坂口日向

登録日:2022/09/23 Fri 10:15:49
更新日:2024/04/14 Sun 11:24:48
所要時間:約 24 分で読めます




「面白い事を言うのね。じゃあ、お相手をお願いしようかしら」

坂口日向(ヒナタ・サカグチ)とは、『転生したらスライムだった件』の登場人物である。


【プロフィール】

種族:聖人
二つ名・称号:神の右手、真なる勇者
所属:西方聖教会
CV:沼倉愛美

【概要】

シズさんの教え子の一人である異世界人の美女。
西側諸国に多数の信者を擁する「ルミナス教」の布教組織“西方聖教会”の戦力である聖騎士団(クルセイダーズ)団長と法皇直属近衛師団(ルークジーニアス)筆頭を兼任する、聖教会の実質的なトップ。
西方聖教会を大きく躍進させた立役者であり、西側諸国の人々からは絶大な支持を誇る。

【人物】

聖人の名にふさわしく正義感の強い人物。
他人のために行動することを正義としており、人々を守るために努力と自己犠牲を惜しまない。
全ての人を救うことなどはできないと理解しており、それゆえ最小限の犠牲は許容するなど冷酷なほどに合理的な面もあるが、犠牲はなるべく少なくしようとし、犠牲になる者に対しては罪悪感を抱くなど根底にはより多くの者を救いたいという思いがある。
このため市民や部下達には恐れられつつも慕われている。

真面目な性格で、法と教義を順守することは西側諸国でも広く知られていた。
自らを厳しく律し、法や教義を破る者には容赦はしない。
魔物を積極的に狩るのも教義に従っているためであり、魔物を憎んでいるわけではない。
しかしこれは悪く言えば頭が固く頑固ということでもあり、法や教義を順守するあまり柔軟な対応が取れずかえって事態を悪化させてしまったことも。
相手の話を聞かない悪癖があり、特に魔物相手だと「魔物との交渉を禁止する」という教義があるため相手の話に一切耳を傾けようとしないことも。
本人もこの欠点は自覚しており、ダムラダに利用されたと知った時には反省していた。
また教義が過去のルミナス教の指導者達が考えた物でルミナス本人の意思というわけではないということは理解していなかった。

の下に完璧に平等な管理社会が構築されている神聖法皇国ルベリオスの体制を理想としており、兄弟弟子達にも誇らしげに紹介していた。
しかし妄信している訳ではなく、イングラシア王国の方が子供たちが楽しそうだったことに疑問を感じたり、クロエの「ここの人達は、自分達だけでは生きられないのね。誰かに守ってもらわなければ、この生活を守る事も出来ないみたい」という言葉に考え込んだりしている。

普段はクールでツンツンしてるが、オフの時にはやたらと食い意地が張っていたり、立体ラテアートにメロメロになったり、リムルのところまでわざわざ来て赤面しながら寿司を要求したりなど意外な一面も。かわいい
作者曰く「作中一のグルメ王(あるいは食いしん坊)」との事。ただし料理は得意というわけではなく食べる方専門。

容姿はリムル曰く「誰もが振り向くようなもの凄い美人」。
目つきが鋭く睨んでいるような威圧感を放っているが、本人曰く「近眼なだけ」とのこと。なお作者によると「作品内キャラで一番朝が弱く低血圧気味」であることも拍車をかけているらしい。

ちなみに、15歳の時に界渡りしてそれから十年以上経っているので実年齢は「君は今、何か失礼な事を考えなかったか?」

【戦闘能力】

西側諸国最強人類と呼ばれる実力者。
シズさんに弟子入りして1か月でシズさんを超えたとされ、その後聖教会に入ると1年で聖騎士(ホーリーナイト)となり、そこから2年足らずで聖騎士団長になるという史上類を見ないほどの早さで出世していった。
聖教会のマッチポンプに気付いた時点ですでに魔王種級2人を同時に相手取り引き分けられるほど強くなっており、さらにその後七曜の老師に弟子入りしたことでその強さはさらに高まっていく。
作中の時点ですでに仙人を超え、存在値100万強と覚醒魔王に匹敵する力を持った聖人に至っている。
さらに技量(レベル)魔国連邦(テンペスト)でトップクラスの技量を誇るハクロウに匹敵するため、総合的な戦闘力は作中でも上位に入る。
剣術を得意とするがその他にも多彩な魔法や技術(アーツ)を習得しており、それらを駆使して相手に通用する攻撃を冷静に探っていく戦い方を得意とする。

