ナナコ(ポケモン)

登録日:2023/11/08 Wed 00:10:49
更新日:2025/05/05 Mon 04:57:27
所要時間:約 5 分で読めます




♪スリバチ山の風に乗り~『でんこうせっか』やってくる~。

『ひかりのかべ』だ! 『かみなりパンチ』! 『にらみつける』ぞ、エレブーズ~!

フレー! フレー! フレフレフレ~! エレブーズ~~!!


出典:ポケットモンスター サイドストーリー、17話『ナナコとリザードン! 炎の猛特訓!』、2002年10月15日~2004年9月28日まで放送。
OLM TEAM OTA、テレビ東京、SOFTX(テレビ東京メディアネット)、小学館プロダクション、
(C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku (C)Pokémon

概要

ナナコ』とは『ポケットモンスター(無印)』の登場人物。

CV:熊谷ニーナ

『金銀編』2話から登場する準レギュラー。
ワカバタウン出身の新人トレーナー。サトシと同じく10歳。
濃い紫の髪を二つ結びにし、全身虎模様を彷彿とさせる服と野球帽を着ており、また首からメガホンを提げている。
また、サイドストーリーではチアガール姿も披露している。
幼いながら相当な美少女らしく、年上好きであるタケシも「8年後が楽しみ」とデレデレしたほど。
またワカバ出身なのに何故かコテコテのコガネ弁で話す。家族も同様なので縁者にコガネシティ出身者がいて、その影響を受けているのかもしれない。

ポケモンマスター』を目指してサトシがワカバタウンに到着する直前に旅に出た。
なおサトシが訪れた時、すなわち彼女が旅立った直後にウツギ博士の研究所で御三家誘拐事件が起きていた。
ゲーム通りのイベントが起こったため、ナナコが『金・銀』主人公の立ち位置にいるのかと放送直後は思われた。
……が、後に『ポケットモンスタークリスタル ライコウ雷の伝説』が放送されたことで、『金銀編』の主人公は別にいると判明した。どうもナナコが旅立つ相当前に旅立っていたらしい。

祖父の代からプロ野球(現設定ではポケベース)チーム『エレブーズ』の大ファンで、エレブーズをバカにする者は誰であろうと許さない。項目冒頭の応援歌をよく熱唱しているなど筋金入り*1
作中サトシと初めて会った時は、サトシに「エレブーズは万年最下位。コイキングスやスターミーズが本命。少なくともエレブーズの優勝だけは無い」と言われて激怒し、ポケモンバトルを挑んだ。

……が、この時のサトシの手持ちはオレンジリーグで殿堂入りした時の顔ぶれのまま
ゲーム的には言えば、御三家を貰い最初のジムリーダーに挑戦する前の時点で、シロガネ山の頂上にいなきゃいけないのに何故かワカバタウン周辺をうろついているレッドに遭遇したようなもんである。
それにも関わらず、サトシは大人げなくリザードンで応戦。当然、ナナコは歯も立たずフルボッコにされ、サトシの仕打ちにはタケシとカスミも呆れているかのような反応を見せていた。
かくして、もはや新人トレーナーではサトシとリザードンの相手にはならないと視聴者に知らしめた……。
しかし、彼ら自身もまだまだ発展途上だとこの暫く後に思い知ることになるのはまた別のお話。

その後はロケット団の一件を経てサトシと和解。ジョウトリーグで再会する事を約束して旅立つ。
ただ、結局本年度のジョウトリーグ開催日までにジムバッジを集めきれなかったので、サトシを応援しながら来年に向けて改めてジム巡りを始めたのだった。

以降はサイドストーリーで何度か登場しており、ハナダジムのカスミのもとに遊びに来ていたほか、怪我で自信を失くし引退寸前だったエレブーズの投手・ツヨシと彼が預かっていた弱気なリザードンを立ち直らせている。
この時にはゲストキャラのツトムにデートに誘われたカスミを茶化したり、崖から落ちたところをツヨシとドンに助けられ顔を赤らめる一面もあった。


手持ち

エレブーズが大好きなだけあってか、体表が黄色いポケモンが好き。特にピカチュウのような黄色で縞々模様があるポケモンが好き。
今はまだ黄色いポケモン以外も手持ちに居るが、最終的には黄色くて縞々があるポケモンでチームを作りたいとのこと。
よくよく考えたらリストラ宣言では?
一方でドラゴン系は嫌いだそう。

