青雉


「──やっぱお前ら…

 今死んどくか」

『週刊少年ジャンプ』連載の漫画『ONE PIECE』の登場人物。
当初は「青キジ」の表記も見られたが、現在は漢字で統一されている。
アニメ、ゲーム等各種メディアミックスでの担当声優は 子安武人 氏。

本名はクザン
本作における敵役「海軍」本部の三大将の一人であり、
触れた対象を瞬時に冷凍し、自身も氷と化して攻撃を受け流せる自然系(ロギア)悪魔の実「ヒエヒエの実」を食べた氷結人間
俳優の松田優作氏(特に『探偵物語』の)をモデルとした容貌(誕生日も松田氏と同じ9月21日)とアイマスクが特徴。
中将時代は丸型のサングラスを掛けていた(新世界編で再び着用)。
初登場時の年齢は47歳。身長は298cm、出身は南の海。

掲げている正義は「ダラけきった正義」
そのモットーの通り普段はマイペースでやる気のない言動が目立ち、会話もグダグダになりがちと掴み所がない。
だがこれでも海軍内では常識人寄りであり、更に大将を務めるだけあって有事の際は海賊などの一般市民を脅かす悪党には一切容赦しない。
一方で「ダラけきった正義」の本質は世界政府や海軍を絶対視せず、様々な立場の人々の正義を尊重する事で、
「正義とは立場や状況によって変わるもの」という柔軟な考えを持ち、一人の人間として立ち振る舞い、
海賊や犯罪者が相手であっても場合によって後述のような対応を取るなど、義理堅く己の信念に忠実な性格でもある。
スモーカーやモンキー・D・ガープや藤虎と同様、良くも悪くも海軍としては型破りな存在と言える。

本作では一番最初に登場した海軍大将で、初登場時もその地位に恥じない戦闘力をもって麦わらの一味を圧倒した。

+作中での活躍(ネタバレ注意)

過去

本編(超新星編)より20年前、
世界政府が禁じる「歴史の本文(ポーネグリフ)(空白の100年)」の研究の咎により、
西の海の「オハラ」の考古学者達は無差別攻撃「バスターコール」によって島ごと抹殺される事になってしまう。
当時「燃え上がる正義」を掲げていたクザン中将はこのバスターコール発令を受けて出撃。
オハラ近海にて待機していた後、殲滅作戦が実行される中で元海軍にして親友のハグワール・D・サウロと遭遇。
幼いニコ・ロビンを逃がそうとするサウロを冷徹に追い詰めるが、
その最中にオハラからの避難船がサカズキ中将(後の大将赤犬)の「学者が一人でも潜んでいたら今回の犠牲がムダになる」という独断により砲撃され、
乗船していた罪無き避難民全員*1が海兵諸共海に沈んだ。

「………!!
 バカ野郎………!!」

「これでもまだ胸を張れるのかァ!!!」

「……!!!
 あのバカ程行き過ぎるつもりはねェよ!!!」

その場ではあくまで職務を全うしてサウロを「アイスタイムカプセル」で凍り付かせたものの、
サカズキの行いとサウロの説得を通して海軍の、また己の正義に悩んだクザンは、
サウロの遺志を汲んでロビンを追討せずに生かし、その後の人生を見届ける道を選択。
先回りして小舟、そして氷で作った陸地への経路を用意し、ロビンを逃がした。

「……徹底した正義は……時に人を狂気に変える。
 ……お前をこの島から逃がすことにした…
 ──サウロが守った"種"は一体 何者に育つのか…」

「──そして覚えとけ。
 おれは味方じゃねェ…お前が何かやらかせば
 お前を一番に捕らえに行く"敵"だ」

このオハラでの一件の後、自らを見つめ直したクザンは、
自らの掲げる正義を確固たる意志を持って「ダラけきった正義」に変更。
本編までの間に大将に昇進し、「青雉」の通称を得た。

超新星編

馬のシェリーを奪われたトンジットのためにロングリングランドでフォクシー海賊団とデービーバッグファイトで戦い、勝利を収めた麦わらの一味。
トンジットが自分の家に戻ろうとした所、家の前で大男が立ったまま眠っており、それを見たロビンは驚愕。
その大男こそが青雉だった。