ただし、人間は魔物と異なり進化で得た力をすぐには使いこなせず、時間をかけて適合しなければならない。
ヒナタも聖人としての力にまだ完全には適合しておらず、それゆえ本来聖人には必要ない呼吸や睡眠を必要としている。
このほか過度に知覚速度を速めるとに過負荷がかかるなど、人の身に囚われているゆえの弱点がある。

また、光の精霊の加護を受け勇者の卵をその身に宿している。
数多の勇者や魔王を見てきたであろうラミリスをして「“勇者”じゃないのが不思議」「八星魔王(オクタグラム)だって油断してると危ないと思う」と言わしめる強さを誇る。
しかし実父を手にかけたという負い目が心の闇となって卵の孵化を阻んでいるため、真なる勇者には覚醒していない。


◆体質

魔法への強い抵抗力を持つ特異体質であり、魔素を自動で分解してしまう。
そのため通常の魔法は効かず、魔素とは異なる物質を操る神聖魔法など限られた魔法しか通じない。

ただしこの体質もメリットばかりではなく、回復などの自分に有利な効果の魔法も無効化してしまうという欠点がある。
回復薬(ポーション)も魔素で欠損部分を補いつつ治癒力を高める仕組みなので、魔素を分解してしまうヒナタには効果がない。
自分でオンオフできるような都合のいいものでもないので、重傷を負った時の回復手段が限られるというのがネック。

能力(スキル)

界渡り時に2つのユニークスキルを獲得。これらを駆使することですさまじい強さを発揮している。
なお何の因果かリムルが界渡りで獲得したユニークスキルと似たような効果を持つ。

簒奪者(コエルモノ)

「私ハ、奪ウ。私カラ何モ奪ワセナイ。」

界渡り時に獲得したユニークスキルその1。
対象の魔素(エネルギー)量やスキル、アーツなどを総合して自分との力量差を把握、相手が自分より格上の場合は《成功》または《失敗》と出て、《成功》の場合は相手のスキルやアーツがわかり、それを奪ったり複写(コピー)したりできる。《失敗》したとしても同一の対象に再び行使することは可能。
格下の場合は《対象外》となるが、その場合も『強制簒奪』によってスキルやアーツを奪える。ただし、通常より消耗が大きいので乱用はできない。
このスキルによりヒナタは自分より強い者からスキルやアーツを奪ったりコピーしたりして急速に強くなっていった。
実力差を図るのにも使えるが、技量や経験は奪えないため力の差をそうしたもので補ってくる相手は苦手。
また格上過ぎる相手には《妨害》と出て一切効果を発揮しない。

リムルの『捕食者』と比較すると基礎能力も強化できるあちらに対しこちらはアーツの獲得が可能、あちらと違って対象が限られる代わりに戦闘中でもスキルを奪える、といった違いがある。


数学者(カワラヌモノ)

「私ハ、正シイ。私ノ計算ニ間違イハ、ナイ。世界ハ常ニ、不変ナノダカラ。」

界渡り時に獲得したユニークスキルその2。
『予測演算』という権能を持ち、相手の動きを計算し先読みできるほか、論理的思考にも長け、リムルが自分がシズさんを殺したのではないと信じてもらおうと日本語を話したことについても「日本人であるシズを殺したのだからリムルは異世界を知っており、日本語を習得している可能性がある」という間違ってはいたが論理的な説明をつけていた。
さらに倍率千倍の『思考加速』も権能として組み込まれている。更にその限界を超えて周囲を認識することもできるが、その場合脳に最大限まで負荷がかかり毛細血管が何度も破裂するので、自己回復魔法をかけ続けなければならない。

