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サンダーボルツ*

登録日:2026/02/01 Sun 03:10:34
更新日:2026/08/21 Fri 01:52:47NEW!
所要時間:約 14 分で読めます






NOT SUPER. NOT HEROES. NOT GIVING UP.



最強じゃない

ヒーローじゃない

───でもやるしかない


アベンジャーズに代わって世界を救え!



 THUNDERBOLTS* 



『サンダーボルツ*(Thunderbolts*)』とは、2025年5月2日(日米同時公開)の米映画。
公式タイトルは最後に『*(アスタリスク)』が付く。

概要

MARVEL社コミックシリーズの実写作品シリーズ「マーベル・シネマティック・ユニバース」(以下MCU)映画通算36作目にして、『アントマン&ワスプ:クアントマニア』から始まったフェーズ5の最終作*1
監督はNetflixオリジナルドラマ『BEEF ビーフ』を手掛けたジェイク・シュライアー、脚本はネットドラマ『一流シェフのファミリーレストラン』のジョアンナ・カロと、『マイティ・ソー/バトルロイヤル』と『ブラック・ウィドウ』のエリック・ピアソンが共同で担当。

更生した元ヴィランや金次第で誰にでも付く傭兵、たまに更生してない現役ヴィランなどのワケアリ人材でのみで構成された同名のダークヒーローチームの活躍を描いた同名シリーズの映画化作品。
なお、メンバーや設定含め何度かリブートが行われているが、一時期はマーベル屈指の問題児デッドプールを筆頭に、ヴェノムパニッシャーゴーストライダーなど、単独で主役を張れるレベルのダークヒーロー達が複数押し込められていた。

『キャプテン・アメリカ』シリーズに登場したジェームズ・ブキャナン“バッキー”・バーンズ/ウィンターソルジャーや、『ブラック・ウィドウ』で初登場したエレーナ・ベロワなど、過去に登場したキャラが作品を超えて集結し、チームアップするというのが今作の大きな特徴であるが、どのキャラもアベンジャーズ*2などのヒーローチームに所属しておらず、中には元々ヴィランであったキャラも含まれている。
そんなキャラ達のキャラ達がヒーローになるまでの課程や、寄せ集めのチームが一丸となり、脅威に立ち向かうという展開が今作の見どころである。
また、「Thunderbolts」という名前は、今作に登場するエレーナが幼少期に加入していた弱小サッカーチーム「西チェサピークバレーサンダーボルツ」から取られている。
チーム名を決める際にジョン・ウォーカーが皮肉的に言ったものであるが、アレクセイに気に入られ採用されてしまった*3
原作ではバロン・ジモがチームの創設者となったり、サディアス・ロスのあだ名である「サンダーボルト」からチーム名が取られていたりする(なお、ヘルムート・ジモとサディアスの両者共にこの映画と同時間軸の段階でラフト刑務所に投獄されている為、今作では出番無し)。

本作の時系列は前作『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の後の出来事になっている。
映画冒頭の公聴会ではその『ブレイブ・ニュー・ワールド』に登場したレッドハルクとの一件に触れられており、前作で下院議員の選挙に向けて活動している事が判明したバッキーが今作では議員になっている。

当初の公開日は2024年7月だったが、2023年の脚本家・俳優の同時ストライキの影響で『ブレイブ・ニュー・ワールド』などと共に公開が延期され、本作は2025年のGWでの公開となった。
また、当初は「THUNDERBOLTS」のみの表記であり、字体も立体的で錆びた金属のようなデザインとなっていたが、2024年3月に公開されたポスターではタイトルのフォントが一新し、現在のフォントに。
その際にタイトルの後にアスタリスクが付け加えられているが、MCU全作品のプロデューサーを務めるケヴィン・ファイギは「このアスタリスクは映画を見れば意味が分かる」とインタビューに答えていた(詳細は後述)。


