スーパーロボット大戦(初代)

登録日:2021/11/20 (土) 09:16:00
更新日:2025/04/13 Sun 16:13:09
所要時間:約 4 分で読めます





うちゅうのかたすみで じゃあくな
こころをもったせいぶつが うまれた
それはきょうぼうな ほんのうの
めいじるままに かずかずのほしを
めつぼうへと おいやっていった

そのせいぶつのなは・・・・
ギルギルガン という・・・


スーパーロボット大戦シリーズ』の記念すべき第一作。
ハードはゲームボーイで、1991年4月20日発売。ファンからは後に「第1次スーパーロボット大戦」とも。



【参戦作品】



最初のスパロボだけあって参戦作品は非常にシンプル。グレンダイザーすらまだない。
一応ギルギルガンやピグドロンは劇場版マジンガーの敵なのだが、後発の作品とは違いノンクレジット。
F91は当時公開1ヶ月後という超スピード参戦であり、それ故に性能的に優遇されている。
家庭用ゲーム機向けのスパロボではこれが現在でも最速参戦記録となっている
(参戦作品にある程度融通がきくアプリ作品では『X-Ω』における『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』のマイナス1日*1が最速)。

また、パッケージイラストのガンダムマジンガーZゲッターロボのポーズは
30周年記念作である『30』のパッケージイラストでのνガンダムマジンガーZ(INFINITY版)真ゲッタードラゴン(大決戦版)のポーズにオマージュされている。



【プロローグ】


謎の宇宙怪獣ギルギルガンによって、スーパーロボット達の星は重大なピンチに見舞われつつあった。
ギルギルガンは怪電波を使い、スーパーロボットを次々と操り人形にしてしまったのだ。
だが、ここに不屈の精神でその支配を打ち破ったヒーローがいた。
彼は立ち上がった。ギルギルガンに支配されたかつての仲間達を救い出し、再びこの星に平和を取り戻すために。



【ゲームシステム】

以降のスパロボとは大幅に異なるシステムを採用している。

●ストーリー
ロボットにパイロットの概念がなく、コンパチヒーローシリーズのようにロボットたち自身が意思を持つような擬人化がされている。
ストーリー上も会話がなく、各ステージ開始時にあらすじが表示される程度のシンプルなものとなっている。

●パラメータ
「HP」「攻撃」「防御」「素早さ」「カリスマ(HD版では魅力)」「忠義」の6つ。
特に素早さは相手より20以上高いと再攻撃・再反撃が可能となるため重要度が高い。
武器は1ユニットに最大3つ。
マップ上に落ちているアイテムを入手し、インターミッションで使用することでパラメータを向上させたり、武器を追加・交換したりできる。

●戦闘
気力・エネルギー・弾数の概念はないので戦闘では最強武器をぶつけ合うことになる。
ダメージ計算は(攻撃+武器攻撃力)×地形適応/100-防御という単純なものなので結果は予測しやすい。
遠距離攻撃は双方の射程を問わず反撃不能。移動後にも使用可能だが射程1の近接攻撃として扱われる。

戦闘システムはちょうど1年前に発売されたファイアーエムブレムに似ている。

●チームセレクト
ゲーム開始時にガンダムチーム、マジンガーチーム、ゲッターチームの3つから使用するチームを選び、
更にその中から主人公に当たるヒーローを選択する。ヒーローは能力値のボーナスポイントに加え、精神コマンドが使用可能。
そのため、ヒーロー単機を突出して育成し、無双した方が楽なバランスになっている。
選択しなかったチームは敵として出現する(後述)。


●精神コマンド
現行の作品と違い、ヒーローにしか使用できない上に「3つの精神コマンドがランダムに選ばれる」「使用をキャンセルしても『せいしん』を選んだ時点でポイントが消費される」ため容易には使えない。
(本作にはマップ中のクイックセーブ・ロードすらまだない)
…のだが、ある裏技を使うと精神コマンドが無限に使用可能になり、劇的に難易度が下がる。

