「 お の れ 邪 鬼 王 ! 」
テクモより発売されたFCの名作アクションゲーム『忍者龍剣伝』の主人公。
声は'91年に作られたOVAでは
難波圭一氏が演じていたが、『デッド・オア・アライブ』以降は
堀秀行氏が演じている。
名前は似ているがADKの『ニンジャコマンドー』の32代目
風魔小太郎の方は「
リュー・イーグル」であり「リュウ」ではない。
ついでにADKの『ニンジャコンバット』の主人公の一人は「ハヤブサ」と言うニンジャだが、こちらも勿論関係無い。
更にリュウと言っても
孤高の求道者ではないし、
京劇のスターでもなく、
テコンドー界の女王でもなく、
武侠の爺様……でもやっぱりない。
「龍の一族」の末裔であり「龍の忍者」と呼ばれる存在。
代々受け継がれる「龍剣」を振るい、邪神の復活を目論む邪鬼王や兇魔天帝アシュターなどと激しい戦いを繰り広げる。
「忍者ゲーなのに邪神?」と疑問に思うかもしれないが、
武士ゲーでも
邪神と戦ってたりするので、
気にすることはない。
と言うか『仮面の忍者・赤影』『魔神ハンター・ミツルギ』『忍者戦隊カクレンジャー』と良くある話である。
悪を許さぬ熱い正義の心を持ち、
真正面から敵地に乗り込みバッタバッタと斬り進む
その姿は、
忍者と言うよりは「忍術を使うスーパーヒーロー」と言った方が適切かもしれない。
ちなみに龍剣以外も使えます
NINJAなので自重しません
グラフィックやシステムなどは当時の大ヒットアクションゲームである『
悪魔城ドラキュラ』の影響が強い。
また、当時のファミコンのアクションゲームとしては珍しく、ストーリー面にも非常に力が入っており、
要所要所で挿入されるビジュアルシーンも展開を盛り上げるのに一役買った。
……が、その難易度は
鬼畜そのもの
であり、特に最終ステージのボス3連戦で敗れると
強制的にステージの最初に戻される仕様
には多くのちびっ子達が涙を呑むことになった。
分かりやすく言うと、ステージ6-1~6-3を経由しボス戦は6-4。
6-3までなら、ゲームオーバーになっても再開はそのエリアの最初から。
だが6-4のボス戦では、1回やられただけで6-1まで逆戻り。しかも3体もいる。何という
外道。
幸い、一度倒したボスは復活しないので全くの
無情というわけでもないのだが……そういうのを焼け石に水と言う。
とはいえ、この当時のファミコンソフトのゲームは、これに限らず不条理なペナルティや難易度の
高いゲームは数多く存在しており、これもそんな中の一本であった。
周りが周りなだけに、当時は「こんな難易度なんだ」と納得していた節もあったりしたのだ。
ちなみに冒頭の画像とセリフは邪鬼王の攻撃を受けた父を見て激怒したときの言葉。
「ゲームセンターCX」の有野課長のアテレコで知った人も多いのでは。
なお、
スペースも含めて
原文ママである。
このシリーズでは他にも「 邪 鬼 王 ッ!!」やら「 次 元 戦 艦 の な か に ! ! 」と言った妙なインパクトのある台詞が存在する。
+
|
ニンジャ! リ゙ューケンデン! |
実はFC版以前にも同タイトルのアーケードゲームが存在したが、そちらは ファイナルファイト風ベルトスクロールアクションであった。
まぁ、こちらの方が先なのだが。時期的に言うとむしろ『 ダブルドラゴン』風かもしれない。
タイトルこそ同じなもののキャラも設定もストーリーも全く違い、はっきり言ってFC版を引き合いに出すまでもなく
相当にシュールかつ意味不明な逸品であった。
+
|
ゲーム中から分かる物語 |
手漕ぎの渡し舟
(船を漕ぐ船頭は別にいる)でアメリカへと渡った主人公の忍者(名称不明:舳先で腕を組んで仁王立ち)は、
怪しげな犯罪組織(多分)と死闘を繰り広げつつ
アメリカ観光を目一杯エンジョイした
。
そして、組織のボスである(と思われる)
デス=アダーとシャオ・カーンを足して2で割ったような大男
を倒し、
例の渡し舟で
悠々と東京へ凱旋、立派な椅子にふんぞり返るのだった。
どの辺りが『
龍剣伝
』なのかは不明。