ちなみにポケモンを繰り出す時のモーションは投球スタイル。
またウグイス嬢よろしく手持ちを「〇番バッター」と表現するし、指示を出す時は胸のメガホンをかざす。

チコリータ→ベイリーフ→メガニウム

CV:こおろぎさとみ
技:たいあたり、つるのムチ、はっぱカッター、あまいかおり、ソーラービーム、のしかかり
ウツギ博士から貰ったナナコの最初のパートナー。
割とノリが良い性格の個体で、ナナコがエレブーズの応援歌を歌うのに合わせて頭の葉をブンブン振り回す。
また駆け出しながら、非常に勇敢な性格でもある。
実力差も圧倒的で相性も最悪なサトシのリザードン相手に立ち向かったが、小さなひのこだけで燃えてしまい戦闘不能になってしまった。

その後、虫取でロケット団に捕まったサトシとピカチュウを助ける際にベイリーフへと進化。
シロガネやまで再登場した際にはメガニウムになっており、ナナコチームの3番バッターをしている。

コラッタ

技:たいあたり
サトシと出会う直前にナナコが捕まえていたポケモン。
サトシとのバトルでは2番バッターを務めたが、お腹に跳ね返されて全くダメージを与えられず戦闘不能。
前のポッポといい弱い者虐めにしか見えない……

ポッポ

技:でんこうせっか
サトシとのバトルで1番バッターを務めた。
ワカバを出てから彼と出会う前にゲットしていたらしい。
このポッポを見たサトシは「俺も旅に出た直後はポッポを捕まえようとしたっけ」と懐かしんでいた。
なお直後に出したのはリザードンの模様で、鼻息だけで戦闘不能に追い込まれた。

スピアー

CV:三木眞一郎
親:サトシ
サトシが虫取り大会で優勝した際にゲットしたポケモン。
彼の一行はスピアーにはいつも追いかけられているイメージが強いかもしれないが、ゲットした経験もあるのだ。
大会中にナナコに助けられたことと、彼女が黄色で縞々なポケモンが好きと知っていたので、大会後に譲られた。
ただ、サトシがゲットしたのに公式にはサトシのポケモンにカウントされないらしく、歴代サトシの手持ちの集合シーンではハブられている。

エレキッド

CV:うえだゆうじ
技:かみなりパンチ、10まんボルト
2話の頃からナナコはエレブーズの象徴・エレブーを欲しがっていたが、『金銀編』148話にてついに進化前をゲット。
元々はシロガネやま近辺に生息しており、少々荒っぽいところもあるが、
一緒にロケット団にさらわれサトシ達とはぐれてしまったヨーギラスの世話を見てくれるなど面倒見の良いところもある。

ちなみにこのエレキッドをおびき寄せるべく『あまいかおり』を覚えているウツドンを入手するため、コジロウウツボットを手放すことになったのである。

その他

ビードル

ナナコが虫取り大会でゲットしたポケモン。サトシが狙っていたのを横取りした。
しかし、この大会では入賞しないとゲットしたポケモンは渡されないルールのため、逃がしたと思われる。

ギャロップ

ブーバー

海外版サイドストーリー17話でのみゲットしていると言及されている。
ゲストキャラのリザードンが過去の経験から水を過剰に恐れていることを知り「自分も手持ちのギャロップやブーバーを入浴させられない」とコメントしている。
ちなみに日本語版ではほのおタイプが水を嫌うことに触れているのみ。
縞々模様のポケモンではないがまぁポッポとコラッタ然りそれだけをゲットしているわけではないのだろう。


余談

ナナコはサイドストーリー17話に登場したのを最後に19年間も再登場せず、そのままサトシシリーズが終了してしまった。
とはいえ公式がナナコ関連を忘れているわけではないようで、『ポケットモンスター サン&ムーン』の28話ではサトシが応援していた『コイキングス』が正式に登場。
明言こそしていないが『エレブーズ』らしき球団も登場する等、無印ファン歓喜なエピソードであった。
……まぁ、この回でもエレブーズはコイキングスに負けたけどね……。

