と魔甲拳とブラックロッドとグレイトアックスも同時製作するというわけのわからない事をやってのけている。
アイデアそのものは元々温めていたのかもしれないが、何の前触れもなく非常に高性能な武器を量産するロンの腕前は恐るべきものと言うほかない。

またロンが言うには「俺の武器は多少の傷なら、放っておいても勝手に再生する」との事。
なお、刀身が真っ二つに折れてしまったダイの剣程度は「多少」の範疇に入る模様


武具

  • 鎧の魔剣
使用者:ヒュンケル→ダイ

禍々しい形の鞘がセットになった両刃剣。
比較的細い刀身に対して明らかにゴツい鞘は鎧化(アムド)と唱えることで全身を覆う鎧に変化し、電撃呪文(ライデインなど)以外にはほぼ完璧な魔法防御を誇る。
鎧化中に剣を収める場合、剣を兜に装着して刀身が蛇腹状の兜飾りにする。
刀身が消滅しない限りは鎧も含めて自己修復する「不死身の武具」である。
魔剣の金属はオリハルコン以外では最強の金属であるという。

90年以上前にロンからバーンに献上されたものが後にヒュンケルに与えられ、魔剣戦士の象徴として猛威を振るった。ハドラーを一度倒すなど戦果も折り紙付き。
防御力重視の割にはバッカンバッカン鎧が壊されるが、ヒュンケルの顔を出す要請のためだろう…

しかし、バラン戦にて武器を失ったダイに剣部分のみヒュンケルから貸し与えられたが、さしもの鎧の魔剣もバランの真魔剛竜剣とダイの力との激突に耐えることは厳しかった。
何とかバラン戦が終わるまでは乗り切ったものの、そこで刀身が完全に崩壊し、その生涯を終えた。

とはいえ、明らかに格下の金属ながら真魔剛竜剣の刀身を折ることには成功しており、ロン・ベルクがダイ達に味方する大きなきっかけとなった。

  • 鎧の魔槍
使用者:ラーハルト→ヒュンケル→ラーハルト→アバン(一時的に借用)→ラーハルト

竜騎将バランの配下、陸戦騎ラーハルトが持つ。ロンから鎧の魔剣と共にバーンに献上された一品であり、ラーハルトの手に渡った詳しい経緯は不明。ラーハルトは魔王軍と言うよりバラン個人の臣下だが、バランがラーハルトの為に譲り受けたのだろうか。
こちらも鎧化が可能で、槍は短くして左手の手甲の中に収納できる。
防具としては魔剣に比べ若干軽装で、防御力と引き換えに機動力と攻撃性に特化している割には事あるごとに鎧が破壊されていた魔剣とは違い、鎧が全損した事は一度もない
見えないほどの速度を誇るラーハルトの機動力を殺さない装備だと言える。
高い魔法防御と修復機能を持つ点は魔剣と同じ。材質も魔剣と同じ金属だと思われる。
ラーハルトが息絶える際にヒュンケルに託され、魔剣が失われてからはこちらがヒュンケルの正式な後継武装となった。

主武装にして装備の核である槍の他に、鎧の各部にはナイフブーメランといった武器も10個ほど内蔵されている。
作中では幾つかが実際に用いられており、特にラーハルトはそれらを使いこなしていたとのことだが、ヒュンケルはそこまででもない様子。
これについてヒュンケルは「オレは不器用」だからと本編外で語っているが、ヒュンケルが魔槍を手にした期間の長さを考えれば、例えヒュンケルが器用でも性能を全て活かすのは困難であったと思われる。

最終決戦前にロン・ベルクの手によって強化され、攻防共に性能が向上。
鎧は全体に大型化、槍は真っ直ぐだった1本刃から、柄も合わせると矢印のように見える三枚刃に。

最終的に途中で戦闘不能となったヒュンケルの手を離れ、蘇り現れたラーハルトの手に戻った。

自らヒュンケルに鎧化したり、魔槍も一度はエイミによって余所に捨てられたにもかかわらずヒュンケルの元に飛んでくるなど、魔槍の側もヒュンケルに強い信頼を示していた。
ヒュンケル自身ラーハルトの形見として思い入れもあり、武器としての強さ以外の点でもダイの剣に勝るとも劣らない存在感を示した名武器と言える。

