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シュガー・ラッシュ:オンライン

原題:Ralph Breaks the Internet
公開:2018年12月21日
時間:112分
監督:リッチ・ムーアフィル・ジョンストン



  • 目次

ストーリー

アーケードゲーム「フィックス・イット・フェリックス」の悪役ラルフと「シュガー・ラッシュ」のレーサー、ヴァネロペ・フォン・シュウィーツは固い絆で結ばれて以来6年間、毎日一緒に過ごしていた。ヴァネロペに出会うまで30年間一人ぼっちだったラルフはこの毎日がずっと続いてほしいと願っていたが、ヴァネロペは変わらない毎日に飽きつつあった。

ある日、ラルフはヴァネロペのために新しいコースをプレゼントする。ヴァネロペはプレイヤーそっちのけで新しいコースを走り出す。驚いたプレイヤーはうっかり筐体のハンドルを壊してしまう。「シュガー・ラッシュ」のメーカーは倒産しており、部品を調達するには「eBay」で高額購入するしかない。「シュガー・ラッシュ」はとうとう電源を抜かれてしまう。

突然自分のゲームをなくして悲しむヴァネロペ。ラルフはゲームセンターインターネットに接続されることに目をつけ、ヴァネロペと共にeBayを目指してインターネットの世界へ飛び出すことに。

概要

ディズニー長編アニメーション映画第57作。

ゲームの世界を舞台にした『シュガー・ラッシュ』(2012年)の続編で、インターネット世界を舞台にしている。ディズニープリンセスをはじめとして、ディズニー、スター・ウォーズ、マーベルなどのキャラクターが総出演することで大きな話題となった。

歴史

前作『シュガー・ラッシュ』(2012年)には「Extreme Easy Living 2*」というオンラインゲームの没アイディアがあった。監督のリッチ・ムーアはアーケードゲームのみならず、オンラインゲームや家庭用ゲームなど、より様々な形態のゲーム世界を表現したいと考えていた。

2015年7月、ラルフ役の ジョン・C・ライリーの続投が決定した。2016年6月30日には「ラルフがアーケードゲームを飛び出し、インターネットを壊す」というプロットが明かされ、2018年3月9日に公開予定と発表した。

2017年3月、ディズニーはタイトルを『Ralph Breaks the Internet: Wreck-It Ralph 2』と発表し、前作同様 フィル・ジョンストンが脚本に参加することを発表した。2018年7月には『Ralph Breaks the Internet』へのタイトル変更が明かされた。

脚本

当初、物語の案は2つあった。1つはインターネットで人気者となり天狗になってしまったヴァネロペ・フォン・シュウィーツを元に戻すため、刑務所に入れられたラルフと検索エンジンのノウズモアが脱出を図るというもの。もう1つはネットで有名人となったラルフがアンチウイルスプログラムのベヴと戦うというものだった。この両案では、ネットという新しい世界への驚きは表現されていなかった。

プロデューサーのクラーク・スペンサー*は、いつも一緒にいる二人の親友が「世界はいつも一緒ではない」ことに気付くきっかけとして毎秒変化するインターネットは格好の題材だと気付く。ディズニーはインターネットを舞台とすることに不満を持ったが、製作陣はラルフとヴァネロペの友情を育むためには必要な要素だと譲らなかった。

前作ではゲーム会社から許諾を得て実在のキャラクターを登場させていたが、本作では実在のIT企業やサイトのロゴを登場させるにあたり、許可は得ていない。これはニューヨークで撮影した映画の背景に他の企業のロゴが映り込むのと変わらない、という考え方からである。また、映画で描かれるインターネットに古さを感じさせないよう、なるべく長命のサービスのロゴを選択したという。

本作ではインターネット社会を描くにあたり、『ズートピア』(2016年)のように社会の醜い部分(ネットのコメント欄に蔓延する心ない言葉や、インターネットウィルスを開発するユーザーなど)も表現している。

