特撮作品『
ウルトラマン』第34話「空の贈り物」に登場する
怪獣。
別名「メガトン怪獣」。全長60m、体重
20万t(ウルトラマンは3万5千tであり、6倍近いウエイト差がある)。
ある日宇宙から降ってきた怪獣で、同作品屈指のヘビーウェイトの持ち主。
「0.2メガトン」でメガトン怪獣を名乗るのは詐欺じゃないか?というのは禁句。あくまでも「とても重い」ことの表現ってことで……
名前の由来は「空(sky)からドーンと落ちてくる怪獣」というドストレートなもの。
たまに口から火を吐くが、狂暴な怪獣ではなく一日の大半を寝て過ごす。
特筆すべきはそのタフネスぶりで、ビートルの攻撃をものともせず、ウルトラマンの殴打を受けてもダメージすら無かった。
凶暴な怪獣ではないのだが、その重さから歩くだけで地面が揺れ、道路が陥没する等の被害が出てしまう、まさしく災害のような怪獣である。
科学特捜隊はこいつを宇宙に送り返そうと様々な作戦を試みるが、
スカイドンをワイヤーで縛りビートルで引っ張り上げる「ワイヤーロック作戦」は、スカイドンが重すぎて失敗。
麻酔で眠らせたスカイドンにオートジャイロ
*1を取り付けて宇宙へ運ぶ「オートジャイロ作戦」は、
スカイドンが重すぎて大気圏突破前にプロペラの推進力が弱まり失敗。
ガマクジラを空に飛ばしたロケット弾を打ち込む「ロケット弾作戦」は、
スカイドンが重すぎて二足歩行で科特隊を追いかけるように爆走させただけだったため失敗。
そんなこんなでスカイドンに振り回される科特隊だが、アラシ隊員が麻酔弾を撃ち込んで眠らせた所で、
スカイドンのケツから体内に大量の水素を注入し風船のように飛ばす「怪獣風船化作戦」が実行された。
スカイドンは眠ったまま宙に浮かび今度こそ成功かと思われたが、
怪獣風船化作戦はロケット弾作戦が失敗した直後に飛び込みで立案・実行した作戦だったため、
何も知らされていなかった航空自衛隊の戦闘機が未確認飛行物体と見なして誤ってスカイドンを撃墜。
水素が抜け始めたスカイドンは東京上空へ落下していくが、寸前に現れたウルトラマンが体当たりでスカイドンを粉砕し、ようやく事態は収束した。
同回は本作屈指のコメディ回として知られており、
ハヤタがウルトラマンに変身しようとして間違えてスプーンを上げるシーンや
*2、
ビートル(飛行機)から傘を落としてムラマツ隊長に届けるシーンが有名である。
実はハヤタが席を離れる際にはきっちりスプーンを机に置いているのだが、次のカットでは胸ポケットからスプーンを取り出していたりする
また、前述の0.2メガトンや、オートジャイロや風船では宇宙(真空)に送り返す事は最初から不可能だろ、と言うのも良く突っ込まれるポイント。
なお、スカイドンの着ぐるみは
ガマクジラを改造したもので、登場回の監督が
実相寺昭雄氏であったり、
尻にロケット弾を撃ち込まれたり空中でウルトラマンの体当たりで倒されたりと何かと共通点がある。
一峰大二・著の漫画版『ウルトラマン』では、特撮でのギャグ要素は完全に抜きで、
純粋にその桁違いの重さに科特隊とウルトラマンが苦しめられる戦いとなった。
「ワイヤーロック作戦」や「オートジャイロ作戦」といった原作で行われた捕獲作戦も行われるものの、
スカイドンがTV版より攻撃的な分、作戦中に科特隊隊員が晒される危険はより過酷なものとなった。
背負い投げを仕掛けたウルトラマンがあっという間に力尽きる想像を絶する重量に加え、
尻尾のアンキロサウルスを思わせるこぶ状の打撃部による攻撃は合金製の拘束具をやすやすと砕き、
更にはTV版では見せなかった
体を丸めて転がりながら突撃する技を使う。
ウルトラマンはトンネル状に並べた八つ裂き光輪で一種のリニアレールを形成(キャッチリングの応用?)し、
スカイドンを宇宙へ打ち上げようとしたが、重すぎて失敗。
最終的に
大量の八つ裂き光輪を呑み込ませ、内部から完全粉砕した。
八つ裂き光輪万能説
PS2の『ウルトラマン』においてはストーリーモードの隠しルートにて登場。
あまりの重さに投げ技が効かない(投げようとするそぶりは見せるが失敗する)仕様となっており、打撃や必殺技で削っていくこととなる。
そして体力を削り切ると
「スカイドン爆睡!」の表示と共に眠ってしまう。一応ゲーム上はこれで倒した扱いでありクリアーとなる。
ニンテンドーDSの『怪獣バスターズ パワード』では防御力が高く、歩くだけで地震を発生させる大型怪獣として登場。
攻撃手段は横向きに転がるボディプレスや口からの火炎放射。
