用語 > 第七波動








概要

第七波動は、「蒼き雷霆ガンヴォルト」シリーズに登場する超能力の総称。
単に「能力」と表記される場合もある。







公式HP解説引用

近年、人類の中に発現するようになった超能力の総称。
電子制御や発火能力など、発現方法は人によって様々である。
いまだ解明されていない事柄が多く、その研究成果の大半も皇神(スメラギ)グループによって隠匿されている。
まだ人類における能力者の割合は僅かなものではあるが、その出生率は年毎に増加してきている。
そのため、第七波動能力者は若者が多い。







起源

南米の奥地で発見された”蒼き雷霆”とその能力者が、最初に発見された能力であり始まりの能力者とされている。
始まりの能力者が発見された正確な時期は不明だが
能力者の出現は「蒼き雷霆ガンヴォルト」から数十年前の事である。

能力者の体から、従来の第一~第六階梯に留まらない“第七”階梯に属する生命の“波動”が検出された事が
“第七波動”という名前の由来となっている。
なお、一般的な人間や動物が有する波動が第一~第三階梯、
霊能力者・超能力者の類が持つ波動が第四階梯、その中でも力の強い者の波動が第五階梯、
様々な奇跡を起こしてきた、歴史上『聖人』や『霊獣』と呼ばれる存在の波動が第六階梯にあたる。*1







研究

いち早く第七波動の研究に着手したのは皇神(スメラギ)グループである。
平安時代の陰陽師・呪い師の一族をルーツとする皇神グループは、秘蔵する呪法・陰陽道を第七波動の制御に利用、
一躍第七波動研究のトップに躍り出る事となる。
これらの技術を確立させたのが、神園博士をはじめとする皇神グループ所属の研究者たちである。

第七波動の研究はつまる所人体実験でもあり、過去から現在に至るまで多くの非倫理的な実験が行われている。*2
タケフツ(後のアシモフ。因子移植後、未来技研で実験体とされていた。詳しい実験内容は不明)
ストラトス(薬物投与が能力者にもたらす影響の調査)
エリーゼ(能力者に対する別人格の植え付け)などが主な実験体・実験内容として挙げられる。
ガンヴォルトシアン紫電も皇神の研究施設で実験体とされていた過去がある。







能力者

その身に第七波動を宿した人間は“第七波動能力者”、または単に“能力者”と呼称される。
ほとんどの能力者は生まれながらに能力を所持しているが
中には、能力因子を移植され後天的に能力を獲得した者もいる。

「体から特殊な波動を発している」「体内に能力因子が存在する」
「“電子の謡精”の歌を聞くと、特殊な干渉波が検出される(録音された歌にはこの効果はない)」
といった点で無能力者と区別されるが、能力を使っていない能力者と無能力者は見掛け上なんら違いがない。







能力者出現の影響

日本(ゲーム中では「この国」と呼称)では、皇神グループの技術により能力者がある程度制御されているため
他の国と比べて、能力者と無能力者の対立はずっと緩やかなものである。
それでも能力者に対する偏見は存在しており
デイトナ、エリーゼ、メラクは能力者であるという事が一因となり、過去に差別やいじめを受けている。

能力者の中には不良グループを作る者(デイトナ、“超水圧”の能力者)、
能力を利用して犯罪を起こす者(辻斬り破裂魔、デイトナとは別人の“爆炎”の能力者)もおり
彼らの行動もまた、能力者に対する世間の目が厳しくなる一因になっていると思われる。
また、フェザーの活動も公には「テロ行為」とみなされ、良く思われてはいない。

ただし、皇神グループに所属する能力者は社会的な地位を保証されている他
「陽炎のメモリア」に登場したヒメシロなど、周囲から受け入れられている能力者も存在する。
無能力者の側にも、オウカのように能力者への偏見を持たない人物が少数ながら見られる。

日本国外では、能力者と無能力者の間での抗争、能力者に対する迫害も珍しいものではなく
パンテーラは「能力者と無能力者が手を取り合う時期はとうに過ぎている」と述べている。
「陽炎のメモリア」では、能力者の暴走によって「一国がまるまる焦土と化した」
「CUTOUT オウカ編」では、能力者の暴動によって「国家としての機能が失われた国さえある」と語られており
能力者と無能力者の対立は、時には国そのものに影響を及ぼす大規模な事件に発展する場合がある。







能力の感知・能力者の発見

皇神グループは、前述した「“電子の謡精”の歌を聞くと能力者の体から干渉波が発せられる」という原理を利用し、
モルフォを能力者を発見するためのソナーとして用いていた。

能力者の中には、他の能力者の第七波動を感じる事ができる者も存在する。
「ストライカーパック限定版ドラマCD」で、ジブリールと対面したイオタ
彼女が“メタリカ”の能力を使用するまで能力者と気付かなかったため、あらゆる能力者が他の能力者を発見できる訳ではない。

