わいばーん
いわゆる飛竜の一種で、異世界の主要な航空戦力。最高速度235km/h、上昇限度4,000m。
多くの
文明国、
文明圏外国での軍で使用されており、一般的に運用している国家は多い。ただし、生息環境の影響で
フェン王国や
トーパ王国の様にワイバーンを保有することができない国家も存在する。運用には基本的に
竜騎士が乗り操縦する。
雑食性で、獣肉や魚、大型の虫、小型の魔獣、植物
*何?、海藻、穀物などを食べる。
漫画版では第4話で肉の塊らしきもの、第6話で藁のようなものを食べているのが確認できる。また『竜の伝説』編では、
ムーラが「人間は絶対に食べちゃだめだぞ」と相棒に言い聞かせるシーンがある。ということは…。
繁殖は春から秋にかけて行われ、産卵数は1-3程度。卵は1年で孵化し、孵化から3年ほどで成体となる。軍で使用する場合、戦力化までさらに1年かかる。平均寿命は30年ほど。
野生の個体は他の竜種と同じく、魔素が豊富な
魔石鉱脈上の山岳部に多く生息している。
変温動物であるため寒冷地では生活できず、そのためトーパ王国や
アガルタ法国には生息していない。
また、絶海の孤島である
カルアミーク王国にも生息しておらず、架空の生物として扱われている。
離陸時には助走が必要。地面が舗装されていると爪が引っかかって怪我をしてしまうため、ワイバーン用の飛行場には土の滑走路が用意されている。常に風魔法を使用していなければ飛翔できず、長距離飛行の際には周辺の魔素を取り込む必要がある。魔素濃度の低い平野や
竜母飛行甲板などでは、滑走距離の短縮のために滑走路に等間隔に魔石を配置し、竜が住む環境を人工的に再現する必要がある。ただし後述のように日本国内で離陸して戦闘していることから改良種と違い魔素濃度が低くても離陸できる可能性が高い。魔力が充分にある場所で離陸までにかかる時間は、哨戒中のワイバーンロードが
SSM-1Bをして発見から着弾までの間に240騎が発艦しているため、かなり短いと思われる。
ワイバーンの攻撃手段として、火炎放射と導力火炎弾がある。火炎放射を行う時は火炎魔法と呼ばれる方式をとる。導力火炎弾を発射する時は、体内の粘性のある燃焼性の化学物質に火炎魔法で点火し、炎を風魔法で包み込む。この際は首と胴体を一直線に伸ばす必要があり、そのため横や後方には短射程な火炎放射しかできない。
なおワイバーンロードやワイバーンオーバーロード共々、導力火炎弾は単発で連続発射ができない上、弾速も
風竜の圧縮空気弾に比べて非常に遅い。
威力も
自衛隊の攻撃ヘリに直撃させても大したダメージにならない程度であり、、旧技術研究本部曰く「制空戦闘には全く使えない代物」。また、重量物を積載すると飛ぶことすらできなくなるため、爆弾を積んでの爆撃等も不可能。人間二人分の重さが乗せられる限界であり、ヘリボーン作戦のような運用も極めて難しい。
外皮は矢は通さないが
アンタレスの7.7mm機銃弾でワイバーンロードが落とされている上ni
バリスタでも命中すれば撃墜可能らしく、ワイバーンを上回る防御力を持つ
リントヴルムがコンパウンドボウで即死してるので小銃でも命中すれば簡単に倒せる可能性が高い。また戦闘機と違ってキャノピーがないため竜騎士は無防備な上に死んだ場合は無力化できるため、前述の防御力の低さも相まって、破片が広範囲に拡散する対空砲弾や対空ミサイルに対しては、航空機よりも遥かに弱いと思われる。
上位の竜種や
戦闘機にも歯が立たず、おかげで風竜からは
トカゲ呼ばわりされる始末。しかし訓練次第では成長して
特殊能力を身につけることもあり、少しは侮れない存在。
また、運搬能力や攻撃力が低い分魔力効率は良好で、魔力を使い切っても1日休ませれば回復が可能。ただし体力は別途回復させなければならない。
戦闘力は1:1では
自衛隊の航空機にまったく及ばないが、対空手段が貧弱な相手なら使い方次第で非常に有用な兵器となる。特に空への攻撃手段が貧弱な文明圏外国では、10騎もいれば1万人の歩兵を足止めできると言われている。
日本でも暴力団に悪用された例があり、これをきっかけに個人での所有・育成は禁じられている。
なお、国内で悪用された個体は
ロウリア王国産で、ロウリア戦後に軍縮で離職したワイバーン使いが日本の裏社会に払い下げた物らしい。配置換えによって
海上保安庁の監視網が穴だらけになっていたのを突き、普通に密輸された。使役したワイバーン使いは