リムルの『大賢者』のような何でもかんでも解析するような汎用性はないものの、より戦闘に特化している模様。




魔法

ルミナスへの強い信仰心から、聖教会の中でもトップクラスの神聖魔法の使い手。
この他にも〈精霊魔法〉や〈呪符術〉など様々な魔法を使える模様。

星幽束縛術(アストラルバインド)

呪符術の一種。魂の器たる星幽体(アストラル・ボディー)を縛る。

霊子崩壊(ディスインテグレーション)

「神へ祈りを捧げ給う。我は望み、聖霊の御力を欲する。我が願い、聞き届け給え。万物よ尽きよ!“霊子崩壊(ディスインテグレーション)”‼」

最強の神聖魔法。
空閑に複雑な幾何学模様が浮かび上がり、積層型魔法陣が展開される。その範囲内を対象として秒速30万キロの白い閃光を放ち、対象の細胞から魂まで消滅させる。
上の長い詠唱が必要になるが、究極能力保持者にも通用する威力を誇る対人対物破壊魔法。

・神の奇跡:死者蘇生(リザレクション)

死んでから魂が抜けきっていない死者を蘇生する神聖魔法。
高位の聖職者でも会得の難しい魔法だが、作中では使っていないものの本人曰く使えるらしい。

技術(アーツ)

七彩終焉刺突撃(デッド・エンド・レインボー)

相手を七回刺すことで精神体(スピリチュアル・ボディー)を破壊し、精神生命体だろうが確実に絶命させる必殺技
の機能ありきの技なので特定の剣でないと使えない。
幻虹細剣(ファントムペイン)入手後は星幽体も破壊できるようにパワーアップした。

崩魔霊子斬(メルトスラッシュ)

剣に“霊子崩壊”を纏わせて放つ超絶聖剣技(オーバーブレイド)の一つ。
輝く粒子を纏い、人の身を超越した速度で放たれる聖なる斬撃。

真意霊覇斬(トゥルースラッシュ)

聖なる斬撃で相手を連続で切り刻む超絶聖剣技。

◆武器

細剣(レイピア)

初登場時に持っていた特質級(ユニーク)の剣。銘は不明。
“七彩終焉刺突撃”はこの剣の特殊能力を利用したもの。
暴食者(グラトニー)』に対処するため投げ捨て、『暴食者』に捕食された。

竜破聖剣(ドラゴンバスター)

魔国連邦に赴く際七曜の老師から対ヴェルドラ用にと渡された大剣。
遠隔操作で自戒させられるギミックが仕込まれており、リムルの攻撃に合わせて破壊しヒナタを敗北させることが七曜の目的だった。
が七曜は“月光の細剣(ムーンライト)”をヒナタが持っていることを知らず、リムルと対峙したヒナタはこんなものでは勝負にならぬと判断しアッサリ投げ捨ててしまった。
和解後は魔国連邦に譲られたがリムルからは「思ったよりもショボイ性能」「これでヴェルドラを倒そうというのは無理がある」と散々な評価を下された。

・聖霊武装

聖騎士達が着用する“精霊武装”の原典の衣(オリジナル)。勇者も用いたとされる、聖教会の秘する対魔兵器。
使い手の霊気を精霊に与えることで物質として具現化させたものであり、一瞬で纏うことが出来る。

月光の細剣(ムーンライト)

ルミナスから与えられた伝説級(レジェンド)のレイピア。
凄まじい力を秘めており、これにヒナタの魔力を通し闘気(オーラ)を纏わせることで『超速再生』を有する敵であっても一刀両断にできるほどの致命的なダメージを与えられる。
強度も相当なもの。


幻虹細剣(ファントムペイン)

リムルからもらった特質級のレイピア。王都騒乱編では伝説級に進化していた。
月光の細剣に比べ品質は劣るが、“七彩終焉刺突撃”の機能が再現されており、より強化されて星幽体も破壊できるようになっている。




