ジェリド・メサ

登録日:2011/09/24 Sat 15:22:00
更新日:2020/11/13 Fri 18:52:09
所要時間:約 11 分で読めます




カミーユ?
女の名前なのに……なんだ男か


機動戦士Ζガンダムに登場するキャラクター。
声:井上和彦

所属軍:ティターンズ
性別:男
年齢:24歳
階級:中尉



◆本編ダイジェスト
グリーンノア内でカクリコン達と雑談中に近くを通ったカミーユ・ビダンに遭遇。
カミーユという名前を聞き何気なく放った冒頭の一言によって急にブチ切れたカミーユに殴られてしまう。
そしてジェリドは眉間キックで対抗するがこの一撃によってカミーユに恨みを買う事となる。
その後なんやかんやあってマークトゥで事故を起こしカミーユに機体を奪われる事となった。
さらに、カミーユはティターンズと敵対する組織、エゥーゴと合流してしまう。

そして後日、上司であるバスク・オム大佐の命令が下る。
「エゥーゴがカプセルを奪おうとしたら撃て、中身は爆弾だ」
その命令通り、カミーユがカプセルを回収しようとした瞬間ジェリドはそれを撃ち抜く。
だが、カプセルの中身はカミーユの母親だったのだ。ジェリドは遠回しだがカミーユに謝罪するも、
計らずして、ジェリドはカミーユとのさらなる因縁を背負ってしまう。

その後ジェリドは連邦軍のパイロットであるライラ・ミラ・ライラと出会う。
彼女に戦いのなんたるか、そして男の生き方を学んだジェリドは、戦友カクリコンとライラとともにエゥーゴに挑む。
しかし、カミーユによってライラを落とされ、カクリコンは大気圏で燃え尽きてしまう

地球降下作戦でライラとカクリコンを失ったジェリドは、MSマラサイを受領しジャブローでカミーユを追うが、ニュータイプに覚醒しつつあるカミーユには勝てずマラサイも失う。
ジャブローはもうすぐ爆発すると聞き、必死で脱出用シャトルにしがみつく。
そこでジェリドを掴みあげたマウアー・ファラオと偶然出会い、ジェリドは彼女に一目惚れをしたのだった。

その後パプテマス・シロッコと出会い、月面都市フォン・ブラウンでの戦闘でマウアーと連携を生かした戦いを披露。
時代は変わったんだ!オールドタイプは失せろ!と強気な発言をし、ご機嫌な様子でカミーユをピンチに追いやるなど大活躍。

ジェリドとマウアーは、カミーユを追い詰めた。だが絶体絶命のカミーユに新型、Ζガンダムが届く。
圧倒的な性能のΖガンダムの前にジェリドは手も足も出ない。
致命的な一撃がジェリドに迫り、直撃を受けたのはジェリド……ではなくジェリドを庇った、マウアーだった。

「守ってやるって言ったろ、ジェリド……」
「マウアァァァーーッ!!」
だがガブスレイは爆散。マウアーは戦死してしまう。
「カミーユ!貴様ぁぁぁぁぁ!お前は何でいつもぉ!」
恋人まで殺され復讐に燃えるジェリドは、新機体のバイアランを駆り、カミーユを追う。

キリマンジャロでは基地に潜入したカミーユを追いかけるが、背負い投げで崖から落とされている。
その後の戦闘で彼を圧倒するが、カミーユの想い人、フォウ・ムラサメが操るサイコガンダムがカミーユを庇い、爆散。
カミーユの悲痛な叫びが響く。

その後、メロゥドの指揮を任されてダカールを襲撃するエゥーゴとカラバを追撃するが、ここでは目立った戦果はなく、逆にティターンズの非道として敵のプロパガンダ放送に利用される羽目になった(TV版のみ)。

宇宙に再び上がってからはティターンズの指導者ジャミトフ・ハイマンの護衛役に抜擢され、ハマーン・カーンとの会見場などに同席する。
しかし結局ジャミトフは暗殺され、指導者はパプテマス・シロッコに移譲する。

そしてカミーユとジェリドの深い因縁はついに最終決戦にもつれ込んだ。
本来は強化人間用のMSであるバウンド・ドックに乗ったジェリドはカミーユを発見し、今までの恨みを晴らすべく攻撃する……が。
ニュータイプとして完全に覚醒したカミーユは、もはやジェリドの手の届く相手ではなかった。

名誉、マラサイ、ガブスレイ、バウンド・ドック、メロゥド、戦友、師、同僚、部下、恋人、そして自分の人生。
この悲劇を起こすきっかけとなったのはたったこの一言だった。











カミーユ?
女の名前なのに、なんだ男か













些細な一言で全てを奪われた、ジェリドの悲しい断末魔が宇宙に響き渡る。

カミーユ、貴様は俺のッ………!


