仮面魔獣デス・ガーディウス

登録日: 2013/09/29 (日) 12:39:53
更新日:2025/04/21 Mon 03:27:13
所要時間:約 6 分で読めます





デュエリスト「遊戯王攻略本を上巻1つください」
店員「はーい」
デュエリスト「そんで下巻は3つください」
店員「どういう…事だ……? 攻略本は上下巻1つずつ揃えたらいいだろうに」
デュエリスト「これはただの天使の施しです、気にしないでください」


《仮面魔獣デス・ガーディウス》とは遊戯王OCGにおけるモンスターの一体。

【テキスト】

効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻3300/守2500
「仮面呪術師カースド・ギュラ」「メルキド四面獣」どちらかを含む生け贄2体を捧げない限り特殊召喚できない。
このカードがフィールドから墓地に行った時、デッキから「遺言の仮面」1枚をフィールド上モンスターに装備させ、デッキをシャッフルする。

【概要】

遊戯王バトルシティ編における「闇遊戯海馬vs光の仮面&闇の仮面」戦において光の仮面が使用したカード。

地味ながら基礎攻撃力が《青眼の白龍》越えしているモンスター
原作ではそもそも青眼が「あまりの強さのためにすぐ生産中止となった」カードなので、それを越えるモンスターは融合召喚した《ブラック・デーモンズ・ドラゴン》だったり、エクゾディアや《ゲート・ガーディアン》、三幻神のような特殊なモンスターしかいなかった枠に突如として現れた。
何なら同じデュエルで闇の仮面が使った攻撃力3200の《仮面魔獣マスクド・ヘルレイザー》は儀式召喚モンスター*1であった。
にもかかわらずこれといった逸話も無いらしく、いわれや肩書きの無さが一周回って異色なカードである。

【原作・アニメでの活躍】

原作アニメともに光の仮面が《選ばれし者》で特殊召喚したが、原作ではチビ光の仮面の手札にあったのに対し、アニメでは木偶の坊闇の仮面の手札から光の仮面が《手札交換》で奪ったうえで特殊召喚した。
召喚されると早速青眼を打ち倒す活躍をし、やられた後も《遺言の仮面》を《マグネット・バルキリオン》に装備する効果を発動した。
原作ではその後アンティとして海馬が回収し、バトルシティの決勝戦でデッキに入れているのが確認されているが、城之内レッドアイズや《人造人間-サイコ・ショッカー》と違ってデュエルで使ったシーンはない。
一方アニメではマリクもデッキに入れており、とのデュエルで使っている。

【OCG】

OCGでは特殊召喚モンスターとして再現された。
通常召喚はできず、代わりに《メルキド四面獣》か《仮面呪術師カースド・ギュラ》を含むモンスター総計2体をリリースし特殊召喚する、ヘルレイザーを参考に緩めに調整したようなカード。
倒されても《遺言の仮面》を残す為、実に鬱陶しい。

ちなみに《遺言の仮面》の効果は以下の通り。

通常魔法
このカードをデッキに戻しシャッフルする。
また、「仮面魔獣デス・ガーディウス」の効果を使用した場合は装備カード扱いとなる。
装備モンスターのコントロールはその時点のコントローラーの対戦相手に移る。

基本的には何の役にも立たないカードではあるが、《仮面魔獣デス・ガーディウス》の効果により、強奪と同じ極悪寝取りカードに変貌する。
つまり《仮面魔獣デス・ガーディウス》が立ってるとまともに戦闘破壊させてくれず実に鬱陶しいのである。

ただし古いカードらしく*2こいつ自身には一切の耐性が無く、除外・バウンスで吹っ飛ばされたりするとどうにもならないと言う弱点もある。
特にカオスモンスターや《氷結界の龍 ブリューナク》の後継な《獣神ヴァルカン》とか《氷結界の龍 トリシューラ》とかは天敵中の天敵。
ナッシュどもやカステルもフィールド上からの墓地送りをさせてもらえない。
エフェクト・ヴェーラー》や《ブレイクスルー・スキル》等でしっかり守ろう。

意外と《スキルドレイン》にも相性良かったりするので、【スキドレラビット】【スキドレ暗黒界】のギミックから出しても面白い。

そんな《仮面魔獣デス・ガーディウス》だが攻撃力の高さや《遺言の仮面》の効果、その召喚条件の緩さから専用デッキは大昔からあったりする。

マシュマロン》のような耐性持ちや《ゾンビキャリア》等の再生持ちを組み合わせて簡単に召喚条件を満たせる。
召喚条件の《仮面呪術師カースド・ギュラ》&《メルキド四面獣》はただの攻撃力1500のバニラなので、《レスキューラビット》にも対応しており、かなり出しやすくなった。
特に兎から出した《メルキド四面獣》や《仮面呪術師カースド・ギュラ》は状況次第で《仮面魔獣デス・ガーディウス》の弾にしても良いしランク4エクシーズしても良いのは魅力的である。

他に手札消費2枚で呼び出す方法には《魔界発現世行きデスガイド》と《トランスターン》を使う方法もある。
  1. 《魔界発現世行きデスガイド》召喚、《魔犬オクトロス》リクルート
  2. 《トランスターン》発動、《魔犬オクトロス》墓地送って《メルキド四面獣》か《仮面呪術師カースド・ギュラ》召喚
  3. 《魔犬オクトロス》の効果で《仮面魔獣デス・ガーディウス》サーチ
  4. 《魔界発現世行きデスガイド》と《メルキド四面獣》or《仮面呪術師カースド・ギュラ》リリースして《仮面魔獣デス・ガーディウス》召喚
と言う流れで実現できる。

