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ザザビー本郷(鉄鍋のジャン)

登録日:2025/12/16 Tue 12:12:00
更新日:2026/08/15 Sat 17:43:52
所要時間:約 9 分で読めます






ホホホーーーーーッ
美味しいものを作るのに国境なんか関係ないわ!!

秋山も他の料理人もよ~~くお聞き!
あたしはアメリカであらゆる国の料理を味わい尽くしてきたのよ!!わかって!?

21世紀の料理はユニバーサル!!世界が相手の料理なのよ!!

“中華料理”というジャンルにこだわってる料理人なんかに負けやしないんだから!!


ザザビー本郷(ほんごう)とは『鉄鍋のジャン!』に登場する料理人である。

概要

第2回全日本若手中華料理人選手権に突如やってきたアメリカ・カルフォルニアで腕を磨いた中華料理人。
ただし見た目は癖毛のショートカットヘア(+メカクレ)に口紅を差したオカマ

元々は一族全員がフランス文化に染まり切ったフランスかぶれの家系「本郷家」の出身。
本大会の特別審査員「ミケロッティ本郷」の弟で、大会前に大谷日堂が送り込んできたフランス料理専門の刺客「ジュリアーノ本郷」は双子の兄に当たる。
揃いも揃ってフランスかぶれの一族に嫌気がさして中華料理人を志すと、一族の反対を無視して単身アメリカに渡米。渡米後苦労してアメリカナンバーワンの若手中華料理人まで登り詰めた経歴を持つ。

本編では「自身の料理で世界制覇する」という野望を掲げて大会に出場。
また秋山醤を正面から打倒することで兄・ジュリアーノを名実共に凌ぐ料理人であることを証明することも目論んでいた。


『2nd』では中華料理界の重鎮の1人として大谷日堂に特別審査員扱いで召集され登場。
肩書きは「カルフォルニア在住」になっており、日本には戻らずアメリカに籍を移した様子。


人物

一人称「あたし」
他人の注目を集めることにこの上ない快感を見出す派手好きの目立ちたがり屋で、自らを天才と公言する(この漫画の料理人ではまあまあありがちな)兎に角自信過剰で高慢な性格。
終始テンションが高く非常に感情豊かな反面、他人を見下す態度を隠そうともせず寧ろ自分より格下と看做した相手には積極的に挑発する傾向が高い。
本編での開口一番が「日本の中華料理のレベルもたいしたことないわね。これじゃがっかりだわ。もっと真剣にやりなさいよ!!」「それともこれが精一杯だったの!?」であり、臭豆腐を詳しく知らない料理人に対して「これだからハンパ者の料理人は困っちゃうわ!」とこき下ろすなど散々であり、それゆえに他のモブ料理人達の強い反感を買っていた。

何より負けん気が尋常でなく高いせいかかなり喧嘩っ早く、他人に少しでも挑発されたり自分より目立った行動をするとすぐに食って掛かったり対抗意識をメラメラ燃やして即喧嘩になるのが欠点。
このせいで司会から「これは大人げない!」と突っ込まれており、挙句観客からも「人とケンカする事ばかり考えてるのかあいつは!」と苦言を呈されてしまうなど、本作の料理人の中では割と問題児寄りの人物であった。

特に兄のミケロッティ本郷とは犬猿の仲であり、ミケロッティからは「本郷一族のツラ汚し」「無国籍で節操のない料理人」とこき下ろされていたがザザビーも彼の事を「ロン毛のオカマヤロー」「オタンコナスのフランスかぶれ」と罵倒し合う。
このため言葉を少しでも交わすと即お互い罵り合い挑発し合う歪な関係に陥っている。
続編の『R』に登場した実力派のオカマ「ブルー・メナール」のように同性相手に色目を出すようなそぶりも無かったため、同性愛者のオカマというよりはノンバイナリー寄りだったのかもしれない。


料理人として

信念は「料理はユニバーサル」
人種の坩堝とも評されるアメリカで単身修行しただけあって、イタリアンやアメリカ料理、ロシア料理など様々な国の料理の要素を取り入れた多国籍中華料理を作り上げるのが特徴。
他のモブ料理人を見下しまくった言動を取っていたが中華料理に対しては非常に真摯であり、「もともと旨さに対する貪欲なまでの探究心により発達した料理」と中華料理の在り方を定義した上で、「地球上のあらゆる人間を驚かせ楽しませる」「積極的に他国の料理を取り入れて最高の中華に仕上げる必要がある(要約)」という思想こそが彼にとってのユニバーサル。
「中華だのフレンチだのイタリアンだの自分のワクを小さく区切ってせせこましい料理ばかり考えてるあんたたちとは全然格が違うのよ」とは本人の談。

