
話を聴いてもらおう...わしの名はデッカード・ケイン。灼熱の地獄の軍勢から人々を護るために結成した組織”ホラドリム”最後の生き残りである。

わしは年老いてしまったが、我が知識だけは後世に語り継がねばならない。人類は決して忘れてはならない、地獄の王達との戦が如何様であったか、彼らは全てを手中に収めるまで手を休める事は決してないのだ。

もっとも邪悪なる悪魔――ディアブロ、バール、そしてメフィスト、彼等はかつてこの世界で破壊の限りを尽くしていた、これはホラドリム軍が彼らを打ち負かし、ソウルストーンに封印する前の話だ。

トリストラムの町の地下深く、そこにディアブロのソウルストーンは安置され数世紀は問題は起こらなかった... 運命の日、彼のものが解放され、神聖なる大聖堂を地獄の入り口と変貌させるまでは。

恐怖の王(ディアブロ)は我らの名君レオリック王を狂気に走らせ、その息子アルブレヒトの肉体を我がものとしてしまった。レオリック王の心は病み、ディアブロの軍勢が夜には徘徊し、混沌と恐怖がトリストラムに降りかかってしまった。

我々が絶望に打ちひしがれているとき、希望は現れた... レオリック王の長子エイダンが遠征より帰還し、終わり無き悪夢をもたらした悪魔を打ちとると誓ってくれたのだ。

彼はトリストラムの大聖堂の地下迷宮に攻め入り、その手で恐怖の王を討ち取ったのだ。誰もが皆、地の底から響く悪魔の凄まじい断末魔を耳にした...

トリストラムは救われ、切望した平和が訪れた。しかし我らが救われる一方で、エイダンは苦しんでいる様だった。彼は何かに怯え、人々を避けるようになってしまった。そしてある日、忽然と姿を消してしまったのだ。

彼の行方が分からなくなると同時に、新たな悪魔の軍勢がトリストラムを襲撃を開始した。我らを護る者はおらず、町は廃墟と化した。我が友は...虐殺された上に、生ける屍と化してしまった。

わしだけは殺される事なく檻に閉じ込められ、トリストラムの惨状を目の当たりにさせられた。そのままわしは故郷たるこの町で死ぬものと覚悟していたが、勇敢なる英雄達に救われる事となる。

彼等は強大なる暗黒が東へと広がっていると話していた、わしはそれはエイダンによるものなのだと考えていた。勇猛なる彼も、その身に封じた魔に耐える事は適わず、今では闇の放浪者となってしまったのだろうと...

ディアブロを打ち負かしたあと、エイダンは魔王の霊体をその身に封じる事にした。彼は高潔な人物であったが、強大な恐怖の王の邪念は、その彼をも凌駕してしまったのだろう。
備考1:ホラドリムの英雄タル・ラシャも、その身に破損したバールのソウルストーンを宿すことで、封印を成功させている。もっともそれは未来永劫バールと精神世界で争う事を意味している。
備考2:エイダンもその意思を持って闇の王を抑える事で封印を完璧にしようと試みたものと思われる。もしくは強大な魔力の誘惑されたか。
備考1:ホラドリムの英雄タル・ラシャも、その身に破損したバールのソウルストーンを宿すことで、封印を成功させている。もっともそれは未来永劫バールと精神世界で争う事を意味している。
備考2:エイダンもその意思を持って闇の王を抑える事で封印を完璧にしようと試みたものと思われる。もしくは強大な魔力の誘惑されたか。

あたらしき仲間はラット・ゴーレインへ向かい、そこで放浪者が砂漠の地底に封印された破壊の王バールを解放しようとしていることを知った。しかし彼らがたどり着いたとき、すでに手遅れであった。

バールの墓所には、正義を司り、高位の天界を治めるアンギリス・カウンシルの一員である大天使ティラエルを除いて誰一人居りはしなかった。彼もまたディアブロは東へ向かったと語った。

ティラエルは英雄達にトラヴィンカルの寺院都市に向かった二人の悪魔を追跡し、奴らの兄弟である憎悪の王メフィストを解放する事を食い止めよと伝えた。
備考:バールの解放を阻止しようとする際に、ティラエルは怪我を負っている。
備考:バールの解放を阻止しようとする際に、ティラエルは怪我を負っている。

定命の者達(英雄達)はティラエルに従ったが、悪魔の王達は再会を果たしてしまった。その際ディアブロは完全にエイダンの束縛を打ち破り、本来の悪魔たる姿に戻ってしまった。

それでも我が仲間は決して諦める事はなく、ついにはメフィストを打ち倒し、そのソウルストーンを取り戻したのだ。そして灼熱の地獄で軍勢を率いて待ち受けるディアブロ追って、地獄に足を踏み入れたのだ。

かつて人類が踏み入れる事の適わなかったその場所で、勇猛なる戦士達は恐怖の王を打ち負かしたのだ。そして地獄の金床を使い、ディアブロとメフィストのソウルストーンを破壊することで、その勝利を不動のものとした。

英雄達が自身の兄弟と争っている間に、バールは不浄なる軍を率いて偉大なるワールドストーンが眠るアリート山に侵攻していた。バールはこの神聖なる遺物を汚染することで、人類を闇の軍勢側へと転向させようとしていたのだ。
備考:3兄弟は天界との地獄の争いに関して、どちらにも傾く人類が勝利の鍵だと考えていた。
備考:3兄弟は天界との地獄の争いに関して、どちらにも傾く人類が勝利の鍵だと考えていた。

アリート山の山頂において、我が仲間達は破壊の王に辛うじて勝利することに成功したが、ワールドストーンはバールによって汚染された後であった。人類の終わりがそこにあるかの様であった...

ティラエルは人類の破滅を防ぐためと信じ、1つの思い切った手段にでた。彼はエルドゥインと呼ばれる己が剣をワールドストーンに投げ入れ、クリスタルを完膚なきまでに破壊したのだ。

ティラエルが己が行為にどれほどの思慮があったのか、わしには想像する事もかなわぬ。彼は世界を救ったのだろうか、それとも単に先の見えぬ運命に望みを託しただけだったのか?

強大なる悪魔達に勝利を収めたものの、闇が忍び寄ってきている様な気がしてならない。地獄の王はまだ二人残っておる――アズモダンとベリアルだ――わしは奴らがこの世の終わりを導いてくるのではないかと不安でたまらないのだ。