登録日:2022/09/30 Fri 18:11:17
更新日:2025/04/05 Sat 22:00:09
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ステゴサウルス(Stegosaurus)とはジュラ紀後期の
北米に生息していた全長は6~9m、体重は2~4トンほどに達したとされる草食
恐竜である。
目次
概要
分類は鳥盤目・装盾亜目・剣竜下目・ステゴサウルス科に属しており、その中では最大級の大きさを誇る種類である。
発見された当初はまだ背中の骨板がどのようについていたかが分かっておらず、骨板は水平に並んで甲羅のように覆われていたのではないかと考えられていたことから、1877年にオスニエル・チャールズ・マーシュによって「屋根のあるトカゲ」と命名された。
ティラノサウルスや
トリケラトプスとも肩を並べるメジャーな恐竜の一つであり、特にブラキオサウルス等の竜脚類を除いたジュラ紀を代表する草食恐竜と言えば真っ先に名前が上がる恐竜と言えるだろう。
特徴・生態
剣竜に見られる極端に小さな頭部と後脚と比べて短い前脚を持つが、最大の特徴は他の剣竜と比べても飛びぬけて大きい二列で互い違いに並んだ骨板を持っていることである。
この骨板には血管の跡と思われる痕跡があり、大人でも成長したとされることからディスプレイ用や、体温の調節の際に使用されたという説が有力。一方大きさの割に薄くて強度が弱いことから自衛用には不向きだったと考えられている。ただし全く装甲がない
というわけではなく、喉には密集した骨片による装甲を持っていた。
当時生息していた
アロサウルス等の外敵と対峙する際には、「サゴマイザー」と呼ばれる長さが60㎝以上にも及ぶ四本の長い棘が付いた
尾を振り回して撃退していたとされており、これによって貫通したと思われるアロサウルスの尾椎や肩甲骨が発見されている。一方幼体~亜成体時の強度は脆かったようで、その際はどのように自衛していたかは不明。
かつて棘は上向きについていたと考えられていたが、棘の命中のしやすさと尻尾の稼働域が横向きの方が大きいことからも現在は横向きについていたと考えられる。
歯と顎は見た目通り虚弱であり、柔らかい植物を食べていたとされ、中には他の恐竜の糞も食べていたという説も存在する。
脳の大きさがクルミ程度くらいしかないことから、知能の低い愚鈍な恐竜の代表格のように言われていたが、現在は脳の大きさは知能の指標にはならないとされており、実際はどれほどの知能だったかは不明。少なくとも本種の生存に困らないくらいにはあったというところだろうか。
ちなみにかつては背中の脊髄が通る管の途中に大きな空洞があることから、ここには「第2の脳」を持っていたと考えられたが、現在は鳥類にもみられる神経に栄養を供給する役割があるグリコーゲン体の貯蔵スペースであることが有力となっている。
創作におけるステゴサウルス
背中に生えた大きな骨板をはじめとした特徴的な姿から数ある恐竜たちの中でもメジャーな恐竜であり、恐竜が登場する作品は勿論、本種をモチーフしてデザインされたキャラクターも多く存在する。その中でも特にかの怪獣王こと
ゴジラのモデルになったことで知られている。骨板は光ったり、装甲や刃物になるなど実物とは異なり戦闘で使われることが多い。
〇架空のステゴサウルス
恐竜映画の代表格といえる本作でもちょい役で登場。
初登場は「
ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」だが、小説版では第一作目から病弱な個体が登場しており、映画本編ではトリケラトプスに置き換えられている。
コングに攫われたアンの捜索に向かった際に最初に一行の前に現れた恐竜。
一行を見つけると一直線に襲い掛かってくるが、ガス弾により昏倒させられた後にライフルでとどめを刺された。また尾の棘は6本になっている。
バレエ音楽「春の祭典」に登場。
劇中の後半に登場し、ティラノサウルスと対決する。
尾の棘を駆使して必死に抵抗するも最後は喉をかみ砕かれて倒されてしまう。流血は描かれていないが、捕食者との戦いの様子とゆっくりと死んでいく描写は怖く、大自然の厳しさが生々しく描かれている。
また
東京ディズニーランドのアトラクションの「ウエスタンリバー鉄道」には中生代に
タイムスリップするエリアでティラノサウルスと対決している様子のジオラマが置かれている。
主人公のリトルフットとの友人の一人にスパイクという子供のステゴサウルスがいる。
大食いでのんびりとした性格。
つよさ1800の
土属性の恐竜であり、ショルダーネームは「森の守護神」
必殺技はグーの「放射棘槍(ラッシュスパイン)」であり、第6紀まではこうげきタイプだった。後に2007第1紀から2007第4紀+ではピンチタイプ、「激闘!ザンジャーク」はハンタータイプ、「目覚めよ!新たなる力」ではあいこかいふくタイプとなった。
