TGUS-SOGs-17ADDとは、持続可能な開発目標(SDGs)のオタク版ともいえる「持続可能なオタク目標(SOGs)」に具体的な指標や基準について定義した追加型のTGUSである。
概要
2021年12月22日にしげの氏から発表されたSDGsのオタク版ともいえる「持続可能なオタク目標(SOGs)」に付随する形で、本家SDGsと同様の達成基準や指標を
勝手に定義しちゃうもの。
SDGsと違ってSOGsは「オタクでなくても高い汎用性がある」、「こっちの方がより一般的でわかりやすい」ということもあり、むしろ
N121MTはSOGsを使うことを推奨している。
それでも具体的な指標や基準が未定義にはなっているので、ひとまずの定義をしておくことでその目標に達成しやすくするための規格としてこのTGUS-SOGs-17ADDが制定されている。
2022年12月20日現在もまだ「ドラフト版」であるため、正式な指標や基準ではないとしている。 また、SOGsの発案者やその目標の考案者等に誰も許可を取って無く勝手にやっているので、そのあたりの権利関係も問題になる。(同人マークも無いし)
SOGsも一部の目標がその目標に対する指標にも見て取れるものもあるため、本気でやるとしたらその部分の整理や、SDGsみたいに「2030年までに達成せよ」という明確な期限の決定なども必要となる。
なお、オタクそのものの定義として「アニメ・漫画・ゲームに関わらずサブカルチャーに属するカテゴリや作品に造詣が深く、かつ限界オタクのような好意的な意識を持っている人物」としている。
この定義をベースにSOGsの基準や指標についても無理のない範囲で設定しているが、N121MT自身がリアルSCPのような存在でもあるのでまだ現実的でないものがあったり、解釈違いがあったり、そもそも具体的な値も決まっていないものもある。
2つのSOGs
2024年10月29日にはしげの氏とは別のSOGsをあらら氏が発表しており、一部の目標が異なるなどの差異が存在している。(基本的なベクトルなどはそこまで変わってないけどね)
N121MTは「TGUS-SOGs-17ADDはこれら2つを統合したものをベースに作る予定」としており、今後も出てきた場合はどれを目標にして軸にするか、18個以上のものも追加すべきではないかなどの検討も必要としている。
定義された基準や指標
1.健康を大切にしよう
- 1.1 過度な推し活によって起こった風邪や耳鳴り等の病気を起こさない(達成基準の1つとしては「1年間病院のお世話になることがなかった」等でも良いはず)
- 1.2 平均睡眠時間が一般的な基準を下回らない(一般的な基準はどうも6~7時間程らしく、5時間未満になったらこの目標達成に疑問を抱くべきである)
- 1.3 受けれる健康診断に行って健康であることを1年間隔で証明すること(特に所見無しであれば100点、所見があっても問題のないものであれば減点対象とはならず、所見があって何かしらの改善が出来るなら減点とし、それを改善する動きをするということ)
近年イラストレーターや漫画家、ミュージシャンなどの人物が早死にするような報道がある関係で、これについての目標設定についてはもっと厳格にすべきではないかという話も出てくるかもしれない。
また健康診断についても会社勤めじゃない人間だとそれが無いということが多いため、何らかの方法で健康診断を受けさせるような手段が必要ともされる。
2.社会生活と両立させよう
- 2.1 推し活動への資金を安定的に確保できる収入源がある(生活保護はNGとすべきかどうかの意見はあるが、少なくとも生活保護をしている間は推し活よりも自分をなんとかしろという意味合いの方が強いとされるため減点対象となる)
- 2.2 会社や学校等の人生で重要な出来事をないがしろにしない(いくら推しのイベントがあるからといって人生を捨てるまでする必要はない、という意味合い。代替処置があるのならそれも活用して人生の壁に集中すべきである)
社会生活をどこまでみなすかというのがまだ未定義な部分も多いため、例えば結婚や家庭などを含めると結婚詐欺などのリスクも考慮しないといけないので範囲が異常に広くなる危険がある。
3.お風呂に入ろう
- 3.1 シャワーでも良いので毎日お風呂に入る習慣を身につける(お風呂用のポスターやグッズなど、「推しと一緒にお風呂タイム」という夢の空間を作る等の対策でも構わない)
