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PANZER FRONT Ausf.B - (2013/08/22 (木) 22:46:06) の最新版との変更点

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*PANZER FRONT Ausf.B(パンツァーフロントB型) 【ぱんつぁーふろんと あうすふゅーるんぐ べー】 |ジャンル|シミュレーション|&amazon(B0001GQ8IQ)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|エンターブレイン|~| |開発元|ソユーズ|~| |発売日|2004年5月27日|~| |定価|8,190円(税込)|~| |廉価版|eb!コレ:2004年12月16日/3,990円(税込)|~| **パンツァーフロントシリーズの歴史 -''PS『鈍色の攻防 32人の戦車長』97年2月28日発売'' --シャングリ・ラによる戦車戦シミュレーション。自ら戦車を操作するだけでなく、最大3小隊9両の僚車に指示を出すリアルタイムストラテジーの要素もある。 --架空の世界が舞台だが戦車は第二次大戦の戦車がモデルとなっている。 --シミュレーターというよりゲーム寄りな内容で、32人の戦車長のキャラクターとストーリーを重視している。 -''DC/PS『PANZER FRONT』99年12月22日発売'' --発売はエンターブレインだが開発は同じくシャングリ・ラ。鈍色の攻防のキャラクター・ストーリー性を廃し、プレイヤーが照準操作できるなどシミュレーター性を高めた。 --ティーガー、パンターなど主に第二次大戦後期の実在の戦車が登場し、ヴィレル・ボカージュ、バルクマン・コーナーなど伝説的な戦車戦を再現。戦車マニアにカルトな人気を集めた。 --また、アニメや漫画で活躍する有名デザイナー達のオリジナル戦車も登場。どれもガスタービン搭載・4列履帯といった強烈な個性の持ち主 --おまけ要素として第三世代戦車同士(自衛隊の90式 VS ロシアのT-80)の対戦MAPを収録。海外版は90式に代わりM1エイブラムス。 -''PS『[[PANZER FRONT bis.>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/772.html]]』2001年2月8日発売'' --無印をベースにマップ、車両、キャンペーンモード、シナリオエディターなどを追加したバージョンアップ版。 --DC本体そのものが商業的に失敗しつつあったためか、PSのみでの発売となった。 --グラフィック性能が内容に直結するゲームだけに、DC版のプレイヤーには不満であった。 --金枝篇をモチーフにしたキャンペーンモードのストーリー、小林源文による「黒騎士物語」サンプルシナリオなど、よりカルトな方向に。 --説明書が熟読の度合いと扱い方によってホチキスの止め金部分からページがはらはらと剥がれ落ちててしまう。中古品の大半は説明書が破損欠損しているので購入の際は注意。 -''PS2『PANZER FRONT Ausf.B』2004年5月27日発売'' --プラットフォームをPS2に移し、待望の完全新作として開発された。 --舞台は1940-41年の北アフリカ戦線。 --国内版と欧州版(以降PAL版)とで決定的な差を生んでいる。 **短所 この「1940-41年の北アフリカ戦線」という設定がパンツァーフロントの面白さを全くスポイルしてしまう内容だった。 -時代設定上、戦車に疎い者にも名を轟かせた有名戦車は殆ど登場せず、主に小口径砲を積んだ知名度の低い戦車を扱う事になる。 -それら大戦初期の戦車は防御力に対して攻撃力が極めて低い為、敵のアウトレンジから一撃で撃破する事はできず、地味に跳弾合戦をこなしながら距離を詰めるのが主な戦法になった。 -搭乗員は被弾によって負傷・死亡し、たとえば砲手が戦闘不能に陥ると以後砲撃が一切出来なくなるといった事実上ゲームオーバーと同義のムダな概念が導入された。 -砲弾が一瞬で目標に到達する。偏差射撃(おおよその目算で敵の移動先を予想し発射)が不要なので楽だが、この強制チートはファンにとっては致命的欠陥。(PAL版は修正) -ジャギーが破綻している。