原理は不明だが、「爪」のミッション「侵略者」では、オペレーターとして活動していたノワ
センサーで第七波動反応を検知している。







因子

能力者の体内には、第七波動の源となる因子が存在する。詳細は当該項目を参照。







スピリット

第七波動能力者が命を落とすと発現する物質。通常はっきりとした形では残らない。
ABスピリットもこの一種だが、「鎖環」で登場したABスピリットは
明確な形を保っている・二種の能力因子が混在しているといった、通常のスピリットとは異なった性質を持つ。







デザイナーチャイルド

プロジェクト・ガンヴォルトの研究過程で生まれた、第七波動誘因子移適合用の実験体クローン。
結果的に「蒼き雷霆」に適合するクローンを生み出す事はできなかったが、
デザイナーチャイルド自体は様々な計画に転用され、シアンをはじめとする多くの人工能力者を生み出している。

「まったく同じ遺伝子組成の人間を作ったとしても、同じ能力因子に適合するとは限らない」
「能力者のクローンを作っても、無能力者として生まれる場合が多い」といった理由から、
「義心憤怒(回想)」の時代では、プロジェクト・ガンヴォルトの被献体にはかき集めた能力者候補を使うようになっている。







名称

能力の名称がどのように定められているかは不明だが、史上類を見ない能力ならば能力者の自己申告が通る場合がある。
カレラの“磁界拳(マグネティックアーツ)”がこれの具体例。







能力と意志

第七波動とは意志の力であり、そのため能力者の精神状態や性格と能力とは密接な関係を持つ。

  • この性質上、第七波動を暴走・消失させずに洗脳を行う事は極めて難しい。

  • GVのコンタクトレンズに能力を高める効果があるのは、着用者に無意識レベルの精神的負荷を与えているためである。

  • 液体を操れる“リキッド”の能力を持つニムロドが、水と海水以外の操作を苦手とするのは彼の大雑把な性格が影響しているものと考えられている。

  • 能力者が意識を失うと、大抵の場合はその効果が失われる事が“陽炎のメモリア”で明言されている。

  • 上記の例外として、モルフォ*3、テセオやアスロックの能力*4が挙げられる。







強化

第七波動は、外的手段で強化する事が可能である。

  • 装備による強化
GVが着用している指輪は、第七波動を高める効果があるとされる霊石や特殊な金属で作られている。
また、上記したGVのコンタクトレンズも装備の一例として挙げられる。

  • “電子の謡精”の歌による強化
“電子の謡精”の歌は、シアン(モルフォ)と波長が合った能力者の第七波動を高める効果を持つ。
電子の謡精と同系統の第七波動“電子の踊精”の歌にも同様の効果が見られる。

  • 増幅装置(ブースター)の使用
大電波塔アマテラスは、“電子の謡精”の出力を強化する増幅装置としての役割を担っていた。

変身した能力者の肉体は、生身よりも第七波動能力を発現するのに適した姿となる。

ミラーピース(“電子の謡精”の力)と皇神から得た技術とを合わせて作られたマテリアル。
これを用いた変身は、宝剣以上の力を発揮するとされている。

  • S.E.E.Dの投与
「Vivid」という花の成分からつくられる抗ストレス剤“S.E.E.D”は、製法によっては第七波動を強化する効力がある。
また、皇神は秘密裏にS.E.E.Dを能力者の制御に用いているという
(作中でS.E.E.Dの投与について描かれているのはストラトスのみであり、他の使用例があるかどうかは不明)。

  • 危険薬物(ブースタードラッグ)の摂取
ゲーム本編では未登場。第七波動能力を高めるが、精神を破壊する副作用がある。
S.E.E.Dと似通った性質だが、関連性は不明。







抑制

また一方では、第七波動の力を抑制する手段も存在する。

  • 因子の摘出
皇神の能力者は、宝剣に自身の因子を隔離する事によって能力を抑え込んでいる。
ただし、高い力を持つ人物の場合は能力の完全封印に到らない場合もある。

  • 宝剣による制御
「鎖環」の時代の宝剣は性能が進歩しており、因子の摘出をせずとも第七波動を制御する事が可能。

  • 装備による封印
アシモフが着用しているサングラスは、第七波動を封印する働きを持つ。
また、霊石の中には能力を抑え込む性質を有するものもある。

  • “磁界拳”による能力の吸引
カレラの有する第七波動“磁界拳”は、他者の第七波動を吸引し空気中に拡散させる力を持つ。
この状態に陥った能力者は、能力を使用する事が不可能になる。

磁界拳を解析して作られた弾丸“グリードスナッチャー”にも同様の働きがあるが、磁界拳そのものより性能は落ちる。
また、磁界拳もグリードスナッチャーも効果はごく短時間しか持続しない。

  • “鎖環”による封印
きりんの第七波動“鎖環”は他者の第七波動を封印する能力である。
能力の有効時間などは特に語られていないが、描写から見て磁界拳のように短時間で解除される能力ではない。







