2022年 マナナン・スーベニア・バレンタイン ~チョコの樹と女神の選択~ 編集

No.1533
作品名:チョコによる自刻像ver.2 From ガラテア
illust. ベップミツナカ
解説 ガラテアからのバレンタインチョコ。

ver.1があまりにも精巧で食べにくかったため、
デフォルメ度を上げて削り直されたver.2。
特徴を捉えた可愛らしい造形は食玩風味な印象を持ち、
そういうものだと思えば食べられなくもない……
かもしれない。

なお外観だけに注目しがちであるが、素材であるホワイトチョコレートも厳選された素材を用いて手間暇かけて用意されたものであり、とても美味しい。

「ピグマリオン王は、召使いに生活のことを
 全て任せてふんぞり返っているような
 お方ではありませんでしたから。
 自分たちでできることは自分たちで済ませればいい、
 という感覚をお持ちの方でした。
 なので、私も王の妻として恥ずかしくない程度の家事
 スキルは持っているのです。……えっへん」

No.1534
鶴とショコラと温もりと From ミス・クレーン
illust. ari
解説 ミス・クレーンからの御恩返し二品。

ひとつは、バレンタインのチョコレート。
友と呼び合うアイドルと、合わせ唱いの甘い菓子。
ふわり丸めた生ショコラ、仕上げに降らす翡翠雪。
ころり繭玉籠もり雛、想いすばるか六連星。

さらに加えて、もうひとつ。
恩義尽きせぬマスターの、肌身を包む鶴氅布(かくしょうふ)。
いとし紡ぎの本命織りに、赤心込めて真白に証す。
墨染まだらの端羽根は、未練遊びのなごり黒。

ただ、報いるだけでなく。
きっと、その先に生まれた想いも込めて。
すべては、アナタが育んだ希望だから。

No.1535
ふたりの銀河 From 謎のアイドルX〔オルタ〕
illust. 秋田犬
解説 謎のアイドルX〔オルタ〕からのバレンタインチョコ。

眺めて可愛く、聴いて楽しく、食べても美味しい♪
レコード型チョコレート♪
マスPさんがほんのりと元気になる
限定版がんばれソングを特別レコーディング☆

「順番を間違えてはいけません。
 食べるのは最後です。
 ちゃんと食べて証拠のインメツをお願いします」

No.1536
キャメロット物語 From モルガン
illust. 秋田犬
解説 モルガンからのバレンタインチョコ。

妖精國のキャメロットを模したチョコ。
アルトリア・ペンドラゴン(ランサー)のチョコと
同じコンセプト。はじめはリアルを追求した超精密、
超精巧な城だったが、
「……これは食べ物には見えませんね」
と気づき、メルヘン度ましましのデザインになった。
陛下の乙女らしさが光る。

お城の前にはチェスの駒っぽいデザインで作られた、
『仲睦まじい女王と王女』『幼き勇者将軍』
『信頼篤い騎士ふたり』『どうかと思わないでもないが評価していた大臣』が並んでいる。

No.1537
一口チョコマウンテン From 妖精騎士ガウェイン
illust. キョー介
解説 妖精騎士ガウェイン からのバレンタインチョコ。

大皿に沢山の小さなチョコレートが盛られている。
たいへん愛らしい風景……なのだが、よく見ると小さくない。一つのチョコレートが一食分の大きさである。

一つ一つ味は違い、食べやすく、美味しい。
丁寧なバーゲストの調理技術が光る。
できれば三分の一くらいは食べてあげてほしい。

No.1538
踊るレッドパイル From 妖精騎士トリスタン
illust. カシア
解説 妖精騎士トリスタン からのバレンタインチョコ。

杭のカタチをしたチョコ。
他のサーヴァントからのチョコを砕く、呪いの杭。
時間と想いをかけて作られたはじめてのチョコ。
それがバレンタインチョコそのものである事を
バーヴァン・シーは気づいていない。

