シュガー・ラッシュ:オンライン
ストーリー
ある日、ラルフはヴァネロペのために新しいコースをプレゼントする。ヴァネロペはプレイヤーそっちのけで新しいコースを走り出す。驚いたプレイヤーはうっかり筐体のハンドルを壊してしまう。「シュガー・ラッシュ」のメーカーは倒産しており、部品を調達するには「
eBay」で高額購入するしかない。「シュガー・ラッシュ」はとうとう電源を抜かれてしまう。
突然自分のゲームをなくして悲しむヴァネロペ。ラルフは
ゲームセンターが
インターネットに接続されることに目をつけ、ヴァネロペと共にeBayを目指してインターネットの世界へ飛び出すことに。
概要
ディズニー長編アニメーション映画第57作。
ゲームの世界を舞台にした『
シュガー・ラッシュ』(2012年)の続編で、
インターネット世界を舞台にしている。ディズニープリンセスをはじめとして、ディズニー、スター・ウォーズ、マーベルなどのキャラクターが総出演することで大きな話題となった。
歴史
2015年7月、
ラルフ役の
ジョン・C・ライリーの続投が決定した。2016年6月30日には「ラルフがアーケードゲームを飛び出し、
インターネットを壊す」というプロットが明かされ、2018年3月9日に公開予定と発表した。
2017年3月、ディズニーはタイトルを『Ralph Breaks the Internet: Wreck-It Ralph 2』と発表し、前作同様
フィル・ジョンストンが脚本に参加することを発表した。2018年7月には『Ralph Breaks the Internet』へのタイトル変更が明かされた。
脚本
当初、物語の案は2つあった。1つはインターネットで人気者となり天狗になってしまった
ヴァネロペ・フォン・シュウィーツを元に戻すため、刑務所に入れられたラルフと検索エンジンの
ノウズモアが脱出を図るというもの。もう1つはネットで有名人となったラルフがアンチウイルスプログラムのベヴと戦うというものだった。この両案では、ネットという新しい世界への驚きは表現されていなかった。
プロデューサーの
クラーク・スペンサー*は、いつも一緒にいる二人の親友が「世界はいつも一緒ではない」ことに気付くきっかけとして毎秒変化するインターネットは格好の題材だと気付く。ディズニーはインターネットを舞台とすることに不満を持ったが、製作陣はラルフとヴァネロペの友情を育むためには必要な要素だと譲らなかった。
前作ではゲーム会社から許諾を得て実在のキャラクターを登場させていたが、本作では実在のIT企業やサイトのロゴを登場させるにあたり、許可は得ていない。これはニューヨークで撮影した映画の背景に他の企業のロゴが映り込むのと変わらない、という考え方からである。また、映画で描かれるインターネットに古さを感じさせないよう、なるべく長命のサービスのロゴを選択したという。
本作ではインターネット社会を描くにあたり、『
ズートピア』(2016年)のように社会の醜い部分(ネットのコメント欄に蔓延する心ない言葉や、インターネットウィルスを開発するユーザーなど)も表現している。
本作から参加した脚本家の
パメラ・リボンは『
モアナと伝説の海』(2016年)の開発中である2014年、
モアナと同じくヴァネロペもプリンセスであることに着目し、ディズニーのウェブサイト「
Oh My Disney」でヴァネロペが歴代プリンセスと出会うシーンを思いつく。彼女はこのアイディアを基にプリンセスたちの登場シーンの脚本を担当した。本来は別々の世界で暮らすプリンセスたちが誘拐された経験や母親の不在などの共通点を話したり、ミュージカル風に突然歌い出すシーンや映画製作会社などのメタ要素について話すリボンの初期脚本は、完成版にもほぼそのまま採用されている。
キャスティング
本作のオリジナルキャラクターはラルフとヴァネロペ以外ほとんどが新キャラクターであるため、前作『シュガー・ラッシュ』のキャラクターは少ししか登場しないが、ほぼオリジナルキャストが続投している。本作では
アラン・テュディックが前回演じた
キャンディ大王の出番は無いが、2016年12月にノウズモアという新キャラクターを演じることが明かされた。
ディズニープリンセスの総出演にあたり、『
リトル・マーメイド』(1989年)以降のメンバーはオリジナルキャストが再登板した。『
シンデレラ』(1950年)の
シンデレラと『
眠れる森の美女』(1959年)の
オーロラ姫は現行のキャストが担当した。『
白雪姫』(1937年)の
白雪姫役は担当が決まっておらず、テスト段階ではプリンセスの総出演を提案した脚本家のパメラ・リボンが担当した。結局、完成まで適任者は見つからず、彼女の音源がそのまま使用された。
アニメーション
過去作のキャラクターやインターネットのアバターなど、作中に登場するキャラクター数はCGアニメ史上類を見ない数となった。
ディズニープリンセスをCGアニメに登場させるにあたり、アニメーターはセルアニメ時代のベテラン、
マーク・ヘン*(
ベル、
ジャスミン、
ムーラン、
ティアナを担当)に協力を依頼した。初期の予告編では、初のアフリカ系アメリカ人プリンセスであるティアナは原作より肌の色が薄くヨーロッパ人のような細い鼻をしていたため、苦情が寄せられることになった。以降の予告編ではティアナと
ポカホンタス*のモデルに修正が加えられている。
また、2018年3月に公開された最初の予告編ではラルフとヴァネロペがゲームアプリ上でウサギのキャラクター(
ファン・バン)が破裂するまでパンケーキを食べさせ続けるブラックなアニメーションが公開された。しかし、映画の完成が近づくにつれてこのシーンが使われる余地が無くなってしまったため、スタッフロールの途中に登場する女の子が「予告編にあったシーンが本編に無かったからとても哀しいの…」と発言することでこのシーンを挿入している。
エンドロール後には『
アナと雪の女王2』の予告が始まるかと思いきや、ラルフが
リック・アストリー*の「
ギヴ・ユー・アップ」を歌い出すという動画が流れる。これは2007年頃から英語圏で流行したリックロール(掲示板のリンクをクリックすると「ギヴ・ユー・アップ」の動画に飛ばされるといういたずら)のパロディであり、ムーアとスペンサーは比較的早い段階からこのネタを入れようと決めていた。実際にこのシーンの制作が始まったのは製作終盤で、スタッフは家族と休暇中だったライリーを急遽
ロサンゼルス*に呼び寄せて追加収録を行った。
音楽
エンディングテーマは
イマジン・ドラゴンズ*の
ゼロであり、2018年9月19日にリリースされた。10月23日には彼らのYouTubeの公式チャンネルにミュージックビデオが投稿された。
スコアは前作同様、
ヘンリー・ジャックマン*が担当しており、「Oh My Disney」のシーンでは登場するキャラクターに併せて過去の作品のフレーズも多く使われている。11月16日にデジタル配信、11月30日にCDが発売された。
キャスト
その他のカメオ出演
スタッフ
情報集計中…
用語集
オブジェクト
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ロケーション
実在のWebサービス
楽曲
最終更新:2024年09月08日 21:25