●説得
現在のスパロボでも各種フラグ立てで必要になる説得だが、今作では趣がかなり異なり、
一部を除くほぼ全ての敵ユニットを説得可能。ジオン系のMSはおろか、機械獣・メカザウルスすら自軍に引き込める。敵としては通常登場しない変形した状態のMSもしっかり再現されている。
ただし、説得したユニットはその場で味方になるため、出撃枠に空きがないと必ず失敗する。
またヒーロー含めて12体までしか仲間にできない。
説得側のカリスマ(魅力)と相手側の忠義が高く、相手側のHPが減っていて、マップ上に存在するタワーを攻略している数が多いほど成功率が上がる。
ラスボスであるギルギルガンすら説得して仲間にできる裏技が存在したが、これをやってしまうとクリア不可能になる。

ちなみに味方ばかりでなく、何と敵側がこちらを説得してくることもある。
この場合、味方からの説得とは逆に忠義の低いユニットに対して成功しやすい*2。もちろん成功するとユニットが引き抜かれてしまう。
精神コマンド「正義」を使うと味方全体の忠義が上がるので、これで予防しておこう。

なお、ゲッターロボが相手を説得する際の「きみいいからだしてるね、ゲッターチームにはいらないか?」という体育会系全開の台詞はよくネタにされており、
スーパーロボット大戦W』でのゲッターチームとユリカの会話中に意識したネタがあったり、
新ゲッターロボ』で異世界の弁慶が似たようなセリフを吐いたりしている。

●通信対戦
GBの通信ケーブルを用いて対戦が可能。


【HD版】


2014年4月24日、PlayStation3PlayStation Vita対応のHDリメイク版が発売された。ネットワークを介してのクロスセーブにも対応している。
なお、2週間前の2014年4月10日に発売された『第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇』の初回特典としてダウンロードコードが付属した。
2024年6月時点で配信終了している。

グラフィック面の大幅向上だけでなく、マップ中での中断セーブや戦闘アニメのOFF化などの便利機能の追加、
精神コマンドの仕様変更(全ユニットが3つまで習得でき、ヒーローはそれに加えて毎ターンランダムで変わる3つを使用可能)、ユニット数の拡張(出撃枠が埋まっていても説得可能)など、
オリジナル版よりも格段にプレイし易いように変更されている。

加えて、オリジナル版の13話を「第一部」とし、追加シナリオとして13話分の「第二部」が実装された。
第二部では第一部と違い、今まで仲間にしたことのあるユニットの内から自由に選んでチームを組んで始められる。
第二部をクリアした後は、第一部でも同じようにフリー選択で開始可能となる。

更に、参戦作品からはボスボロットフルアーマーガンダム、バンプレストオリジナルからはサイバスターなど、一部のユニットが追加されている。
また、F91の「貴様らと遊んでられるほど暇じゃない!どけー!」やカプールの「俺はカプールだ。伸ばすのを忘れるなよ!」など、オリジナル版当時存在しなかった作品のネタも増えている。
あと、妙にシャアの女性関係をネタにした敵編成が多い。以下はその例。
ってか最後のマジでなんなんだ*3

ちなみに、先述したラスボスをはじめとする一部にユニットを説得する裏技は不可能になっており、説得した場合「昔は昔、今は今」というトロフィーが入手できる。




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最終更新:2025年04月13日 16:13

*1 日本封切りの前日に参戦。ただしヨーロッパでは半年前に放映されていた。

*2 このことから、「忠義」とは敵味方共に「ヒーローに対する忠誠心」であることがわかる。もともと本作の敵ユニットはラスボスを除いて洗脳されているだけの同胞であり、ヒーローはその指導者的立場にいたものと思われる。

*3 実は第二部開始時にνガンダムをチームに入れなければここに出てくるのはサザビーではなくνガンダムになるのだが、νガンダムが採用され易いためか、第一部のジオングとサザビーを見た末のこの展開であるためかサザビーがネタにされやすい。