アットウィキロゴ

鉄鍋のジャン!の料理人

登録日:2011/11/22 Tue 16:00:59
更新日:2026/09/16 Wed 06:33:55
所要時間:約 39 分で読めます




鉄鍋のジャン!」及び続編の「鉄鍋のジャン!R」に登場する、料理人達。
作品の項目に収まらないものの、やたら濃い奴らばかりなのでこちらで紹介する。
劇中の対戦結果のけっこうなネタバレ含むので注意。



【無印】


尾藤竜二


【料理はXO醬】
お前は……えっと誰だっけ?
一応記念すべき作中初の五番町飯店外の料理人だが、XO醤職人とだけ覚えておけばいい。
……料理人じゃないのかって? まあ、気にすんな。
こんなやつでもキリコに先んじて個別項目が作られていた。使い切りのかませ犬なのに。


藤田貫一

CV:石毛翔弥

【料理は薬膳】
中華薬膳『藤田』所属。作中では普通の薬膳を得意とするめちゃくちゃマトモなかませ担当その1。

中華料理人選手権予選でウナギを使った薬膳スープ『漢薬燉鰻魚』を作り高得点を得るも、ジャンの毒キノコマジックマッシュルームスープに敗れる。
第二回大会では無事本戦進出するも、二回戦で鼻の通りを良くする餃子『清水薬師蒸餃子』という地味な皿を作りザザビー本郷に敗退。

『R』では「薬膳王子」の異名を持ち、一回戦で鶏のキンカン*1を使った薬膳スープ『陰陽両極虫燕蛋』で91点という一回戦参加者中三位の高得点を叩き出すと健闘するも、特別ルール*2によってジャンに敗北。

こんな彼でも作中の扱いは(比較的)良い方。第一回予選時も大谷杯もジャンにしては珍しくきちんと腕を評価しており、対戦カード次第ではもっと上位に行けたポテンシャルをきちんと示している。
むしろ『R』では彼が強すぎるせいでメイン敵であるはずの十三龍がブルー以外ショボく見えるとか言われることさえある


ちなみに、初登場時は大谷子飼いの料理人である事を匂わせていたが、第二回大会までの間に縁を切ったのか、その後は別に審査で贔屓はされなかった。

ジャンの息子(ジャンJr.)が主人公の『2nd』では中華料理界の重鎮として登場。
大谷が開いた中華料理人の大会の審査員役を務める。


沢田圭


【料理は】→【料理は
鉄板料理を始め、と熱を扱う料理を得意とする、六本木のチャイニーズレストラン『崑崙』*4の跡取り息子。マイケル・ジャクソンみたいなウェービーヘアのナンパな料理人。中華なんだし大体火と熱は使うだろ。あと調理中ぐらい髪結わえなよ。
本人曰く、10歳の頃に料理の基本を極めたとの事であり、ダンスのように舞う調理や炎を使った派手な演出などで客を魅了することに長け、マイクパフォーマンスよる人心掌握にも抜かりは無い。
パフォーマンスしながらも的確な素材選びや食べやすく配慮した切り方、肉の下味付けや中国技法の油通しといった下処理も欠かさない「職人」である。
どれもやって当たり前のことで評価される方がおかしいが。
詳細は個別項目を参照。


荀智英


【料理は伝統】
宮廷料理人だった先祖の流れをくむ横浜の老舗『東洋楼』の料理人。
大柄でふとましい*5少年。常に目を閉じ気味で大人しい印象の顔立ちだが、目を見開くと結構怖い。
冬瓜で透かし彫りの彫刻をこなす刀工技術を始め、実力は確かだが沢田とは逆に派手さや新鮮味に欠けるかませ担当その3。
一応の見せ場があった沢田と違い、鳴り物入りで登場したのに二大会とも調理風景や試食シーンも省略されてセレーヌ楊や陸顔王の踏み台にされた可哀想な奴。
特にジャン・霧子との対決が実現してないのが痛く、第一回で対決した楊はまだしも第二回の陸顔王は一見凄そうに見せておきながら次のジャンとの対決であっさり倒されてしまうため噛ませ犬の噛ませ犬という作中屈指のあんまりなポジションにされてしまっている。
アニメでは店でのシーンが全カットされた影響で、原作で見せた透かし彫りの技術など、料理の腕を明確に発揮したシーンがゼロのまま敗退するという更なる憂き目に遭うことに。

一方で初登場時こそ自身の実力と店の伝統に対する自信が過剰なところが見られたが、楊に敗北すると「歴史だけじゃ勝てない時代になってきたわけだ」と潔く力不足を認めて修行をやり直す殊勝な態度を見せ、第二回の再登場時はそれを示すように鍛え上げた巨体になるという有言実行を見せている。
ジャンが予選落ちしそうになって運営の想定以上の回答を出し復帰したときは悔しがる周囲に対して後方腕組み彼氏面不敵に笑いながら「考えてみればこんなところで脱落する秋山じゃねえよ」とジャンの実力を素直に称賛するなど好感を持てるシーンは地味に多く、総じて無印の料理人では屈指の常識人である。
初登場時16歳という若輩ながら、店の調理場を仕切ってるあたり、東洋楼の未来は明るそうだ。

『R』ではさらに修行の結果プロレスラーのような巨漢となり、こちらもウルヴァリンよろしく拳から刃が飛び出す色物に。なんでそうなった!?
だが無印で楊や顔王に負けたときの感想に由来するものか、「もちろん『伝統』は大事さ、ただしウチの店の四百年なんてのはクソクラエだ!この荀智英が新しい『歴史と伝統』を創るのだ!」というポリシーの元、オリジナリティ重視路線に転換。
相反する伝統料理をコラボレーションし、味を一体にアレンジするなど、実力は格段に増した。そしてやっと試食シーンも描いてもらえた。
……が、2回戦で沢田と戦うもお互いの弱点を突き合った結果、試食シーンも描かれ評価もされたものの結局沢田とかませ同士で相討ち敗退したため両作通してジャン、キリコとの対戦は実現しなかった。あと別に上記の鉤爪は使ってない。使ったところでまともに料理できるのか知らんけど。
対戦前は沢田と互いに親友面していたが、相討ち後は化けの皮がはがれてお互い罵り合いつつ退場させられた。*6