バーンパレスでの決戦ではミストに取り憑かれたマァムを救う為、アバンがラーハルトから一時的に借用。
虚空閃でマァムの身体からミストを追い出す活躍を見せた。

  • 魔甲拳
使用者:マァム

通常時は少し大きめの手甲として、利き手と逆の左手に装備。
こちらも鎧化が可能で、手甲をつけた側の半身に偏った鎧に変化する。武闘家のスピードを損ねない軽装仕様だが強力な対魔力防御は健在で、敵の魔法を蹴って弾くような芸当も可能。
その左半身を盾にしつつ、利き腕であり身軽な右の拳で攻撃を行うのが鎧化時の戦闘スタイルとなる。
マァムは基本的に徒手空拳が武器の武闘家であるため「あまりに強力な攻撃技を使うと自分の肉体が保たない」という難点を抱えていたが、この装備により防御面が大分解消され、アルビナス撃破に貢献した。

左肩に内蔵されたメタルフィストを右拳に装備すれば攻撃力も向上し、使い手次第ではオリハルコンすら砕く。
あまりに強すぎるためマァムもアルビナスに追い詰められるまで使おうとはしなかった。
その後も鎧は(一部損傷したものの)装備しっ放しであったにもかかわらずメタルフィストは使っていない。直接触れないと効果がない閃華裂光拳の邪魔になるからだろうか。(アルビナスには閃華裂光拳が元々効かないのでその点気にする必要がなかった)
ミストバーンに憑依された状態で使われていたらどうなったことやら…


  • グレイトアックス
使用者:クロコダイン

真空の斧に代わるクロコダインの新たな武器。
彼の体躯では真空の斧も小さく見えていたが、こちらはその体躯に合わせた長大な柄と刃を持つ両手斧

“唸れ”の後に続ける言葉によって、振るった際に2種の呪文が発動する。
“轟火”→メラ系呪文
“爆音”→イオ系呪文

なお、「バギ系だけでなく」と言っていたことからバギ系も出せるらしい。「真空」とか「竜巻」とかだろうか?
ちなみにこの時、クロコダインは擬似アバンストラッシュ気分を味わえてご満悦の様子だった。

…が、クロコダイン自身が二軍落ちっぽくなってしまったためか、猛威を振るったのは雑魚モンスター相手のみ。
長柄なのでザボエラの腕を潰すには便利だったかもしれないし、ミナカトールの魔法陣を狙う魔物の撃退に貢献したと考えれば戦略的な意義は十分大きいが。
ロンとクロコダインの付き合いが終盤までほぼ皆無だったためか、これまでのクロコダインの戦闘スタイル(片手斧メインで拳を使った肉弾戦もこなす)と微妙に噛み合っていないのも痛い。
ロンと言えど、全く付き合いのない相手に噛み合った武器を作るのは難しいようだ。片手斧使ってましたよくらい教えてやれよ周囲
大魔宮の戦いでいつの間にかクロコダインも所持しない状態になっており、扱いも不遇。

ちなみに新アニメの後期OPでは老バーンと対峙した時点でこの斧を持っている。


  • ブラックロッド
使用者:ポップ

通常時は肘から手先ほどの長さの黒い杖。
ポップの意思に応じて変形し、伸びたり先っぽを槍状にしたりなど自由自在。
後述の光魔の杖に似た仕様だが、リミッターはついているはずだし変形自在な分、通常の使い手ならば上位互換といえる。
非力なポップでも少し魔法力をこめた程度で軽々岩を砕くほどの威力を発揮し、全身オリハルコンで重たいシグマを吹き飛ばしたりもしており、
全開で魔法力を込めた際はバーンも「それなりの威力を持っているとしよう」と上から目線ではあるものの一定の評価をしている。
数字上は威力は攻撃力+60らしく、理力の杖を少し上回る程度らしい(魔法力の消費量を変化させられるのかは不明)。

対シグマ戦やバーン戦で大活躍したが、ポップ自身は本当にここぞと言うときでしか使っていなかった。
ポップ自身ブラックロッドを入手してから大魔宮戦まで時間がほとんどなく、魔力切れを起こさないペースの見極めができていなかったことや、彼自身が武術では劣るため、警戒・対策されるとほとんど使えなくなってしまうためだろう。

バーン戦では天地魔闘の構えを崩す際に、全開で魔法力を込め、カラミティエンド(手刀技)を受け流すのに用いられたが、それでもなお砕かれた。
作中時間では無茶苦茶短命である。再生してるかもしれないけど