- 3.2 オドレート等の匂い検査キットでお風呂で取り除けるレベルまで低下する(お風呂に入っていない時のレベルと入った時のレベルでは歴然の差があるらしい。具体的な数値データがあればそれを記載したいところ)
- 3.3 アニメコラボがある銭湯には入る(のれん盗難事件があった場所ではないけど、コラボしているなら入るというのも手。 原案にもあった)
この項目については、全裸でキノコ狩りをしたり巨大アポロを食したりする伝説の人物であるヲタケン氏の『全裸で講義シリーズ「正しいお風呂の入り方」』がかなり参考になると思われる。
ただし「風呂内での演奏行為」(ケツドラム含)や「風呂内での飲食行為全般」、「バッグ内に人が入り込む行為」については本来の目的を果たせなくなる可能性があるため実施しない方が推奨されている。
また同じオタク仲間とも言えるバキバキ童貞ことぐんぴぃが「風呂スキップ」という単語を提唱しているが、この目標とは完全に逆行する行動となっている。
似た単語の「風呂キャンセル」についても同様で、「どんな状況下、どんな精神状況であろうとも、風呂に入ることはオタクであってもなくても推奨というか絶対とすべき行為である」としており、風呂無し物件についても激しく批判するように風呂に入ることを強く求めている。
近年カードゲームなどの現場でスメハラなどが問題になっているため、この目標を達成することがより重要視されているかもしれない。
4.経済を循環させよう
- 4.1 運転させた金額が一定数値・一定の割合以上である(年間収入のX%を運転させたら達成みたいなものでも良さそうだが、高すぎると達成が厳しいので正確な値設定には苦労があると思われる)
- 4.2 年間に購入したグッズがX品以上である(具体的な基準として)
- 4.3 購入元が必ず公式のものである(転売ヤーの防止策、原案にもあった)
この目標については学生などのように収入が無い者はどうやっても達成することが困難な人間も居るが、その場合はまずオタク活動について見直すか、学生の場合は本格的な活動は先とするかなどのそもそもな検討も必要としている。
あくまでも経済活動自体は自らの経済状況も含めての話であり、それはオタクでなくとも真面目に考えるべき観点である。
5.推しは推せるうちに推そう
- 5.1 推し活の支援する何かを用意する
- 5.2 推しの絵や小説など合法的な範囲で実施した(応援イラストなんてのはその代表的な例である、絵の上手下手は一切無関係だが、AIの使用についてはその推しの規定に任せる)
- 5.3 グッズやスパチャなどの金額が一定値以上である(過度すぎると推しの意味合いから更に逸脱しかねないのであくまでも達成できる範囲で)
推し活自体は例えその人間が死亡した、コンテンツとして既に枯れた場合だとしても、自分が好きなものであれば永久に推すことは可能であるが、不謹慎な理由で消滅した場合についてはその限りではないと思われる。
このあたりについてはそもそもの「推し活」とは何か、という定義も必要にはなるかもしれない。
6.適切な課金と貢献を
- 6.1 グッズ購入でリポ払いや借金等を使用しない(原案にもなったのでそのまま指標とした)
- 6.2 転売ヤーを使わずとも購入できる流通を作る
- 6.3 収支バランスが毎年黒字になる(1円での黒字ではあまり加点とは言えず、毎月5千~1万以上、なるべくならそれ以上を狙うべき。もちろん上級国民なら上級国民レベルの黒字値が存在するだろう)
7.楽しんで続けよう
- 7.1 推しに対しての適切な距離を保つ(ガチ恋が行き過ぎることもあったり、また疎遠になりすぎていつの間にか推しが居なくなっているなんてことのないよう)
- 7.2 界隈への扱い・距離は慎重な行動を取る(あまりにも気にしすぎると楽しめなくなるので)
8.良い人間関係を構築しよう
- 8.1 お互いがファンでありお互いの思想を理解する(同担拒否をするなとは言わないが、過剰な拒否は逆に悪手となるので理解はするべき)
- 8.2 基本的な挨拶となるテンプレートを作成し、それが誰でも使用できる最強ツールを開発する(本家SDGsでも言及されてそう)
9.人は人 自分は自分
このSOGsそのものが押し付けではないのかという皮肉も出てきそうだが、あくまでも指標や基準の話であるのと、押し付けでもいいから達成すべき目標ではないのかという意見もなくはないだろう。