『2nd』では彼も中華料理界の重鎮として登場。スキンヘッドに髭を生やした姿で厳つい印象になった。
沢田とは仲直りしたのか普通に話しており、沢田の娘に関してもよく知っていた。
東洋楼は日本の中華料理店としては五番町に次ぐ2位につける店となっている様子。若いころからの努力が実った結果なのだろう。
しかし店員に露出度の高いメイドらしきものを着せるのはどうかと思う。
ただし、一般の料理人の熟練度はその地位に比べると低いのか、突如現れた大谷一族に酷評を食らった*10
結婚して息子「有明」を作っているが、これまた巨体の持ち主で、大柄な大谷帯刀をも見下ろし「チビ」呼ばわりするほど。顔立ちは父に似ているが眼鏡をかけており、普段から目を開いているので顔も怖い。
なお有明の年齢は21歳で行姫と同い年。いつ頃生まれたのかは不明だが、父がジャンと同い年で『R』(20歳)時点で結婚等については触れてなかったことを考えるとそれより後のことだと思われる。
実力についても、店を酷評した帯刀を料理こそ描かれなかったがあっさりと破っている。
準決勝ではヒラメの中華シャブシャブを出し、最初に出したので五行膳の罠にもかからず絶賛されたが、大谷曰く「21世紀の料理を模索する大会において未来的でない」とのことで、点数はブロック中3番目の84点で敗れた。
保守的な傾向の料理で敗れるのは皮肉にも父と近いところがある。

河原裕司

CV:小林裕介

【料理はハイテク】*11
料理学校『河原クッキングスクール』所属であり、校長の息子。
様々な最新機器を駆使する、自称科学者にして料理人。調理時もマスクに手袋と当時の料理人らしからぬ格好を見せる。
非常に傲慢な性格で、伝統や格式といったものを侮蔑し、鍋一本で調理に挑むアナログ的な料理人全員を「頭の悪い」「原始的料理人」とバカ扱いしまくっていたため、大会ではジャン並に同業や観客に嫌われていた。
この前にジャンが戦った沢田とは正反対の嫌われ者だが、手が空いた途端試合中なのにウォークマンを聴きながら読書して時間を潰すなど料理そのものを大分舐め腐っていた。
とはいえ、真空調理機に対する理解度は本物。
他人からは気味悪がられる「マスクに手袋姿で念入りな消毒」という行動も、真空調理機を使った低温調理は雑菌が繁殖しやすく衛生面で注意が必要だから、という調理上必要な行為に過ぎない。
また「全ての料理行程を自分の手でやらねばならない料理なんてもう古い」「機械で出来る所は機械にまかせればいい」など、大分先進的な思想を掲げていた。

真空調理機を用いたほぼ全自動の料理でジャンと戦うが、料理の練度不足や経験のなさを突かれ、盛大に挑発されて新茶の風味のあんをかけるという余計な一手間を加えたため大敗。
翌年はその点を反省して実力を磨き、機械に頼らず本戦進出。意外と向上心はある様子。
ゼリーの中で泳いでいるような金魚餃子『湖水遊金魚餃子』を作り、大谷や崔会長からも評価されるが、スグルの本当に泳ぐ金魚餃子に発想の差で敗れる。
だが、当時の沢田・荀・藤田に比べれば実力は増した方であり、対戦相手の組み合わせ次第ではベスト8辺りまでは勝ち残れたかもしれない。


『R』では残念ながら未登場。
ただ『2nd』では結婚して息子を作っており息子にも料理を指導しているが、指導方針は最初に登場した時同様「デジタル機器至上主義」であり、それが原因でジャンJr.に敗北した。まるで成長していない…(二回目)
なおビジュアルはやや怪物っぽくなった。

ただし、デジタル機器に頼ること自体は決して間違ってはいない。下記に紹介する刈衣も定温調理器を使用しているし、『食戟のソーマ』で言うと薙切アリスの料理スタイルがよく似ている。*12
ごく一部の人間の才能や感性に依存しなければ作れないようなものを、大多数の凡人の手でも作れるようにできるということは素晴らしいことである。
しかし、それにあたってどういう工程を踏んでいるのかや機械作業によるデメリット、機械では決してできないこともあるといった点をしっかり学ばないといけない。
楽をすることはできるが、楽をするための努力を怠ることはできない*13のである。
河原親子はそこを取り違えており、機器に依存して負けるという結果に至ってしまった。河原裕司はジャン戦以降それを学んでいたのかもしれないが、息子には伝わらなかったようである。*14


大前孝太

CV:古屋亜南*15

【料理は努力】*16当たり前…本来ならば。*17
浜松の町中華店『麒麟飯店』の跡取り息子。
運動は得意、勉強は一番、中高と生徒会長で、本来は一流大学・一流企業にも進学・就職出来たが、その道を捨ててまで跡継ぎになる事を選んだ孝行息子*18という完璧超人

「頑張るぞぉ」が口癖。勉強熱心で海外に出ていた知人を頼って無修正のスケベなやつを差し置いて本場のレシピを取り寄せて研究するなど最新の料理にも詳しく、第一回大会開始時には他の名だたる料理人と違ってまったくメディアの注目などは浴びてなかったにも拘わらず予選を突破・準決勝まで進出した実力者。
多くの料理漫画で見たようなステレオタイプのキャラで、正直山ザルことジャンよりよほど主人公っぽい。もう嫌な予感しかしない

が、勝負経験の無さが災いし、冷めると極端に味が落ちる料理を作った上、そのことに全く気付かずジャンに先手を取られてしまい敗北。
挙句大前自身は一切ジャンに対して悪意や敵意の類は一切向けていないのに、町の知人総出で結成された応援団に声援を贈られ、敗北を慰められる大前に対する嫌がらせと当てつけから、試合中も悪意ある挑発と嘲笑を向けられ続け、試合後も