  • ダイの(つるぎ)
使用者:ダイ

ダイが鎧の魔剣で真魔剛竜剣を折った事に感動したロンが、覚醒したダイでも振るえる様にと鍛え上げた、ダイの為にだけ存在する剣。
ロン自身、この剣を作成した事にすこぶる満足しており、これ以上強い剣はできないという自信作であった。
材質はオリハルコン。さすがにロンの手元にも材料は無く、ダイ達が持ち込んだ「覇者の冠」を鋳潰して用いている。

会話はしないが意思を持ち、真に必要とされる場面でのみ自らを鞘から開放する。
また、多少ながら熱を発し、竜闘気をほとんどなくしてしまった状態で氷山に閉じ込められたダイを低温から守った。
ダイが死ぬようなことがもしあれば、埋め込まれた宝玉も力を失い、ただの武器に成り下がるという。
ドラムーンのゴロアがどさくさに紛れてダイの剣を拾ってダイに打ちかかったが、その際には片手で白刃取りされて取り返されており、ダイが使ってこその武器であることが明らかになっている。


最終決戦前に強化されるが、本体の攻撃力はロンをもってしてももう上げられないので、の方が強化された。
魔法剣の増幅機能が付加され、鞘に収めてチャージすることで魔法の威力を最上級にまで高めることが可能に。
例)メラ→メラゾーマ
  ライデイン→ギガデイン

…ただ、鞘はハドラー戦では最後の決め技となったが、真・大魔王バーン戦ではフェニックスウイングの前に弾かれてしまい、「個人+武器の能力では最高峰クラスの技であってもバーンは倒せない」ことを示されてしまった。
また、魔力をためる際には剣を鞘に収めて10秒のチャージが必要であり、乱戦向きとは言いがたい。
ハドラーもバーンも、あえてダイに全力を出させるべくチャージを見逃すという対応を取ったからこそ出番があった武器ともいえる。

攻撃力は150と、本家シリーズに登場した伝説の武器の数々にも劣らぬ数値。
(6の「ラミアスのつるぎ」が最大145、リメイク4の「まかいのつるぎ」が150)


  • 居眠りしながら作ったような手抜きの剣
ジャンクの店に卸していた剣。他の剣にはない凄みを発する一線を画する逸品だが、「居眠りしながら作ったような手抜きの剣」とはロン本人の弁。
実際ダイの力に耐えられる水準の武器ではないが、ロンが言うには「並の人間には丁度いい武器」との事。手抜きには違いないだろうが、それでも十分な水準の武器であるため、「居眠りしながら」は謙遜とも取れる。
メルルの占いによってランカークス村を訪れたダイの目にとまり、ジャンクがダイをロン・ベルクに紹介する切っ掛けになった。


  • 自前の剣
使用者:ロン・ベルク

90年前から所持している愛刀。厳密には制作者は明言されていないが、↑の居眠りしながら作ったような手抜きの剣とデザインが似ているので恐らく自前。
ダイとヒュンケルを鍛える際に使われている。更にミストバーンのビュートデストリンガーと切り結ぶ活躍を見せており、決してナマクラ刀等ではないと思われるが、ロンの力と超魔ゾンビの肉体の衝突には耐えられず折られてしまった。


  • 光魔の杖
使用者:バーン

90年前にロンがバーンに対して献上した多数の武具の一つで、バーンが自身の武装にと選んだ品。

基本コンセプトは「理力の杖」と同じく、付属の鎖から使用者の魔法力を吸い上げて光の刃に変え、打撃力に変換するというもの。
但し一般的な理力の杖と違い安全装置が設置されておらず、魔力消費の上限が無いため無尽蔵に魔力を消耗し、使い手の魔法力に比例して無限に威力が上がるという代物。
メタ的な言い方をしてしまえば「理力の杖から安全装置を取っ払っただけの代物」だとも言える。
それ故に並の魔法使いではあっという間に魔力が枯渇して使い物にならなくなってしまうが、圧倒的な魔力量を持つバーンが手にした事により、オリハルコン製のダイの剣さえもへし折るという前代未聞の攻撃力に膨れ上がった。
また魔法力を更に光の障壁「カラミティウォール」に変換し、ほぼ全ての攻撃を防ぐ事も可能。反射などが難しい闘気系の攻撃をも防いで見せている。

