過去
本編(超新星編)より20年前、
世界政府が禁じる「 歴史の本文(空白の100年)」の研究の咎により、
西の海の「オハラ」の考古学者達は無差別攻撃「バスターコール」によって島ごと抹殺される事になってしまう。
当時 「燃え上がる正義」を掲げていたクザン中将はこのバスターコール発令を受けて出撃。
オハラ近海にて待機していた後、殲滅作戦が実行される中で元海軍にして親友のハグワール・D・サウロと遭遇。
幼い ニコ・ロビンを逃がそうとするサウロを冷徹に追い詰めるが、
その最中にオハラからの避難船が サカズキ中将(後の大将赤犬)の「学者が一人でも潜んでいたら今回の犠牲がムダになる」という独断により砲撃され、
乗船していた罪無き避難民全員*1が海兵諸共海に沈んだ。
「………!!
バカ野郎………!!」
「これが正義のやることか!?
これでもまだ胸を張れるのかァ!!!」
「……!!!
あのバカ程行き過ぎるつもりはねェよ!!!」
その場ではあくまで職務を全うしてサウロを「アイスタイムカプセル」で凍り付かせて偽装したものの、
サカズキの行いとサウロの説得を通して海軍の、また己の正義に悩んだクザンは、
サウロの遺志を汲んでロビンを追討せずに生かし、その後の人生を見届ける道を選択。
先回りして小舟、そして氷で作った陸地への経路を用意し、ロビンを逃がした。
「……徹底した正義は……時に人を狂気に変える。
……お前をこの島から逃がすことにした…
──サウロが守った"種"は一体 何者に育つのか…」
「──そして覚えとけ。
おれは味方じゃねェ…お前が何かやらかせば
お前を一番に捕らえに行く"敵"だ」
このオハラでの一件の後、自らを見つめ直したクザンは、
自らの掲げる正義を確固たる意志を持って「ダラけきった正義」に変更。
本編までの間に大将に昇進し、「青雉」の通称を得た。
超新星編
馬のシェリーを奪われたトンジットのためにロングリングランドでフォクシー海賊団とデービーバッグファイトで戦い、勝利を収めた麦わらの一味。
トンジットが自分の家に戻ろうとした所、家の前で大男が立ったまま眠っており、それを見たロビンは驚愕。
その大男こそが青雉だった。
ロビンの指摘ですぐに素性が知られるも、
「天気がいいので散歩がてらに来た」「ロビンの様子を確かめるべく個人的に来訪しただけで捕まえに来たのではない」と話し、
動揺する彼女を尻目に一味の面々と漫才のようなやり取りを交わす。
しかし、昔世話になったガープの面影を ルフィから感じ取った青雉は突如ページ冒頭の台詞を発して豹変。
一味の急成長ぶりとロビンのきな臭い前歴を語り、焦ったロビンから攻撃を受けた(能力で無効化)事で戦闘を開始。
ゾロや サンジを一捻りにし、ロビンを氷漬けにして砕こうとする。
そこを間一髪で救い出したルフィが一騎討ちを所望し、青雉は承諾。
やはり青雉の強大な戦力に敵うはずもなく、ルフィは氷像と化して完敗を喫するが、
ここで青雉が「一騎討ちの承諾=他の面々に手を出すのはヤボ」という事に気付く。
意識の無いルフィに向かってロビンの危険性を忠告しつつも、
サー・クロコダイル討伐の借りを返す意味を込めて一旦は一味を見逃し、その場を後にした。
その後、ロビンを確保するため、ウォーターセブンで身分を隠して働く CP9*2に通達して彼女を連行させる。
だが、麦わらの一味がロビンを救うべく連行先の司法の島「エニエス・ロビー」に乗り込み、全面対決。
激戦の末にCP9は敗退、司令長官スパンダムの手違いで発動したバスターコールも潜り抜けて一味はロビン救出と生還に成功。
一部始終を確認した青雉は完敗を宣言した。
戦いの後、ウォーターセブンで宴会を楽しむ麦わらの一味の様子を窺いに現れた青雉は、
ロビンとの壁越しの対話を通して彼女の近況と一味との絆の固さを把握。
ロビンを捕縛する必要は無いと悟った青雉は彼なりに彼女を励まし、宴から立ち去った。
「………だったらしっかり生きてみせろ…
"オハラ"はまだ…滅んじゃいねェ」
超新星編のクライマックス「マリンフォード頂上戦争」にて再登場。
公開処刑される エースを奪還するべく当時の海軍本部を襲撃した白ひげ海賊団を迎え撃つ。
"白ひげ" エドワード・ニューゲートが震動で起こした津波を凍らせて足場に変える、
白ひげが 飛ばした衝撃波を赤犬や 黄猿と共に 謎のポーズで無効化する、ジョズを一瞬の隙を突いて氷漬けにする、
ルフィを連れて逃走するロー率いるハートの海賊団の潜水艦を追跡するなど、所々で存在感を見せ付けた。
頂上戦争後、元帥を退任する意向を固めたセンゴクは後任に青雉を推薦。
一方で世界政府側は赤犬を推薦し、青雉はこれに強く反発。
対立する両者は新世界の「パンクハザード」と呼ばれる島で10日間に及ぶ決闘を繰り広げる。
結果は赤犬の勝利に終わり、左脚を失い敗北した青雉は彼の下で動く事を拒否して海軍を退き、以後消息を絶った。
新世界編
「海軍に所属しなくても実行できる事はある。
所属しねェから見えて来るもんもある……」
劇場版『FILM Z』(時系列は海軍を引退した後)ではセカン島の温泉街で麦わらの一味と再会。
元海軍のゼット率いるNEO海軍によって誘発された火山の噴火から民間人を避難させるための時間稼ぎをした。
なお、無くなった左脚はヒエヒエの実の能力で作った氷の義足で補っている(入浴の際は解除していた)。
そして本編ではパンクハザードにてドフラミンゴに殺されかけたスモーカーの前に再登場。
スモーカーを助けこそしたものの、カタギの情報網ではまずルフィやスモーカーが起こした事件は把握できないであろうし、
できたとしても駆け付けるのがあまりに早すぎたため、スモーカーやドフラミンゴには、
それを実現させた並みではない情報網を持つ存在=「新世界の闇」に繋がっている事を疑われるが、青雉は意に介することは無かった。
そしてドレスローザ編ではティーチや五老星の口から青雉が黒ひげ海賊団に加担している事が示唆されたが、
扉絵連載「ジェルマ66のあゝ無感情海遊記」にて明確に協力関係にいることが確定となった。
アニメでは万国にて クラッカーと会敵した際の一部始終が補完されており、
能力の相性による青雉のワンサイドゲームであったことが強調されている。
その後、海賊島ハチノスに捕らわれたコビー救出のため乗り込んで来たかつての仲間であるガープやSWORDに応戦し、
ひばりを凍結させるとかつての師・ガープと対峙。
手を焼いている内にひばりやコビーなど捕まっていた面々は全て救出されてしまうが、離脱を試みるガープ達の前に再び立ちはだかり、
ガープが シリュウの不意打ちを受けた際には、これに盛り上がる海賊達を一喝して制止しつつも自身は交戦を止めず
(この時ガープから直々に"破門"を言い渡された)、
コビー達は取り逃がしてしまうが、殿として一人島に残ったガープを氷漬けにした。
この戦いでは終始黒ひげ海賊団の一員として動いていたが、迷いを抱いている事をガープに指摘されている。
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