登場キャラクター

  • エレーナ・ベロワ
演:フローレンス・ピュー/吹替:田村睦心
幼少期を暗殺者訓練施設である「レッドルーム」にて過ごした「ウィドウ」の1人であり、『アベンジャーズ』などで活躍したナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウの義理の妹。本作の事実上の主人公。
『ブラック・ウィドウ』では序盤でウィドウとしての任務を遂行中、始末しようとしたターゲットから科学的洗脳の反作用剤を含む神経ガスを浴びせられて洗脳を解かれ、今なお洗脳された多数のウィドウズの解放のために過去に義理の家族を演じさせられていたナターシャ、アレクセイ、メリーナと共にレッドルームを壊滅せしめた。
ポストクレジットシーンで登場したヴァルに「この男のせいであなたの姉は死んだ」と聞かされてクリント・バートン/ホークアイを次の任務のターゲットとし、その後『ホークアイ』本編で盲目的に彼を殺そうと迫る。
クリントの相棒のケイト・ビショップの活躍により接近を阻止されつつも最終話でクリントを追い詰め、真実を問うた際の「君の姉さんは自分を犠牲に世界を救った」という言葉を幾度もの否定の果てにようやく信用する気になり、過去のわだかまりを清算。
結果的に彼女が聞かされていたものとは異なっていた真相に折り合いを付けたが、他に生きていく術が無かったのかその後もヴァルとの契約は継続しており、映画冒頭ではマレーシアの実験施設に潜入、ビルのワンフロア全体ごと爆破して壊滅させた。

その後久しぶりに義理の父のアレクセイの下に顔を出し、彼との会話を経て心機一転することを決意し、ヴァルに対して「これからの仕事ではもっと表に出る」と断言。
それを了承したヴァルからの「表に出る前の最後の裏方の仕事」を引き受け、謎の施設へ潜入し、そこでU.S.エージェント、ゴースト、タスクマスターらと交戦する。
ヴァルの野望に気付き施設から脱出した後、父であるレッドガーディアン/アレクセイと合流。
その後はバッキーに捕まるものの、ボブの救出、そしてヴァルの野望を阻止するために一致団結しNYへと向かう。

『ホークアイ』劇中でケイトに見せた、やたら饒舌で皮肉を交えた、優位に立っている立場故の警告も兼ね備えた自然体での馴れ馴れしさを装った態度は健在。
チームメイト(特にジョン)に対する毒舌が多く、これまで以上に皮肉屋なキャラとなっている。
本作でも冒頭のマレーシアの施設で初っ端から人死にを加速させる中にあっても、を向けた研究員に対してブラックコメディーの様なやり取りで一方的にまくし立てて話を真面目に聞こうとしなかった。
「あたしならやめとく」のセリフからするに、最初から勝ち目がないことが分かっている物事に計画性も無いまま1人で立ち向かった者が、その行動で事態が好転せずに「ヒーローが現れなかった、救いのないありきたりな結末」となるのをドレイコフの傀儡ブラック・ウィドウとして何度も見届けてきたことがうかがえる。

ウィドウとしての洗脳から解放された今でもヴァルの下で汚れ仕事を請け負うことしかできない、自分1人の力だけではどうにもできないことの辛さ・虚無感を人一倍経験してきた人生も重ねてか、ボブのことは人一倍気遣っている。
そのボブがセントリーとしてヴァルのいいなりになってしまい、チームごと一蹴されて撤退を余儀なくされた時は、自分1人どころか超人血清投与済みの者まで含めた数人がかりでさえどうにもならない状況に心を折られ、思いの丈をありったけ吐き出しながらアレクセイやジョンに向かって暴言を吐いてしまったりと、今作ではエレーナの感情的な部分がこれまで以上に強く直情的に描かれている。