加えて持ち前の目立つことが大好きな気質もあって意外性の強い食材選択も目立ったが、料理行程自体はかなり真っ当。
場外乱闘じみたジャンの料理スタンスに対しては意外と批判的で、「(本当の旨さはね、モテる技を尽くして!旨さの工程を重ねて!工夫をこらして!やっと生み出せるものなのよ!!)」と述べている。

兄ジュリアーノより数段上の料理の腕を自負し、強豪ひしめく本大会のベスト4に名を連ねただけあって度重なるビッグマウスに負けない確かな実力の持ち主であった。

制作料理

  • 干しダコのチャーハン
第2回大会予選「指定された米で日本人の口に合う炒飯」という課題で製作。指定米は不明。
アワビのスープで干しタコ入りの炒飯を煮込んだリゾット風の海鮮炒飯。


  • 棺材板起士海鮮(フルサーローチーシーハイシエン)(臭豆腐の棺桶見立て揚げ中華風クリームシチュー詰め)
一回戦「豆腐料理」の課題で作った料理。
臭豆腐の中を刳り抜いて桝状にして揚げて器にし、その中にアワビ・ホタテ・エビの海産物、カリフラワーやニンジンといった緑黄色野菜を、溶かしたロックフォールチーズ*1でからめてクリームソース風に見立て、最後はバーナーで焼き色を付けた一品。
原理としてはパンシチューの豆腐バージョン。
悪臭漂う臭豆腐は油で揚げることで悪臭が消えて深みのあるコクだけが残り、残ったわずかな悪臭もブルーチーズの匂いで相殺され臭みはゼロ。
バーナーで香ばしく焼かれたブルーチーズは味に深みを加え、豊富な野菜と海産物で栄養に富み、濃厚な味わいと香りも備える、特別審査員の重点審査項目を全てフォローしたことで90点という高得点を叩き出した。
なお臭豆腐を選んだ理由は、臭い臭豆腐と死体の入る棺桶をかけた軽いブラックジョークから。


  • 楼蘭古道水餃子(ロウラアングゥードォウスイジャオズ)(イタリア風仔牛わき肉*2の水ギョーザ黒と緑のソース添え)
二回戦「制限時間60分以内+審査員合計55人分の餃子」の課題で作った料理。
盛り付けはイタリアン、皮の包み方はロシア料理のペリメーニ*3風で味付けは中華とイタリアンの混合というストレートな多国籍中華料理。
具は仔牛肉の叩きに刻んだ豚の背脂・キャベツを加え塩コショウとごま油で味付けしたシンプルなもの。
ソースは黒色の黒酢ソースと緑色のヴェルデソース*4の2種類で、これらのソースを餃子に付けてナイフとフォークで食べる。
本人曰く「中華料理の技法をふんだんに使いながら外見はイタリアン。イタリアンにしてイタリアンに非ズ!!」「今までにない新しい中華でしょ」

中華料理とイタリアンが合体した味と評されており、2種のソースのマッチングも絶妙。現代的でお洒落な盛り付けでも好評を得た。
……が、肝心の対戦相手の藤田の薬膳餃子が「手間暇こそかかっているが見た目が何も凝られておらず地味でパッとしない(要約)」的な評価を下され、その点をミケロッティにこき下ろされてまた兄弟喧嘩が勃発した。


  • コーヒー醤/珈琲炒鰐肉(カーフイツオウオウロウ)(野菜とワニ肉のコーヒーペースト炒め)
三回戦「21世紀の新しいオリジナル調味料」の課題で作った料理。
調味料の『コーヒー醤』は茹でた生のコーヒー豆を油で揚げて適度に焙煎したものをミキサーにかけてペースト状にしたもの。
芝麻醤(チーマージャン)*5に似たコクはあるが癖はない独特な味に、コーヒーの柔らかな香りがほんのり香る調味料とされ、「サッパリした素材ならなんにでも合いそうね」と評価されている。

『珈琲炒鰐肉』の方は下処理して柔らかくしたワニ肉の角切りを、みじん切りにした三色ピーマンベルギーエシャロットと一緒に炒め、味付けでカイエンペッパー・シーズニングソース・酒・コーヒー醤を加えて更に鍋で炒めた品。
炒めたワニ肉と野菜はワンタンの皮で作った一口サイズの小さな盛り篭に盛って完成。見た目は現代風の女性受けするお洒落な盛り付けに仕上げており、野菜の色合いもカラフル。
何より生きたワニをリアルタイムで締めて捌くというインパクトのある調理手順も見せていた。

サッパリしたワニ肉とコーヒー醤のコクと香りがマッチした皿だが、何よりこれまでお菓子くらいにしか使われていなかったコーヒーを料理の調味料に仕立てた点が高評価。
「これは新しい味…いや香りじゃ!」「21世紀のための調味料と呼ぶにふさわしい」と崔会長から讃えられザザビー本人は勝ちを確信していたが、蓋を開けてみれば89vs88の一点差湯水スグルに勝利するギリギリの辛勝であった。*6


