機動戦士Ζガンダム

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機動戦士Ζガンダム - (2021/08/31 (火) 12:07:54) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/05/31(日) 16:20:18
更新日:2024/04/26 Fri 15:06:43
所要時間:約 7 分で読めます





君は、(とき)の涙を見る……

機動戦士Ζ(ゼータ)ガンダム



サンライズ制作のガンダムシリーズの一つで、機動戦士ガンダムの直接の続編。
名古屋テレビをキー局としたANN系列で1985年3月2日から1986年2月22日まで全50話が放送された。監督は富野由悠季
新訳版については『機動戦士Ζガンダム A New Translation』を参照。

ガンダムエースでは北爪宏幸により『機動戦士Ζガンダム Define』が連載されている。
『C.D.A. 若き彗星の肖像』の設定を引き継いでおり、CDAのラストからそのまま続いている(もしくはTV版Ζに繋がる)。

PS版では新規でアニメーションが制作されている。


【企画経緯と反響】
ガンダムの劇場版の公開が終わり、ガンプラの売上も落ち込み始めたからバンダイにより本作が企画された。
当時は『超時空要塞マクロス』や『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』のような変形ロボが人気であり、新規ファン獲得のために「変形」という要素が重要視された。
企画自体は聖戦士ダンバインの放映時から始まっており、間に重戦機エルガイムを挟んだので、テレビアニメとしてはかなりの準備期間があった。

ちなみに準備稿のタイトルは「逆襲のシャア」であった。
タイトルに終わりを表すΖ(ゼータ)が付いているのは、富野由悠季監督がこれでガンダムを完結したかったため。残念ながらその願いは叶わなかったのであるが……。

ところがこの長い準備期間にも関わらず、主役機Ζガンダムはその複雑なデザインや変形機構のため、デザイン決定や商品化が遅れた。
このためΖガンダムの登場は第3クール目からにスケジュール変更。
Ζガンダムが登場するまでの主人公MSをどうするかが問題になり「MSV」の流れを取り入れることが提案。
MSVのFAガンダムヘビーガンダムのような「強化されたガンダム」をコンセプトとしたガンダムMk-Ⅱが主人公機になった。

今作は永野護、藤田一己、小林誠、近藤和久等、多くのデザイナーを登用した事でも有名。
各デザイナーの個性が存分に生かされ、俊逸なギミックや奇天烈なデザインが多く生まれたことで、各機に根強いファンがついている。
一方、お話的には各勢力ごとのMSデザインにまるで統一感が無く、さながら試作機の見本市、あるいはコンペ会場状態と化している。

メカ・キャラクターの一新、次々登場する専用機や可変MS、何より前作とは真逆の複雑かつどシリアスな内容……などなどの要素から、放映当時の視聴者間では評価は大きく分かれていた。特に旧来からのファンには結構な拒否反応があったようだ。
話の都合上退場させられない登場人物も多くなり、彼らを延命させるために戦闘シーンが間延びした感もある。
ぺしぺしビームやバズーカを撃ちあいながら、接触通信を使うためやたら組みつきに行くMS戦はコアなファンからよく突っ込まれている。

時が進むにつれてハード路線とメカデザインが再評価され、ゲーム等への露出も増えた為、20世紀末以降のガノタにはスタンダードな作品となっている。
ジオンという巨大な敵を無くした連邦軍の迷走、そしてジオンの亡霊とも言える残党勢力の帰還。次代のニュータイプの成長と苦悩。どいつもこいつも喧嘩っ早いキャラ。戦死者が続出する絶望的な最終盤。
ガノタを自負するアニヲタなら、一度は視聴しておきたい作品である。



◆主題歌

オープニングテーマ
前半「Ζ・刻を越えて」
後半「水の星へ愛をこめて

前期OP映像ではΖガンダムっぽい機体が頭部シルエットのみ描かれているが、前述の通りΖガンダムのデザインは難航しており前期OP製作の段階でもまだ完成していなかったため、永野護の初期案を元にしている。
そのため後に登場する藤田一己デザインのΖガンダムとは全く似ていない。

なお後期の主題歌を担当したのは後年に「アニソンの女王」という異名を持つことになる森口博子であり当時17歳という若さであった。オリコン16位も獲得したがこれ以降はヒット曲に恵まれず本作から3年後の番組にあたる『鎧伝サムライトルーパー』の後期OPである「サムライハート」がヒットするまでスランプに悩まされる事となった