【活躍】

◆本編以前

日本の平凡な家庭に生まれる。
幼少期は普通に幸福な生活を送っていたが、父の会社が倒産したことを機に父が母にDVを繰り返すようになる。
を救うために父を蒸発したように見せかけて殺害するが、父を愛していた母はその後宗教に傾倒するようになる。
自分が母に嫌われているのではないかと考え、更に思い悩むようになる。

高校の入学式からの帰り道、偶然界渡りする。
自分の全く知らない世界に来たことに歓喜するが、直後3人の夜盗が出現。
この世界にも絶望が満ちていると感じ、獲得したばかりのスキルを駆使して5分足らずで3人全員を殺害した。
その後駆け付けた冒険者互助組合の職員に保護され、イングラシア王国の自由学園にやってきた。
そこでシズさんに師事し強くなるが、シズさんにも裏切られるのではないかという不安とシズさんでは優しすぎて自分の理想をかなえられないという思いからシズさんに別れを告げる。

その後訪れた国で魔物から身を挺して子供達を守る聖騎士の姿に感銘を受け、聖教会に入団。わずか1年で聖騎士となり、それから2年足らずで聖騎士団の団長になる。
そんな中で法皇ルイと魔王ロイが双子の兄弟であり、ロイが人々を襲撃して聖教会がそれを打ち払うというマッチポンプで教会の権威を高めていたと知り激怒。
2人を殺害するが自身も致命傷を負い、そこに現れたルミナスによってルイとロイともども蘇生される。
その後“七曜の試練”を受けてそれを見事攻略し、七曜達の技やスキルを自分のものとした。
そしてルミナスに挑んで敗れ、以後「ルミナスが人類の敵になったら断罪する」という前提の下でルミナスの軍門に下る。
その後七曜達から嫌がらせも兼ねて聖教会の立て直しを命じられるも、より魔物退治に特化した組織を作ることによりそれを為し、教会の権威と戦力をさらに高めた。

◆人魔交流編(書籍4巻)~魔王覚醒編(書籍5巻)

東の商人・ダムラダから魔国連邦(テンペスト)に関する報告が記された親書を受け取り、そこに書かれていた「リムルがシズさんを殺した」という情報に激怒。ダムラダとは数年来の取引があったことからその親書を疑いなく信じ、リムルへの復讐を誓う。
そして魔国連邦の利権を狙うファルムス王国と結託し、神殿騎士団(テンプルナイツ)を派遣。
自身は密告に基づきイングラシアから魔国連邦に帰ろうしていたリムルを襲撃する。
しかしリムルを侮っていたため、リムルが事前にヒナタに気付いて分身を出していたことに気付かず、分身を倒したことでリムルを殺せたと勘違いしそのまま帰ってしまった。
魔国連邦への侵攻はファルムス王国軍と神殿騎士団に任せていたが、レイヒムからの定期連絡が途絶えたことで聖騎士団を率いて自ら魔国連邦に出陣することを決める。しかし、ヴェルドラの復活を感知したルミナスの指示で大聖堂の守護に就くことになり出撃を見送った*1

◆魔王覚醒編(書籍6巻)

魔王達の宴(ワルプルギス)の日、ダムラダとの面会を予定していたがルミナスの命で急遽面会をキャンセルし大聖堂の警備に就く。
そして侵入していたラプラスを発見するが、ラプラスがすぐに逃げたため深追いせずに放置した結果、一足先に魔王達の宴から戻ってきたロイと大勢の警備兵がラプラスによって殺害されてしまう。

◆聖魔対立編(書籍7巻)

リムルが生きており魔王を名乗ったと知り、当初はヴェルドラや他の魔王達の怒りを買ってその脅威に襲われるだろうと軽く考えていたが、戻ってきたルミナスからリムルとヴェルドラが盟友であること、リムルがクレイマンを倒し魔王として正式に認められたことを告げられる。
そしてルミナスから「ヴェルドラを御せるのはリムルだけだから」という理由で魔国連邦への手出しを禁じられた。
ヒナタの方もリムルの行動やダムラダとの面会を予定していた時に侵入者がいたという事実から、自分にを吐いていたのはダムラダの方でリムルは本当のことを言っていたのではと思うようになる。
魔国連邦への対策を考えることになり、同じ人間に封印されたのだから自分にも可能だという考えの下「自分がヴェルドラを始末する」と宣言するが、ルミナスとルイに猛反対され諦める。それでも万一の場合はヴェルドラを切ろうと考えていた(のちにこの認識の甘さを嫌というほど痛感させられることになるが)。