お仲間べったりの甘ったれヤローーー
「料理は勝負」だ!勝てる料理人になりたかったら仲間なんて捨てるんだな!一人でやってみろオレみたいにな!!
それができなかったらさっさと浜松に帰ってママのしなびたオッパイしゃぶってろよ
カーーッカッカッカッカッ

極論すぎる過激意見で小馬鹿にされ死体蹴りされまくる憂き目に逢ってしまった。
最大限好意的に擁護するならば「周りに甘やかされてないで、独立して修行しろ」とも解釈できなくもない*19が、この時のジャンの態度・言動的に「大前及び周囲の人間関係の在り方が単純に死ぬほどムカついて嫌い」の意味合いしか感じられず*20、初期のジャンの性格の悪さが際立つシーンと化した。
シリーズ全体でここまで執拗に死体蹴りされ煽られまくったのは、ジャンの対戦相手の中でも大前だけ。
大前の何がそこまで気に入らなかったのは明かされてなかったが、アニメ化に伴い西条先生自身がアニメでの当該部分放送時に
「ジャンにとっては周りにたくさんのお友達やパパにちやほやされて幸せに生きてる大前が気に入らないんですね♡小此木しか友達がいないジャンの僻みですよね笑」
と言い放ったことで、大前への当たりの強さの理由が明らかとなった。

まあそんなジャンの言い分など聞き入れるわけなんて全くなく、他所で修業などすることもないまま翌年の第二回大会にも参加。
沢田にも負けず劣らずの取り巻きを引き連れて凱旋しており、前回の成績もあってか今度はメディアにも注目されていた。
だが前大会で散々な目にあわされたのである意味当然の結末というか、無事ジャンのアンチに転向。
ジャンの姿を見るなり「この有毒料理人め」「“努力した者だけが旨い料理を作る”って事をキミに勝って証明してやる」と直接啖呵を切りに向かい*21、さらには前回ジャンと対決した沢田・河原と同時に「この大会 秋山を地面にはいつくばらせてやる! 泥の味を味わわせてやるんだ!!」と息巻いていた。
……当のジャンは前年でのやりとりを全く覚えておらず、この時も「誰だお前?」と返していたが。ジャンの反応からしてすっとぼけてたり煽ったりしているわけではなく、本当に無関心かつ忘れているっぽい*22
挙げ句「でもおまえがよく吠えるヤツだってことはわかった 弱い犬の根性を持った大前孝太だな? 覚えておく」と、逆にさらなる煽りを食らってしまい何も言い返せなくなる始末。
おまけに予選の炒飯勝負で小此木とバッティングし、徹頭徹尾アイデアと見た目を真似された上にうっかり小此木の作ったマズいカニ炒飯(外見だけはそっくり)を間違えて提出してしまい早々に退場した。可哀想ってレベルじゃ……。
なお第一回大会で悪意を向けられまくったせいなのかジャンへのリベンジに固執してしまったせいなのか、上記のジャンへの態度の他にも小此木に対して「腕がないならこんな大会出てくるなよ」「でも まあいいさ 好きなだけマネすれば? どうせ味付けだの火加減炒め加減は同じに出来ないんだし」といったトゲのある発言を向けている辺り、初期と比べて性格が若干荒んでしまった気配がある。*23
余談だが、小此木と楊は「前大会でジャンといい勝負してた」と認識している。どう見ても勝負にすらなってなかったが……作者が藤田あたりと記憶違いしてたか料理がまともに提供された場合を考慮した評価なのだろうか?


このようにジャンと小此木に振り回される形で散々な目に遭っており、作中最大の不幸キャラは誰かと言われればほぼ確実に名前が上がる扱いの料理人である。料理を正当に評価される機会があった荀や熊源がまだマシに見えるレベル。
それに加えてジャンと比較して「いかにもテンプレ主人公」的な容姿も相まって、第一回大会で決着時にジャンから煽られるページを抜き出し「(大前を主人公に見立てて)この状況からどうやって主人公が勝つのか」と質問するネタ*33がネットミームとして定着するなど、別ベクトルで本作を象徴する料理人として強い印象を残している。

一方で、全体を通じてみるとどこか思い込みが強く観察力に欠ける傾向が見られる*34ことや、敗北時に動揺もあってか自分の敗因の分析において真っ先に他人のせいにする態度が目立って見える*35点など、精神面での未熟さが感じられる点を読者に指摘されている。
特に第二回大会では前述の経緯もあってか「店の発展」よりも「ジャンを倒す」方に意識が変化したように見え、発言全体にトゲが感じられるものが多くなっており、当初の純朴さや優等生らしさが感じられなくなったという批判意見も強い。
「ジャンの悪意のせいで歪んでしまった」と言われることもあるが、第二回の後で第一回の描写を見ると問題点が共通して見えることもあって「元からそういうやつなのでは」「成長や発展の様子が見られない」と厳しい意見を寄せられることも*36
二回ともマトモな戦いをさせてもらえなかったため、他の第一回出場者と比べてさらに「成長」「前回の反省」を感じられにくくなってしまったのも彼にとっては不運である。真正面から成長がないと言われた沢田よりはマシかもしれないが。

単純な料理の技能だけでは他の料理人にも引けを取らないほど評価されているのだが、精神的には作中で父親から言及されたように料理勝負そのものに致命的に向いていない。
ハッキリ言って彼は出てくる漫画を間違えた。
メタ的な視点ではジャンの方が努力なんて言葉で流すには生ぬるいほどの修行を重ねた身なので、小さな町中華の料理人の「常識的な努力」では勝てる道理などないから噛ませ犬扱いは必定、ともいえるが*37