◆素質について
上述の「オールドタイプは失せろ」発言自体はあくまでも型落ちしたジムⅡに向けられたもの。
とは言え、強化人間用のモビルスーツであるバウンド・ドックに搭乗したほか、小説版ではニュータイプ部隊にも編入されているため、彼自身進化した人類という意味でのニュータイプという自負があったのかもしれない。

実際に戦死したマウアーの声を拾う、ビームの直撃に耐える、NTの素質があるとシロッコから抜擢される、ハマーンにプレッシャーを与える等、NT的な資質を示す描写もあるが、何故かゲームでは大抵オールドタイプとして扱われる。
アーガマに特攻を仕掛けた途中で「マウアー、駄目だー!」とヘタレて撤退したのが分岐点だったのだろうか。
ちなみにヤザン・ゲーブルも覚醒しかけるも自分の意思で拒否したことがある。

よく生き残りはするが弱いという認識を抱かれがちな彼だが、これはカミーユを自分の手で倒すことに拘りまくってあまり戦果をあげられなかったというだけであり、MSの操縦技能は決して悪くない。
カミーユを相手にしなければ強く、兵士としては似たような立ち位置のシャアよりもライバルと戦った回数も多く、その度に生き残っている(それだけに負けも目立つのだが)。
更に凄い勢いでカミーユに負けているのは確かだが負けっぱなしというわけでもなく、時にはカミーユを追い詰めている。しかし、カミーユをなぶり殺しにしたいという気持ちが強かったせいで早く倒そうとせず、やっととどめを刺そうとする寸前途中でカミーユの味方が助けに割って入られるなどで倒し損ねてばかりだった。そのせいで視聴者からかませ犬と言われる所以となっている。

しかも幾度となく自身も負傷しているのだが、その度に人間とは思えぬ速度で戦場に復帰し続けている。*1
当初は乗っていたMk-2を墜落させる・アーガマの砲撃に驚くなどの未熟ぶりを見せていて、乗る機体もハイザックやガルバティ、マラサイ等の量産機だった。
戦闘経験を重ね、後半ではガブスレイやバイアラン等の試作機を受領し、グワダンの砲撃に怯むこともなく肉薄して見せており、カミーユに追いつけこそしなかったがその成長は確かなものがある。

登場当初こそエリートとしての自負故に傲慢な描写が多かったが、作中早々に戦友が次々にやられる経験を経てそういった描写は次第に薄くなった。
他にもティターンズ所属ではないライラに教えを乞う姿から向上心が高い様子も伺え、決して根拠の無い自信家ではない。

ジェリドの最大の欠点としてカミーユへの恨みが過ぎるあまり声をかけたがるのか、
カミーユが元々は民間人で戦争に巻き込んだ(カミーユ側にも大きな問題があるが)罪悪感が多少あるので問答無用という気にはなれない…なのかどうかは不明だが、
カミーユ機に抱きつく場面が何度もあった。
自身のガラが悪かったという自業自得な点も大きいが、カミーユに絡まれた影響で因縁だけでなくカミーユ機への抱き着き癖という悪癖までも生じてしまった。
言うまでもなく、ジェリドが下手に理性的でなく殺意MAXだったらカミーユは抱き着かれるタイミングで何度も撃破されていたことになる。

対照的にカミーユはジェリドをライバル視していない。ジェリドがフォウを殺したのを見た後も、個人的に復讐することよりもハマーンやシロッコといった戦争を引き起こす元を倒すことを考えていた。この辺りも、ジェリドをライバルキャラとしては微妙な印象にさせる要因となっている。


劇場版
展開はあまり変わらないがフォウを殺したのはベン・ウッダーになっていたり、印象的な断末魔がばっさり削られていたりする。

あの冒頭のカミーユとのやりとりが、回想という形でしか描かれない他、TVシリーズでは「良い男になれる素質はある」と期待していたライラからも
「お勉強だけはよく出来てバカな子」と、何故か真逆の評価を下されていた。*2

更にTV版の彼は組織から「即戦力」というお墨付きはもらっており、ティターンズとして相応の実力を持っていたのだが、劇場版では彼が「即戦力」と認められていることを示す台詞がなくなり、「MK-IIを使えるようにしておけ」という指示の台詞に差し替えられている。
挙句の果てに「ドジばっかりやるんなら、ジェリド中尉は除隊だな」などと、同じティターンズの同僚から陰口を言われるような立場にあった。

さらに、キスシーンがやたら多い「恋人たち」ではマウアーとのキスシーンがハブられる。
因縁がばっさりカットされたこともあってか、最終決戦でもカミーユはジェリドに対していくらか冷静ではあったが、動きのクセをあっさりと見切られ、原作同様の末路を辿った。

うわあぁぁぁぁぁ………!