本作から参加した脚本家のパメラ・リボンは『モアナと伝説の海』(2016年)の開発中である2014年、モアナと同じくヴァネロペもプリンセスであることに着目し、ディズニーのウェブサイト「Oh My Disney」でヴァネロペが歴代プリンセスと出会うシーンを思いつく。彼女はこのアイディアを基にプリンセスたちの登場シーンの脚本を担当した。本来は別々の世界で暮らすプリンセスたちが誘拐された経験や母親の不在などの共通点を話したり、ミュージカル風に突然歌い出すシーンや映画製作会社などのメタ要素について話すリボンの初期脚本は、完成版にもほぼそのまま採用されている。

キャスティング

本作のオリジナルキャラクターはラルフとヴァネロペ以外ほとんどが新キャラクターであるため、前作『シュガー・ラッシュ』のキャラクターは少ししか登場しないが、ほぼオリジナルキャストが続投している。本作ではアラン・テュディックが前回演じたキャンディ大王の出番は無いが、2016年12月にノウズモアという新キャラクターを演じることが明かされた。

2018年8月、女優のガル・ガドットが出演することが決まった。

ディズニープリンセスの総出演にあたり、『リトル・マーメイド』(1989年)以降のメンバーはオリジナルキャストが再登板した。『シンデレラ』(1950年)のシンデレラと『眠れる森の美女』(1959年)のオーロラ姫は現行のキャストが担当した。『白雪姫』(1937年)の白雪姫役は担当が決まっておらず、テスト段階ではプリンセスの総出演を提案した脚本家のパメラ・リボンが担当した。結局、完成まで適任者は見つからず、彼女の音源がそのまま使用された。

アニメーション

過去作のキャラクターやインターネットのアバターなど、作中に登場するキャラクター数はCGアニメ史上類を見ない数となった。

ディズニープリンセスをCGアニメに登場させるにあたり、アニメーターはセルアニメ時代のベテラン、マーク・ヘン*ベルジャスミンムーランティアナを担当)に協力を依頼した。初期の予告編では、初のアフリカ系アメリカ人プリンセスであるティアナは原作より肌の色が薄くヨーロッパ人のような細い鼻をしていたため、苦情が寄せられることになった。以降の予告編ではティアナとポカホンタス*のモデルに修正が加えられている。

また、2018年3月に公開された最初の予告編ではラルフとヴァネロペがゲームアプリ上でウサギのキャラクター(ファン・バン)が破裂するまでパンケーキを食べさせ続けるブラックなアニメーションが公開された。しかし、映画の完成が近づくにつれてこのシーンが使われる余地が無くなってしまったため、スタッフロールの途中に登場する女の子が「予告編にあったシーンが本編に無かったからとても哀しいの…」と発言することでこのシーンを挿入している。

エンドロール後には『アナと雪の女王2』の予告が始まるかと思いきや、ラルフがリック・アストリー*の「ギヴ・ユー・アップ」を歌い出すという動画が流れる。これは2007年頃から英語圏で流行したリックロール(掲示板のリンクをクリックすると「ギヴ・ユー・アップ」の動画に飛ばされるといういたずら)のパロディであり、ムーアとスペンサーは比較的早い段階からこのネタを入れようと決めていた。実際にこのシーンの制作が始まったのは製作終盤で、スタッフは家族と休暇中だったライリーを急遽ロサンゼルス*に呼び寄せて追加収録を行った。

音楽

エンディングテーマはイマジン・ドラゴンズ*ゼロであり、2018年9月19日にリリースされた。10月23日には彼らのYouTubeの公式チャンネルにミュージックビデオが投稿された。

スコアは前作同様、ヘンリー・ジャックマン*が担当しており、「Oh My Disney」のシーンでは登場するキャラクターに併せて過去の作品のフレーズも多く使われている。11月16日にデジタル配信、11月30日にCDが発売された。