嫌がらせで作ったものだが、それでも
薔薇の模様をいれて美しく仕上げるバーヴァン・シーの
美的センスが光る。

No.1539
つよつよドラゴンハート From 妖精騎士ランスロット
illust. kazubow
解説 妖精騎士ランスロット からのバレンタインチョコ。

アロンダイトを模した白いチョコレートと、
竜の宝珠……を模した赤いチョコレート。

「宝剣と紅玉、まさに至高のセットだね!」

宝珠と言っているが赤いチョコレートは
間違いなく心臓を模したもの。
大事なもの=心臓を差し出してくる最強種ならではの
愛情がすごい。宝珠チョコにこめられた魔力は
マスターの100年分の魔力である。
そんなものを口にしたら丸一日寝こむ事になるが
そのあたりぜんぜん気にしていない
(理解していないのではない)
メリュジーヌの天上天下唯我独尊ぶりが光る。

No.1540
美しくも儚い花 From パーシヴァル
illust. いな子
解説
パーシヴァルからのバレンタインのお返し。

―――美しくも儚い、一輪の花。

かつてパーシヴァルが目にした中で最も美しい花を、
マーリンの魔術によって再現してもらったもの。
この花は、パーシヴァルが聖槍を初めて手にした際、
周囲にあったものだという。

楽劇『パルジファル』によれば、
彼が聖槍を得たのは邪悪な魔術師の城の中とされる。
ならば英霊パーシヴァルの経てきた過去は、
楽劇とは異なるものであったのか。
或いは魔術師の城が、花で飾られていたのか。
或いは彼に口づけた魔女が、携えていた花なのか。

答えを知るのは、パーシヴァル本人のみである。


No.1541
ピンクピストルチョコ From 光のコヤンスカヤ
illust. 一橋真
解説 光のコヤンスカヤからのバレンタインチョコ。

光のコヤンスカヤが使う、ピンク色のピストルを
模したチョコ。護身用にも使えるぞ。
何事も凝り性のコヤンスカヤらしく、
チョコとしてのクオリティは最高品質であり、
真偽不確かな愛情パワーによって弾も発射できる。
チョコ弾丸がハートに命中すると相手は確実に『魅了』
状態になるとか。

NFFサービスで扱えば人気間違いなしだが、なぜか
カタログには載らない、この時だけの一品である。

No.1542
ハベにゃんハット From ハベトロット
illust. 山猫
解説 ハベトロットからのプレゼント。

ハベトロットの帽子、その主人公サイズ。
チョコを贈れない恥ずかしがり屋のハベトロットの、
せめてものプレゼント。

マスターが実家に戻る日、ペアルックで、ぜひ。

No.1543
虚影の塵 From オベロン
illust. はよせな
解説 オベロンを騙る何者かからのプレゼント。

爽やかな色彩の容器に入ったものは、
手に取るとさらさらと散り行くパウダースノウ……
でもなんでもなく、煤のような黒い塵。
どう見ても『虚影の塵』そのものです。

舐めると塩の味がする。まさに塩対応。

「中身の価値はもう過ぎたものだけど、
 入れ物の輝きだけは、変わらないものかもね?」

No.1544
仲良し煉獄チョコ From 沖田総司〔オルタ〕/セイバー
illust. 稲嶺暢子(LASENGLE)
解説 沖田総司〔オルタ〕(セイバー)と煉獄からのバレンタ
インチョコ。

まじんさんと煉獄が夜なべして作り上げた手作りのチョコレート。まじんさんと煉獄とマスターが仲良く手を繋いで楽しい楽しい遥かな道のり。でもそれはきっととても素敵な空への旅路なのです。

ところで気が付いたら何故か二つ作っていたわけですが、どうしてですかね、煉獄?

そんなん知らんわ。いや、知ってるけど知らんわ、と、しとくさ。な、主のマスターよ。

―――三人川の字、お昼寝日和。

No.1545
ウルトラソリッドアイスチョコ From アナスタシア&ヴィイ
illust. ari
解説 アナスタシア(アーチャー)からのバレンタインチョ
コ。

硬い、とにかく硬い。魔眼によって圧縮、凝縮された
この美しいチョコはほぼ永久凍土そのものであり、
ハンマーで殴っても針で突いても傷一つつかない。
その上、炎天下でも溶けることはなく、
沸騰したお湯に放り込んでも無駄。
では舐めるとどうなるのかというと、舌が貼り付いて
大変なことになる。
「どうすればいいのかしら」は皇女様のコメント。
それはこちらの台詞である。