せっ、戦場で、戦場ではしゃぐから…、はしゃいじゃうから…、そういうふうになっちゃうんでしょ…!お調子、者がっ…!!

ニュータイプとしての資質がありそうな描写すらなく、明確にカミーユに及ばない存在であることが強調されてしまっているのは残念な限りである。
劇場版ではほとんどの活躍が抹消され、あげく艦内での描写の変化も相まって一貫した「ダメなヘタレ」という影の薄いキャラ付けをされる散々な目に遭った。


◆ゲーム作品
エゥーゴが味方となるスパロボシリーズではジェリドはほとんどの作品で敵として登場する。
だが、『スーパーロボット大戦EX』のシュウの章では、異世界ラ・ギアスに召喚された所をシュウ・シラカワに説得され、仲間になるイベントがある。
ジェリド、ライラ、カクリコンの3人まとめて自軍ユニットとして使える、貴重すぎる機会である。
ニュータイプ優遇期(PS版のみ)の作品であり、さらに難易度の高いシュウの章の中では、非力すぎるバウンド・ドッグでは余りに頼りないが、そこは彼らへの愛で乗りきりましょう。
クワトロ・バジーナサザビーを手に入れたら百式が空くため、それに乗せるのも手である(ドーベン・ウルフもあるけど)。

『スーパーロボット大戦X-Ω』で開催されたイベント「ジェリド・メサという男」はなんと主役に抜擢。
カミーユに固執しすぎているジェリドを心配したティターンズ兵の用意したシミュレーターで、ジェリドが何人ものジェリドを倒してジェリドを手に入れジェリドを強化してより強いジェリドを手に入れるというジェリド祭りとでもいうべきイベント。ユニットクエストでは宿敵カミーユも増殖した。
しかし、シミュレーションを終えたジェリドは自身を見つめ直してほしいというティターンズ兵の思惑に反し、かえってよりカミーユに固執してしまうのだった…。
報酬はハイザック、ガンダムMk-Ⅱ、ガブスレイとより取り見取りで、専用アビリティは味方の攻撃力を下げる「出戻りのジェリド中尉」、自分が撃墜されると味方の攻撃力が上がる「汚名挽回」と完全にネタ。

また、イベント「大決戦!地球を守る戦士達」での宇宙怪獣との決戦では、典型的ツンデレライバルのような台詞で鹿を率いて駆け付け、ネオ・ジオンやザフトと共闘した。

スーパーロボット大戦V』ではグリプス戦役、第1次・第2次ネオ・ジオン戦争を経てもなお生き残っており、ロンド・ベルト対立する連邦の精鋭部隊「Gハウンド」の一員として登場。
バイアラン・カスタムに搭乗している。
長年の戦いは彼にも変化を与え、これまでより幾分か丸くなっており、使徒のような人類共通の敵に対しては共闘する柔軟さも見せた。
そして、最終的にはカミーユとも和解。フラグ次第ではヤザン達とともにロンド・ベルに合流する(なお、フラグを立てなかった場合でも、自軍加入しないだけで最後まで生存・和解する)。

  • ガンダムVSΖガンダム
ティターンズの宇宙世紀モードではジェリドが主役。ルートによっては死亡したり生存したりする。エゥーゴの宇宙世紀モードより難易度が高い。
なお、最終的にはティターンズの幹部になる。
他にはエゥーゴの宇宙世紀モードではコロニーレーザー争奪戦にてシロッコと共に現れたり、アクシズの宇宙世紀モードではカミーユと共にア・バオア・クー内部に進入してくる。


Ζガンダムのシナリオではしつこいほどほぼ毎回ステージにいる。自軍に加入するとレベル中盤で覚醒する。
能力も高めで使い勝手はいいが、シロッコやヤザンのおかげで目立てない。さすがは影の薄いライバル。
ただし、GジェネDSのライバルルートでは真っ先にムルタ・アズラエルに反旗を翻し、最終的にカミーユと和解するなどを見せる。
その際にNT能力も覚醒するのでνガンダム等で活躍できるが、エンディング後にバグで初期状態に戻ってしまう。使い続けたいならターンXイベント推奨。

GジェネWorldではシロッコを差し置いてまさかのマスターキャラ。
能力値はマスターキャラ中最低なので初期に選んだら茨の道ではあるものの、初期機体のガンダムMk-Ⅱから遠回りではあるが試作3号機が作れるのが唯一の救い。エリートも持っているので機体がメキメキ育つ。
コウ・ウラキをマスターにすれば一番手っ取り早いとか言っちゃダメ。
OWでは引き続きマスターキャラ候補となっており、やはりマスターキャラ中能力は最低値だがマスタースキルが充実している上に後半にならないと覚えることが出来ないスキルも覚えているので、序盤からでも十分活躍できる。