そんな彼の本領は、基本的に空腹の客が料理を選び、作った料理が温かいうちに客の元に確実に届けられる実家の町中華料理店でこそ発揮できるのだろう。
料理大会に出て有名になるよりも、地元で愛される町中華のままでいる方がいいと懲りた悟ったのか、続編の『R』には未登場。出なくて正解だろうが。
ジャンと当たった数々の料理人が中華料理界の重鎮になるなど出世し、その子ら次世代が多数登場している『2nd』でも、大前のことは全く語られず親族の類も登場しなかった。
大谷はジャンJr.を貶めるためにジャンを嫌ってる者で審査員を構成したのだが、一番嫌っているのは大前だと思われるのでその目的のためなら彼を呼ぶべきではなかったのだろうか*38

なお、童顔で上記のミームの影響もあって勘違いされやすいが、実はジャンよりも年上*39である。
大前の年齢は明言されていないが、弥一は「少年」と呼んでいるので、おそらく未成年。*40
弥一の勘違いあるいは設定ミスでなければ大前は18~19歳となるが、そうなると高校卒業から料理を始めたのなら*41初登場時で料理人歴はまだ1年~1年半程度しかなく、小此木と大差ない経験年数ということになる。
むしろたったそれだけの期間で準決勝まで勝ち上がってこれるレベルにまで技量を磨いたのだから努力の内容と彼の素質自体は確かなものがあったのだろう。
もっとも、それはそれで功を焦って大会に出るぐらいならもう少し努力と修練を積んでから出た方が良かったのではという気がしてくるが……。蟇目とポリシーを入れ替えた方が良くない?

キャラクター像について、西条先生が語ったところによると
「某料理漫画に喧嘩売るぞ!勝ちに行くぞ!」
と編集が掲げたところから誕生したとのことで、「大前」という名前も編集考案。
パッと見スタンダードな主人公っぽい造形も読者から「そういう作品へのアンチテーゼ」と指摘されていたが、そういう事情からすると本当のようである。
それを踏まえてみると、ジャンが正面から勝負せず嘲るような方法で勝ちを取りに行く内容や、勝利後の追い討ちなどもまあ、そういうことなのであろう。
なおモデルの作品は言及されてないが、連載時期と名前の語感が似ていることから『将太の寿司』の関口将太説が有力視されている。


阿武隈源次

CV:伊丸岡篤

北海道の中華料理店『胡獱王(とどおう)』のゴツい山男のようなコック。
を好んで使用することから『熊源』の愛称で知られる、自称「お茶の間のアイドル」そのヒゲもじゃのゴツイ見た目で?(まぁヒゲ剃ると結構男前だけど)*42

予選で熊の掌の料理を作るもあっさり楊に敗れ、翌年は本戦進出し楊へのリベンジに燃えるも、「よく出来てはいるが中華というより日本食の一バリエーション」という評価を受け惨敗した。

『R』にも登場する*43が、卵料理対決で熊をメインに押し出しすぎたため、61点で大敗を喫した。
それでも彼は悔しさを滲ませることも、負け惜しみを言うことなく、むしろ「だって俺は熊源だもの、熊料理以外作るわけにはいかねーよ」と豪語し、さらには「熊料理がテーマの時にこそ、また俺を呼んでくれよな!」と、最後まで自分の熊源としてのプライドを胸に、最後までスタンスを曲げないことを宣言してみせて、「いいぞー!熊源ー!!」と歓声を浴びながら男らしく去っていった。
お前楊と戦うとき鯨肉の餃子作ってただろ。
ってことはポリシーは【料理は熊】なんだろうか??


『2nd』では結婚して娘、阿武隈美紗(ミーシャ)(超美人)が誕生しており、彼女も料理人として大会に参加している。
娘もアイドル料理人扱いされ、人気者となっている模様。
年齢17歳で、ジャンJr.より1歳年上、マリオの一つ下であることを考慮すると、『R』以降にできた子供と考えられる。

総じて彼も彼で、大前とは別の意味で出る漫画を間違えた男である。
本人こそ気に病んでおらず豪快に笑い飛ばし、そもそも料理から日常の振る舞いまで卑怯な手は一切使わない、竹を割ったような性格だが、そのクリーンファイターっぷりこそが余計に出る漫画を間違えた感にますます拍車をかけやるせない気持ちになるのは言うまでもないだろう。


蟇目檀

【料理は才能】
元、五番町飯店の料理人。
かつては飯店の料理人も尊敬する好人物だったらしいが、二年半ほど中国で修行した結果、異常に尊大になって帰国。
その上
  • 東京中の料理人に道場破りして通り魔的に暴行を働く
  • ジャンの腕を二度も折る
  • 小此木のまかないを口に入れるや本人の顔に吐きかけてボコボコにする
……など、やりたい放題。
昔の面影がないほど冷酷で傲慢になってしまっている。一体、中国で何があったのやら……。
詳しくは個別記事参照。


伍行壊

【料理は気】/【料理は成仏】
犬鍋
ジャンと五番町飯店を潰すために大谷が呼び寄せた料理人。“五行道士”の異名を持つ。上記の蟇目を大谷が叩きだして「蜃気楼」の料理長となり、ジャンと対決する。
普段は温厚な人物を演じているが、本性は非常に残忍でジャンとタメを張れる性格の悪さ。
食材の薬効を限界以上に引き出す彼の料理は食べたものの肉体を操り、強制的に食事を(たとえ出されるのが生ゴミでも)続けさせるほどで、その本質は目的のためには殺人さえ辞さぬ程の、手段を選ばぬジャンの完全上位互換
ジャンとの五本勝負を行うも、お互い勝つためなら何でもする性格故に段々相手への嫌がらせがエスカレートしていく。
詳細は個別記事を参照。


湯水スグル

【料理は
巨大財閥、湯水グループの跡取り息子。その上多才で幼なじみの美人執事もいるリア充
料理勝負で本職の料理人を破り、その写真をコレクションしていたが、100人目の相手として選んだジャンに敗北する。
その後一回の勝負を五回戦にまで引き延ばしたが、1勝4敗*46で最終的に格の違いを見せつけられて完全敗北。
とはいえ本職の料理人ではない自分たちが一勝でもしたことは大きいと、引き分けを主張して引き下がった。