その後は部下に命じて魔国連邦とファルムス王国の情報を集めさせ、それを基に魔国連邦には手出ししないという方針を固めたが、七曜の老師によりリムルからのメッセージとしてヒナタとの一騎打ちを望むとリムルが宣言している映像を見せられる。
リムルがヒナタへの復讐や力を誇示するといったような真似をするだろうかと疑問に思いつつ、リムルへの怒りを見せる部下たちを制し一人で魔国連邦に謝罪に出向くことに。

途中心配で追いかけてきた聖騎士団の隊長4名と共に魔国連邦へ向かい、道中立ち寄ったブルムンド王国で懐かしのラーメンを食べる。その後も魔国連邦の街道の整備具合に驚愕していた。
そうして魔国連邦の中心部までやってくるが、そこにニコラウスから法皇直属近衛師団が動いたことと、「七曜に気を付けて」というメッセージを受け取る。
慌ててルイに連絡を取るが、この時七曜に騙されたレナードとギャルド(に化けたアーズ)が聖騎士100名を率いて魔国連邦に侵入しており、魔国連邦側はこれを「ヒナタ達を陽動に部隊を送り込む作戦」と判断。リムルにより連絡を妨害されてしまう。
戦闘の気配を感じ慌てて駆け付けると、すでに敗北していた聖騎士達と待ち構えていたリムル、魔国連邦幹部、三獣士と遭遇。
幹部や三獣士は部下たちに任せ自身はリムルと対峙。リムルに勝利して話を聞いてもらい和解するという作戦を立てるが、覚醒して大幅に力を増していたリムルには剣術も『簒奪者』も通じず、磨き抜いた技量で対抗しようとするも『予測演算』を解析されてより上位の『未来攻撃予測』を習得されてしまいそれも通じなくなる。
部下達も敗れ、やむを得ずリムルに「自分の攻撃を堪え切れたら負けを認める」という条件を提示、了承したリムルに“崩魔霊子斬”を放つが耐えきられ、力尽き負けを認める。

直後七曜が竜破聖剣に施していた細工により心臓を穿たれ死亡するが、駆け付けたルミナスの“死者蘇生”により復活。七曜達も倒され争いは終結した。

◆領土掌握編(書籍8巻)

ヴェルドラによってルミナスの正体がバラされてしまい一悶着あったが、最終的にこれまで培った信頼から部下達にも納得してもらい、その後魔国連邦と和解の宴に参加。天ぷらや風呂を堪能する。
リムルと魔国連邦に対しても正式に謝罪し、ルミナスによって教義がルミナスの意思ではないということが判明したため魔物を神と人類の敵とは見做さないこととした。

◆魔都開国編(書籍9巻)

開国祭に参加。自身の兄弟弟子にあたる子供達をリムルに紹介され面倒を見てくれと頼まれるが、子供達そっちのけで買い食いに勤しんでいた。

祭りの後魔国連邦、武装国家ドワルゴン、魔導王朝サリオン、ブルムンド王国、ユウキを交えた会談を行い、そこで自分が利用されそうになったため東の商人達との取引を全面停止したことを告げる。
またリムルに頼んで、地下迷宮(ダンジョン)を聖教会の訓練にも使う許可をもらった。

◆魔人暗躍編(書籍10巻)