暴走

第七波動の力は、時に暴走する場合がある。以下が代表例。

  • タケフツ(後のアシモフ)
人工の能力者だが、その能力は常に制御不能な暴走状態にある。
実験体時代は特殊な霊石を使用した拘束具、現在は特注のサングラスを用いる事によって能力を抑え込んでいる。
※実験体時代も「不思議なカラーの色眼鏡」をつけているが、
 「オフィシャルコンプリートワークス」によれば、アシモフのサングラスは「防弾仕様の軍用物」らしいので、この色眼鏡とは別物と思われる。

  • 紫電
“蒼き雷霆”の因子移植時に能力が暴走。因子の摘出により暴走は抑えられた。

  • エリーゼ
皇神により人格を植え付けられた際に、凶暴な別人格として“エリーゼ2”が発現し能力が暴走。多くの研究員をゾンビへと変えた。
この暴走は“エリーゼ2”を“エリーゼ1”の深層意識に封じ込める事で対処された。

  • ストラトス
皇神による実験の影響で、宝剣でも制御し切れないほどに第七波動が暴走しかかっている。
平時においては、S.E.E.Dを投与する事で暴走を抑え込んでいる。

ストリートチルドレン時代、無能力者に殺されかけた際に怒りによって第七波動を暴走させた。*5

  • GV
「鎖環」のGVは、きりんの“鎖環”またはモルフォの力によって暴走を抑え込んでいる。




暴龍

暴走の一種であり、第七波動を超えた新たな段階。きりんはこの姿を「能力者の行きつく先」と表現している。
体内にある暴龍因子を封印すれば暴龍化は解け、再び暴龍となる危険もなくなる。作中では“鎖環”の能力で暴龍因子を封印している。

暴龍は「龍放射」と呼ばれる波動を放っており、この波動は他の能力者を暴龍、あるいはそれに近い暴走状態にしてしまう。
龍放射は能力者だけでなくロボットも暴走させる。これについてGVは、蒼き雷霆の電子機器操作能力が龍放射に継がれているためだと推測している。

GVは戦いに身を置き続けた結果*6暴龍に覚醒。
彼から漏れ出す電気を介して龍放射を浴び続けた能力者からも、暴龍となる者が出現した。
劇中で登場した暴走能力者はB.B.シロンレクサスカミオムの4名だが、彼ら以外にも暴龍は複数確認されており、治龍局が都度鎮圧にあたっている。

暴龍と化したGVは人間よりも遥かに巨大な龍の姿となり、言葉も話せない状態だった。
B.B.たち暴走能力者はそこまで巨大ではなく、会話も可能(ただし暴走しているので、言葉は通じてもまともな会話にはならない)




擬似再現

アキュラは能力者の第七波動誘因子を解析し、能力を擬似再現する事に成功している。
現状、世界でもアキュラだけが成し遂げた革新的技術とされるが
研究を悪用・拡散される事を危惧するアキュラに、この技術を公開する意志はない。

一口に擬似再現といっても、すべてが同種のものではなく
アキュラが第七波動誘因子を解析し、代替技術などを用いて能力を劣化再現したものと
ロロがミラーピースに埋め込まれた第七波動誘因子から直接能力を再現したもの(EXウェポンミラーリング)に分けられる。
後者は、オリジナルに限りなく近いレベルで能力を擬似再現する事が可能となっている。

「鎖環」では、ガンヴォルトが過去に戦った能力者のイメージを具現化し、
それをきりんが“鎖環”の力で護符に封印し固着させた「イマージュパルス」が登場する。
スキル型イマージュパルスを使用すれば、能力者を呼び出して対応した第七波動を扱う事ができる。







出展

蒼き雷霆ガンヴォルト 陽炎のメモリア
蒼き雷霆ガンヴォルト ストライカーパック限定版ドラマCD
蒼き雷霆ガンヴォルト 義心憤怒
蒼き雷霆ガンヴォルト 平穏への憧憬
蒼き雷霆ガンヴォルト 蒼き雷霆ガンヴォルト爪 オフィシャルコンプリートワークス
電撃Nintendo 2015年10月号(能力者PROFILE・紫電)
電撃Nintendo 2015年11月号(能力者PROFILE・アシモフ)
電撃Nintendo 2015年12月号(能力者PROFILE・アキュラ)
電撃Nintendo 2016年3月号(能力者PROFILE・エリーゼ/カレラ)
電撃Nintendo 2016年10月号(CUTOUT オウカ編)
電撃Nintendo 2017年6月号(能力者PROFILE・テンジアン)
電撃Nintendo 2017年10月号(能力者PROFILE・RoRo)






最終更新:2023年03月01日 01:36

*1 「陽炎のメモリア」より。

*2 ガンヴォルトによれば、鎖環の時代でも皇神グループは能力者研究のためならば人体実験を厭わないという。

*3 シアンの意識がない状態でも他者との意思疎通が可能。ゲーム本編や「平穏への憧憬」で確認できる。

*4 「爪」で彼らが死んだ後も、その能力によってプラズマレギオンが動いていた。

*5 電撃Nintendo 2017年6月号より。

*6 GV本人は「電子の謡精」「ABスピリット」など様々な力を取り込んだ事も原因だと考えている。