  • ジェームズ・ブキャナン“バッキー”・バーンズ
演:セバスチャン・スタン/吹替:白石充
初代キャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースと共に第二次世界大戦真っ只中の戦場を駆け抜けた、スティーブの親友。
任務中に走行中の列車から落下して生死・行方不明となり、レッドスカル率いる秘密結社ヒドラに捕らえられた後にウィンター・ソルジャーとして改造・洗脳されていた。
キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』にてヴィランとして登場するものの、ワカンダにて洗脳を解かれ、再びスティーブの親友として戦う事を決意。
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』と『アベンジャーズ/エンドゲーム』、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』を経て2代目キャプテン・アメリカとなる決意を固めたサム・ウィルソンの背中を押した。
前述の通り『ブレイブ・ニュー・ワールド』で下院議員選に立候補し政治活動を行っており、後に当選し、本作では下院議員として登場。
過去の贖罪を経て人間性を確立した事もあり、ウィンター・ソルジャーとしての異名は本人の口からは一切出てこない(本人も洗脳されていた時期のコードネームを名乗りたくはないだろう)。また、他のメンバーとは違いこれまでの積み重ねもあってか落ち込むような素振りはない。
他の議員やヴァルの部下であるメルと接触し、政府の立場からヴァルの野望を阻止するために行動していた*4

脱走するエレーナ達を拘束した際は、彼女らが実際に見て体験したボブの能力発現の経過の説明を一切信用せずに「どこまで情けないんだ」と一蹴するなど、信頼していない人間に対する態度は今でも冷たいまま。
そこに都合良くかかってきたメルからの電話で事の重大さを熟知し、ヴァルの野望を止めるために、逃亡する気でいた面々を共にニューヨークに付いてくる様に指示。
己の意思を封じられて意図せず暗殺者として生かされていたウィンター・ソルジャー時代の記憶を振り返り、「逃げても問題は消えないぞ。その内問題に追い付かれて、その時は手遅れだ。だから今解決するか、苦しみ続けるかだ」と捉えた面々の心を揺さぶる発言で寄せ集めのチームを引っ張る。
でもヴァルのいるウォッチタワーに赴く際の侵入プランは割と脳筋。

今作ではミートソースを服や見ていた資料に付けてしまったり、義手を食洗器で洗ったりとお茶目なシーンがある。
また、ヴァルのパーティ会場では「メルを落とせます」と嬉しそうに語ったりと、これまでのクールキャラの印象が払拭されるようなシーンが多い。

アレクセイからは「ミスターソルジャー」呼びされる。
バッキーからすればウィンター・ソルジャーとしてのコードネームは苦い思い出でしかないだろうが、単純明快なアレクセイの性格からして悪気がなく尊敬の意味合い100%なのは目に見えて明らかなためか、訂正させる様なそぶりはない。

  • ジョン・ウォーカーU.S.エージェント
演:ワイアット・ラッセル/吹替:鈴木達央
元アメリカ陸軍のトップクラスの兵士であり、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』にて超人血清を打つ事で、スティーブやバッキー同様、超人兵士となった。
ドラマでは「指パッチン」後の激変した世界の在り方を維持するために暗躍する組織「フラッグ・スマッシャーズ」と交戦した際、構成員の1人に致命傷を負わされた相棒ホスキンスを励まし続けるも、健闘空しくホスキンスが彼の目の前で息を引き取ったことで激昂。
あろうことか民衆の前でありながら親友を殺された怒りに我も忘れてキャプテン・アメリカのを振るい、構成員の1人を撲殺するという衝動的な行動を取ってしまう。
国の象徴*5としてふさわしくないと判断され、キャプテン・アメリカの資格剥奪と不名誉除隊を言い渡されてしまうが、ラストではヴァルの勧誘を受けてU.S.エージェントとして立ち上がる。

今作ではヴァルの依頼により施設に潜入し、エレーナ、ゴーストらと交戦。その後はエレーナ達と共に施設を脱走する。
チームのいじられキャラ枠であり、盾使いキャラその1。
かつての栄光を引きずって自分を大きく見せたがる傾向にあり、滅多なことで人を誉めずに罵って見下す態度ばかりが目立つため、劇中では「クズ野郎」だのなんだの言われている。
女性陣に皮肉気味に夫婦円満の秘訣を聞かれた時には「毎日努力することだよ…あきらめずに」と自分でも内心くすぶり続けているのを分かっている様に答える姿には哀愁が漂う。
その実、劇中では上記の過失による世間からのバッシングやそれに伴う精神疲労により妻との関係が修復不可能な規模で悪化しており、彼らを捕らえたバッキーの口から、ジョンの妻のオリヴィアは子供を連れて出ていったことが明らかになる。