第二回大会では、湯水グループのコネを使って参戦。
河原との「ハイテク対決」を制しベスト8まで勝ち残るが、ザザビー本郷との大会屈指のベストバウトの末、たった一点差で惜敗した。
……大会中でも刈衣からアドバイスもらっているが、それはルール的にいいんだろうか……。

『R』ではグループの運営で忙しく、“ビック大谷杯”へも審査員として参加する程度。その時の名義は甘えん坊将軍何でバレないんだろうね。
料理人としての自分を出せないことに不満を抱えている。
詳細は個別記事を参照。


刈衣花梨

【料理は学問】
スグルの執事兼、嫁。
スグルとは9歳年上との事なので、年齢は初登場時25歳。
かつて飛行機事故にあった際の負傷を隠すサングラスと、(本作中では)比較的まともなサイズのが特徴。でもだんだん大きくなってるような気がする。
普段は一歩引いてスグルを立てているが怒ると怖く、その実スグルは彼女の尻に敷かれているがお互いまんざらでもない様子。爆発しろ
なお、モデルは監修のおやまけいこ氏らしい。比較的スレンダー体型なのはそのためだとか。
詳細は個別記事を参照。


ジュリアーノ本郷

フレンチの料理人で鴨料理の名手。今作では珍しい、中華以外の料理人。オネエ口調でしゃべる分かりやすいオカマキャラ
大谷日堂の手先としてジャン、キリコ、楊に鴨料理を教えるとの体で晒し者にしようとするが、三人とも大谷の予想もつかない鴨料理を提供したため見事かませとなった……というか厳密には勝負すらしてない
大谷の命令で老舗料理店トゥール・ダルジャンのスペシャル料理「鴨のソテー 血のソースがけ」を披露しただけで、後はジャンたちの料理のリアクション要員と化した。

なお、本人はフランスで修業したことを自慢気に話したが、母親がフランス人の楊は「フランスが誤解されてしまうわ!!」と憤慨していた。


ザザビー本郷

【料理はユニバーサル】
フランスかぶれの家族を嫌い、中華料理の道へ進んだオカマっぽい男。
上記のジュリアーノ本郷の双子の弟であり、審査員として参加したコーディネーターの長男のミケロッティ含め、本郷一族は全員オカマっぽい造形となっているが、彼自身は兄貴のミケロッティを「ロン毛のオカマヤロー」と罵倒している。
同族嫌悪(親族だけど)っぽく見えるが兄二人に比べるとオカマ成分は少なめ(女口調程度)でなかなかにハンサム。
黄のダジャレで「ナンパに失敗するザザビー」と何故かネタにされたこともあり、オネエ口調なだけかもしれない。

フレンチシェフになった次男、ジュリアーノを上回ったジャンを倒すために大会へ参加。
実力は本物で、中華料理にこだわらず、イタリアンやカリフォルニア料理などの様々な料理の技法を使いこなした多国籍中華料理の数々で藤田やスグルを下し、ベスト4まで勝ち残るもジャン・キリコ・黄蘭青との四つ巴の戦いで一歩及ばず僅差で惜敗した。*47
ちなみに仲の悪い兄のミケロッティはザザビーを「国際料理人とか偉そうに言っても無節操なだけじゃない!」と批判して時折苦虫を潰した顔をしているが、誰かさんと違い公平に審査している。

『2nd』では中華料理界の重鎮として登場。お前もか。
ビジュアルは細くなりどことなく不健康っぽく見えなくもない。
大谷が開いた中華料理人の大会の審査員役を務める。


陸一族

黄蘭青を倒し、白蘭王の称号を奪おうと第二回大会に出場した陸顔王、陸麗花、陸延雀の三人。
結局は黄と戦うこともなく、延雀と顔王はジャンに、麗花はキリコに敗れる。
詳しくは該当項目参照。


その他のモブ料理人たち

リュウジと料理対決して敗北した料理人や蟇目にボコられた料理人が登場する他、大会という都合上ネームド以外のモブ料理人も大勢登場している。
が、その質は玉石混交……というか、ネームド以外はほぼ「石」の方と言っていいぐらいレベルが低い。
第一回大会では河原の機械に抗議していた料理人の他にジャンおよび藤田と同じブロックの人物が描写*48されたが、「スープ料理」という題材に対して使いこなせるかもわからないのに、フカヒレやツバメの巣といった高級食材に目がくらんで飛びつく様をジャンには内心でけなされており、まともに評価できるのは藤田だけという始末だった。
特に缶詰のフカヒレを選んだやつはともかく、二時間しかないのに元のフカヒレをもどして使おうとした彼*49は、いったい何を考えていたのか……。

第二回大会は参加者が増加。ザザビーやスグルや陸一族といった強豪が追加されレベルアップした一方で「石」の方も圧倒的増加。
それも民度が第一回から無茶苦茶悪化して観客レベルになっており、予選の焼売の問題では「正解かどうか自分で食べて確認しろ」という運営に悪態を吐いたり、ジャンが提示しようとする正解以上の回答に対して先入観から無茶苦茶汚い罵倒・ヤジを飛ばしまくるという酷い有り様。
さらに続く炒飯のお題でジャンの周辺にいたのは「オレたちって結構腕がいい料理人だから予選なんて楽勝」と自惚れ、蒸籠で米を炊くジャンをいきなりバカにしてかかり、それにジャンが理由を説明*50すると「へ~それホント!? あんた物知りだね」「でもまあ たかがチャーハンにそこまで気を遣うことはねえよな」とジャンの真面目な態度をバカにするという望月2号とでも形容すべきどうしようもないカス意識の連中だった。それでも三択クイズで間違えた連中よりマシか?
元々自分以外の全員を倒すつもりだったジャンだが、この連中の料理を舐め腐った態度が腹に据えかねたのもあったのか、
  1. 「火力が必要」とガス管を潰してガス供給を独占し、他の調理台を一部使えなくする妨害
  2. その超火力でスプリンクラーを作動させ他の料理人の炒飯を水浸しにする物理攻撃
  3. あっさり味のスープがけ炒飯を出すことにより、なんとか乗り越えて後から出したやつらも味付けがくどく感じられて評価が下がる
という極悪すぎる料理妨害三連コンボをかましたことにより、ジャンの突破時点で完成してなかったモブたちは軒並みふるい落とされることになった。