  • ガンダム無双
可もなく不可もなくといったステータスだが防御だけが異常に高いという事が多い(2ではロランに次いで防御は2位)。
2のストーリーミッションではティターンズに出向してきたシンとルナマリナの(シロッコに半ば押し付けられる形ではあるが)上官で、ストーリーミッション途中で一時対立する。
対立した際「俺達は軍人だ! 自分の手は汚したくない、嫌な命令には従わない! それで済むものか!」と怒鳴り、同じムービーで性能的にはデスティニーに明らかに劣るだろうMk2のビームサーベルでビームブーメランを切り払うという凄技も見せている。
最終話直前、カミーユとの決着をつける為にあるメールをシロッコに送りつける。


家庭版のトライアルミッションにおいてCPU専用で登場。
叢雲劾と声優が同じなのでそのついでなのか声有りで喋ってくれる。
その実力は……お察し下さい。
EXVSシリーズ2作目のFUUL BOOSTではDLCで同声優のジョニー・ライデンが追加されたが相変わらず出番は無し。

3作目のマキシブーストでは遂に参戦。マラサイ&ガブスレイという異色の参戦を果たした。最初はマラサイで、撃墜後は撃墜前にどちらかを選択しておく事でそれに合わせ出撃できる。
Zガンダムの名パイロットの中でも極端に参戦が遅かった事もあるが、性能はアシストにそれぞれカクリコンとマウアーを侍らせているため隙がなく、格闘も格闘機に負けない判定の択を一つは持っている。

更になんとExtreme VS MAXI BOOST ONからバウンド・ドックが参戦。こちらはコスト2500で、二種類の拡散ビームを使い分けたり、相変わらず強気な格闘でダメージを取っていくスタイル。
参戦前告知映像が敗北シーンで締められる珍事に見舞われたが、ちゃんと台詞はTV版仕様になっていた。
体躯がデカすぎるのと、落下できる選択肢に乏しいので被弾には気をつけたい。

GUNDAM VSを経てマラサイ&ガブスレイは機体が別個のものとして登録され、それぞれにコストも変更されている。

Extreme VS2では1500コストのマラサイ、2000コストのガブスレイ、2500コストのバウンド・ドックと最高コスト以外に勢揃いしてしまった。
特にガブスレイは同コスト帯では標準以上の性能を誇り、新たに追加された照射ビームが良い感じに強い。

他キャラクターとの掛け合いは比較的多い。
ロラン・セアックに対しては、劇中で偽装したローラ・ローラの名前に反応して往年の失言を繰り返した。
同じ声優である叢雲劾、ジョニー・ライデン、青年版アセム・アスノとはやはり掛け合いが多く存在する。
アナベル・ガトーに対しては、彼らデラーズ・フリートの蛮行がティターンズ結成に繋がった事を皮肉を込めて感謝するなどジオン関係者への当たりは強め。


◇余談
彼の最後の台詞にはちゃんと続きがあり、「俺の全てを奪った……!!」
と続く。

劇中何度も機体を変えていた彼だが、生存能力の高さから本人の関知しないところでテストパイロットにさせられていたという説もある。

「なんだ男か」発言のインパクトが強いためか、これ以降のガンダムシリーズに女性名の男キャラが出るたびに「こいつもジェリドを殴るのか?」とネタにされることがある。
さらに、ジオンの系譜アンソロジーではガトーの苗字を「ケーキみてー」とバカにして殴られている。

ちなみにトライエイジのカミーユのカードで元ティターンズ兵が「たまに思うんだよ。あの時ジェリド中尉が彼の名前をバカにしていなければ、ティターンズはやぶれることがなかったのではと。まぁ悪い冗談ではあるが……その後の活躍を見れば、あながち間違いではないと思えないか?」
とか言っている。

実は彼を主人公にしたゲームブックも存在する。
1987年に勁文社から出された「機動戦士ガンダム ジェリド出撃命令」がそれ。
この中のジェリドはかなりの好青年であり、ベストエンドルートではそれまでの印象を覆すような爽やかな結末を迎えてくれる。
プレミアがついていて入手が困難なのと、ゲームの難易度が高いのが珠に瑕だが、
「一味違うジェリドが見てみたい」人は、是非手に取ってみてはいかがだろうか。
読むだけなら、東京の国会図書館で書庫から出ししてもらえば誰にでもできるので。

カミーユ、貴様は俺のッ………!追記・修正を奪ったぁぁあ!!!

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最終更新:2020年11月13日 18:52