序盤のエレーナ、エイヴァ、アントニアとの対峙後の会話では、今回の任務が終わった暁には2代目キャプテン・アメリカ時代に民衆の前で犯した罪を帳消しにするとヴァルから確約されていることが判明。
妻子のことを思えば、そりゃあ必死にもなるというものである。
保管庫からの脱出シーンでは、天井が見えない程高く縦に伸びた謎の空間を昇らなければならない状況に陥った面々の中で、超人血清の面目躍如と言わんばかりにハルクばりの驚愕の跳躍力を見せた*6

ドラマ終盤ではつぎはぎの自製盾を装備していたが、ヴァルからの供給のためか以前より立派な盾を装備していたり、ロングバレルにカスタムした45口径の銃を使用していたりと、かなり豪華になっている。
ヘルメットに関してはエレーナとエイヴァに若干馬鹿にされていた。
なお、サンダーボルツメンバー内で唯一映画初登場のキャラである。

さりげなくスティーブとサムの名シーンをもじった「左から失礼」のセリフも発しているが、急遽差し替えられたセリフらしくワイアット・ラッセル本人は「俺そんなセリフ言ったっけ?」と覚えていなかったそうな。

吹替では、詳細は割愛するが公開前に鈴木達央が不祥事を起こしてしまった事情から処遇が不安視されていたが、時効と判断されたのか無事に続投となった*7

  • エイヴァ・スター/ゴースト
演:ハナ・ジョン=カーメン/田中理恵
アントマン&ワスプ』にて登場した、あらゆる物質をすり抜ける能力を事故により手に入れたヴィラン。
S.H.I.E.L.Dに保護されていたが、そこでの扱いに不満を持ち、アントマンやワスプと交戦後はビル・フォスターに引き取られていた。
同作のポストクレジットシーンでは、スコット&ピム一家がヒーリング粒子*8を量子世界から持ち帰ってきて渡す約束をしており、どこかで待機していることが言及されていた。
しかし、スコットが量子世界に入っているそのタイミングでサノスの「指パッチン」が引き起こされた影響でピム一家は全員消滅、スコットは量子世界に取り残されたままとなり、エイヴァとの約束が果たされることはなかった。
「エンドゲーム」から「クアントマニア」の合間にスコットがアベンジャーズの活躍やアントマンとしての活動を本として出版しているので、やろうと思えばエイヴァ側から住所を調べてコンタクトは取れたはずだが、本作でジョンの語る所によるとS.H.I.E.L.Dに見捨てられて以後15か国に追われているらしく、結局何かしらの犯罪に加担することでしか生きられない人生から抜け出すことが叶わずに機会を失ってしまったと見るべきか。

今作にてエレーナ達と同じくヴァルと契約関係である事が判明。依頼により潜入した施設でエレーナ達と交戦した。
前作でスーツ無しでは暴走していた透過能力だが、今作ではある程度自在に制御できるようになっている。
また、スーツのデザインが大幅に変更されている。

チーム内では身体能力が強化されたメンバーが多い中で、唯一特殊能力を持つキャラではあるが、能力を知るヴァルから徹底的に対策されており、度々透過能力を無効化されている。
また女性同士気が合うのか、エレーナと共に毒舌を吐く(主にジョンに対しての)シーンが多い。