No.1546
ホワイト・ピジョン From シャルロット・コルデー/キャスター
illust. ari
解説 シャルロット・コルデー(キャスター)からのバレンタ
インチョコ。

ホワイトチョコでできた見事な造形の鳩であり、
まるで生きているような躍動感がある。
というかあまりの躍動感に生きているとしか思えず、
迂闊に食べられない。
原材料も一級品を惜しみなく使用しており、
食べれば間違いなく美味しいのだが……。
「手品ってすごいなー」はコルデーのコメント。
それはこちらの台詞である。

No.1547
カルデア・サマーオーダー From レオナルド・ダ・ヴィンチ/ルーラー
illust. 秋田犬
解説 少女ダ・ヴィンチ(ルーラー)からのバレンタインチョ
コ。

彼女が恐竜と共に駆け抜けた一夏の思い出を
チョコレートケーキとして表したもの。
全体的に青みがかっているが、いわゆるブルーハワイ
っぽい味わいがするとか。
「食べないともったいないから、一緒に食べよう!」
とウキウキとケーキを分けて、新所長やマシュたちと
食しつつ、あの夏の思い出話をしんみり賑やかに
語り合うのであった。

これは私だけの宝石。
皆と共有した、かけがえのない経験。

一夏の、これしかない、とびきりの大冒険だった。

No.1548
おぞましき魔王のチョコ From カーマ/アヴェンジャー
illust. はよせな
解説 カーマ(アヴェンジャー)からのバレンタインチョコ。

「フゥーハハハ!(魔王っぽさを意識しすぎた笑い)
 堕落の魔王が本気を出すと決めたタイミングで、
 バレンタインデーなんていう、まさに堕落のために
 存在するようなイベントがあるとは不運なことです
 ねぇ……。絶対に逃げられませんよお。
 見てください、この究極兵器を。
 事前に計画を練って、
 ノートに書いてシミュレートして、
 対価に糸目をつけずに最高の材料を仕入れて、
 早起きして、
 一人でこっそりと、マスターさんがどんな顔するか
 なって考えながら手を動かして、
 いろいろトラブルがありつつも諦めないで夜中まで
 かかって完成させた、
 このおぞましい手作りチョコレートを……!」

と夢の世界に意気揚々と引きずり込んだり何だり
したはいいが、いろいろあってマスターの口に
チョコを突っ込んで逃げ出すことになった。
なお後でしっかりお礼を言われた結果、

「……な、なんですかその目、その優しい顔!? 見て
 るだけで胸がバクハツしそうになるんですけどー!?
 ハッ、さてはパールヴァティーに呪詛返しでも用意し
 てもらっていましたね!? こ、小癪なー!」

と防御力の低い魔王様は顔を赤くしてぷんすかしていたという。

No.1549
新鮮な魚セット From カイニス/ライダー
illust. ari
解説 カイニス(ライダー)からのバレンタインのお返し。

新鮮!
カリブの海辺で獲ったばかりの、さまざまな魚。
すべてカイニスが銛で突いて獲ってきたのだ。
大きな葉っぱの上に、どっさりと置いてある。

それはもう沢山あるので、遠慮なく食べよう!


No.1550
トースト・ハニーヤナギ From 清少納言/バーサーカー
illust. ari
解説 清少納言(バーサーカー)からのバレンタインチョコ。

まるで南国を思わせるような、華やかさと賑やかさ。
色とりどりのアイスやフルーツ、お菓子をこれでもかと
盛りつけたエキサイティングなトッピング。
それらを一身に受け止めて支える、丸ごとのトースト。
これぞパーティーの定番、ハニー……
いや違った。どう見てもチョコレートだ。

だけどこれは、一人で食べてもきっとつまらない。
作ってくれた彼女とシェアして、仲良く頂くとしよう。
その方が、何倍も美味しいに決まっているのだから。



ところで、花火には一体何の意味があるのだろうか。
なぎこさんは何も答えてはくれない。

No.1551
神殿騎士団の悲喜劇 From ジャック・ド・モレー
illust. ベップミツナカ
解説 ジャック・ド・モレーからのバレンタインチョコ。

美食の都の老舗菓子店のパティシエに、
毎晩強烈な悪夢を見せて作らせたチョコ・アソート。
拷問のごとき苦みと、天にも昇る甘ったるさが
交互に襲いかかってくる。生きろ。