上に向けて発射した火炎弾をプレイヤー狙いで落下させる技もあるが、これが高威力・高誘導・着弾地点に風圧判定有と厄介な性能になっている。
都市惑星ピリカでは歩行時に汚染物質を発生させたり、火炎の代わりに汚染物質を吐く亜種「よごれたスカイドン」が登場する。
『ウルトラ怪獣擬人化計画』では、いかにも気怠そうなネグリジェを着て枕を所持した少女のデザインで登場している。
漫画『ギャラクシー☆デイズ』では他の怪獣娘達を抱き枕にして添い寝したがる少女として登場。
デザイン元のイラストより色っぽい雰囲気を纏っており、一緒に寝て欲しいと頼んでくるなど若干アブノーマルな雰囲気。
また、監督繋がりなのか
ジャミラと仲が良いらしい。
MUGENにおけるスカイドン
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カーベィ氏製作 パチモン怪獣大熱戦仕様 |
原作でも実行された 珍作戦「怪獣風船化作戦」で体を丸く膨らまされて風船にされたスカイドン。
一枚絵を回転させている空飛ぶ のりもののようなキャラで、その見た目や技の内容からしてネタキャラの部類に入る。
『パチモン怪獣大熱戦』仕様に近いアーマーがあり、投げなどのステートを奪う攻撃は無効。
ジャンプとしゃがみも無いが、空中をゆっくりと風船のようにだが飛行できる。……というか放っておくと一定高度まで浮遊する。
仕様としては飛行できるパチモン怪獣大熱戦仕様キャラと言った所。
技としては回転しての頭突きや体当たり。
ゲージ技はのりもののようなストライカー召喚技で、ジェット機が相手を攻撃したり、ビートルから傘が落ちてきたり、
ハヤタ隊員がウルトラマンに変身するために間違えて掲げたスプーンが投げ込まれたりする。
挙動、性能共に特殊で投げも効かず、空中を自由に飛行するため、一般的な性能のキャラのAIでは対応が難しく、
搭載されているAIも優先的に飛行しようとするので、普通のキャラだと対応できずにグダグダな試合になることが多い。
AI戦ではなくプレイヤー操作で楽しむといいだろう。
ファイル名も「Skydoooooooon」となっているため、後述のスカイドンとも同時に登録できる。
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カーベィ氏製作 一般キャラ仕様 |
こちらはちゃんと歩行やジャンプができる一般的な仕様のキャラとなっている。
スプライトのベースは同氏が製作した ガマクジラのようだ(元々スカイドンの着ぐるみ自体がガマクジラの改造だったりする)。
氏曰く「アレ(パチモン仕様)でスカイドンMUGEN入りは申し訳ない」とのことで製作に至ったのこと。
原作通り動きは緩慢だが、這い寄る混沌氏の テレスドンのように着地時に攻撃判定があるのに加え、
PS2版と同様投げ無効となっており、非常に重量感のあるキャラに仕上がっている。
ただし、テレスドンのように攻撃を受けた際の攻撃判定は存在しないので注意。
超必殺技はいずれも1ゲージ技で、「必殺火炎」「連続のしかかり」「空からの贈り物」の3つ。
AIもデフォルトで搭載されている。
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出場大会
*1
ヘリコプターに似た航空機。日本では『
ルパン三世 カリオストロの城』でカリオストロ伯爵が乗っていたものが有名。『
艦これ』なら「カ号観測機」。
しかし円谷プロのスタッフはヘリコプターと混同していた節があり、本作戦以降でも
マットジャイロ等で視聴者達に勘違いを植え付けた。
と言うのも、本来オートジャイロのローター(上向きのプロペラ)は自力回転せず、(別の動力で前進する事により起きる)風を受けて回転する構造なのである。
そのためヘリコプターとは違い垂直離陸は出来ない
(垂直着陸は可能。なおヘリコプターにも(エンジン停止時に)同じ方法で着陸するオートローテーションと言う機能が存在する)。
一方で、スプーンを掲げるシーンがあまりにも有名だったため、
2013年になっても「科特隊カレー(ベーターカプセル付属)」や「ロゴ入りスプーン」などが発売されている。
またこのエピソードを知ってか知らずか、『シン・ウルトラマン』で原典のハヤタに当たる神永を演じた斎藤工氏は、
ベーターカプセルを掲げる変身シーンの練習をスプーンでやっていたとか。
最終更新:2025年04月13日 10:16