砂漠の砂利や鉄条網が一斉に激しくチラつき、無線アンテナなど細いオブジェは消えたり見えたりの点滅を繰り返す。 -秒間20fps位なので移動や双眼鏡スクロール時はコマ送り&残像状態。キー入力にも遅延があり、慣れないと照準合わせで苦労し、砲を旋回しすぎて目標を通り越すを繰り返す。 -BGMに我らがロンメル(メロディのみ)などが収録されているが、この描画速度と一緒に聴くと酔いが一層激しくなるので無音を推奨。 -7MAP中6MAPは砂漠が舞台。(1つだけ緑豊かなフランス本土MAPがある)地形や建物を利用して敵の背後や側面に回り込むような駆け引きは困難。 -結果、1無謀な正面突破、2中距離でだらだら撃ち合う、3ハルダウン(窪地に車体を隠す)して飛び出し→隠れるを繰り返す、4スモーク弾使用くらいしか戦術がない。 -bisで好評だった音声による無線のやり取りは廃止。テキストのみ。 -説明書が説明不十分。最高速に到達するとアンダー&オートクルーズになり曲がらない停まらない。よってL1 L2 R1 R2全押しの急ブレーキは重要な操作方法だがその記載はない。 **長所 -歩兵が手榴弾、迫撃砲、ATライフルなどで応戦するようになり大きな脅威になった。また役割に添った細やかなアクションもとる。 -戦車撃破時に砲塔が吹っ飛んだり、搭乗員ハッチを開いて脱出したり砲塔旋回で砲に接触したアンテナが倒れたりと雰囲気づくりとしてのディティールは大幅に進化。 -ポーズボタンで出る戦術画面がジオラマ職人顔負けな緻密さ。これは短所でもあり「こんな所に力注ぐ暇あったら他のやるべき事やれよ」とファンから大いに怒りを買った。 -ティーガーI、T34、チハ、IV号F2といった有名戦車がおまけで使える。(PAL版は更にごっついM4シャーマン、88mmFlak18牽引高射砲、スチュアートIを収録) -砲塔の操作方法の変更などシミュレーターとしては進化しているが、LとRのアナログスティックを用いた戦車の操縦に近いセッティングが廃止されるなどの退化も見られる。 -戦車の天敵ヤーボ(戦闘爆撃機)が撃墜できるようになったり、装甲車やタンケッテ(豆戦車)のような「普通の戦車」とは全く違った乗物を使えるようになった改善点も。 **まとめ -結果として、3年間待ったファンを失望させ、シリーズを終了させた。「1940-41年の第二次大戦の北アフリカ戦線」という設定が全ての間違いだった。 -『[[THE戦車>SIMPLE2000シリーズ Vol.32 THE 戦車]]』の後だったので、いくぶんマシに思えたのが幸いである。 -ただ、戦車や戦場のセレクトはともかくシステムとして進歩はしている。 -PAL版(欧州版)を入手したなら88mmを用いて没になったハルファヤ峠が再現できる。 -DVD『超クソゲー』で本作が紹介されたが、流石に''マニア向けの本作を数分遊んだだけでクソゲー認定''とは少々ナメているとしか言えないだろう。
「[[修正依頼]]」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。~ 依頼内容は「1940~41年の北アフリカ戦線」という設定がゲームに及ぼした影響の追加です。 ---- *PANZER FRONT Ausf.B(パンツァーフロントB型) 【ぱんつぁーふろんと あうすふゅーるんぐ べー】 |ジャンル|シミュレーション|&amazon(B0001GQ8IQ)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|エンターブレイン|~| |開発元|ソユーズ|~| |発売日|2004年5月27日|~| |定価|8,190円(税込)|~| |廉価版|eb!コレ:2004年12月16日/3,990円(税込)|~| |判定|なし|~| |>|>|CENTER:''パンツァーフロントシリーズ''&br()初代 / [[bis>PANZER FRONT bis.]] / ''B型''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 プラットフォームをPS2に移し、待望の完全新作として開発された。舞台は1940~41年の北アフリカ戦線に変更されている。~ 国内版と欧州版(以降PAL版)とで決定的な差を生んでいる。 ---- **短所 ''「1940~41年の北アフリカ戦線」という設定がパンツァーフロントの面白さを全くスポイルしてしまう内容だった。'' -時代設定上、戦車に疎い者にも名を轟かせた有名戦車は殆ど登場せず、主に小口径砲を積んだ知名度の低い戦車を扱う事になる。 --それら大戦初期の戦車は防御力に対して攻撃力が極めて低い為、敵のアウトレンジから一撃で撃破する事はできず、地味に跳弾合戦をこなしながら距離を詰めるのが主な戦法になった。 --戦場も1マップを除いて設定どおり全編北アフリカの砂漠であり、遮蔽物もほとんどないだだっ広いマップのため、障害物を利用して死角を取ると言った戦術も取れず、ただひたすら地味で単調な作業が続く。また、ビジュアル面も徹頭徹尾殺風景である。 --本シリーズの魅力と言えば、大火力によるアウトレンジからの撃破や身を隠して狙撃したり、うまく装甲を使って跳弾させたりといった戦車の性能を駆使する面白さや、僚車や障害物を上手く使ったりする戦術が面白さのポイントである。 ---しかし、戦車の火力が急激に高まり始めるのが1942年中盤辺りからであり、1941年辺りでは前述の通り戦車の火力は貧弱であり、遠距離での撃ち合いは装甲のノック合戦に終始することになる。このため、抜かれないように弾を受けつつ有効射程内に入るまでジリジリと前進するプレイになりがちで、これでは大多数のプレイヤーは楽しさや爽快感は得られないだろう。 ---後述の搭乗員死傷という要素もあり、装甲で弾きながら接近すると言った状況で、弾受けしたら搭乗員が死傷して操縦・攻撃不能になるということもよく起こる。 ---戦術面で言えば、これも前述の通り、変化の少ない砂漠というシチュエーションでは戦術も単調になりがちである。 ---北アフリカ戦線は1943年中盤まで続いていたため、テーマが北アフリカ戦線でも年代を終結時まで設定しておけば「4号戦車F2型」や「ティーガーI」((これらはエディットでは使用できるが。))と言った高火力車両が登場していたため、少なくとも貧弱な火力での不毛なノック合戦からは脱却できただろう。また、ドイツ軍視点で見ると「末期の不利な状況を強力な戦車で戦う」、連合国軍視点からだと「僚車と協調して強敵に立ち向かう」と言った、燃えるシチュエーションのマップもできたはずである。 ---確かに「1940~1941年のアフリカ戦線」のリアリティーは出ているが、ゲームである以上楽しさや爽快感は必要であり、これらのことを踏まえると、本シリーズの魅力を表現しにくいテーマであった事は否めないだろう。 -搭乗員は被弾によって負傷・死亡し、たとえば砲手が戦闘不能に陥ると以後砲撃が一切出来なくなるといった事実上ゲームオーバーと同義のムダな概念が導入された。 -''砲弾が一瞬で目標に到達するバグがある。''偏差射撃(おおよその目算で敵の移動先を予想し発射)が不要なので楽といえば楽だが、この強制チートはファンにとっては致命的欠陥。(PAL版は修正) -ジャギーが破綻している。砂漠の砂利や鉄条網が一斉に激しくチラつき、無線アンテナなど細いオブジェは消えたり見えたりの点滅を繰り返す。 --秒間20fps位なので移動や双眼鏡スクロール時はコマ送り&残像状態。キー入力にも遅延があり、慣れないと照準合わせで苦労し、砲を旋回しすぎて目標を通り越すを繰り返す。 -BGMに我らがロンメル(メロディのみ)などが収録されているが、この描画速度と一緒に聴くと酔いが一層激しくなるので無音を推奨。 -7MAP中6MAPは砂漠が舞台。(1つだけ緑豊かなフランス本土MAPがある)地形や建物を利用して敵の背後や側面に回り込むような駆け引きは困難。 --結果として以下のように戦術が限られる。 1.無謀な正面突破。~ 2.中距離でだらだら撃ち合う。~ 3.ハルダウン(窪地に車体を隠す)して飛び出し→隠れるを繰り返す。~ 4.スモーク弾を使用。 -bisで好評だった音声による無線のやり取りは廃止。テキストのみ。 -説明書が説明不十分。最高速に到達するとアンダー&オートクルーズになり曲がらず、停まらない。 --よってL1 L2 R1 R2全押しの急ブレーキは重要な操作方法だがその記載はない。 -1画面内の戦車表示数には限界があり、規定数をオーバーした戦車は透明状態で行動をとる。(前作よりは大幅に増えている) ---- **長所 -歩兵が手榴弾、迫撃砲、ATライフルなどで応戦するようになり大きな脅威になった。また役割に添った細やかなアクションもとる。 -戦車撃破時に砲塔が吹っ飛んだり、搭乗員ハッチを開いて脱出したり砲塔旋回で砲に接触したアンテナが倒れたりと雰囲気づくりとしてのディティールは大幅に進化。 -戦車の天敵ヤーボ(戦闘爆撃機)が撃墜できるようになったり、装甲車やタンケッテ(豆戦車)のような「普通の戦車」とは全く違った乗物を使えるようになった改善点も。 -一つのマップでそれぞれの軍を操作できるようになり、最初に遊んだ側とは逆の視点で遊べるようになった。 --また、車種変更とは別に操作する部隊を変更することも可能になった。後者は車種変更と同じくスコアのセーブができないが。 -ポーズボタンで出る戦術画面がジオラマ職人顔負けな緻密さ。 --ただし「こんな所に力注ぐ暇あったら他のやるべき事やれよ」とファンから大いに怒りを買った。 -ティーガーI、T34、チハ、IV号F2といった有名戦車がおまけで使える。 --PAL版は更にごっついM4シャーマン、88mmFlak18牽引高射砲、スチュアートIを収録。 -砲塔の操作方法の変更などシミュレーターとしては進化している。 --ただし前作にあった左右アナログスティック2本を用いた戦車の操縦に近いセッティングが廃止されるなどの退化も見られる。 ---- **総評 3年間待ったファンを失望させ、シリーズを終了させた。「1940~41年の第二次大戦の北アフリカ戦線」という設定が全ての間違いだった。~ 採算が取れないジャンルゆえに予算や開発日数に大きな制限がついたのは仕方のない事だろうが、廉価版を出すなら砲弾バグは最低でも直して出すべきだろう。ただ、戦車や戦場のセレクトはともかくシステムとして進歩はしている。 ---- ---- **余談 -『[[THE戦車>SIMPLE2000シリーズ Vol.32 THE 戦車]]』の後だったので、いくぶんマシに思えたのが幸いである。 -PAL版を実機で遊ぶには揃える物があまりにも多いので薦めないが、財力・技術を投じて入手に成功したならば不満の大半は解消できるだろう。 -グラフィック面に限りだが、PS2エミュレーターを用いれば美麗なグラフィックで遊ぶ事ができる。(ジャギーの破綻が殆どない&PAL版も動く) -DVD『超クソゲー』で本作が紹介されたが、流石に''マニア向けの本作を数分遊んだだけでクソゲー認定''とは少々ナメているとしか言えないだろう。 ---- ---- **パンツァーフロントシリーズの歴史 -''PS『鈍色の攻防 32人の戦車長』97年2月28日発売'' --シャングリ・ラによる戦車戦シミュレーション。自ら戦車を操作するだけでなく、最大3小隊9両の僚車に指示を出すリアルタイムストラテジーの要素もある。 --架空の世界が舞台だが戦車は第二次大戦の戦車がモデルとなっている。 --シミュレーターというよりゲーム寄りな内容で、32人の戦車長のキャラクターとストーリーを重視している。 -''DC/PS『PANZER FRONT』99年12月22日発売'' --発売はエンターブレインだが開発は同じくシャングリ・ラ。鈍色の攻防のキャラクター・ストーリー性を廃し、プレイヤーが照準操作できるなどシミュレーター性を高めた。 --ティーガー、パンターなど主に第二次大戦後期の実在の戦車が登場し、ヴィレル・ボカージュ、バルクマン・コーナーなど伝説的な戦車戦を再現。戦車マニアにカルトな人気を集めた。 --また、アニメや漫画で活躍する有名デザイナー達のオリジナル戦車も登場。どれもガスタービン搭載・4列履帯といった強烈な個性の持ち主 --おまけ要素として第三世代戦車同士(自衛隊の90式 VS ロシアのT-80)の対戦MAPを収録。海外版は90式に代わりM1エイブラムス。 -''PS『[[PANZER FRONT bis.]]』2001年2月8日発売'' --無印をベースにマップ、車両、キャンペーンモード、シナリオエディターなどを追加したバージョンアップ版。 --DC本体そのものが商業的に失敗しつつあったためか、PSのみでの発売となった。 --グラフィック性能が内容に直結するゲームだけに、DC版のプレイヤーには不満であった。 --金枝篇をモチーフにしたキャンペーンモードのストーリー、小林源文による「黒騎士物語」サンプルシナリオなど、よりカルトな方向に。 --説明書が熟読の度合いと扱い方によってホチキスの止め金部分からページがはらはらと剥がれ落ちてしまう。中古品の大半は説明書が破損欠損しているので購入の際は注意。

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