【R頂上決戦】


大谷水月

【料理はパワー】
『R』に登場した、大谷日堂傘下の『極東中華厨房』所属の少女。16歳。やっぱり巨乳。
苗字で分かるとおり、大谷日堂の(義理の)娘。
実父が亡くなったとき、その莫大な借金を背負って路頭に迷いかけたところを遠縁の親戚であった日堂に料理人としての素質を見込まれて養女となり、借金も肩代わりしてもらった過去を持つ(実の親も経営はダメダメだが腕のいい料理人だったとのこと)。
その恩もあってか日堂を男前と評すし、ややファザコン気味。

コスプレマニアで、メイド服やナース、水着といったコスプレでの色仕掛けなど、使えるものは何でも使うが、ジュース缶を片手で握りつぶしたり、分厚いまな板を包丁で叩き切ったりするほどの規格外の怪力(って包丁の切れ味の方がすごいわ)を生かした料理の実力は本物で“大谷杯”決勝まで勝ち残り、養父のためジャンを倒そうと意気込む。
ちなみにお転婆ぶりやコスプレや色仕掛けなどは日堂からも「料理人だったら料理で勝負しろ」と至極真っ当に説教されてる。

『2nd』では31歳。渡米しており、現在妊娠中。
『R』で「男は嫌いや。女の子の方がええ」と発言していたため矛盾が生じてるが、アメリカでは精子バンクがあるため、それを利用している可能性もある。
性的嗜好はそっちだけど、子供は欲しいというタイプだったのかもしれない。*51


ブルー・メナール

『R』に登場した、ボンデージメイド服を着込んだ大柄の髭面の料理人。容姿に関してはこの人に似てる。
前作の本郷家の連中と同様オカマ的造形であるが、こちらは性自認が女性であるかのような発言がある。

新興の中華料理チェーン店『十三龍』所属で、その筆頭料理人にしてリーダー格。他の料理人は当該項目を参照。
才能を認められずくすぶっていた自身を評価してくれた佐藤田に惚れ込んでおり、彼のためにジャンを倒そうとする。
本人曰く、くすぶっていた頃はどこにでも居るようなありふれた料理人だったらしいが、その当時からオネエ口調でしゃべるオカマキャラだった。
立ち位置的には前作のザザビーと同じ実力あるかませだが
  • 大会では決勝で満点を取り、大谷にもジャンに匹敵する腕前と認められる
  • 途中で敗北した十三龍の同僚たちをかばう
  • 佐藤田に敗北を宣告されたにもかかわらず彼の意思を汲んで身を引く
など、単なるやられ役とは一線を画した技術と人格の持ち主。この漫画じゃ珍しい人格者的な料理人。

あと見た目はおっさんだが実年齢は26歳。にじゅうろくさい。結構若い。


佐藤田十三

【料理は魔法】
『十三龍』の責任者にして“厨房の魔術師”と呼ばれる料理人。
経営者の少女、エリザ・バートリーの執事のような立場も兼ねる。嘘か誠か、化学物理学はおろか錬金術まで修得しているという。
大谷杯で勝ち残ったジャンと一騎打ちを行い互角の戦いを見せる。

……が、数年に渡りエリザの下にいたことが災いして立て続けに全力で料理をするだけの持久力を失っていた。
さらに、自分に心酔するお嬢様のシェフというぬるま湯生活で、わずかのミスも許されない超ハイレベル勝負の緊張に耐えられるメンタルが鈍ってしまったのも理由である。

ちなみにこれまでの戦況は2回連続100点満点で引き分けという料理勝負慣れしてても緊張すること間違いなしの状態である。
とどめに直前の勝負で、細心の注意を払って水に配慮した料理を、ただ水道水で和えダレを割っただけという料理で相殺されており、肉体精神ともに限界だったと思われる。
オマケにジャンはエリザの実力行使(つーか殺人未遂)により全身がボロボロの状態。その事に気づきもしなかった*52事も精神的に佐藤田を打ちのめした。

『2nd』では顔を見せてはいないが、(アプローチに根負けしたのか)エリザと結婚している模様。


【2nd】

大谷一族

国内やニューヨークで料理人を営む大谷日堂の親戚たち。
詳細は大谷日堂の項目を参照。

河原良介

河原裕司の息子。薄緑色のロン毛の青年だがやたら鼻が低い。
最新調理機を駆使する父親の教育を受けた結果父親以上の最新調理機至上主義に傾倒し、若い頃の父親同様腕一本で料理に挑む料理人を「前世紀の時代遅れの料理人」「未開料理人」と罵倒する厭味ったらしい人物。
ただ父親とは違い若干謙虚な所はあり、ジャンJr.の料理の腕前や力量は自分より格上と素直に認めており、その上でジャンJr.との腕前の差を最新機械を用いれば上回れるとも考えていた。
そして「最新式の調理システムを使えば修行なんて無意味」と豪語し、食材の下処理も含めた料理の全行程を機械のオートメーションに丸投げする手法を採用。結果ジャンJr.には「ここは調理器具の展覧会じゃないんだぜ」と苦言を呈されてしまった。

試合では3Dプリンターやフードプロセッサー、自校で独自開発した「カニ自動生剥き機」を駆使したカニ料理を作るも、タラバガニを加工しすぎてカニを食べている感覚がしない料理を造り上げてしまい、52点という低評価でストレート負けを喫した。




