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Blaze&Blade - (2014/03/02 (日) 09:27:41) の編集履歴(バックアップ)


Blaze&Blade

【ぶれいずあんどぶれいど】

ジャンル アクションRPG


対応機種 プレイステーション
発売元 T&Eソフト
発売日 Eternal Quest:1998年1月29日
Busters:1998年9月23日
定価 Eternal Quest:5,800円
Busters:4,800円
分類 良作

概要

  • 老舗パソコンゲーム開発メーカーT&Eソフトが放ったアクションRPG。多彩なキャラメイクと埃っぽい雰囲気がウリ。
    • 『Blaze&Blade ~Eternal Quest~』と、その続編『Blaze&Blade Busters』があるが、Blaze&Blade BustersはBlaze&Blade ~Eternal Quest~の続編と言うよりデータ引継ぎを想定した追加シナリオ集なので同一として扱う。

システム

  • キャラメイク。プレイヤーは最初に自身の分身となるキャラクターを作り上げる。
    • キャラクターは性別・職業のセット。名前、口調(各種あり、それぞれ男言葉女言葉を選択可能)、守護属性、能力値ボーナスおよび割り振りを行なう。
    • パーティーは最大4人で構成されるが、1人だけ作って進む事も可能。1人で4キャラ使うときは操作キャラを切り替える。
  • キャラクターはフィールドやダンジョンではトップビューの3Dアクションゲームになる。ワルキューレの伝説に近い。
    • ステージには特定の職業でないと入れない場所があり、必ずしもそこへ行かなくてはならないわけでは無いが、アイテムを入手する事が出来る。
    • 敵モンスターはフィールドやダンジョンをうろついている。敵を倒すと経験値がパーティー全員に分配され、跡地には経験値を追加で得る事が出来る宝石・金・稀に宝箱が出現する。
      • 宝箱には罠がかかっている事もあり、罠に遭遇すると様々な制約を受ける。
  • 魔法はコマンド入力で発動。高度な魔法は複雑なコマンド入力を要する。ボタン長押しでのコマンドなしの発動も可能だが使えるのはメニューからセットした1種類のみ。
    • コマンドならば自由に使い分け可能。またコマンドなし発動は詠唱時間があるため、素早くコマンド入力すれば早く発動できる。
  • プレイヤーキャラ同士の対戦モードあり。

難点

  • 金の重要度の低さ。ショップでアイテムを購入すると言った事は出来ない。
    • 他キャラへのアイテムの受け渡しはオークション形式だが、そもそもオークションにする必要性が無く、金はここでしか使わないので意味が無い(続編ではオークションは廃止されて金のやり取り無しで受け渡すようになり、アイテム購入も可能になった)。
    • ダンジョンからの途中帰還や回復アイテムの入手等が宝箱からのランダム入手に頼らざるを得ない。最下級の回復アイテムだけは宿で入手可能ではある。
      • 聖職者がいれば回復魔法を常時使えるので、長丁場になりやすいこのゲームではいたほうが楽(一応HP・MPは時間で回復するが)。ボスを倒せば入り口までワープの魔法陣が発動する。
  • 味方NPCが馬鹿。
    • PCの後に行列を作って移動し、常にこの隊列を崩さない。後方のキャラはジャンプに失敗して穴に落ちることも多々ある。基本的に近くに来た敵にしか攻撃せず、魔法は一切使ってくれない。
      • そのくせ弓使いだけは敵を発見すると正確無比な射撃を行なう(その場で向きを変えるなどCPU操作時限定の挙動もあり、弓使いは操作をCPU任せにしたほうが強い)。
  • セーブが不親切。
    • キャラクター一人にメモリーカード3ブロック使う。(4人パーティで組むと12ブロック必要となる。)
    • 一人一人個別にセーブする必要がある。
    • セーブの仕様がやや特殊な為これを利用したアイテム増殖の裏技も存在する。
  • ポリゴンはPSと割り切っても粗い。また障害物で視界が遮られることや足場・高低差が分かりにくいことも多々あり、操作性も良好とは言えない。
    • 処理落ちさせないために意図的に粗くする必要があったのは確かだが、発売当時の水準でもグラフィックには難があった。
  • ダンジョンが長い。
    • 一部ダンジョンのギミック解除に時間がかかる。特に攻略順が判らない初回はダンジョン攻略にやたらと時間を食う。セーブポイントでの途中セーブ自体はあるが上記のとおりやや面倒。
    • 続編では、ダンジョンの難易度が下げられたが代わりにセーブポイントがなくなった。(続編のセーブは、宿屋にいるときのみ行える。)
  • アイテムの種類が多く、入手リストまであるのに所持可能数が少ない。倉庫はあるが、そこで保存できる数も少ない。それ以上に保存しておきたい場合は倉庫キャラの作成が必須。  