「たぶんブランデーなんかが良く合うんだろーね。
 けど……きみにはカフェ・オ・レかなー?」

No.1552
デーツチョコ From ゼノビア
illust. 古舘幸一
解説 ゼノビアからのバレンタインチョコ。

ヤシ科に属する高木であるナツメヤシの果実、すなわちデーツを乾燥させたもの(100gあたり約266kcal)を、
ややビターなチョコレート(カカオマス含有量約50%)でコーティングした一品。

生真面目で大胆な彼女の性格が表れているようにその味のバランスは完璧で、甘さと苦みが絶妙なハーモニーを奏で、それでいて気取ったところのない素朴な風味が自然と食を進ませる。

もちろん手作りであり、その作成作業にあたっては、
材料の調達、厨房の予約、事前の精神集中、無駄のない手際、邪悪なアレンジを加えない、後片付けの綺麗さ、など他のサーヴァントたちの追随を許さない良妻賢母な姿が見られたが……

途中、その調理姿を裸エプロンと見間違った影の風紀委員長に襲われたのが唯一にして最大のピンチであった。

No.1553
ハロウィン・パーティーナイト! From エリザベート・バートリー〔シンデレラ〕
illust. 内藤明
解説 エリザベート・シンデレラからのバレンタインチョコ。

今回はマスターとの共作のため、取り立てて危険な部分
はなく、むしろ彼女のハイセンスが活かされた
バラエティに溢れる逸品となっている。
なお、チョコレートはパンプキン味。
エリザベート・シンデレラがサクサク作った
砂糖細工のマスター人形は大変評判がよく、
他のサーヴァントからも制作依頼が舞い込んでいる。

No.1554
出雲キセルチョコ From 出雲阿国
illust. 一橋真
解説 出雲阿国からのバレンタインチョコ。

待ちに待ってた新商品! ついに出た出た! 阿国座限定特製チョコレート! 歌舞伎の小物としても親しみ深いうえ、問答無用のリアル日の本っぽい雰囲気にはワールドワイドな大流行の予感!

ま、試作品なんですけどね。そういうわけで、こちらなにげに阿国さんの手作りとなりますので、どうかマスター様におかれましては、ご笑納頂けますと幸いでございます。

―――そんなこんなで始まりますは、出雲阿国の恋歌歌舞伎。その顛末や如何に。

No.1555
謎の蘭丸チョコX From 謎の蘭丸X
illust. Zap.
解説 謎の蘭丸Xからのバレンタインチョコ。

蘭丸星において太古の昔から流行っては廃れ、流行っては廃れというサイクルを繰り広げた、伝統の洋菓子。美味しいチョコレートと共に楽しみなのは中に入っている蘭丸シール。

白いぴっちりスーツの蘭丸Z、絶対勝利小姓蘭丸V、最終決戦仕様のグレート蘭丸Gなど、蘭丸の主であれば集めるっきゃないでありますよ、主様!

ちなみにチョコレートを食べてから次の袋を開けるでありますよ。それが主様と蘭丸とのお約束です!

No.1556
白の誓約 From 坂本龍馬/ランサー
illust. はよせな
解説 坂本龍馬(ランサー)とお竜さんからのお返し。

龍馬が被ってた白い帽子。真名を隠すために被っていた帽子とのことだが、実際のところ龍馬の趣味である。こだわりのオーダーメイドであるが、スペアもいくつか持ってるらしい。

高千穂の白き大蛇の鱗。白く光り輝き、宝石と見まごう美しい一鱗。この鱗を持つ者は生涯に一度だけ、白き大蛇を使役することが出来ると言われている。

世界が敵になったとしても、かの誓約はここに。

No.1557
シュトレン! From マルタ〔サンタ〕
illust. くらは
解説 サンタマルタからのバレンタインの贈り物。

ドイツの菓子パン、シュトレン!
クリスマスのパーティーのために奔走した際、
一緒に作ったあのシュトレンとは少し違っている。
今回はちょっぴりレシピを変えたらしい。

すなわち……
バレンタイン・アレンジ!
チョコレートチップがたくさん練り込まれているのだ!