追記・修正は、大谷子飼いでジャンと初めて戦ったXO醤のリュウが蟇目や五行と一緒にRで再登場したことを覚えている方お願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2026年09月16日 06:33

*1 親鳥の胎内でまだ殻ができていない。スーパーの精肉売場でよく見かける割とポピュラーな食材である。

*2 早抜け戦だったが、8人中7人が決まっていたので、8人目は残った選手の中で最高得点の人物という事になった

*3 アニメ版での読みは「ハンヤオドゥンマンユイ」

*4 中国に伝わる伝説の山岳のことだが、「料理は炎」だけに「コンロ」とのダブルミーニングもあると思われる

*5 初登場時は背丈や筋肉はそれほどでもなく、普通の太った少年程度の体格だったのだが、第二回登場時はアナウンサーを見下ろすほど身長が伸びて腕も筋肉で太くなった。16~17歳という年齢を考えると成長期真っ只中だったのもあるだろう。ちなみにアニメの設定資料では第一回時点で165cmとなっている。

*6 一応、1話の時点で内心はギスギスし合ってる伏線は設けられている。

*7 水牛のミルクの塩漬け

*8 季節野菜の蟹肉あんかけ

*9 水牛のミルクに酢と食塩を加えてから塩漬けにしてタブレット状に固めた、中国広東省発祥の発酵食品。「大良牛乳」とも

*10 一応本人と後継者の息子・有明が所用で離れていたことも原因。ただそれでも酷評される出来だったのは事実なので、後進の育成が上手くいっていないのだろう

*11 キリコの回想より。本人ははっきりと口にはしてない

*12 むしろアリスは河原と刈衣のハイブリッド。

*13 実際、ジャンの手段は楽なように見えてそれを成立させるためには多様な知識を必要とする

*14 ただし息子に関しては「自力でジャンJr.に勝てない」事を自覚した上でのデジタル至上主義にさらに寄せた物である※「差をデジタル機器の力を借りれば埋めて逆転できる」と考えていた

*15 ちなみに古屋氏は本作と同じトロイカ製作・あおきえい監督作品である『オーバーテイク!』で主人公を演じていた(そしてそれが初主演作品)。狙ったキャスティングだろうか?

*16 これまたキリコの回想より。

*17 そう、本来なら当たり前なのである。問題なのは望月を筆頭に五番町飯店の主要キャラではない先輩キャラなど、その当たり前であるはずの努力すら“しようとしない”連中が蔓延ってることであり、そこを考えると彼は恥ずかしくない殊勝な男であることが非常によくわかる。それでいいのか五番町飯店。

*18 店の跡を継ぐ一番の理由が『食べてくれる人達の為に鍋を振るい続けるオヤジの背中に憧れた』から

*19 後に小此木やダチョウステーキの店主には丁寧に指導していることから、大前への発言もその一環ではという解釈をする読者もいるが、小此木や店主には用語の意味や目的を丁寧に説明し、本人の感覚に頼るところは自発的に努力を促すなどきちんとした「指導」を行っており、大前に対するような人格否定や嘲笑といった「暴言」は吐いていない。見比べると全く質が違うのがわかる。

*20 霧子に止められても「オレはあーゆーヤツらを見てるとムカッ腹がたってくる」「ヘドが出る」とまるっきりやめる気配を見せなかった。直後に手が出た霧子&小此木と共に転落して風邪をひきかけるという自業自得な目にあったが。

*21 なお開始前のこの時点でジャンに直接発言しにいったのは大前のみ。余程物申したかったようである。

*22 このときのジャンは前大会の後に蟇目や五行やスグルといったもっとヤバい曲者どもとの修羅場を潜り抜けてきており「オレと勝負できるのは弥一と睦十ぐらい」と自信をさらにつけた上に、睦十と「大会で優勝したら対決、負けたらクビ」という約束を取りつけて挑んでいるので、もはや大前レベルでは眼中にないということもあるのだろう。

*23 小此木がジャンと同じ店から出場=ジャンの関係者なのも一因だろうが、実際問題本作で恥もプライドも無く徹頭徹尾見た目を丸パクリしようと試みた奴はシリーズ全体を通しても初期の小此木のみ。料理人としてのプライドがある奴なら苛ついても仕方のない所はあるだろう。……まあ「見て覚えろ」「技は盗め」と言われ続けてきた小此木にとって「うまくなるならマネでもなんでもする」はある意味その帰結だし上達のための方向性としてはそれほど間違いではない(周囲もこれを聞いて「まあそうかな」と呆れつつも納得している)。大会でやることではないが。

*24 原作での「蟮」の字はミミズ類の総称とのことなので多分誤字。「鱔」の字はタウナギのことだが中国ではウナギにもこれを使用している。

*25 アニメでは直後に大前の料理に目を向けて舌打ちする場面が追加され、ジャンを倒せなかった悔しさと大前の不甲斐なさへの失望が強調されている。なお大谷自身は原作では食べる描写が無く、アニメでは料理自体は普通に食べているが別に嘔吐などの描写は無かった。流石に食通だけに彼の胃腸は強靭だったようだ。

*26 その場合、満腹近くの状態から大前の重い料理→ジャンのデザート仕立てスープとなるので、審査員がよほどジャンに対して悪意で接しない限り評価は変わらない。読者の中には「審査員の状態を察しない(既に三試合目の審査であり、審査前にも「食べ続けて大変」という会話もしている)のは料理人としてどうなのか」という厳しい意見もある

*27 席に持っていく前に皿に盛る大前の料理に対し、ジャンは鍋ごと席に持っていって席で盛り付けできる。劇中でも鍋と空の器を持っていった

*28 弥一やキリコも「悪質」「試合に勝つことしか考えてない」とジャンのメタを張った料理を非難しているし、楊も「きわどい料理作っとるやん」と感想を抱いているので、見るものが見れば大前の料理の弱点はわかる模様。