ロビンの指摘ですぐに素性が知られるも、
「天気がいいので散歩がてらに来た」「ロビンの様子を確かめるべく個人的に来訪しただけで捕まえに来たのではない」と話し、
動揺する彼女を尻目に一味の面々と立場を越えて意気投合。
しかし、昔世話になったガープの面影をルフィから感じ取った青雉は突如ページ冒頭の台詞を発して豹変。
一味の急成長ぶりとロビンのきな臭い前歴を語り、焦ったロビンから攻撃を受けた(能力で無効化)事で戦闘を開始。
ゾロサンジを一捻りにし、ロビンを氷漬けにして砕こうとする。
そこを間一髪で救い出したルフィが一騎討ちを所望し、青雉は承諾。
やはり青雉の強大な戦力に敵うはずもなく、ルフィは氷像と化して完敗を喫するが、
ここで青雉が「一騎討ちの承諾=他の面々に手を出すのはヤボ」という事に気付く。
意識の無いルフィに向かってロビンの危険性を忠告しつつも、
サー・クロコダイル討伐の借りを返す意味を込めて一旦は一味を見逃し、その場を後にした。

その後、ロビンを確保するべく、ウォーターセブンで身分を隠して働くCP9*2に通達して彼女を連行させる。
だが、ロビンを救うべく麦わらの一味が連行先の司法の島「エニエス・ロビー」に乗り込み、全面対決。
激戦の末にCP9は敗退、司令長官スパンダムの手違いで発動したバスターコールも潜り抜けて一味はロビン救出と生還に成功。
一部始終を確認した青雉は完敗を宣言した。
戦いの後、ウォーターセブンで宴会を楽しむ麦わらの一味の様子を窺いに現れた青雉は、
ロビンとの壁越しの対話を通して彼女の近況と一味との絆の固さを把握。
ロビンを捕縛する必要は無いと悟った青雉は彼なりに彼女を励まし、宴から立ち去った。

「………だったらしっかり生きてみせろ…
 "オハラ"はまだ…滅んじゃいねェ」

超新星編のクライマックス「マリンフォード頂上戦争」にて再登場。
公開処刑されるエースを奪還するべく当時の海軍本部を襲撃した白ひげ海賊団を迎え撃つ。
白ひげが震動で起こした津波を凍らせて足場に変える、
白ひげが飛ばした衝撃波を赤犬や黄猿と共に謎のポーズで無効化する、ジョズを一瞬の隙を突いて氷漬けにする、
ルフィを連れて逃走するロー率いるハートの海賊団の潜水艦を追跡するなど、所々で存在感を見せ付けた。

頂上戦争後、元帥を退任する意向を固めたセンゴクは後任に青雉を推薦。
一方で世界政府側は赤犬を推薦し、青雉はこれに強く反発。
対立する両者は新世界の「パンクハザード」と呼ばれる島で10日間に及ぶ決闘を繰り広げる。
結果は赤犬の勝利に終わり、左脚を失い敗北した青雉は彼の下で動く事を拒否して海軍を退き、以後消息を絶った。


劇場版『FILM Z』(時系列的に海軍を引退した後)ではセカン島の温泉街で麦わらの一味と再会。
元海軍のゼット率いるNEO海軍によって誘発された火山の噴火から民間人を避難させるための時間稼ぎをした。
なお、無くなった左脚はヒエヒエの実の能力で作った氷の義足で補っている(入浴の際は解除していた)。


MUGENにおける青雉

Wenchu氏が製作したJUSドットちびキャラをベースに、MyNameIsJK氏が改変した新MUGEN専用の青雉が公開中。
ABC及びスタートボタンを使用する4ボタン制のキャラ。
飛び道具などの中遠距離に対応できる技を持ち、当て身技(アイスタイム)も備えている。
ヒエヒエの実の能力者らしく相手を一定時間凍結させたり連続ダメージを与えつつ拘束させる技もあり、その隙を突いてコンボを叩き込める。
超必殺技の「氷河時代(アイスエイジ)」は全地上判定の攻撃を繰り出した後、一定時間ステージの両端にダメージ判定のある氷の壁がそびえ立つ。
また、体力が一定値を下回るとニュートラルポーズが変化する。
デフォルトで新MUGEN用AIスイッチが搭載されている。
改変者による紹介動画(DLリンク有り)


「あらららこっちにも悩殺ねえちゃんスーパーボイン!!今夜ヒマ?」

出場大会



*1
ただ、オハラの島民の多くは元々ロビンをハナハナの実の能力者である事から「妖怪」と忌み嫌っており、
ロビンが避難船に乗ろうとした時も大半が「犯罪者オルビアの娘」として拒んでいた。
勿論避難民全員がそうではないと信じたいが、こうした事から赤犬の非人道的所業を善行と評価する読者もいる。

なお、オルビアら考古学者達は殲滅対象であるため当然ながら避難船には乗れず、
「全知の樹」に篭ってそれまでの研究成果や書物をバスターコールから守るためそれらをできるだけ外の水場へ投げ落とした後、
焦土と化すオハラと運命を共にしている。

*2
余談だが、CP9のメンバーでウォーターセブン編のボスを務めたロブ・ルッチも『蘇える金狼』出演時の松田優作氏をモデルとしており、
青雉とはモデル元が共通している。


最終更新:2021年01月22日 02:51