「これは取引ですよ。双方が得をする取引だ、悪い話ではないでしょう?」
繕ったような敬語に曖昧な笑みを浮かべる〝司祭〟が、探偵事務所に持ち込んだ取引。
それは、異能者のみを狙う連続殺人事件の調査であった。
「あー、それな。何か上の方でもめてるらしいんだよな」
「公安も一枚岩じゃないからな。……覚えてるか? 過激派の連中。どうやら本腰入れて圧力かけてきてるらしいぞ?」
『この件に関して、〝
ハーメルン〟が動く事はない』
『各々厳重に警戒をするように。その上で為された危害は、戦闘部隊が対処する』
動けぬもの、動かぬもの。そして………
「おい……人選、本当にこれでいいのかよ」
「一番の適任者を選んだつもりですよ。ねえ……
カルディアさん?」
相反する二つの組織の、仮初の共闘。
内側から引き裂かれたような、奇妙な殺害方法。
困惑、動揺、迷い。
「もうやめてくれ! あんたといると、調子狂わされてばかりだ……!」
そして、邂逅。
嘲笑うように動き出した時の歯車は、止まらない。
ただ終幕を目指して、軋んだ音を響かせながら……
東都探偵倶楽部事件簿:ファイルX 《~Neighborhood of parallel lines~》 (※嘘?予告)
「はじめまして。私の名は―――」
〝 その死神の名を、決して聞いてはいけない 〟
(続く……のか?)
最終更新:2016年01月14日 20:17