フェージング(透過状態)は1分以上持たないとのこと。

  • アレクセイ・ショスタコフレッド・ガーディアン
演:デヴィッド・ハーバー/吹替:大塚明夫
キャプテン・アメリカに対抗するために、ソ連が創り出した超人兵士の1人であり、エレーナと、今は亡きナターシャの義理の父親。
『ブラック・ウィドウ』では若い頃にソビエト初のスーパーソルジャーとしてドレイコフ将軍に仕えており、当時の典型的な戦争軍人としての思考から、敵国の人間であれば躊躇いなく人殺しを推奨する人格であった。
ドレイコフの下で3年間任務に努めた後、彼もまた利用されていただけという事実を突きつけられて強制収容所へと送られてしまい、それ以来数十年に亘る収容所生活の中で、すっかりレッド・ガーディアン時代の武勇伝を周りに語りたがる半老害おじさん化して人生を過ごしてきた。
とは言え腕相撲で屈強な男の手首をへし折ってしまう怪力を見せつけた様に未だその戦闘力は健在で、ナターシャと洗脳の解けたエレーナの手でレッドルームの場所を知るためのツテとして強制収容所から救出され、妻メリーナも含めた疑似家族総出でレッドルーム壊滅に赴き、タスクマスターと交戦するなど奮闘。
その後の動向は長らく不明であったものの、今作にてリムジンの個人運転手で生計を立てていることが判明*9

運転手として乗せていたパーティー帰りのヴァルとメルの後部座席での会話を運転席で直接聞いていたことからエレーナの状況を察し、一度帰宅して装備を整えた後、愛車「タクティカルビースト」でO.X.Eの保管庫へと赴く。
読み自体は寸分の狂いもなく当たっていたのだが、保管庫の焼却開始には全く間に合っていないのが彼らしいというか…
そこで途方に暮れたまま歩いていた彼女らを発見・回収した後、なし崩し的にヴァルの処分対象の面々と呉越同舟の形で、愛車を駆りつつ逃亡劇を繰り広げることに。
アレクセイ自身はその場の全員で「アンチヒーローチーム」として協力してヴァルへ反撃することを促していたが、結束を固めさせる説得力がまるでないことから他の面々からウザキャラと見られてしまっている。
チーム1の萌えキャラにして盾使いキャラその2。

今作でも自身の存在しない武勇伝を語る姿は健在。
自宅で『ソ連時代のパレードで自分が当時の書記長の隣に立っている姿を映したビデオ』を見ながら悦に浸り、エレーナに対して『自分が本当に幸せだったのは、国に尽くしていた時だ』と語る等、未だに過去の栄光だけが生き甲斐で自慢らしい。
エレーナ達からは終始呆れられているような存在ではあるが、エレーナに対して父親のような側面を見せたりと、家族への愛はより強まっている様子。
本作の寄せ集めチームの中ではヴァルとの直接的な関係はなく*10バッキー同様に真っ当な職にも就いてはいる。
とは言え若い頃から将軍の下で戦争のための超人兵士として人殺しが当たり前の環境で任務に赴いていたこともあり*11、今では大分和らいだとは言え、彼の人生も大部分が戦争の暗部に携わっていた実情で言えば他の面々と非常に似通っている。

バッキーと気が合うのか、チーム内でも仲が良さそうな印象。
実際にアニメ『ホワット・イフ…?』シーズン3の第3話ではこの2人を主役とした話がある。
そのキャラ付けに人気が出たためか公式でも妙にプッシュされ始め、シーズン1の第5話から続く世界線のアニメ『マーベル・ゾンビーズ』でも活躍。

  • アントニア・ドレイコフ/タスクマスター
演:オルガ・キュリレンコ/吹替:中村千絵
『ブラック・ウィドウ』にて登場した、見ただけで相手の動きをコピーできるレッドルーム出身の暗殺者。
その正体はレッドルームの長であるドレイコフの娘であり、同作ではナターシャがS.H.I.E.L.D入りの最終試験でドレイコフを暗殺する際、彼の邸宅でアントニア少女の存在を確認した上で、止むを得ない犠牲としてナターシャが実行を指示した爆撃の巻き添えになる。
結果的にはドレイコフ親子は両者とも死んでおらず、彼女は後のクロスボーンズと同様に顔の半分に大火傷を負った状態で「タスクマスタープロジェクト」の被験者としてウィドウズ同様の傀儡として生かされ続けることに。
タスクマスターとしてナターシャやレッド・ガーディアンと交戦した後、最終盤では彼女もエレーナ同様に洗脳を解かれ、他のウィドウズ同様に晴れて自由を手にすることができた。