エンディングテーマ
「星空のBelieve」

※ファが横スクロールで地球を背景にしながらひたすらハロを追いかけてる映像だが後半ではスタッフの技術が向上したのか映像が綺麗になっており動作もスムーズに改善されている

物議を醸したエンディングクレジットについては、クワトロの項目で後述。

なお、主題歌は前期後期どちらも評価が高いが原因は不明ながら*1Gジェネ・スパロボ・ガンダムVS.シリーズなどの関連ゲームでは滅多にBGMとして使わせてもらえず*2
公式Web配信に至っては曲自体を別のものに挿し替えており、もし配信版で見るなら、大人の事情と割り切らなければならない(バンダイチャンネルのクチコミ欄では、本編を無視して曲変更だけを叩く者が一部にいる)。
「どうしても変更が嫌」「本来の曲があるからこそのZ」だと思う人は、諦めてDVDを買うか借りるかしよう。現時点ではセル限定且つBOXのみだがBDもある。
因みに大体どの配信サイトでもOPEDがBGMに挿し替えられているが何故かTELASA(旧auビデオパス)での配信では挿し替えられずにそのまま配信されている。



【あらすじ】

宇宙世紀0087。
一年戦争終結から7年後、ジオン公国軍に勝利した地球連邦軍は増長し、コロニーに対し支配と圧力を強めていた。
やがて連邦軍内部に「ジオンの残党狩り」を名目に、スペースノイドへの強権的制裁を加えるエリート部隊「ティターンズ」が創設された。
急速に勢力を拡大したティターンズに反発する一部の連邦軍人やスペースノイド達達は、反地球連邦組織「エゥーゴ」を結成。
彼らはティターンズの拠点であるサイド7のコロニー「グリーンオアシス」を襲撃し、コロニーの住民であったカミーユ・ビダンはその戦闘に巻き込まれてしまう。

エゥーゴティターンズの戦いを主軸に、地球連邦軍、さらにザビ家の残党が結成した軍事組織アクシズの動きを絡めて展開されている(詳しくはこちら)。



【登場人物】

◆エゥーゴ

主人公。
名前にコンプレックスを抱いており、自分の名前を女の名前と勘違いしたジェリドをいきなり殴り、その後何事もなかったかのように暴力は嫌い発言するなど、かなりイカれた17歳。
そのMS操縦技術、ニュータイプとしての才能は歴代でも最も高く「アムロ・レイの再来」とまで言われるほど。
Ζガンダムの設計アイデアを出したりと知識もなかなか。


カミーユの幼なじみの中国系少女。若干お節介。
ろくにMS操縦経験もないのに戦闘に参加したりと色々大変である。


エゥーゴ所属のパイロットで階級は大尉。大佐ではない。
グラサンに赤いベストと白のノースリーブという凡人には真似の出来ない髪型のような凄まじい服装を着こなしている。製作陣がオールドタイプ(ある意味NT)だったが故の犠牲になったのだ…
パーソナルカラーのから赤い彗星を彷彿させる。ていうか本人。隠したいのか主張したいのか…?
途中から悪目立ちする(※的として)金色のMSに乗ったため、敵から「馬鹿じゃねーの」(意訳)とか言われたがこれは用意されたものを使っただけで風評被害。
修正(殴られて)で涙を流したりする。いくつかの女にやけに惚れられているが、昔からの部下以外の女性関係やら人間関係はだらしないのに自分のことはスルーして子供の扱いを説教したりと、やりたいことを自由にやってる
普段は頼りになったりならなかったり、アムロに対して大物ぶったり挑発するが自身に話が及ぶと凄いウジウジする後のギャルゲー主人公のテンプレ像をかき集めたかの様な人物。
弱者にはやたらめったら強いものの、強者にはパッとしなかった(しかも何度もやられかけた)せいで情けない印象が強くなったのは不運。
偽名を使っているにも関わらず、第一話のEDクレジットからいきなりネタバレしていた。しかも、主役のカミーユを差し置いて一番上である。
ネタ成分が多すぎだろう…と思ったが元々ネタ成分が多いので困る。


前作主人公。
一年戦争の英雄だが、その能力を恐れた軍の上層部により軟禁。
復帰後は長いブランクを感じさせないMS操縦技術とあまりの洞察力や勘の鋭さで活躍する。
某主人公と違って主人公の座やタイトルバックを寝取ったりはしない。ガンダムに乗らず出番も少ない理由がコレ。
だがシャア絡みもあり抜群の存在感。