聖霊の守護巨像(エレメンタルコロッサス)に勝てなかった部下達に呆れるが、フリッツの「ヒナタ様でも攻略は無理では?」という言葉に怒り迷宮に挑戦。
聖霊の守護巨像を難なく倒し、ゼギオンが休眠中だったため八十階層のボス代理を務めたアピトや幼いクマラの代わりに九十階層ボス代理を務めたベレッタをも撃破、わずか1日で六十一階層から九十五階層まで辿り着く。
九十六~九十九階層の地形効果や竜王(ドラゴンロード)達もものともせず、ついに百階層まで到達。
しかしラスボスのヴェルドラには手の内を出し尽くしても“崩魔霊子斬”でわずかなダメージを与えるにとどまり、メチャクチャ煽られながら舐めた感じでボコボコにされ力尽きて動けなくなったところで悠々ととどめを刺されるという屈辱的な敗北を喫する。
その後はシズさんの教え子達に加え、アピトとクマラも弟子に取り鍛えることに。

その後魔国連邦の西方諸国評議会(カウンシル・オブ・ウェスト)加盟の是非について決める会議が開かれ、参考人として参加。しかし結論ありきの茶番を延々と繰り返していた議員達に呆れ、今後政治に関わらないようにしようと決めた(そのせいで後の話では部下達よりも政治に疎くなってしまったが)。
その後エルリック王子にリムルを支配する計画を聞かされ協力を求められるもリムルを信用しているからとこれを拒否。自分が計画に加わらなかった以上馬鹿な真似はしないだろうと思いつつも、一応リムルに警告した。
そしてリムルを招いて改めて魔国連邦の評議会加盟の是非が問われることになるが、その最中エルリックとギャバンが計画を実行に移そうとする。
リムルが先手を打ったことで計画は失敗するもエルリック達は実力行使に移行、ヒナタは止めようとするがエルリックの部下のライナーに侮辱され、キレてライナーを素手で倒し力の差を見せつけた。
エルリックが暗殺されそうになったのをリムルが防いだ後は、暗殺に使われたのが銃弾だと気付きその場にいた者達に銃について解説する。
その後ソウエイが捕えてきた犯人が自分の元部下であるグレンダであることをリムルに伝え、グレンダの尋問に参加。
当初は裏切ったグレンダへの怒りを見せていたが、グレンダがロッゾ一族に生殺与奪権を握られていたことを知り怒りを収めた。
また尋問により七曜筆頭のグランことグランベル・ロッゾがまだ生きていること、評議会を裏で牛耳るマリアベルと五大老の存在、ユウキがマリアベルに操られていることなどを聞き出し、ロッゾ一族への警戒を強める。

◆勇者覚醒編(書籍11巻)

シズさんの教え子達やクマラの成長ぶりをリムルに見せ、以前から約束していた魔国連邦とルベリオスの共同音楽会のためにリムル達をルベリオスに連れていき案内する。
しかしロッゾ一族によりルベリオスが襲撃されたため防衛にあたり、自身はグランベルと対峙。
しかし元勇者としての技量と経験を駆使するグランベルには歯が立たず、グランベルの“崩魔霊子突(メルトストライク)”からクロエをかばい致命傷を負う。
クロエに“聖霊武装”と“月光の細剣”を託し、息を引き取った。







「告。このページは重大なネタバレを含みます。先に進みますか?」
▷YES
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薄れゆく意識の中、突如クロエに呼びかけられて意識が覚醒する。クロエに言われるままクロエと同調するが、そこで自分の身体がなく、自分の魂がクロエの中にあることを告げられる。
そしてクロエから、自分達がいるのが過去の世界であること、クロエがこれまで何度もタイムリープを繰り返していることを聴く。

何とか納得した後は、クロエがこれまでのタイムリープで経験した絶望の未来を変えるべく行動を開始。これまでのリープ通りルミナスに接触して未来のことを話し、協力関係を築いた。
この際クロエの勇者としての偽名『クロノア』を考案するが、それによりクロエに宿っていた別の人格に名付ける形となり、『簒奪者』がクロエに移ってしまった。

約350年前に歴史通りヴェルドラを封印することになるが、迷宮での恨みから自分が主人格になってヴェルドラを倒すと宣言。
ルミナスも賛同しクロエも了承したことで一時的にクロエの身体を借りヴェルドラと対峙。クロエの強大な力とスキルを使えたことや迷宮でヴェルドラの手の内を把握していたこともあり、ヴェルドラを完封した。