レッドルーム壊滅後の行方は描かれていなかったが、今作で他メンバー同様ヴァルの元で仕事を行っていた事が判明。
交戦するエレーナ達の元に現れ、U.S.エージェントやゴーストと戦った。
盾使いキャラその3。

今作でもコピー能力は健在であり、ブレイドを思わせるような剣捌きや、ホークアイのようなトリックアロー、キャプテン・アメリカのような盾の扱いを見せていた。
スーツのデザインは前作では映画後半まで正体が隠されていた事もありシルエットが男性のようになっていたが、今作では女性らしいシルエットをしたスーツでマスクがより頭蓋骨らしくなり、原作のUDON版コスチュームに近いデザイン*12となっている。

演:ルイス・プルマン/吹替:梶裕貴
エレーナ達が潜入した謎の施設にて、交戦中に箱から現れた記憶喪失の青年。
予告などでも謎の男として紹介されていた。
協力して脱出を行っている時にクシャミをしそうになってしまうなど、まるで天然キャラ。
一方で、状況が全く掴めていない中にあってもジョンに正面切ってかつてキャプテン・アメリカであったことを嘲笑して「だって、あんたは嫌な奴だし」と啖呵を切るなど、やけにふてぶてしい態度を取りがちで、良くも悪くもを付けずに思ったことをそのまま言ってしまう性格。
「手を触れた人物のトラウマや心の中に抱えている葛藤を過去のビジョンとして投影して追体験させる」という謎めいた能力に覚醒しており、それを自覚しないまま意識せずにエレーナ、ジョン、そしてヴァルに対して発揮していた。
アレクセイにだけは影響が無さそうな気がしないでもない。

薬物の影響でナチュラルハイ状態なのか、妙に根拠のない自信を持って「僕もやれる」としきりに訴えており、特殊部隊との交戦で意外と貢献する。
エレーナ達が保管庫から脱出する際も、特殊部隊の装備とトラックを奪って逃亡しようとした矢先に演技がバレかけて開き直ったジョンが強行突破を試みて自体がさらにややこしくなろうとしていた目前、1人囮となって軍隊を引き付ける。
たった1人の人間が軍隊を相手にしたところで多勢に無勢、まさしくファランクス隊形でずらりと並んだ特殊部隊の銃の掃射を浴びて死亡した。

  • メル
演:ジェラルディン・ヴィスワナサン/吹替:伊瀬茉莉也
ヴァルの側近の助手。
パーティー会場でバッキーと接触後、セントリー計画の内容を知った彼女は危機感を抱き、裏で奔走することとなるが……
彼女も過去にアベンジャーズに救われた過去を持つ。

  • ヴァレンティーナ・“ヴァル”・アレグラ・デ・フォンテーヌ
演:ジュリア・ルイス=ドレイファス/吹替:藤貴子
CIA長官にして、軍需産業を手掛けるO.X.E社の会長。
旧アベンジャーズタワーを買い取れるほどの財力を有している。

映画冒頭ではセントリー計画を始めとした人体実験計画が明るみになってしまい、彼女の弾劾裁判が開かれる。
その証拠を消すためにエレーナやジョン、エイヴァたちを潜入と称して巨大な焼却施設に集め、ボブなどその中の資源ごと焼却処分しようとした。

栄光のためなら何でも利用する毒婦だが、彼女も幼少期に借金で苦しんでいたと思しき描写が見られ、自宅で父親を殺されており、その経験から「この世は悪い人間か、もっと悪い人間のどちらかよ」といった思想に染まっている。
そういった意味では彼女の人生も紛れもなく悲劇の上に成り立っているのだが、形成された極端な思想に向き合って身体を張って止めてくれる存在に巡り合えなかったことはバッキーとの大きな違いである。
ボブのことも内心ではあくまで兵器としてしか見ていなかった。

結果としてエレーナ達はサンダーボルツとして結託。ボブもセントリーからヴォイドに覚醒してしまうなど窮地に立たされてしまう。
ヴォイドによるNY全土を巻き込んだ事件後、ヴァルはサンダーボルツにより捕らわれかけたが……



































ご紹介します。


彼らが、新しいアベンジャーズです!