バーンにしてみれば「非常に高性能であり、なおかつ奪われたり盗まれたりしても他人にはマトモに運用できない」という意味で優れた武器と言えるだろう。
しかしながら、バーンの最強クラスの魔法力があるからこそ最強武器になっているだけで、繰り返すが『安全装置を外し高出力にも耐える様にしただけの理力の杖』である。
ロンからすれば別に傑作でも何でもなく、他の数々の献上品を差し置いてこの武器が選ばれた事は心外であったらしい。
バーンからは労いの言葉をかけられているが、それも彼にとっては「あんなものを傑作と呼ばれた」という侮辱にしかならなかった。

この一件をもってロンはバーンの事を「ナイフ一本握っても強くなる、武器屋にとってこんな白ける客がいるか」と評した。彼がバーンの下を去った原因の1つでもある。
しかもロンは知らなかったが、彼の真の最強の武器は若い肉体を戻した上での全力の手刀。
…確たる理由があったとは言え、武器を要求しておいてこれでは名工でなくとも白けて当然だろう。

ちなみにその特性上、使用中は無尽蔵に魔法力を吸い続けるため燃費は最悪で、長期戦には不向き。
バーンですら長時間使い続けると消耗して攻撃力が低下していく。*2
本気を出して魔力を全開放した後には消耗する様子は見られなくなったが、神をも凌駕する魔力の彼がそこまでせねばならない時点で、ロンの求める「持ち主を支え高め合う武器」としては論外であろう。

前述のブラックロッドは理力の杖を上回る威力と変形機構を兼ね備えながらも、魔法力消費量も相応に抑えられる工夫が凝らされている。
更に、ポップが普段より多めに魔法力を込めた時には光魔の杖に似た光刃までもが現れており、光魔の杖と同じ芸当さえ可能なことが窺える。
つまり光魔の杖は、一週間そこそこの期間で拵えられるブラックロッドの下位互換であり、ロンにとっては改良方法が分かり切っていた武具でもあったと言える。
ここらの致命的な完成度の低さもロンからの評価が悪い要因だと思われる。

バーンが使うことで恐るべき威力を発揮したが、ドルオーラを障壁で防ごうとしたところ、ドルオーラを連発されてしまい、2発分のドルオーラに耐えきれずに破壊されてしまった。

ちなみにバーンは若い肉体に戻った際、用済みとばかりに踏み砕いている。
とはいえ、踏み砕くに当たって「傑作」「十分に役割を果たしてくれた」とねぎらいとも取れる言葉を向けており、尊大な態度を崩さないバーンでさえその働きには一定の評価をしていたようである。
実際バーンはドルオーラを耐え切った光魔の杖に対して「命を救われた」と溢しており、「様子見」の老人の姿のまま本気を出す前に死にかねないところであった。


  • 星皇剣(せいおうけん)
使用者:ロン・ベルク

来いッ!!!
我が生涯をかけた…究極の兵器!!!

ロンが100年以上の時間をかけて自分専用に作製した2本組の長剣。
普段は特殊なペンダント内の異空間にある巨大な岩の中に封じられており、ペンダントを宙に投げることでペンダントが砕け、異空間から岩が召喚。
岩をこじあける事で初めて取り出せる代物だが、超魔ゾンビに乗っているザボエラが自分から砕いたので取り出しには苦労しなかった。

ロン自身は「究極の兵器」と豪語したものの、実はまだ未完成。
剣としての体裁は整っているものの、ロンが予定していた強化はまだまだ施されていなかった様で、ロンが必殺技である星皇十字剣を一回放っただけで砕けた上、その反動を吸収できずロンの腕を守ることもできなかった。
素材は不明だが、技の反動で砕けてしまったことを考えるとオリハルコンではない可能性が高い。
……ダイの大冒険においてオリハルコンは戦闘力上位陣なら普通に壊せる*3のでオリハルコンかもしれないが。

星皇剣が完成しなかったのはダイ達の武具の製作にかまけていたためと本人は言っているが、それ以前は作る時間がいくらでもあったはずで、実際「こんな事があるなら完成させておけばよかった」とこぼしていた。
ダイと出会うまで本人のモチベーションが著しく低下していたのが最大の要因と思われる。
ロンの性格からして、モチベーションの下がった状態でとりあえず手をつける位なら放っておいてしまうことだろう。

ノヴァは、いつかこの剣を作ることを申し出てロンの弟子となった。
ロンが何十年以上もかけてできなかった水準の武器を、ノヴァが生きている間に作成できるか。前途は多難であろうがノヴァがそう簡単に諦めることもないと思われ、一つの物語後の楽しみでもある。


