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みんなでぷよぷよ - (2013/04/27 (土) 15:18:12) の編集履歴(バックアップ)


みんなでぷよぷよ

【みんなでぷよぷよ】

ジャンル 落ち物パズルゲーム

対応機種 ゲームボーイアドバンス
発売元 セガ
開発元 ソニックチーム / CARET HOUSE
発売日 2001年10月18日
定価 4,800円
廉価版 お買い得版:2003年7月3日/3,800円
魔導物語・ぷよぷよシリーズ関連作品リンク

概要

90年代に一世を風靡した落ち物パズルゲーム・ぷよぷよシリーズの外伝(?)的作品。特に記念というわけではないが、ぷよぷよ誕生から10周年にあたる2001年に発売された。
本作は生みの親のコンパイルではなく、セガが独自に開発した最初のぷよぷよである。コンパイルは本作発売の数年前に経営破綻をしており、セガ(当時はセガ・エンタープライゼス)にぷよぷよシリーズの知的財産権を売却していた。とはいえ当時はコンパイルが依然としてシリーズの制作を請け負っていた*1ため、セガが独自に開発・発売することにファンは驚いた。

特徴

基本システム、漫才デモ、連鎖ボイスなどシリーズのポイントはきちんとおさえてあり、(若干の操作性の悪さはあるものの)ゲームとして、あるいはぷよぷよシリーズの作品として大きな問題があるわけではないのだが、本当に「ポイントをおさえた」だけで、新要素やこれといった大きな特徴はない。
ゲームシステムのベースはシンプルな『ぷよぷよ通』、個別連鎖ボイスなどは『ぷよぷよSUN』がベースと、ある意味無難な作品である。強いて本作独自の点を挙げるとすれば、「ひとりでぷよぷよ」ではステージによって特殊なルール(「固ぷよ」「得点ぷよ」など降ってくるおじゃまぷよの種類が変更される)が適用されることぐらい。

問題点/賛否両論点

さらに以下に挙げるような問題点があり、特に漫才デモや対戦中のエフェクトに関する演出が皆無と言っていいほど存在しないせいで、ひどく地味な仕上がりになってしまっている。これらのことから過去作と比べて「劣化している」と言われることが多い。

  • 登場キャラクターは総勢17名。ほとんどが『ぷよぷよSUN』に登場したものだが、一部『SUN』に登場していないキャラクターもいる(新キャラクターはいない)。ただし、キャラクターデザインは旧作を担当したイラストレーターではない(NANA SHIRAO氏が担当)。
  • 連鎖ボイスは『ぷよぷよSUN』のものから流用されているが、大人の事情で変更になったサタンと『SUN』に未登場のキャラクターは新規のものになっている。特に、ミノタウロスの連鎖ボイスが聞けるのは(PCE版を除き)本作だけである(需要があるかどうかは知らないが)。
  • 漫才デモは上半身の一枚絵とテキストが表示されるだけで『ぷよぷよ~ん』のようにボイスがつくこともないため、非常に淋しい。また、漫才デモが終了してから画面がフェードアウトするまでの時間が微妙に長くイライラさせられる*2
  • ぷよの落下タイミングのテンポが多少悪く、ぷよを設置してから次のぷよが出るまでが一瞬遅い。このため他作品と比べると操作に違和感を覚えることも。
  • 対戦画面には連鎖時のカットインや戦況を伝えるアニメなどは一切なく、表情の変わらない一枚絵を背景に淡々とぷよを落としていくだけの味気ないものになっている。ぷよを落とす効果音さえ出ない(一応、その効果音などはちゃんと収録されている)。
  • 対戦は「ふたりでぷよぷよ」「みんなでぷよぷよ」の2つがあるが、どちらも通信対戦(ワンカートリッジ対応)しかできず、任意のキャラクターを選んでコンピュータと対戦するフリー対戦モードはない。そのため、1人で遊ぶときは「ひとりでぷよぷよ」か「とことんぷよぷよ」しかできないが、その場合使えるのはアルルだけ(「とこぷよ」の連鎖ボイスもアルルのもの)である。
  • 一定条件を満たすと登場キャラクター全員と連戦するモード(『通Remix』の『通モード』のようなもの)やグラフィックの鑑賞モード、対戦で使える隠しキャラクターなどが解禁されるが、前述のとおり1人でプレイする場合はアルル以外は使えないので、そういった人にとっては隠しキャラクターの解禁は何の恩恵もない。

総評

セガが初めて開発したこともあってか「お手本どおりに作ってみただけ」で終わっている部分が多く、パズルゲームとしての作りからキャラクターの使い方まで全体的に「カタさ」が残っている。操作性の悪さや演出のショボさからシリーズの作品としては「ガッカリゲー」という感じが拭えない。

後に同じ開発チームが製作した『ぷよぷよフィーバー』はシステムが1から作り直されており、キャラクターの大幅入れ替えなど賛否両論の要素はあるが、ゲームモード・操作性・演出面などが本作から大幅に改善されている。本作の教訓は『フィーバー』に活かされているといえるだろう。

その後の展開

  • iアプリに本作をベースとした移植がある。問題点はほとんどこのゲームと一緒だが、iアプリなので「対戦でもアルルしか使えない」と、さらに短所が増えている。