……一応、それなりに真っ当なストーリー設定も存在しないわけではないのだが、ゲーム中では一切語られない。
知りたい人は「
ブレードダムス
」でググると幸せになれるかも。
|
少なくとも
この男がハヤブサじゃないことだけは確か
。
ただ、見た目こそ奇妙なインパクトを持つAC版だが、実はゲームバランスそのものはかなり優れた名作である。
難易度は(FC版ほどではないにしろ)高めではあるが、極めれば面白いように敵を倒せて、
また魅せプレイも出来るほどのやり込み要素がある。
ただ、やはりFC版のイメージが強いせいもあり、それほど知名度を上げる事は出来なかった。
一応これが、本当の
初代『忍者龍剣伝』
なのに。
(FC版はこれをファミコンナイズにアレンジした、実質上の「移植作品」である)
あと、誤解している人も多いと思われるが本作は
純日本製
ゲームである。
|
後に『
デッド・オア・アライブ』に登場したり、『NINJA GAIDEN』でも主役を張ったりしている。
『デッド・オア・アライブ』シリーズはFC版シリーズの後の物語であり、親友の疾風が何者かに襲われ、その妹・
かすみが失踪。
その影に潜む邪悪の意志を察したリュウはFC版で結ばれたヒロイン・アイリーンとの平穏な生活を捨てDOA大会に臨んだ。
最ものちに発売されたDead or Alive DimensionsではアイリーンはCIAのエージェントということになっており、リュウを影からサポートするという役回りを担っていたので、別れたとかいうわけではないようである。
『NINJA GAIDEN』は『忍者龍剣伝』シリーズの純粋な新作シリーズとして制作。元は同作の海外版タイトルであり、DOAシリーズの技術をふんだんに取り入れた3Dアクションゲーム。
時系列ではFC版シリーズより前の話であり、シリーズ2作目ではハヤブサの部下として
あやねも登場する。
原作中での性能
主にFC版三部作での性能について記述する。
忍者だけあって移動速度はなかなか高く、ある程度はジャンプ中の空中制御も可能。
また、忍者らしく壁に張り付くことも出来るが、『1』の時点では梯子の無い壁では上下に移動することが出来ず、
ダメージ時のノックバックでプレイヤーの意志と無関係に張り付いてしまうような事態も多かった。
『2』では梯子が無くても上下移動可能&忍術が使用可能になり、『3』ではさらに天井にも掴まれるようになるなど、
シリーズが進むごとに性能が向上していった。
悪魔城シリーズなどと同様に、ステージ中で取得出来る忍術によるサブウェポン攻撃も可能。
忍術はほとんどが飛び道具であり、リーチの短い龍剣(通常攻撃)を補うのに重宝する。
目の前の足場に居る敵が邪魔な時に限って斜め上方向にしか撃てない炎波の術が出現したり……なんてトラップはお約束。
忍術の中で特に強力なのは、『1』のみに登場した「回転斬り」。
これを取得するとジャンプ攻撃が自動で無敵の回転斬り攻撃に変化し、離れた足場にも安全に飛び移ることが出来るようになる。
さらに、このゲームの敵はダメージ後の無敵時間というものが一切存在しないため、攻撃判定が出っぱなしの回転斬りで突っ込めば
ラスボスさえも一瞬で撃破することが出来る
という、素晴らしくバランスブレイカーな逸品である。
出現数が少なく、忍術ポイントの消費も激しいのだけが難点か。
「……ありがたく聞かせていただいた。
お陰でさらに怒りがこみ上げてきたぜ!!」
MUGENにおけるリュウ・ハヤブサ
MUGENではSSSS氏によって
格ゲーらしくアレンジされたハヤブサが存在する。
基本はFC版のグラフィックだが、試合中にスタートボタンを押すとAC版の名称不明忍者に変身(?)できる。
五段階調整可能な
AIも標準搭載されており、高レベルになると凄まじい忍術
弾幕で相手を封殺するようになる。
さらに
ちびキャラなので当たり判定が小さく、それでいて防御力も並なのでかなりの
AI殺しなのは間違いない。
なかなかの強キャラではあるのだが、かなり特殊なキャラでもあるためか出番は少ない。
出場大会