  • 火鶏鲨魚肝腊腸(ホウチイサーユイガンラーチャン)(七面鳥のローストさめ肉ミンチ詰めフルーツソースがけ)
わたしの手は世界を料理する それがユニバーサルよ!!!
ホホホホーーーーーーーッッ

準決勝「サメ肉料理」の課題で作ったザザビーの本編最後の料理。
内蔵を全て抜いた七面鳥の腹の中にクルミ・レーズン・炒めたエシャロットを混ぜたサメ肉の練りもの(ミンチ)を詰めてオーブンで丁寧にローストした料理。
付け合わせは「サメ肉の魚肉ソーセージと八角と丁字で中華風に風味付けした「プルーンの赤ワイン煮」。及びプルーンを煮た赤ワインとカルフォルニア産オレンジの搾り汁を煮詰めて作ったオレンジ風味の濃厚フルーツソース。
ソーセージは捌いて取り出した七面鳥の新鮮な腸にネギショウガの千切り・フカヒレ・サメのペーストを練り込んだサメ肉のミンチを詰め、五香粉と紹興酒で味付け・風味付けしたものとなっている。
盛り付けでも、七面鳥に小さな花火を刺して派手なショーアップを演出しておりアメリカ感満載の料理に仕上がった。
本人としては七面鳥のローストだけでいいとも考えていたようだが、念には念を入れてソーセージを自作。
また調理工程では「まだるっこしい」という理由からチェーンソーでサメの硬い皮膚と楯鱗を叩き切っていた。

七面鳥と一緒にオーブンでローストされたサメ肉は一切アンモニア臭がなく、七面鳥の肉汁と旨味をたっぷり吸い込みパサパサにならず食べやすい味わいに。
ミンチに混ぜたエシャロットで旨味が更に補われ、クルミのほろ苦さとレーズンの甘味がサメ肉の味わいを引き締めるアクセントとなり、料理の統一感を持たせるためミンチのつなぎに七面鳥の卵を加えていた。
魚肉ソーセージの方もパリッとした皮の歯ごたえに加え、ミンチの中のフカヒレがユニークな食感を生み、サメ肝のペーストがコクのある奥深い味わいをプラスしてアッサリ味をイメージしやすい魚肉ソーセージのイメージを払拭。
そして下手をすればサッパリしすぎる七面鳥の肉に合わせた濃厚で甘酸っぱい味わいのフルーツソースが好相性を生む……といった具合に細部まで考え抜かれた料理。

サメ肉を練りものに加工する王道の使い方に加え、躍動的(ダイナミック)かつヘルシー感一杯のカルフォルニア料理と旨さを追求した中華料理との組み合わせなだけあって料理全体が栄養豊富に仕上がっており、崔会長からは「まさに21世紀の中華」「ヌーベル・シノワにはない新しい感覚」と賞賛。
「これ以上のサメ肉料理はあり得ないわ!!!」と豪語して一番手ながら92点という高得点を叩き出すも、続くジャン、霧子に悉く自身の点数を越えられてしまい無念の敗退となった。


余談

本郷家一族だが、ジュリアーノやミケロッティはイタリア語圏の言葉*7なので、イタリアと日本の混血なのかもしれない。それで一族全員フランスかぶれってのも……
……なのだが、ザビー」というのは何が由来なのか不明瞭で、キャラクター名としては彼ぐらいしか用いられていないと思われる。
だからサザビーじゃないって。




ざまあないわね ちょっと本気を出して追記・修正しただけでこれだもの
アメリカ帰りのあたしの方があんたたちよりもずっといい項目を作るじゃない

日本のアニヲタのレベルもたいしたことないわね これじゃがっかりだわ
もっと真剣にやりなさいよ!!

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最終更新:2026年08月15日 17:43

*1 世界三大ブルーチーズの1つ

*2 部位で言うとバラ肉やハラミの辺り

*3 ロシアで作られる伝統的な水餃子のこと。「ペリメニ」とも呼ばれる。

*4 「サルサ・ヴェルデ」とも呼ぶイタリア料理で用いるソースの一種で、ハーブ・アンチョビ・松の実・ケッパーピクルスをエクストラバージンオリーブオイルでまとめたもの

*5 中華の調味料の一種。煎りゴマのペーストで、所謂ゴマダレ。

*6 具体的には技術・香りは双方互角、味ではスグルの料理に一歩劣るも美しさ・栄養ではザザビーの方が一歩勝るといった点数配分。一般審査員基準だとスグルの料理の方が1点上に評価されている。

*7 ジュリアーノはさておき、ミケロッティは姓として用いられるようだが