*29 上記の通りまともに出した場合の評価はジャンの方が下に見られているが、ジャンは最初から先攻で潰すつもりで料理を選択しているので、真正面から戦うのであれば別の料理を選択した可能性が高い。

*30 言っちゃなんだが、おやま先生の後書き等での発言を見る限り西条先生は「どんなものでも「うまい」と言いながら食べてしまうタイプ」の気配があるようで、それに対して若干の誇張を入れつつ弄るような発言をいくつか残している。もちろん、実際に食べてどう感じるかは人それぞれなので劇中の審査員や西条先生と違う感想を抱くことになったとしても彼らを責めたりはしないように。

*31 新米、古々米、インディカ米の3種から各選手ごとにランダムで決定。彼の場合は新米。

*32 ココナッツミルク炒め自体は弥一も最近知ったばかりというぐらいの新しい料理であり、鰻で作るというアレンジもしているが、特筆するような独創性があるとは言い難い。

*33 「凶悪な人相で相手を煽る料理人と青ざめているいかにも主人公っぽい料理人→観客席で主人公ジャンの名を呼び心配しているような様子の善良そうな少年(小此木)→悪質な料理人を「あのヤロウ」呼ばわりして非難するヒロインっぽい少女(霧子)」という内容で、どっちがジャンなのかを示してないこともあって『鉄鍋のジャン!』のタイトルだけ知った状態でこのページを見ると絶妙に勘違いできるようになっている。これに「もう勝ってる」「※煽ってる方が主人公です」と返すのがお約束。アニメでは小此木の口調が呆れているようなものになっているのでここだけ見せてもミスリード感は若干減った。

*34 第一回では審査員の状況と自身の料理の弱点を把握できなかった点をジャンに突かれて敗北しており、第二回では数秒前まで自分が持っていた炒飯と小此木が置いた炒飯を取り違えている。前者は勝負の場に慣れてないとして説明がつくが、後者は単純に確認が甘いとしか見えない。

*35 第一回での敗北時はジャンに対し「おまえが甘いスープを先に出したから料理が冷めた」と糾弾するも、ジャンは悪びれるどころか全面的に認めてさらに煽ってきたことで心をへし折られる羽目になった。この時は流石にジャンの悪意が問題だが、第二回では自分で炒飯を取り違えたのに「隣のヤツ(小此木)がすり替えた」と完全に濡れ衣を着せる発言をしている。

*36 読者の中にはそういった大前の精神的弱点や成長・改善の兆しが見られない問題の原因として「料理人の仲間やライバルがいない独学の修行」「負けても周囲の常連客が慰めるなど甘えを呼びやすい状況」といった彼の修行環境にあるのではと考察し、それを踏まえて「本気で料理勝負で勝ちに行くつもりなら家を離れて違う方向の修行もした方がいいのでは」「動機が100%悪意だとしてもジャンの言い分はその弱点を的確に指摘しているのでは」と主張する者も少なからず見られる。

*37 これもアニメ放送時に西条先生が語ったところによると「(30年前なのでうろ覚えだが)大前にジャンが勝つのは順当すぎると編集に指摘されたので、本当の敵である霧子が後からいちゃもんをつける流れにして大前は噛ませにすることを提案し、それで大前回は決まった」らしい。

*38 とは言え、呼ばれた面子は「ジャンは嫌いだが自分達も料理人なので審査は公平」と大谷の意向を突っぱねたので、大前が呼ばれても同じことだったと思われるが。

*39 ジャンは第1回時点で16歳、大前は高卒しているので少なくとも18歳以上

*40 原作では17歳の楊からも「少年」呼ばわりされているので、色んな意味で「下」に見られているフシがある。アニメ版ではやはり大前の年齢は明かされてないが、楊の方は不自然だと思われたのか「大前選手」に改められた一方、弥一の方の「(ココナッツミルク炒めを)あの少年が知っているとは驚きだ」という台詞が残されているのでおそらく原作と同様。さらに担当声優の演技も高めの声質のため、「青年」より「少年」らしさを感じるという意見が多い。

*41 高校卒業以前から始めていた可能性もあるが、成績優秀で勉学をおろそかにしていないこと、多忙な生徒会長を務めていた点を考えるとどれだけ早くても3年時の後半からになると思われる。

*42 裏を返せば彼は彼で前述の大前考太とは別の意味で、それも阿武隈の場合ポジティブな意味での「ありきたりとも言える王道」へのアンチテーゼとも取れるキャラデザインである。彼の場合「なにもアイドルとしての愛らしさは顔や体型などの容姿や歌声などに限らず、たとえ見た目がゴツくても態度や振る舞い、そして腕前ひとつでも演出することもできるし、なによりそのゴツさを逆手に取ったギャップ萌えを演出。これもまたアイドルとしてのひとつの回答」ということであろう。

*43 頭は坊主で、口髭だけ初期のように髭もじゃにしている。

*44 四川風ピクルスのこと

*45 内訳として10点満点:4名、9点:2名、2点:1名、1点:1名、0点:2名

*46 その1勝も執事の刈衣花梨が挙げたもの。ただし勝負外でしっかり彼女のアシストはしている。

*47 見かけは派手で味も評価されたが、課題のサメ肉の使い方が比較的オーソドックス(すり身中心)だったのが評価のマイナスになったのかもしれない。とは言え、ジャンと黄との差はたった三点(ザザビー92点、ジャン&黄95点)であり、大健闘した事は違いない。

*48 名簿に書かれていた名前は大沢・宋・高橋。アニメでは田中・渡邊・清水。

*49 アニメ版では該当の料理人がタイムアップ時に頭を抱える描写が追加されている。

*50 ジャンは古古米が選ばれたので、そのまま炊いても味気なくなってしまうため水分を補うために蒸籠で炊いていた。

*51 実際、そういう人は割と多い。

*52 エリザがジャンを轢いたこと自体は知っていたので、ジャンの様子を見て軽傷で済んだものと誤認していたと思われる。