パーパルディア皇国の旧属領出身者で、こちらは日本の裏社会にリクルートされて日本に来たことが、日本国内でのワイバーン悪用に至る経緯と共に公式ツイッターで明かされている。
本編では長くやられ役だったが、
外伝でようやく
活躍の場に恵まれた。しかし上のワイバーンの離陸設定の追加によってカルアミークの魔素の濃度次第では外伝のエピソード自体が無かったことになった可能性がある。
そして死体蹴りと言わんばかりに、魔王などの
念動波などで一度に相当数のワイバーンを操れることが判明。これにより魔帝が復活した場合は最悪
ワイバーンが全て敵にまわる可能性がある。
もし
リョノスからこの情報が聞き出せた場合は、魔帝復活時までには、ワイバーンが軍事兵器として利用されなくなるかもしれない。
そんなワイバーンだが
ムー大陸では、自衛隊が航空機と対空兵器を潰した後の手軽な攻撃機として、
グラ・バルカス帝国の歩兵相手に猛威を振るっている。そして
ダイジェネラ山の要塞攻略に、世界中からかき集めた短距離滑走が可能な
5000騎のワイバーンが投入された。
+
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作者は言及していないが、日本側にもワイバーンに対する弱点としていくつかの点が考えられる。 |
ひとつはその数。ロウリアですら数100騎のワイバーンを抱えているのに対して、現代兵器は精密さと攻撃力の対価としてやたらユニットコストが高く、その分 米帝以外は基本的に高性能少数配備となっている。この為、戦闘機や防空警戒システムの処理能力を上回る数の 飽和攻撃を実施されるとキルオーダーがどんなに良くても止めきれなくなる。
もうひとつはその表面の殆どが金属ではないことと、超低高度をそれなりの高速で飛行できること。レーダーは電波を発信してその反射波から相手位置を特定するというのが基本的な原理なのだが、金属に比べると非金属物質は電波を反射しにくく、レーダーに映りにくくなる。それに加えて陸上はレーダーを反射する起伏や建造物が多いため、ごく低高度を飛ばれると AWACSの支援でもないと能力がそれほど高くない野戦対空レーダーなどには引っかからない可能性がある。古くは第二次世界大戦時に低高度から侵入してくる デ・ハビランド『モスキート』にドイツ軍が手を焼いていたり、また、 ベレンコ中尉亡命事件ではソ連側のレーダーをかいくぐるために海面スレスレを飛んでいたベレンコ中尉機( MiG-25)が日本側のレーダーにも引っかからず、ベレンコ機は滑走路長さギリギリの函館空港に降りることになったり、今まさにポーランドがウクライナに供与したUAV・ WARMATEがほとんど樹脂製のためロシアの防空システムが作動しなかったりしている。本作でも ターナケイン騎は地上スレスレを飛んで、有視界内に飛び込んでから上昇し、ヘリ部隊を奇襲している。
このあたりを考えるとぶっちゃけパーパルディア皇国の ワイバーンオーバーロードは、通常種5騎分の高コストの割にそこまでの性能はない、と、空自なら同数でもより優れた質により圧倒的優位を保つことができ、戦間期レベルであるムーの戦闘機は大量生産が効くため数で圧し潰せる、ということになり、 カイオスのクーデター以前のパ皇の軍備が プライドの為のカタログスペック追求をするあまり合理性に欠けまくっていることが解る。
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古代ワイバーン
外伝1巻に登場した個体。別種とは言われていないが、明らかに性能が違うので記載する。
魔王ノスグーラの絶対隷化で、500騎が使役され
オークを乗せることで、航空戦力として運用していた。
肝心の戦闘能力だが、翼を使うことで、急制動やその場での機種反転が可能と
戦闘機を凌駕する機動性を持っている。この機動性の高さによって、倍以上の速度がある零戦を相手にして全滅するまで粘り、手こずらせていた。しかも隊長のオークに至っては、陽動だったとはいえ零戦と一騎打ちを繰り広げて
撃墜一歩手前まで追い込んでいる。
現代では改良種ですらアンタレスに一方的に狩られているのに比べると、知能が低いオークが乗っているにも関わらず、善戦できているため現代のワイバーンよりも強靭だったのかもしれない。
配備が確認されている国家
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〔最終更新日:2025年01月06日〕
最終更新:2025年01月06日 15:13