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チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ

原題:Chip 'n Dale: Rescue Rangers
配信:2022年5月20日
時間:97分
監督:アキヴァ・シェイファー



  • 目次

ストーリー

シマリスのチップデールは小学校の時からの親友同士。大人になった二人はショービジネスの世界へ飛び出し、ガジェットモンタリー・ジャックジッパーとともに「チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ」というTV番組をスタートさせ、大人気を博した。しかし、デールが「00デール」という新番組を始めると宣言し、番組は打ち切り。「00デール」も失敗に終わった。

それから30年。芸能界を引退し保険の営業になったチップと、CG手術を受けて懐かしのスタートして再起を図るデールのもとにモンタリーから連絡があり、三人は久々に再会する。その晩、モンタリーが失踪しチップとデールは事情聴取を受ける。ハリウッド*ではアニメキャラクターが誘拐・改造されて偽造版を製作する映画スタジオに売り飛ばされている事件が多発していた。チップとデールは旧友を救うために往年の番組さながらに調査を開始する。

概要

TVアニメ『チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ』(1989年~1990年)をベースにしたDisney+オリジナル映画。チップデールにとっては初の主演長編映画となる。

2014年1月31日に企画が発表された当時は、レスキュー・レンジャーの結成秘話を描く実写+CG映画になる予定だった。撮影は2021年3月に開始し、同年11月に製作完了した。コメディトリオ「ザ・ロンリー・アイランド」のアキヴァ・シェイファーが監督、アンディ・サムバーグがデールの声、ヨーマ・タコンヌが端役の声を担当している。

実際のストーリーはTVアニメ版のその後ではなく、TVアニメ版『チップとデールの大作戦』で一世を風靡し引退状態にある俳優のチップとデールがかつての共演者を助けるために事件に挑むというメタ的なエピソードとなっている。

作中に登場する『チップとデールの大作戦』のうち、「Fat Cat Attack」は実在せず、この場面は本作のために新規製作された映像である。なお、チップがネズミに変装するエピソードとして挙げられる第45話「危ないスパイゲーム」と、エリーが暗号として使用した第55話「ホタルの光に願いを込めて」は実在するエピソード。前者にはチップとデールの解散の原因となった「00デール」という単語も登場する。

アニメーションがアニメキャラクターの俳優による演技という基本設定は『ロジャー・ラビット』(1988年)と共通しており、様々な映画会社のアニメキャラクターが実写と合成されているという点も同じである。実写と手描きアニメの合成であった『ロジャー・ラビット』に対し、本作では基本的に実写とCGアニメの合成であり、CGアニメも3Dのものから2D風、モノクロ、クレイアニメ風、21世紀初頭の発展途上3D風など様々な表現方法のものが混在。さらには『ザ・マペッツ』のようにマペットのキャラクターも共存している。

『ロジャー・ラビット』からはロジャー・ラビット*も登場。手が鈍器に変わるアニメキャラクターや、アニメを撮影しているのが実写の人間であること、脚しか映らないキャラクターは実は小道具、ベニー・ザ・キャブ*と同じ形状の自動車やディップ*が登場している、といった設定やギャグも同作を彷彿とさせている。

本作の舞台はアメリカ合衆国*だが、現実世界のアメリカとは相違点がある。以下はその一例。
  • 人間とアニメキャラクターとマペットが共存している
  • アニメーションはアニメキャラクターが俳優として演技をしている様子を撮影している
  • チップとデールは1982年の時点で小学生。『チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ』でブレイクする前の短編アニメなどのキャリアは存在しない。また、2022年時点でチップはアニメに出演しておらず、デールも鳴かず飛ばずである。
  • 『チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ』が現実世界で全65話なのに対し、作中の世界ではロングラン番組であり、325話以上も存在する。第121話「ミッション・チップポッシブル」や「Fat Cat Attack」という実在しない回も存在する。