コガネ弁(関西弁)の少女がファン、黄色かつ縦縞のユニフォームという点から「エレブーズ」の元ネタは阪神タイガースだと思われる。*2
祖父の代から熱狂的なファン」「弱かろうがなんだろうが成績はある意味どうでもいい」「当該球団をバカにすることはこの世で最も許されない行動のひとつ。これがアニポケじゃなくてポケスペの治安が悪い回なら間違いなく次のコマでそいつに「10まんボルト」か「はかいこうせん」」も実際の阪神ファンが元ネタ。3つとも阪神主催ナイター開催日の甲子園球場に行けば手持ちどころかボックスが埋まるほどの数に会えるだろう*3
しかし、2023年現在ではネタ強豪チームと名高いタイガース(をモチーフにしたチーム)が何故作中ではああもやたら弱いと言われているのだろうか?と思った諸兄もおられよう。
というのも、1990年代後期から2000年代前期に掛けてのタイガースは、「暗黒期」という言葉を世間に定着させる程非常に弱かったせい。この人とか解説の藪さんとかダーツマスターのイガワとかスター選手はいたけど。
そしてナナコが『金銀編』でアニメに初登場した話が放映されたのは1999年と、阪神暗黒時代ど真ん中だったのだ。そういう意味では時事ネタキャラとも言える*4
ちなみに再登場した2002年には「熱血監督77*5が就任したから今年は優勝間違いなしや!」と言っていたが、その翌シーズンである2003年に阪神はめでたく優勝している。
まぁサイドストーリーズに出てきた2004年は4位だったが。ついでに例の「33-4」は2005年である。
とはいえこの頃から阪神タイガースは強豪チームへの道を歩み始める*6が、エレブーズが元ネタと同じ道を歩んだかどうかは言及されていない……。

なお作中で「強いチーム」として話題に挙がったコイキングスは広島東洋カープ*7、スターミーズは横浜ベイスターズ*8が元ネタと思われるが、
その2球団も成績が安定しておらず、ナナコがサイドストーリーズに登場した2004年シーズンはこの三球団は仲良くBクラスであった。*9
そこから13年後の2017年にコイキングスとエレブーズが久々に登場している。
それから20数年後の2023年シーズン、弱いとまとめられたチームがセ・リーグトップ3になったのは何の因果だろうか。
また彼女が嫌っているドラゴンタイプに関しては放送された年にドラゴンこと、中日ドラゴンズが優勝したのが要因だと思われる*10

またコイキング、スターミー共に現実で元ネタの球団とコラボしているが、2023年現在もエレブーだけはまだ実現していない
サトシが引退しただけであって『ポケモン』のコンテンツ自体はつづくったらつづく!ので、まだこの先もチャンスはある……と思いたい。

ちなみに2023年現在パリーグの球団がモデルとなっているチームは作中に登場していない。





追記・修正は、弱くてもエレブーズを応援してからお願いします。

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最終更新:2025年05月05日 04:57
添付ファイル

*1 本人もロケット団のメカが放ったボールをバットで華麗に打ち返すなど野球が上手い。

*2 また、応援歌冒頭の「スリバチやまの風〜」は、阪神タイガースの応援歌『六甲おろし』の歌い出しを思い切り意識している。

*3 祖父から~については、ちびっこファンがおさがりであろう80~70年代の選手のレプリカユニフォームを着用していることすら珍しくない

*4 時事ネタキャラは、他にも国際オリンピック委員会の委員長を務めたサマランチ氏をモチーフにしたタマランゼ会長、『ルビー・サファイア』発売年に開催されたサッカー・ワールドカップで活躍したベッカム選手を意識したヘアスタイルのハヅキなどがいる。

*5 実際の阪神はこの年に野村克也→星野仙一と監督が変更。「熱血」という紹介を考えても星野を指しての時事ネタと思われる

*6 現在でもよく言及されるF1セブン(藤本敦士コーチ、在野だが赤星憲広など)やJFKトリオ(ジェフ・ウィリアムス(現駐米スカウト)、久保田智之(現コーチ)、藤川球児(現1軍監督))はこの前後。

*7 90年代前半はAクラスも多かったが91年以降優勝はなく、90年代後半〜2010年代前半は5位力と揶揄される絶妙な弱さだった。

*8 1998年に優勝、その前後でもAクラスとこの時はとても強かったが、この年辺りから阪神と入れ替わる様に暗黒期に突入してしまった………。のだが、現在の「横浜DeNAベイスターズ」になってからは暗黒期を脱出し、2024年には遂に26年振りに3度目の日本一に輝いている。

*9 さらに余談として、読売ジャイアンツはニドキング中日ドラゴンズキングドラ等それらしいポケモンがいるが、『金・銀』時点でツバメモチーフのポケモンはいなかった。おそらく当時すでに登場していたポケモンで表現しやすかったのも広島・横浜が選ばれた理由か。

*10 ちなみにサトシが出したリザードンも通常はほのお、ひこうタイプではあるが、14年後にメガシンカすると片方はドラゴンタイプがつくので、ある意味彼女のカテゴリーに当てはまる。