評価点

  • プレイヤー一人一人が予めキャラクターを一人用意し、複数プレイヤーで遊ぶ事でこのゲームは真価を発揮する。
    • 複数人プレイでないとクリアできないギミックもある(ミッションのクリアには必須ではないが)。
  • アクションウィザードリィとまで称される耽々とミッションをこなしていくシンプルな構成。
    • 一度クリアしたダンジョンでも入りなおすとボスや宝箱が復活する。
    • アイテムの種類も多く、攻略できるダンジョン数はそう多くないものの一つ一つが広大で、一定レベルに到達していないと開かない特殊扉も多く存在する。
  • キャラクターメイクの細かさは比較的多彩。際立たせた個性を出す事が出来る。
    • 口調の設定は面白く、「高飛車」「無口」「クール」など一風変わった口調も存在する。仕掛けごと、イベントごとに台詞が変わるので色々試してみると面白いだろう。
      • 異性の口調も選択可能なので、ワイルドな女キャラやオカマキャラも作れるのは面白いところ。
      • ロリキャラに年配男の口調設定でロリババアなども作れる。
  • アイテムオークション。あるセーブデータで入手したアイテムはオークション形式で競り落とす。金はここで使用する。入手できるアイテムはランダムだが、装備できる職業が決まっているのでこの機能が意味を成す。
    • 固定設置の宝箱では主に宝箱を開けたキャラ用の装備が出ることが多いが、中身固定の宝箱もある。また、アイテム所持数可能数(倉庫含む)が少ないのでコレクションしたいならば受け渡しは重要。
  • コマンド入力魔法システムは魔法発動速度がプレイヤーの腕に影響され、更に魔法発動速度は命中精度にも関係するので、自分にあった職業選びが必要。
  • Lvアップが早く、上限はLv9999というやり込み要素の高さ(クリアするだけなら数百で可能)。

総評

 一人でただプレイするだけならばそう飛びぬけた印象の無いゲームではあるのだが、複数人でプレイするとその評価が激変する。
オンラインRPGと違い一人プレイ可能のバランスに整えてあり、更に謎解きやステージ構成もそれらと違い、長いRPG開発のノウハウを生かした構成なので単品ゲームとしてのクオリティも高い。
その性質上、ネットワークとの相性が良いのは誰の目から見ても明らかであり、ゲームアーカイブス配信やリメイクを熱望されている。
(注:アーカイブスは通信プレイ未対応。ネットを介さない多人数プレイであればPS3なら通常のソフトと同様に可能だが、PSPは1人専用である。)
1度でも複数人でプレイした人にとっては並ぶ物無い良ゲーであり、そうでない人にとっては凡作という少々変ったゲームである。
今後リメイクされ、ネットワーク対応になるとこのゲームの評価は更なる変化を見せるだろう。

余談

  • 1キャラに3ブロックも使うが、これは所持アイテムのグラフィックやパラメータなどがセーブデータに保存されているため。
    • そのためメーカーがオリジナルアイテムを作って配布することが可能。
    • プロアクションリプレイ等を使えばプレイヤーがオリジナルアイテムの自作もできるようになる。使用効果はもちろん、グラフィックも含めて全て自作可能。
  • 本作は『電撃プレイステーション』誌で猛プッシュされており、これをきっかけに購入を決めたプレイヤーも多いと思われる。
    • 増刊の付録CD-ROM収録の特別シナリオの体験版やセーブデータでのオリジナルアイテム配信もあった。