項目の候補には「検索除け」などの二次創作関連の話も出てくるが、現在の界隈があまりにも荒れすぎてて決め切れない状況であるため現時点では未設定としている。
10.正しい情報を得よう
- 10.1 公式の発表があるまでは非公式の発表は非公式だと理解する
- 10.2 デマに惑わされないようなある程度の情報リテラシーレベルを獲得できる社会の構成
近年はインプレゾンビなどの関係で正しい情報を得るのがオタクでなくても一般の利用者ですら大変な時代になっているため、正しい情報源が出てくる場所はどこかというリストを作る必要があるのではないかという要求もあるかもしれない。
そしてそのリストに対して誰が認証・承認するかなどの問題もあるため、作り出すのも大変とも言える。
11.法令とマナーを守ろう
- 11.1 二次創作などの推し活動のガイドラインを隅から隅まで読めてすぐに理解できるルールを作る
- 11.2 法令やマナー違反による炎上の発生件数を0となる社会にする(いわゆる「エロウマ問題」や「ゆっくり商標問題」なども起きないような社会にするのが目標と言えるかもしれない)
12.所有物を大切にしよう
- 12.1 新品で購入したものをすぐに売却しない(転売対策によるもの)
- 12.2 購入、獲得したものを無碍な扱いをせずに大切に保管・愛でる(1年間グッズ等が使用できる耐用性を持っていれば達成しているとみなしても良さそう)
13.消費だけでなく発信しよう
- 13.1 TwitterなどのSNSで発信する活動を行う(「ファンサイト」なんていうのはその究極系であり、「阿部寛のホームページ」は元々ファンサイトから作られたページでもある)
- 13.2 Youtubeやニコニコ動画でROM専だけでない行動も実施する(「いいね!」だとか、半年経過後は一定数のコメントを出すとか……)
近年のSNS炎上ゴトを見るとこの目標そのものを達成すべきなのかどうかが疑問になっている点もある。
14.内にも外にも冷静な目線を
- 14.1 自らが起こしてしまった炎上ゴトが1つもないこと(人生を対象にした累計だと永久達成不能状況になりかねないので、何年間の期間で計測するのが良いだろう)
- 14.2 同志が炎上を起こしかねない状況を防ぐ勇気を持ち、防止行動を取る(『POISON』と嘆くのではなく、「それはダメだよ」と言って自らの力で制止できるようになるのが真の達成基準かもしれない)
15.後進を育成しよう
- 15.1 初心者・初見用のガイドや支援活動を行った(ゲームの攻略サイトというのも、立派な後進育成の1つとも言える)
16.変わる勇気 休む勇気
- 16.1 頑固一徹ではなく、柔軟に変位する精神を養う(ろくなことにならないことが多く、これはオタクでなくとも誰もが持つべき精神ではないかとも言われている)
- 16.2 仕事だけでなく推し活にも休暇の概念はある(毎日できるのなら結構、でも体力に限界が来たら「健康を大切にしている」とも言えないので、休むことは重要だ)
17.不測の事態に備えよう
- 17.1 早期によるエンディングノートの作成する文化が広まり、万が一の時に第三者でも適切な処理が行えるような社会を作る(孤立無援天涯孤独の人物にも、同志が手厚く葬れるならそれはそれで良いのかもしれないので)
- 17.2 仮に自らが死亡しても誰にも過度な負担がかからないような用意がある(借金を残して死亡したらその肩代わりが親に来たらとんだ迷惑みたいなことにもなりかねない。奨学金スーサイド等の抑止はSDGsでも言われかねないかもしれない)
現在の課題
- 全体的に明確な基準や指標がまだ未設定部分があったり、まだ足りていない場所や、一部の基準や指標が他の目標と似通ったものとなってしまっている
- 指標や基準が同じレベルになっているので本当は別々に別けるべきである(これは指標や基準の数が集まっての話かもしれないが……)
- そもそも設定した指標や基準が本当にその目標を達成できるか不安が残る(この存在そのものがSOGsを阻害している、なんていうトンチにはならないような構造にはしているが……)
- 本家の指標や基準があまり適用されていない箇所がある(SDGsでも達成に固執しすぎて自分の生命を脅かすとかで「目標や課題そのものがおかしい」という発想もあるため、SOGsの課題についても100で見るべきかどうかも不明瞭なところもある)
最終更新:2024年10月30日 16:18