なんと、これまでの人体実験などが明るみになった事を逆に利用し、市民を救助したサンダーボルツを自身が生み出した新たなるアベンジャーズ、ニュー・アベンジャーズとしてマスコミに公表した*23


*ニュー・アベンジャーズ

映画公開後に発表された、今作の別タイトルにして真のタイトル。
エンディングやポスターなどでは、「Thunderbolts*」という部分が剥がれ、その下に隠された「*THE NEW AVENGERS」というタイトルが露わになるという演出がなされた。

このタイトルでもアスタリスクがついており、前述したアスタリスクの意味は「サンダーボルツ」の注釈でニュー・アベンジャーズがついているというもの。このWikiで表すなら


サンダーボルツ*24


という事。

また、エンドクレジットでは「私のアベンジャーズじゃない」「B級アベンジャーズ(B-vengers)」など、批判がかなりある様子。
しかし、同映像で好評な意見もあったり、アレクセイ念願のシリアルの箱になっていたりと、商品化する程度は人気があるような様子もあり、賛否両論となっているようである。

しかしその後の映像*25では、アベンジャーズの名前を巡ってアベンジャーズの現リーダーであるサムと揉めている事が判明する。
政府に認められたアベンジャーズはニュー・アベンジャーズの方であるものの、世間的にはやはりキャプテン・アメリカの盾を持っているサムが作ったチームがアベンジャーズであるという意見もあり、ネットでも論争が起きているようである*26
ちなみにサムは既にアベンジャーズの名前を商標登録したらしいが、アレクセイは「NEW AVENGERZ」にして対策しようとしていた。

ニューアベンジャーズとなったサンダーボルツの面々は、スーツなどがより豪華なデザインとなっており*27、施設もクロックタワーのそのまま使用していると思われるが、宇宙からの脅威を検知できる衛星装置や壁一面のモニターなど、施設もかなり強化されていた。
また、ボブも能力を失っているものの、ニューアベンジャーズの雑用として活躍している様子。

ラストには、前述した衛星装置が「4」のエンブレムが描かれた宇宙船が大気圏に突入している事を警告し、映画は幕を閉じる。




余談

エンディングにもある通り、サンダーボルツもといニュー・アベンジャーズのメンバーとボブは『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』への登場が決定している。
この映画の公開前に、『ドゥームズデイ』で出演するキャストが一挙公開されるというプロモーション映像があり、そこでサンダーボルツの面々+ボブのキャスト名が公開されていた。
その際にタスクマスター役のオルガ・キュリレンコの名前が無く、さらに予告映像にてタスクマスターが映るシーンが極端に少ない事から、「本作において何らかの形で退場するのではないか」と予想も少なくなかった。

今作のヴィランであるヴォイドに関しては「肉体的・物理な強さで打ち倒す」のではなく、『ソー:ラブ&サンダー』のゴアや『ブレイブ・ニュー・ワールド』のサディアス/レッドハルク同様に「対話」「精神を救う」形で決着をつけた形となった。

















THE NEW AVENGERS AND BOB WILL RETURN

ニュー・アベンジャーズとボブは帰ってくる











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最終更新:2026年08月21日 01:52

*1 ドラマを含めると『アイアンハート』がフェーズ5最終作品。

*2 バッキーは『インフィニティ・ウォー』と『エンドゲーム』にてヒーローとしての活躍を十分しているが、アベンジャーズに正式に加入していたかは不明。

*3 もっとも、チーム名として意識しているのはアレクセイだけで、他の面々には受け入れられていない。それを懸念すると後述する通り、この映画のタイトルが最初から改められる前提で作られるのは必然であったと言える。