元はティターンズだったが、主義に賛同できなくなりエゥーゴへ来た女性パイロット。階級は中尉。
髪はワックスでコーティングされて作中ではかなりテカっている。
硬度もなかなかのもので、彼女のような髪をエマ・コーティングという。亀頭とか言うな。
実は日系人。
中盤ヘンケンから寄せられたプロポーズに戸惑う。
真逆の道を歩んだレコアの駆るパラス・アテネと対峙することとなるが……。


  • アポリー&ロベルト
クワトロ大尉の一年戦争時代からの部下。
MS操縦技術も高いベテラン。


  • カツ・コバヤシ
一年戦争時に成り行きでホワイト・ベースに同行していた少年。現在はハヤトとフラウの養子。
前作では三人揃うとヤンチャではあったが個人では大人しめで問題児ではなかったのだが…、
7年の歳月とアムロへの感情などからカミーユなんて目じゃない程に感情を抑制出来ない苛烈な人格になってしまい、主人公補正も無いくせして自分勝手な行動ばかりな問題児。7年前は勇敢な場面もあったのにどうして…と視聴者をがっかりさせた。
しかもそれが最後の方まで続く&長期にわたり生存してしまっていたせいで、後のガンダム作品ひっくるめてすら屈指のガチ嫌われキャラとして名高くなってしまった。そして最後には…。
ある意味、後のキレまくり主人公のプロトタイプと言えるキャラクター。
メタ的にはカミーユのあれな部分の印象を薄めるためにあれな役を担う形で犠牲になったと言える。


  • レコア・ロンド
アーガマのクルー。女である事に拘るあまり後半意外な行動をとる。
初期カミーユやカツのキレっぷりの影に隠れがちだが彼女もかなりの嫌われキャラである。
理由は彼女に注目してアニメを見ていれば自然と分かる…某キャラの行動にも問題があるのだが流石に厳しい。




ティターンズのパイロット。数々のMSを駆り、幾度となくエゥーゴの前に立ちはだかった。カミーユから先輩と親友、恋人を殺され、最後は復讐を果たせずに自らも撃墜された。
「口は災いの元」という諺をその人生をもって説明してくれたお方。
念の為繰り返すがティターンズはエリート部隊である。


  • カクリコン・カクーラー
ティターンズのパイロット。デコハゲ。ジェリドとは親友。
カミーユに大気圏突入の際バリュートを破られ、恋人の名を叫び燃え尽きた。


ジャミトフからティターンズの戦闘指揮権を任せられていた高級士官。
サイド1・30バンチに毒ガス攻撃を行いグリプス戦役の戦端を開いた張本人だが、物語終盤でシロッコの部隊に始末される。


ティターンズのエースパイロット。
幾度となくカミーユの前に立ちはだかった。ニュータイプでないながらカミーユと互角にやり合った凄腕のエース。
続編のΖΖの途中でまさかのギャグキャラと化す。


  • ロザミア・バダム
強化人間その1。
ティターンズの研究所によって自身のトラウマを増幅させられている。
最終的に視聴者の中にもトラウマをクリエイトした。


強化人間その2。
Mk-Ⅱを倒せば記憶を戻すと研究所に言われている。
ニュータイプであるカミーユと出会い、惹かれ合う関係となったが……。
銀色ドレスは名曲。


  • サラ・ザビアロフ
シロッコの側近を務めるニュータイプ女性兵。
シロッコに心酔している。
同じニュータイプのカミーユやカツと惹かれあうも、如何せん彼女は我が強すぎた。


木星帰りのNT。頭の輪っかが特徴。
ファンネルを初見で落とす程の天才的なMS操縦技術に加え自ら設計も嗜む才能溢れるお方。
木星に引きこもっていたため世俗での生き方を忘れているが、女性の口説き方と戦争の仕方はしっかり頭に入ってる。
終盤ではジャミトフを混乱の中暗殺しティターンズを掌握する。戦後の世を治めるのは女性であり、自分は『歴史の立会人』になるという野望を持つと語っていたが……。
弱点はスイカバー



◆アクシズ

ザビ家の遺児であるミネバ・ザビを旗印とし、ジオン再建の為奮起するアクシズの摂政。
MSキュベレイを操る。
決着はΖΖで。
あとミンキーモモっていうな



◆ゲーム

ACEシリーズでは初代とRに参戦。
その他ファミコン、スーファミ、PSにもソフトがある。





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