約200年前、その時間軸のクロエが界渡りしてきたことで人格の重複を防ぐべくクロエの人格が眠りにつき、ヒナタが主人格に。
その後はヒナタが勇者クロノアとして行動し、数十年前にはレオンの居城に赴き歴史通りシズを保護した。
シズと再び過ごす日々を楽しみ、その後はクロノアの制御が効かなくなってきたためルミナスを頼り、クロエとクロノアごと聖櫃に封印される。

現代でルミナスから事情を聴いたリムルがクロエの魂に干渉、クロエの許可を得て『無限牢獄』内の情報に干渉したリムルによりクロエの魂と分離され、ルミナスにより蘇生された。
この際ヒナタが宿していた勇者の卵はクロエに移った。

◆戦争前夜編(書籍12巻)

ルベリオスの一件に関わった者達で再び集まり、クロエと共に全ての真相を話した。
クロエから聞いた絶望の未来の情報、現代で集めた情報を基に東の帝国の危険度を再認識し、帝国への警戒を強める。

◆野望終焉編(書籍18巻)

天魔大戦が迫る中、西側諸国とドワルゴンを交えリムルから敵の説明を受けるための会議に参加。
天使軍を迎え撃つ準備を進める魔国連邦を聖教会が全面的に支援することを約束した。

◆王都騒乱編(書籍19巻)

史上初めて西側諸国と帝国を交えて行われる世界会議にて、警備のために聖騎士団全員を率いてイングラシアに来訪。
その最中天使軍が3か所を同時に攻め、事前の取り決めに従いリムルは聖虚ダマルガニアに救援に向かったためテスタロッサと共にイングラシアに現れた敵に対処することに。
しかし天使軍と手を組み脱獄したエルリックとライナーによってエーギル国王が殺され、2人によりその犯人がヒナタだと喧伝される。
混乱の中では法廷で身の潔白を証明する事も出来ず、敵を倒して混乱を収束させることに。
自身は復讐に燃えるライナーと対決。肉体を改造され天使の力まで宿したことで覚醒魔王級の力を得たライナーと渡り合うが、ライナーの騎士道精神を信じすぎてしまったために伏兵の攻撃で窮地に陥る。
そのままライナーに甚振られていたがヴェルグリンドに助けられ、ライナーへの慈悲を捨て去り“七彩終焉刺突撃”でライナーを撃破した。

ヴェガが『邪龍獣生産』を発動した際は部下達に“万物隔離結界(マテリアルエリア)”を展開してヴェガを隔離することを命じ、自身はモスとともに邪龍獣と対決。
しかし一体一体が存在値240万を誇る邪龍獣4体を2人だけで相手取るのは厳しく追い込まれるが、一時的にルドラの力と人格を取り戻したマサユキの『英魂道導(ハシャノヨルベ)』によりグランベルとダムラダが復活。
2人が加勢したことにより形勢逆転し、ヒナタはグランベルから“真意の長剣(トゥルース)”と光の精霊を託され、真なる勇者に覚醒。同時に究極能力(アルティメットスキル)数奇之王(フォルトゥーナ)』に目覚め、それによりコピーしたグランベルの“真意霊覇斬(トゥルースラッシュ)”で邪龍獣を一体撃破した。
その後はテスタロッサと共にヴェガと対決。
ヒナタにはヴェガに通用する攻撃手段がなかったためテスタロッサの大魔法が完成するまでの時間稼ぎを担当。磨き抜いた技量と『数奇之王』の演算により、自身の十倍以上の力を持つヴェガの攻撃にことごとく対処し、見事時間稼ぎを達成した。
しかし結局ヴェガには逃げられてしまい、テスタロッサと2人で悔しそうにしていた。

