この記事では原作『ぷよぷよSUN』(判定:なし)とそのGB移植版『ぽけっとぷよぷよSUN』(判定:良作)を扱います。
【ぷよぷよさん】
| ジャンル | 落ち物パズルゲーム |    | |
| 対応機種 | アーケード セガサターン プレイステーション ニンテンドウ64 | ||
| 使用基板 | AC | ST-V | |
| 発売元 | AC他 | コンパイル | |
| PS再販 | セガ | ||
| 開発元 | コンパイル | ||
| 稼働開始日 | AC | 1996年12月 | |
| 発売日 | SS | 1997年2月14日 | |
| N64 | 1997年10月30日 | ||
| PS | 1997年11月27日 | ||
| Win95 | 1998年4月17日 | ||
| プレイ人数 | 1~2人 | ||
| 配信 | PS | ゲームアーカイブス | |
| 2014年3月12日/600円 | |||
| 判定 | なし | ||
| ポイント | 『ぷよぷよ』シリーズ第3作 キャラゲーとしての演出が大幅進化 新要素「太陽ぷよ」の調整不足 | ||
| 魔導物語・ぷよぷよシリーズ | |||
1990年代に一世を風靡した落ち物パズルゲーム『ぷよぷよ』シリーズの第3作。
闇の帝王・サタンさまが「肌を小麦色に焼いてギャルにもてもてになる」為だけに太陽を巨大化させ、灼熱地獄を生み出してしまった。
我らが主人公アルルは世界を元に戻す為に、変態魔道士シェゾは自身の愛する闇夜を取り戻す為に、そしてドラコケンタウロスは…どういう訳か日光浴をする為に旅立つ。
タイトルである「SUN」は3作目の「3」と、太陽を意味する英語「SUN」を掛けた物。
『ぷよぷよ』は対戦における駆け引きや戦略性が評価されるゲームでもあり、シンプルだが対戦での楽しさを最大限に引き出せるシステムが、2作目の『ぷよぷよ通』で既に確立されていた。
『ぷよぷよ通』が普及した結果、上級者の間では対戦に勝つための戦略が開発され続けており、より広範かつ奥深い戦略性を持つ続編がユーザーに求められていた。
そこで、『ぷよぷよ通』の出来を超えることを期待された『ぷよぷよSUN』だったが…。
『ぷよぷよ通』のディレクターだった森田健吾氏は「セガサターン版『ぷよぷよ通』でぷよぷよは完成した。
3を作るとしたらそれ以上のものにしなければいけないから大変」と発言している(『ALL ABOUT ぷよぷよ通』)。
AC版の使用基板は初代と『~通』まではメガドライブの上位互換基板であった「System C2」が使われていた。
だが、本作はサターンへの移植を見込んだことも考慮してか、サターン互換基板である「ST-V」が使われている。
※ゲームボーイ版についてはルール変更が多いので後述。
キャラゲーとしての大幅な演出強化
太陽ぷよルールの練り込み不足
キャラクター関連
演出が強化されキャラクターの持つ個性がより発揮される等、キャラゲーとしては好評。
本作で進化した演出は後の『ぷよぷよフィーバー』以降にも受け継がれており、シリーズの演出面での基礎は本作で完成したといえよう。
しかし、新要素の太陽ぷよは今一つ逆転の手段にも戦略にも組みにくい微妙な要素となってしまい、ぷよぷよ通のプレイヤーを納得させる事は出来なかった。
本作は決して「クソゲー」ではないのだが、『ぷよぷよ』の続編としては、4作目『ぷよぷよ~ん』と並び、とくに上級者ユーザーには批判され芳しくない評価を得ている不遇の作品である。
【ぽけっとぷよぷよさん】
| ジャンル | 落ち物パズルゲーム |  | 
| 対応機種 | ゲームボーイ(カラー共通) | |
| メディア | 8MbitROMカートリッジ | |
| 発売・開発元 | コンパイル | |
| 発売日 | 1998年11月27日 | |
| 定価 | 3,980円(税別) | |
| プレイ人数 | 1~2人 | |
| 判定 | 良作 | |
| ポイント | 太陽ぷよルールが改善 携帯機移植ながら新要素もあり | 
ハードに合わせて演出は控えめなものとなっているが、練り込み不足だった太陽ぷよルールに手が加えられており、後の『20th』でも隠しコマンドでこのルールが遊べることからも評価されていることが窺える。ビジュアルと音楽も丁寧に再現されており、キャラや要素も追加されているなど携帯機だからと手を抜かれてはいないことがわかる。移植の質という点では非常に良質な一本。