消費はやや増えるが、《ゴブリンドバーグ》《カゲトカゲ》などの手札から特殊召喚できるモンスターや、《思い出のブランコ》《予想GUY》と言った通常モンスターサポートも利用できる。
《仮面魔獣デス・ガーディウス》《メルキド四面獣》《仮面呪術師カースド・ギュラ》の全員が闇属性・悪魔族統一なので、デッキのカラーをそろえて闇の誘惑を投入するなどの構築も取りやすい。

また、変わったネタでは【6軸エクサビートル】なんて組み方もある。
《甲虫装機エクサビートル》に特化させて墓地のこいつを正規召喚せず装備してしまう型だ。
こいつの効果は強制効果なのでタイミングは逃さないし、《甲虫装機エクサビートル》は自分から装備を外していけるので相性は抜群。
《甲虫装機エクサビートル》の素材には双方の相性が良い《D-HERO ディアボリックガイ》等が素材の選択肢になる。

これらの好相性のカード達は、その殆どが《仮面魔獣デス・ガーディウス》登場後に生まれたカードである。(《仮面魔獣デス・ガーディウス》が第2期のカードと言う事もあるが)
登場当初のデザインとしては「弱い通常モンスターをわざわざ採用して生贄にしなければ召喚できないがその分強い」という意図だったと思われるが、
生贄が弱い通常モンスターだったために後々多数の展開ルートが生まれ、特殊召喚モンスターだったために高速化環境にも適応し、
エクシーズというゲームシステムレベルで好相性な召喚法も生まれ、《仮面魔獣デス・ガーディウス》のサーチも可能になるなど、時代の流れに乗ってじわじわ強化されてきた。
自身が通常召喚不可能なレベル8であり、さらに貧弱な通常モンスターの採用必須に加え、《遺言の仮面》はドローしたら無意味であるため手札事故の確率は常にあるが
今ではかなりスムーズに攻撃力3300の《強奪》持ちが出てくるというカードになった。
まさかの《強奪》の方まで時代の流れに乗って無制限カードに戻ってしまったのは笑えない向かい風だが…。

総じて面白いカードと言えるかもしれない。

ちなみに悪魔族なので《E-HERO ダーク・ガイア》とかのエサにしても楽しい。


【入手方法】

実はこいつ攻略本のおまけ。
なのでこいつメインのデッキを組むなら昔は冒頭の如く攻略本の下巻を天使の施しをするしかなかった。
特に専用デッキを組む場合、《遺言の仮面》はともかく、こいつは2~3積みする必要があるので収集が結構しんどかったりした。

今現在では、その攻略本はすでに絶版で《仮面魔獣デス・ガーディウス》も再録もされて無いので、集めたいならカード屋で漁るしかない。

……そして、約14年もの月日を経て、ついに「決闘者の栄光-記憶の断片- side:武藤遊戯 」にてこの仮面魔獣《仮面魔獣デス・ガーディウス》と《遺言の仮面》が再録された!

仮面魔獣デス・ガーディウス
特殊召喚・効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻3300/守2500
このカードは通常召喚できない。
「仮面呪術師カースド・ギュラ」「メルキド四面獣」の内いずれかを含む自分フィールドのモンスター2体をリリースした場合に特殊召喚できる。
(1):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動する。
デッキから「遺言の仮面」1枚を装備カード扱いとして対象のモンスターに装備する。

遺言の仮面
通常魔法
(1):このカードをデッキに戻してシャッフルする。
(2):このカードが「仮面魔獣デス・ガーディウス」の効果で装備されている場合、装備モンスターのコントロールを得る。

新たなに第9期のテキストとなったことで、《遺言の仮面》のコントロール変化効果が地味にエラッタされ、強化されている。

以前の効果では自分の場にしかモンスターがいない場合、
《仮面魔獣デス・ガーディウス》の効果で《遺言の仮面》を自分のモンスターに装備し、相手にコントロールを渡さなければならなかったが、
今回のエラッタで相手にしか装備できなくなったことでその心配がなくなっているのである。
こちらのモンスターを送り付ける様な使い方は不可能になったものの、《仮面魔獣デス・ガーディウス》が破壊される隣でそんなモンスターが棒立ちする状況はまず起きないので気にならないだろう。

さあ、新たなテキストとなった仮面魔獣で君のデッキを強化しよう!

デュエルリンクス

デュエルリンクスでは仮面タッグが「光と闇の仮面」名義で登場しており、《仮面魔獣デス・ガーディウス》はエースに位置付けられムービーも用意されている。
おまけに、《遺言の仮面》をデッキに戻すことでこのカードをサーチする「仮面カードチェンジ」、《メルキド四面獣》か《仮面呪術師カースド・ギュラ》を手札1枚をデッキに戻すことでボード外から出す「仮面魔獣の下準備」、《遺言の仮面》を装備したモンスターを強化する「怒りと復讐心のオーラ」と、なぜか専用スキルが3つも存在する謎の好待遇を受けている。

この中でも「仮面カードチェンジ」が強力で、手札に来ると事故要因だった《遺言の仮面》を《仮面魔獣デス・ガーディウス》のサーチに変換できるのが大きい。


追記修正は天使の施しをした猛者にお願いします

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最終更新:2025年04月21日 03:27

*1 原作の儀式召喚は指定されたコストが当時のOCGよりも厳しい事に留意。マスクド・ヘルレイザーの場合は「光属性と闇属性の「仮面」と名のついたモンスター」だった

*2 こいつを含めて光の仮面と闇の仮面のカードは2期後半でOCG化されている