前作にはミュージカル要素は無かったが、本作ではディズニープリンセスに影響されたヴァネロペに歌が降りてくるシーンがある。「あたしの居場所」はプリンセスの名曲を多く手がけてきたアラン・メンケンが作曲している。スタッフロールではポップ・アレンジの「In This Place」をジュリア・マイケルズが歌唱、日本語版では青山テルマ*が担当した。

キャスト

ラルフ ジョン・C・ライリー 山寺宏一
ヴァネロペ・フォン・シュウィーツ サラ・シルバーマン 諸星すみれ
シャンク ガル・ガドット 菜々緒
イエス タラジ・P・ヘンソン 浅野まゆみ
フェリックス ジャック・マクブレイヤー 花輪英司
カルホーン軍曹 ジェーン・リンチ 田村聖子
JP・スパムリー ビル・ヘイダー 上田燿司
ノウズモア アラン・テュディック 野中秀哲
メイビー フルーラ・ボーグ 青木崇
ダブル・ダン アルフレッド・モリーナ 広田みのる
ゴード - -
アーサー ジョン・ディマジオ 井川秀栄
ブッチャー・ボーイ ティモシー・シモンズ 楠見尚己
フェロニー アリ・ウォン 大平あひる
パイロ ヘイミッシュ・ブレイク 渡邉隼人
リトル・デビー グロゼル・グリーン 山賀晴代
サージ・プロテクター フィル・ジョンストン 二又一成
ビッグ・ジーン レイモンド・S・パーシ 落合弘治
メアリー - -
ノーラン - -
ディアンナ - -
ルーシー - -
ドン - -
ロイ - -
ネル - -
J・ノーウッド - -
サワー・ビル リッチ・ムーア 青山穣
タフィタ・マトンファッジ メリッサ・ビラズナー 友近
キャンドルヘッド ケイティ・ロウズ 黒沢かずこ
ランシス・フラッガーバター ジェイミー・エルマン 大島美幸
ジュビリーナ・ビンビン - 村上知子
クランベリーナ・ディ・キャラメロ - -
グロイド・オレンジボア - -
スノワナ・レインボー - -
アドラビーズル・ウィンターポップ - -
スウィズル・マラキー - -
ミンティ・ザキ - -
ダンカン ホレイショ・サンズ 武虎
ウィンチェル - -
イーベイ・エレーン レベッカ・ウィソッキー 定岡小百合
イーボーイ ショーン・ジャンブロン*(米国版)
ダン・ミドルトン(英国版)
山橋正臣
Instagramのポップアップ フーシャ! 定岡小百合
ヘイ・ノングマン ジェイソン・マンツォーカス 井川秀栄
ファン・バン パメラ・リボン -
パドルス パメラ・リボン -
ヤギ オリバー・ベナード -
スタン・リトワク エド・オニール 高岡瓶々
スワティ デラ・サバ 佐藤美由希
ナフィサ ミカエラ・ジー 片平美那
バレエ・ママ アナ・オルティス 渡辺ゆかり
ジミー アレックス・モファット 中尾智
ジミーの祖母 ジューン・スキッブ 定岡小百合
リー サム・リチャードソン 山橋正臣
マクニーリー ジャブーキー・ヤング=ホワイト 藤高智大
ジョージー 三浦エリ
ニュースアンカー ディアナ・アグロン
モー ブリタニー・キクチ 佐藤美由希
モーのママ ニコール・シャージンガー 千種春樹
本人 ダニ・フェルナンデス 合田絵利
本人 ティファニー・エレーラ 千種春樹
本人 コリーン・バリンガー 黒口那津
イマジン・ドラゴンズ* ダン・レイノルズ
ウェイン・サーモン
ベン・マッキー
ダニエル・プラッツマン
ソニック・ザ・ヘッジホッグ ロジャー・クレイグ・スミス 金丸淳一
ルートビア・タッパー モーリス・ラマーシュ 辻親八
ザンギエフ リッチ・ムーア 広田みのる
リュウ 武虎
サティーン - -
白雪姫 パメラ・リボン 小鳩くるみ
シンデレラ ジェニファー・ヘイル 鈴木より子
オーロラ姫 ケイト・ヒギンズ すずきまゆみ
アリエル ジョディ・ベンソン 小此木まり
ベル ペイジ・オハラ 平川めぐみ
ジャスミン リンダ・ラーキン 麻生かほ里
ポカホンタス* アイリーン・ベダード 土居裕子
ムーラン ミン・ナ すずきまゆみ
ティアナ アニカ・ノニ・ローズ 鈴木ほのか
ラプンツェル マンディ・ムーア 中川翔子
メリダ ケリー・マクドナルド 大島優子
アナ クリステン・ベル 神田沙也加
エルサ イディナ・メンゼル 松たか子
モアナ アウリィ・クラヴァーリョ 屋比久知奈
ジャック ジミー・マクドナルド(ライブラリ出演) -
ガス ジミー・マクドナルド(ライブラリ出演) -
バズ・ライトイヤー ティム・アレン 所ジョージ
ベビー・グルート* ヴィン・ディーゼル 遠藤憲一
イーヨー ブラッド・ギャレット 石塚勇
グランピー コーリー・バートン 宮崎敦吉
C-3PO* アンソニー・ダニエルズ 岩崎ひろし
ストームトルーパー マイケル・ジアッキーノ
リッチ・ムーア
HIKAKIN
田島章寛
中尾智
山橋正臣
藤高智大
ピエロ 御徒町洋一
タトゥー・アーティスト 安西康高
冷蔵庫泥棒 風雅なおと
サメ 内田ゆう
ピットブル 立花敏弘
コーラス 大木理紗
斎藤裕美子
鈴木洋子
石塚勇
eBayの競売人 ブライアン・カーレス 辻井健吾
田村聖子
藤高智大
渡邉隼人
eBayの入札者 リッチ・ムーア
フィル・ジョンストン
黒田照龍
バズチュー蜂 HIKAKIN
女性ポップアップ 鈴木ちなみ
スクーター便 牧野裕樹
その他 ジョン・ラヴェール
ジョージー・トリニダッド
タッカー・ギルモア