*4 但し、あくまで表向きの法で合法的に裁かせたかった模様

*5 スティーブ・ロジャースのかざす持論ではキャプテン・アメリカという存在は「アメリカという国の象徴」ではなく「自由の象徴」なのだが、政府が絡むと度々話が拗れるのがお決まりとなっている。

*6 5秒以上もの滞空時間を誇ったが、それでも施設の壁を昇るには遠く及ばなかった。

*7 吹替で観た視聴者からは今作のジョンと鈴木の状況が似ている事からより共感した人もいるとか。

*8 エイヴァ自身にも生身ではほとんどコントロールできない透過能力を安定させるための材料……らしい。

*9 再会したメリーナの動向は描かれていないが、少なくとも同棲している様子はない。

*10 リムジンの乗客として運んでいた際は顔を見ていなかったのだろうか、ウォッチタワーで彼と対峙したヴァルは、一目で印象に残るあの特徴的なモジャ髭フェイスに対しても初めて顔合わせした反応だった。

*11 『ブラックウィドウ』で娘たちに救出された際の会話でも、ウィドウとして人殺しを積み重ねてきた姉妹に「多くの人を殺してきた立派な暗殺者で俺の誇りだ」と、明らかに時代に取り残された発言で認識が噛み合わない様子であった。長年に亘る収容所生活で外の世界の時世の流れを追えなかったという事情もあるのだが…

*12 オレンジ色のアクセントなど、オリジナル版の要素も取り込まれている

*13 また、タスクマスターと知り合いだったエレーナは、彼女を殺した直後に何でもない様子で彼女の装備を漁り始めるゴーストとU.S.エージェントに対し、「死者には敬意を払え」と不快感を露わにしていた

*14 何の因果か、原作のジョン・ウォーカーもタスクマスターに師事した経験がある。

*15 公開前のプロモーションでは主役の一人として宣伝されていたため、なおさら落差が大きい

*16 全体の流れは公開版と同じだが、似た境遇を持つタスクマスターとゴーストが友情を築き、USエージェントと小競り合いを繰り返すなどの描写があったらしい

*17 実際、劇中での彼女のセリフは一言しかない。しかしその言葉は、ウィドウズの一員としてかつて同じ立場だったエレーナに対する「あんたは関係ない」という、無関係な者を巻き込まない意思を伝えるための確かな自己意識を持ったものであった。

*18 意味深な発言だが、同時に「あくまで決定はマーベル次第」ともしている

*19 本名は「ロバート・レイノルズ」。「ボブ(ボビー)」は「ロバート」の愛称であり、同じMARVELキャラクターで例を挙げると『X-MEN』のアイスマンが本名を「ロバート“ボビー”・ドレイク」として明記されるのが一般的。

*20 メルも「スティーブ・ロジャースに超人血清を投与すればキャプテン・アメリカになるが、あんな不安定な人間にセントリー血清を投与したらどうなるか分からない」と危機感を抱いていた

*21 原作のセントリー誕生の経緯も、薬物中毒者であったボブが仲間と共に不法侵入した施設で見つけた血清を、そうとは知らずに摂取したことによる偶然の産物。

*22 よく見ると、冒頭の実験施設でも影に取り込まれた人のシルエットが映っている。

*23 なお言われっぱなしではなく「立場は自分たちの方が上」という脅しも付けたが

*24 ニュー・アベンジャーズ

*25 本作の出来事から1年と2ヶ月後の出来事。

*26 『エンドゲーム』以降の各メンバーがそれぞれの道を歩み始め、自然消滅した従来のアベンジャーズは、サディアスの投獄により再結成の意思決定が有耶無耶のままにされて現状ではサム以外のメンバーが不明瞭。サンダーボルツの面々が政府公認のアベンジャーズである以上、実態どころか組織として存在しているのかも一般人には分からない新キャップサイドよりは「ニュー」の面々の方が信頼を寄せられていても不自然ではない。

*27 ただし、ジョンの盾はタコスのままであった。