ベルクス

以下は『勇者アバンと獄炎の魔王』から登場した意思を持つ武器の集団「ベルクス」の紹介。
現時点ではロン・ベルクが作ったのか他のベルク一族が作ったかは不明。

ロン・ベルク達ベルク一族の作成した武器には元々魂が宿っており、ある程度自分の意思で所有者を選ぶ。
そして、その意思が誇大し進化したことで一個の人格を得て、主を失ったり見限って殺害などをした「はぐれ武器」と呼ばれる武器が存在する。

進化はしてもあくまで武器であり使用者が必要な彼らは発想を変え、使い手を支配し操るようになった。
強者との戦いに存在意義を見出す彼らは今の使い手を使い潰してはより優れた使い手を見出して次の「持ち主」として操るといったことを繰り返している。
武器が本体であるため使い手の肉体が傷ついても怯まず攻撃してくるが武器が大きく破損すればそれが致命傷となる。
なお武器が死んでも持ち主の意思は復活しない様子。

使い手は例外なく動物の仮面を被っており、これは生気のない表情を隠す以上に、武器の意思を肉体に伝えるという重要な役割を持っている。

そして、そういったはぐれ武器が徒党を組んだのがベルクスである。

魔王ハドラーを倒したアバンに目を付け、その肉体を奪おうと考え、魔王軍に続く新たな脅威となる。

  • 魔剣のライゼ
使い手にはヒョウの仮面を被らせている、ベルクスのリーダー的存在。
最初にアバンと接触したが、その時点では戦わず去っていった。

  • 魔斧のグロイサン
サイの仮面を被った巨漢を操っている、グレイトアックスに匹敵するほどの巨大な両手斧。
新たな使い手としてクロコダインに目を付けるが、手製の手斧と相討ちになるような形で砕かれてしまう。
クロコダイン目線では「相手は斧の切先が砕けたのみ」と負けよりの引き分けだと思っていたが、実際には武器の性能差を覆して相手の武器を破壊するという完全勝利であった。
この戦闘はクロコダインを軍団長にスカウトしに来たハドラーに語る形で短く回想されたのみで、斧を打ち合う場面以外の詳細は不明。本編で特殊能力や必殺技を披露できなかったのは不遇といえるか。
他のベルクスに比べてあっさりとした退場となったが、彼らは互いに手合わせしても決着がつかないほど実力が拮抗しているらしいので、グロイサンが弱いのではなくクロコダインが強かったのだろう。

  • 魔槍のフーガ
使い手に鳥の仮面をつけており、ベルクスの中では最初にアバンと戦っている。
慇懃無礼な性格とその態度に見合った強さの持ち主だが、アバンに正体を見破られた上にただの槍で破損させられたことに激昂する等どこか小物臭も漂う。
空間に槍を固定できるという特殊能力を披露している。
必殺技は空間に槍を軸に回転し、鳥型のオーラを纏って突撃する「風陣花散(ふうじんかざん)」。元ネタは風林火山か。

  • 魔重剣のスイグン
ライゼよりも遥かに巨大な剣であり、持ち手は水牛の仮面を被った筋骨隆々の大男。
一人称は「吾輩」。プライドの高い性格で、何かと仕切りたがるライゼのことを嫌っている。
勝負は決したにも関わらず醜くあがくフーガを回収するためテンペストと共に登場した。

  • 魔妖剣のテンペスト
鞭のようにしなる能力を備えた刺剣で、狼の仮面を被った女性を操っている。胸がでかい
口調からすると女性の人格を持っている様子。だから女性の戦士を操っているのだろうか。


項目と追記・修正人はひとつだった…

追記・修正人は良き項目に恥じぬよう努力した…

すぐれた追記・修正人がいるからこそ
項目も日々進歩した……


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最終更新:2025年04月27日 12:45

*1 なお、ドラゴンキラーはオークションで最低15000Gもする代物であり、一国の王女であるレオナでも簡単に用意できる金額ではないという問題もあった。

*2 バーン自身、自らのあまりの強さのせいで「全力を出しての長期戦」など全く経験したことが無かったため、実際にその状態に陥るまでこの欠点に全く気付いていなかった。

*3 何なら闘気を込めた素手でも壊せるし、戦闘力上位陣に比べれば少し劣るノヴァでも闘気で覆うなどしてオリハルコンそのものが守りを固めていなければ渾身の斬撃どころか投げナイフでも傷付けられる