スピンオフでの活躍】

◆魔物の国の歩き方

ちょくちょく出てくる。本作は日常系の為か割と素に近いヒナタがみられる。

◆転スラ日記

シズさんの過去編などで出番がある。5巻巻末では「私の活躍シーンはまだなの?」とリムルに詰め寄っていた。

リムルとの関係】

当初はダムラダに騙されシズの仇と思い込まされていたため強く憎んでいた。
しかし誤解が解けた後は、その人柄を深く信頼するようになる。
リムルのデリカシーの無い言動や日本文化の再現にかける情熱に呆れることもあるが、その正義感、底抜けのお人好しに救われたように感じ、父の面影を追い求めていた。
恋愛感情も抱いていたようで、タイムスリップ直後クロエからの「リムルさんは渡さないから!」というセリフでそれを自覚。
以降リムルに再会を喜ばれたり容姿を褒められたりして赤面したり、クロエがリムルに抱き着くのを見て露骨に不機嫌そうになったりしている。
リムルもヒナタに対しては何故か妙にセクハラ的な考えや行動を起こすことが多く*2、少なくとも魅力的な女性と思っている模様。*3
それ抜きにしても珍しく対等に接することのできる同郷の者であるためか、ヒナタといるときは端から見てもわかるほど素に戻る感じで楽しそうにしている。
なので周囲からは割と恋人同士だと思われているらしい。

【その他関連人物】

井沢静江(シズエ・イザワ)

師。シズからは自分と似た境遇として気にかけられており、ヒナタもシズを慕っていた。
またシズを助けた勇者クロノアはヒナタが主人格となっていたので、師であると同時に弟子でもあるという関係。
シズの下を去ってからは一度も会っていなかったようだがリムルがクロエの魂に干渉してヒナタを助ける際、心象風景で現れたシズと再会。過去のことを謝罪し、シズからは自分を救ってくれたことを感謝された。

クロエ・オベール

妹弟子。リムルと和解した後は弟子として鍛えていた。
共に同一の肉体で2000年も過ごした相棒であり、また恋敵でもある。

ルミナス・バレンタイン

初めて敗北した相手であり、神として信仰している。
もしもルミナスが人類の敵になったら自分の手で倒すことになると感じているが、現在ルミナスが行っている人類の管理は自分の理想に沿うものであり、ルミナスのことは尊敬しており、ルミナスからも気に入られている。

グランベル・ロッゾ

聖教会での師である七曜の老師達の筆頭。
当初はグランベルの真意や実力を知らず、他の七曜があまりにもアレだったためか軽蔑し見下していたが、勇者覚醒編での出来事でグランベルの実力と苦悩、真意を知った。
そのため王都騒乱編ではグランベルに対し敬語を使っている。
グランベルからも自分の弟子の中で最も才能を持つとして目をかけられていた。

聖教会の部下達

厳しいため恐れられているが、一方でその人柄は認められており、大抵の部下には慕われている(法皇直属近衛師団の面々からはあまりよく思われていないが)。

三崎剣也(ケンヤ・ミサキ)

関口良太(リョウタ・セキグチ)

ゲイル・ギブスン

アリス・ロンド

弟弟子・妹弟子達。リムルに頼まれ鍛えていた。
ヒナタは子供への面倒見は良いので子供達からはとても慕われている。

アピト

クマラ

迷宮後半の女性のボス達。
スペックは高いが経験が低かった2人を弟子に取り鍛え上げた。
2人からは様付けで呼ばれ慕われている。

テスタロッサ

リムルの部下。王都騒乱編で共闘し、その際にはかなり息の合った様子を見せていた。

神楽坂優樹(ユウキ・カグラザカ)

兄弟弟子。シズと違い袂を分かった後もたまに会っていた模様。
ただ完全に信用していた訳ではなく、リムルから自分達が争うように仕向けた黒幕がユウキかもしれないと聞いた時にはアッサリその可能性を肯定した。


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最終更新:2024年04月14日 11:24

*1 仮に魔国連邦に攻め込んでいた場合覚醒によって大幅に力を増したリムルと魔国連邦幹部達に加えヴェルドラまでいたため聖教会に勝ち目はなかった

*2 風呂を覗こうとしたり胸元を凝視したりヒナタを黙らせるのに(やらなかったが)キスで口をふさごうと考えたり、レインにヒナタをモデルにした裸婦画を描いてもらったりなど。

*3 10周年記念本「転スラX」内の作者一問一答によると「三上悟としての」リムルが好きな女性のタイプとの事