その他のカメオ出演

ディズニー ミッキーマウス
クララベル・カウ
ハンフリー
レンジャー・ウッドロー
白雪姫 魔法の鏡
ダンボ ダンボ
ピーター・パン ピーター・パン
ティンカー・ベル
美女と野獣 ルミエール
アラジン ラジャー
魔法のじゅうたん
ポカホンタス ミーコ*
ムーラン ムーシュー
プリンセスと魔法のキス ナヴィーン王子
ジェームズ
ユードラ
塔の上のラプンツェル パスカル
紙ひこうき* メグ*
アナと雪の女王 アグナル国王
ベイマックス ベイマックス
ヒロ・ハマダ
ハニー・レモン
ゴー・ゴー・トマゴ
フレッド・フレデリクソン
キャスおばさん
モチ
ズートピア ジュディ・ホップス
ニック・ワイルド
モアナと伝説の海 ヘイヘイ
タマトア
ピクサー ルクソーJr.
ウォーリー イヴ
アーロと少年* アーロ*
マペット カーミット*
ビーカー*
スター・ウォーズ R2-D2*
ヨーダ*
チューバッカ*
マーベル スタン・リー*
アイアンマン*
ロケット
スーパーマリオ スーパーキノコ
パックマン パックマン
アカベエ
アオスケ
ピンキー
イジケ
クズタ
ディグダグ ホリ・タイゾウ
プーカ
ファイガ
ソニック・ザ・ヘッジホッグ ドクター・エッグマン
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長編映画
最終更新:2024年09月08日 21:25