「たくさん、めしあがれ!
 でも虫歯にならないようにちゃんと歯を磨くのよ?」


No.1558
絶好の釣り場 From 太公望
illust. yume32ki
解説 太公望からのバレンタインのお返し。

高い山とたなびく雲の下にある、
穏やかな渓流とその土手。

「落ち着くなァ。
 こう……どこか、仙境を思わせる光景ですよね?」
と、太公望は言うが真偽は不明である。

此処は―――
太公望にとって、絶好の釣り場であるらしい。
では魚を釣るのかと思えばそうではなく、
僕は王侯を釣るのですよ、などと彼は言う。
魚は? 釣らないのだろうか?

「そりゃあ釣りますよ。
 だって、あなたが食べるでしょう?」
なるほど。

ちなみに。生前(?)には、
よく妻を連れて来ていた場所なのだとか―――


No.1559
ダマスク鋼の短剣 From ドブルイニャ・ニキチッチ
illust. 古舘幸一
解説 ドブルイニャ・ニキチッチからの
バレンタインの贈り物。

本人の武具と同じ、ダマスク鋼製の小ぶりの短剣。
戦闘に使っても手を怪我しないよう、
しっかりした鍔がついている。

―――生きるために使え。
―――生きることは、戦うことだぞ。

まっすぐに目を見つめながらニキチッチの告げてきた
言葉は、今も、胸の奥に残っている。

「あれは使っているか?
 なに? あまり白兵戦闘の機会がない?
 いや、いやいや。
 そうではなくて、ウン。
 ほら短剣はな、食事の時にも使えるからな。
 その……なんだ。
 あまり大層な品だとは思わなくていい。
 ダマスクのよい鋼を用いてはいるが、
 もっと普段使いしていいモノだぞ!」
と―――
その後のニキチッチ談である。


No.1560
NFFエクストラ From 闇のコヤンスカヤ
illust. ari
解説 闇のコヤンスカヤからのバレンタインチョコ。

大人の女性が贈る、高級ブランドの最上級チョコ。
手作りではないが、ブランドのデザイナーと職人を
数日拘束してゼロから作らせたオートクチュールなので
ある意味『至高の手作り』と言える。

有能美人秘書の目から見ても実行困難だった仕事を
達成したマスターへの称賛と嘲笑、
そして親愛がこめられている。

No.1561
王の彫像チョコ From ヘファイスティオン
illust. ベップミツナカ
解説 ヘファイスティオンからのバレンタインチョコ。

私が作るなら当然これだろうと言わんばかりの、
王の彫像。それも若年期と全盛期のW盛りである。
プロポーションなどは全て目分量だが、
髪の毛一筋たりともズレがないはず、とのこと。

なお、こんな見かけだが味は一級品。
現代料理の粋に目覚めた彼女が、あらゆるコストを惜しまず研鑽した結果である。なぜ全力を尽くしたのかと聞きたくなる突っ走り方は、おそらく生前から変わらないもののひとつだろう。

No.1562
ばぜなん式バレンタイン用甘味 From マナナン・マク・リール〔バゼット〕
illust. ari
解説 マナナン・マク・リール〔バゼット〕からの贈り物。

俵藤太氏より仕入れた美味しいお米を蒸し、ジャブ、
ストレート、フック、アッパー、前蹴り、膝蹴り、
回し蹴り、フラガラックなどの料理法を用いて
米粒の形がなくなるまで繰り返し搗(つ)き、
その中にあんこを注入したオリジナルの和風甘味。

隠し味はインパクトの瞬間に加える捻り込みだと彼女は得意げに語った。

No.1563
カルデア・プティアンジュ From マシュ・キリエライト
illust. 秋田犬
解説 マシュからのバレンタインの贈りもの。

見送る事が多くなった彼女が帰ってくる人のために心を
込めて作った、小さな小さなチョコレート・タルト。

その細やかなトッピングには、相手を温かくもてなして
あげたいという想いを感じ取れるばかりか、日々研磨を
重ねてきた職人の技が光っている。

疲れきった身体にふわりと甘さが染み渡り、再び立ち上
がれる気力が湧き上がってくる。
マシュはパティシエとしてまたひとつ、成長したのかも
しれない……などと考えてしまうマスターであった。

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最終更新:2023年02月18日 13:29