アニメでは第38話「恐竜女神!タルボーンヌ!」に登場。
アンコールワットの壁画に挟まっていたカプセルの中にカードが入っており、カプセルが外れて土に触れて生体化。以降は村人から神話の怪物と恐れられていた。
前述のファンタジアと打って変わってティラノサウルスを倒す活躍を見せるが、トリケラトプスのガブの必殺技によって倒されて再びカードに戻った。その後はタルボーンヌが拾い、結果的にはアクト団に奪われる形となった。
また、特別な個体として
宇宙海賊ザンジャークのメンバー・ザッパーのパートナー・アルマトゥスが登場。通常のステゴサウルスとは体色が異なり、必殺技の手がパーに、タイプがどくタイプに、ショルダーネームが「破滅の尖塔」になっている。
つよさは通常版が1600、ジャークアーマー版が2000。
アニメでは第73話「ウサラパ 秘められた過去」から登場。ザッパーの主力として何度もDキッズに立ちはだかった。
絶滅せず二足歩行や言語を話すほどに進化した恐竜・氏族の内の1つとして登場。
ステゴサウルスの脳は二つあるという迷信があるほどの知能が高い氏族とされ、主に科学者・研究者となる者が多い種族とされている。
〇ステゴサウルスがモチーフとなったキャラクター
その他
- カンボジア・アンコール遺跡群のタ・プローム寺院遺跡には、ステゴザウルスのように見える「タ・プロームの恐竜」と呼ばれるレリーフが存在している。尻尾にスパイクが無く首に何か器具が取り付けられているように見えるため、創造論者を中心に
ステゴサウルスが人間の手で家畜化されていたことを示すオーパーツ
と主張されることがある。
殆どのそれ以外の考古学者の間では
葉や花弁を背景にした水牛かイノシシの彫刻
というのが有力な説で、周囲のレリーフに比べ、やや厚みが無い事から
ステゴサウルス発見後の観光客に削られた
可能性も指摘されている。
追記・修正はステゴサウルスの棘を受けきってからお願いします。
- あれ?ガチャピンは? -- 名無しさん (2022-09-30 18:55:06)
- ポケモンにはまだ出てないんだよね -- 名無しさん (2022-09-30 19:06:00)
- ↑半分だけなら(パッチラゴン・ウオノラゴンの下半身がステゴサウルスモチーフと言われている) -- 名無しさん (2022-09-30 19:57:47)
- 最近性的二形説が唱えられてたけどどうなったんだろ。化石からそういうの調べるのって難しいと思うけど。 -- 名無しさん (2022-09-30 20:28:46)
- 語感でちょいちょい捨て子属性付けられてる子 -- 名無しさん (2022-09-30 21:50:43)
- ある恐竜漫画では「化石で骨板が二列互い違いだったとしてもそれが生前と同じ配置だという保証はない」「左右非対称の動物はほとんどいない」という理由であえて骨板を一列で描いてたな。ただ全部一列に並べるには身体の長さが足りないとか聞いたこともあるけどどうなんだろう -- 名無しさん (2022-09-30 22:06:33)
- え?ガチャピンてステゴサウルスなの?てか特定の種に属してるの?彼 -- 名無しさん (2022-10-01 00:13:17)
- 恐竜の中では知名度は高いほうなんだが、絶対王者ティラノ、そのライバルにして草食のエーストリケラ、とにかくでっかいブラキオ、(厳密には恐竜じゃないけど)空のエースプテラ。といったメンバーの陰に隠れがち -- 名無しさん (2022-10-01 08:51:00)
- ↑アンキロサウルスもそんな感じだけど二軍のトップって感じだね。 -- 名無しさん (2022-10-01 20:33:40)
- ↑4むしろ左右対称な動物なんているのか?人間も厳密には左右対称ではないし、シオマネキなんかは外見ではっきりわかる。内臓まで含めればもっと違いが顕著だろう。 -- 名無しさん (2022-12-09 10:57:46)
- 子供を捨てて育てていたのである…捨て子サウルス…嘘ですごめんなさい -- 名無しさん (2022-12-09 11:19:39)
- 決してステテコサウルスと言い間違えないように -- 名無しさん (2023-04-14 17:29:18)
- 最大でたった9メートルしかないって驚いたけど、恐竜映画とかで怪獣並みに巨大に誇張された描写が刷り込まれちゃってるんだな -- 名無しさん (2023-08-23 20:44:07)
- 「背中の板は威嚇・求愛専用のお飾りでしかない」というイメージだったが、「鳥の嘴のような硬いケラチンに覆われていて、骨だけの場合よりも鋭く頑丈だった」という強化がされつつあるな(あくまでそれも骨を調べた上での説だから確定はできんが) -- 名無しさん (2025-04-05 22:00:09)
最終更新:2025年04月05日 22:00