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商人よ、大志を抱け!! - (2011/02/20 (日) 09:19:34) のソース

*商人よ、大志を抱け!!
【しょうにんよたいしをいだけ】
|ジャンル|ボードゲーム|~|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|発売元|バンダイ|~|
|開発元|エイム、マーズ、プレックス|~|
|発売日|1995年12月15日|~|
|ポイント|着眼点はともかくもう1つ足りない|~|

**概要
モノポリーなどに代表される、資産競争型のボードゲーム。桃鉄などでお馴染みとなった、サイコロorカード型。&br()
プレイヤーは商人となり、国興しのための貿易競争に参加する。ある港で買った商品を別の港で売って儲けるのが基本ルールとなる。&br()
1ターンは1日となっており、木曜日から始まって水曜日の終わりには中間発表が行われ暫定順位の高い順にサイコロを振る順番が入れ替わる。

**特色
固定資産が存在しない。
-たとえばモノポリーでは持っている土地の価値が総資産に加算され桃太郎電鉄シリーズでは所有物件に応じて年毎の決算で収入を得られるが、本作ではそれを廃止し現金が全てとなっている。土地や物件の収入もないので、常に貿易に飛び回らなければならない。
-ただしスタート地点である母港マスを通過すると、通過回数に応じた「貿易奨励金」を貰うことが出来る。

商品が1週間しか持たない。
-本作で取り扱う品物は、テンポを出すため全て生鮮食品。海産物は収益が高いが火曜日の終わりに腐って消滅し、果実類は海産物より持つが収益率が低く、どの道中間発表のあと消滅する。
-「冷凍カード」を使えば1回だけ消滅を回避できるが、必ず手に入るとも限らない。

港のマスに限って任意で留まることが出来る。
-桃鉄などは、目的地や欲しい物件がある駅に行きたくてもサイの目ピッタリでなければ止まることは出来ないが、こちらでは港のマスを通過する出目でも、港で止まるか出目いっぱいまで進むかを選択できる。
--また港に止まっている状態で始まったターンでは、そのまま留まってターンをパスすることもできる。港にいる限り後述のライバルやモンスターに絡まれることはない。

ライバル船長に直接喧嘩を売れる。
-競争相手と隣り合うマスに止まった時は戦闘を仕掛けることが出来、勝つと積荷かカードか現金を任意で奪える。もちろん逆襲されて負けると相手に奪われるが。
-また1日のはじめに突然現れる海賊船や、お邪魔キャラが召喚するドラゴンなどのモンスターが存在し、うっかり近づくと襲われる。&br()負けるとモンスターの種類に応じて様々な不利益を被ることになるが、勝つと王様に献上して金に換えられる「宝物」が手に入る場合がある。
-いずれの場合も、負けるとペナルティとして自力では処分できない「負け犬のフン」を押し付けられ8しかない積荷欄を圧迫される。敵に投げることもできるが宝物の時と同様、王様に献上するのが無難である。
--ちなみに畑の肥やしとして1個1円で引き取ってもらえ、カードまでくれる。だが時には後述の魔法を使ってくることも。
-引き分けの時は何も起こらないが、王様及び観客らしき人に笑われる。
-なお、1ターン(1日)にはプレイヤーたちが行動する昼間とモンスターが行動する夜があるのだが、一部のモンスターは夜にしか姿を現さず、必ず先制攻撃を受けることになる。

キャラがヘンな奴ばかり。
-キザな物言いとサイコロの出目の大きさでこっちの神経を逆撫でする「ダッシュ」、アクシデントのマスに止まっても笑う「マリリン」、それとは逆に何をされても泣く「さちこ」、逐一真面目なせいで却って浮いてる「いそろく」など、ライバル船長の言動が無駄に個性的。
-特定のマスに止まったり日曜日の港に行ったりすると女神様がプレイヤーに恩恵を施してくれるのだが、それが「おっとり系」「オレ少女」「ギャル」「タカビー」「偽綾波レイ」「なのだ口調のロリ」という6人組の萌えキャラ軍団。
--女神に会った時に守護神になってと頼むとゲーム中のシステムメッセージを王様に代わって喋るようになるが、カードの説明などに私情が入りまくっていて笑える。特に自分を呼ぶカードなんかは自画自賛ぎみの解説をしてくれる。
--ちなみに一度守護神にするとその1ゲーム中は他への変更は不可能。
-王様も王様で口癖が設定されており、選ぶマップでいちいちメッセージが違うようになっている。港の交易所にいる人まで顔と口調が違う。
--また王様に何か献上すると、たまに「取って置きの魔法を云々」と言って積荷を勝手に変えたり日付が変わったりモンスターを呼んじゃったりする。それでなくても国の都合で突然祝日を言い渡したり私情で小銭を徴収したりする。

**難点
何するにつけても運が絡む。ボードゲームだから当たり前だが。
-品物の質にはCからSまであり、ゲームの途中からB以上の品物が店頭に並ぶことがある。
-戦闘で勝てるかどうかはサイコロの出目が全て。基本的には4以上を出せば勝ちだが、対戦相手がCPU船長かモンスターの場合は攻撃力と防御力に補正がついている場合がある。
--例えばプレイヤーが防御+1の敵を攻撃する場合は出目が5以上でないと勝てず、攻撃+2の敵から攻撃された場合は相手が1を出してくれないと負けになる。
--特定のカードを持っていればプレイヤーも攻撃・防御が+1になるが、同じカードを2枚持っていても効果が重複しないし戦闘のたびにランダムで破れる。
--絶対に当たる「無敵砲弾」とうアイテムも存在するが、入手もほぼ偶然。

一部のモンスターが凶悪。
-ランダムで積荷をいくつか奪う上攻撃+2防御+1で勝てる見込みの低いレッドドラゴン、強くはないが負けると1ずつしか進めなくなるブルードラゴンなどは、やられるとその週は戦線離脱の可能性が高い。
-隠しマップにのみ登場する「デビードラゴン」は必ず先制攻撃してきて攻撃防御とも+2で勝率は全モンスター中最低、さらに負けると積荷を全部奪う。
-ブラックドラゴンに至っては、先手を取れれば強くないものの負けると直接金を奪っていく。もはや積荷は関係ない上に、ゲームが進むほど奪う比率も上がり痛手を負うことになる。
--もっとも、貿易奨励金の存在と借金の不在により、お邪魔キャラのせいで八方塞がりの状況になる事はあまりない。○○ボンビーよりはマシといえる。

上記の要素を言い換えれば、一週間で大きく状況が動く可能性のあるということでもあり、ビリでも巡り合わせがよければ逆転の目は残されているが、逆に言えばトップでもうかうかしてられないのである。

難易度とは関係ないが、CPUの思考時間は長くないがカーソル移動速度はややモタついており、自分以外CPUという状況でも対人戦並みのプレイ時間に。

バカゲー…というには少しパンチが弱い。

**余談
実は天外魔境シリーズで有名な桝田省治がゲームに関わっており、「あのボードゲーム(桃鉄)後半の一触即発な雰囲気を開始5分で味わえるゲームが作りたい」との思いから本作を開発したという。ただ本人も「根本のゲームデザイン以外はすべてが平均以下でこけた」と語っている。