キャスト

チップ ジョン・ムレイニー(声) 石川界人
トレス・マクニール(役) 滝沢ロコ
メイソン・ブロムバーグ(少年期) 加賀谷光輝
デール アンディ・サムバーグ(声) 野島裕史
コーリー・バートン(役) 稲葉実
ジュリエット・ドネンフェルド(少年期) 正垣湊都
エリー・ステックラー キキ・レイン 大橋彩香
モンタリー・ジャック エリック・バナ(声) 楠見尚己
ガジェット トレス・マクニール(声) 松井菜桜子
ジッパー デニス・ヘイスバート(声) 白熊寛嗣
コーリー・バートン(役) -
スウィート・ピート ウィル・アーネット(声) 落合弘治
ジューン・シェイファー(鳴き声)
ボブ セス・ローゲン(声) 多田野曜平
パテ警部 J・K・シモンズ(声) 浦山迅
ジミー デヴォン・マクドナルド(声) 白熊寛嗣
DJヘルツォゲンアウラハ フルーラ・ボーグ(声) 山寺宏一
ビョルンソン キーガン=マイケル・キー(声) 平林剛
ファットキャット ジム・カミングス(声) 玉野井直樹
デイヴ・ボリナーリ クリス・パーネル
本人 ポーラ・アブドゥル -
本人 ポール・ラッド 木内秀信
ロジャー・ラビット* チャールズ・フライシャー(声) 山寺宏一
アグリー・ソニック* ティム・ロビンソン(声) 川田紳司
ルミエール ジェフ・ベネット(声) 江原正士
ティグラ* リズ・カッコウスキー(声)
バルー スティーブン・カーティス・チャップマン(声) 中尾隆聖
ミセス・ハウス* ジャン・ギルピン(声)
バットマン ヨーマ・タコンヌ(声)
E.T. アキヴァ・シェイファー(声)
フランダー レイチェル・ブルーム(声) 水間友美
Mr.ナチュラル アキヴァ・シェイファー(声)
スクルージ・マクダック デイヴィッド・テナント(声)
カビー レイチェル・ブルーム(声) 飯沼南実
ヒーマン アラン・オッペンハイマー(声)
スケルター アラン・オッペンハイマー(声)
プンバァ セス・ローゲン(声) 佐藤二朗
マスター・カマキリ セス・ローゲン(声) 桐本拓哉
B.O.B. セス・ローゲン(声)
プー(改造) ジム・カミングス(声) -
ティガー(改造) ジム・カミングス(声) -
ホーマー・シンプソン*(改造) マット・ノーラン(声)
バート・シンプソン*(改造) レイチェル・ブルーム(声)
ピート ジム・カミングス(声) 北川勝博
シュレッダー・アーム ジム・カミングス(声)
ダークウィング・ダック* ジム・カミングス(声) 中尾隆聖
スピルバーグ似の監督 アキヴァ・シェイファー
自動車のパパ ショーン・ロハニ(声)
自動車の子供 ジューン・シェイファー(声)
担任の牛 リズ・カッコウスキー(声)
ビーバー ヘイゼル・シェイファー(声)
スタジオの重役 タッド・ストーンズ(声)
ファン・コンのアナウンス ヨーマ・タコンヌ(声)
同僚のカエル キーガン=マイケル・キー(声)
同僚の牛 ?(声)
保険屋の客のヒツジ レイチェル・ブルーム(声)
シマリスのナレーター チャールズ・フライシャー(声)
CGの自動車 ヨーマ・タコンヌ(声)
靴下の巡査 アキヴァ・シェイファー(声)
カメレオン巡査 アキヴァ・シェイファー(声)
オハラ巡査 リズ・カッコウスキー(声)
しゃぼん玉の犬 アキヴァ・シェイファー(声)
シューシャイナー アキヴァ・シェイファー(声)
花の少女 レイチェル・ブルーム(声)
はらぺこのネズミ アキヴァ・シェイファー(声)
食べるネズミ ジューン・シェイファー(声)
中毒のネズミ ヘイゼル・シェイファー(声)
サウナのブタ アキヴァ・シェイファー(声)
モノクロのレポーター レイチェル・ブルーム(声)
3Dのレポーター ポーラ・アブドゥル(声)
ハロルド アキヴァ・シェイファー(声)
アイリーン リズ・カッコウスキー(声)
大砲の弾 レイチェル・ブルーム(声)
チップのママ レイチェル・ブルーム(声)


その他のキャラクター


改造版または改造モデルのキャラクター


その他の小ネタ(ネタバレ含む)

本作のポスターには『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』を彷彿とさせるバージョンがある。

少年期のチップが持っている弁当箱は『ナイトライダー』のデザイン。

チップとデールが下積み時代に出演していた番組は人気シットコムの『フルハウス』。

チップとデールに『チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ』のアニメの話を持ちかけた重役の声は実際に同番組のプロデューサーを務めたタッド・ストーンズ本人が担当している。

『チップとデールの大作戦』の監督を務めているスティーブン・スピルバーグ*似の男性は、本作の監督を務めたアキヴァ・シェイファーが演じている。

映画『ソニック・ザ・ムービー』の初期予告編で不評のあまりデザイン変更される前のソニックがアグリー・ソニックとして登場している。

劇中に登場するハリウッド名声の歩道*には、ヨギ・ベア、『スポンジ・ボブ』のイカルド、『ストリートファイター』の春麗の名前が確認できる。

街中には「ワイルドベイビー」、「ミスター・ダウト」(メリル・ストリープ)、「バットマンvsE.T.」、「レゴ・ミゼラブル」といったパロディ映画の看板が掲示されている。

パテ警部の背中にモノポリーの駒が付着するシーンがある。

メインストリートへ向かう道には『スパイダーマン:スパイダーバース』に登場した落書きがある。

エリーのトラウマとなった事件の概要においてニコロデオン、パウ・パトロール、ペッパピッグの名前が挙げられている。

チップとデールが不気味の谷に言及するシーンでは『ポーラー・エクスプレス』の名前が挙がるほか、映画版『キャッツ』の特殊メイクもネタにされている。

ファン・コンでチップがTVシリーズの衣装に着替える際、デザインのインスパイア元となった『インディ・ジョーンズ』の音楽とロゴが流れる。

ポール・ラッドが『アントマン*』の初期案は「おばさんマン」だったと話すシーンがあり、エンディングにはポスターが登場する。

ファン・コンで倒れたボブを罵倒する『ライオン・キング』のプンバァ、『カンフー・パンダ』のマスター・カマキリ、『モンスターvs.エイリアン』のB.O.B.は、いずれもボブ役のセス・ローゲンが声をアテているCGキャラクターたちである。

ジミーが改造レーザーを受けて変身する衣装はメリーウェザーのもの。

スウィート・ピートが改造されて誕生したフランケン・ピートはファットキャットの頭、マリーのリボン、ラルフの左腕、シュレッダー・アームの右腕、オプティマス・プライムの左脚、ウッディの右脚が合成されていると考えられる。クルエラ・ド・ビルの笑い声やラルフの台詞を発している。

フランケン・ピートが雄叫びを上げ黒いバナーがゆっくりと落ちる場面は『ジュラシック・パーク』のパロディ。

エリーと犯人の決闘シーンは『ターミネーター2』のパロディ。

スタッフロールで監督のアキヴァ・シェイファーの名前のフォントが一部改造され、『インディ・ジョーンズ』のA、『ジュラシック・パーク』のI、『スター・ウォーズ』のS、『アバター』のRになる。

スタッフロールの「00デール」のパッケージの元ネタは『007 ユア・アイズ・オンリー』。

『チップとデールの大作戦』が表紙の「バラエティ」と、ガジェットが表紙の「ポピュラーメカニクス」はいずれも実在する雑誌。

スタッフロールによるとヴィン・ディーゼルを新メンバーに加えた『チップとデールの大作戦』のリブートが製作され、批評家からは低評価だったらしい。

スタッフロールで描かれるマペット・ファイトは『だきしめないでこわいから』風の世界観で描かれ、エルモやビッグバードに似たマペットの後ろ姿が映っている。

スタッフ

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用語集

オブジェクト



スウィート・ピートのアジトに保管されているアニメパーツの中には、スマーフの帽子、ピンクパンサーの口、『ジミー・ニュートロン 僕は天才発明家』のジミーの髪、『キングダム ハーツ』のソラの髪、『アバター 伝説の少年アン』のモモの耳、『ロッキーとブルウィンクルの大冒険』のロッキーの帽子、『ぎゃあ!!リアル・モンスターズ』のイッキスの口、サムライ・ジャックの刀、『アナスタシア』のバートクの耳、ロビン・フッドの帽子、ミスター・ポテトヘッドの身体、ドーラの足、神龍の尾、名探偵ピカチュウの尾と思しきものなどが確認できる。

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最終更新:2025年01月01日 01:17