頭文字D0(イニシャル・ディー・ゼロ)とは、
N121MTが勝手に考案しているしげの秀一の漫画作品『頭文字D』の前日談となる漫画作品である。
概要
2023年に『MFゴースト』のアニメ化によって『頭文字D』のその先となる作品がひとまず安泰となっていたが、藤原文太と小柏健のバトルや、文太の妻(拓海の母)との悲愛(と思われる)などの過去があまり語られていないことにN121MTは気づき、勝手に考案したのがこの作品である。
基本的なノリは『頭文字D』とほとんど変わらないが、パープルシャドウの城島俊也や星野好造、更には久保英次などの文太と同じぐらいの世代が拓海と同じぐらいの年代の時に活躍していた頃を描くものとなっている。
当然ゲストには土屋圭市の同乗走行でビビるという話は含まれているのは言うまでもない。
また番外編ということで、高橋啓介が涼介の走りによってスポーツドライビングへ目覚めて暴走族から脱退するまでのストーリーや、北条凛の過去などについても扱う予定ではある。
上記のボリューム量や『MFゴースト』と違うマシンなどの魅力もあるため、外伝的な作品としても十二分な内容とはなっているが、当のしげの秀一先生は『MFゴースト』で大変なので別の人物が描く等の対応が現実的ではないかと思われる。
(似たような画風であればTwitterにゴロゴロといるし、あろうことかそれでコラでバズっている人間もいるので、そのあたりを選出すれば問題はないと考えている)
なお作風としては『頭文字D』や『MFゴースト』と違って少し暗く設定されており、特に近年の「美少女がよく死ぬ・バッドエンドな作品」(『まどマギ』や『まほいく』など)と同様にクラッシュ等による死亡描写が『バリバリ伝説』よりも増えたものとなっている。
また原作の『頭文字D』が成就しない悲恋が多いこともあってか、一部のキャラクターを除いては離婚したり寝取られたり、或いは逆に寝取ることを示唆するような話まで存在する。(メインキャラ関係は寝取り・寝取られ描写はないものの、代わりとして離婚などの描写を入れている)
ストーリー
関東地方の走り屋界で伝説となったプロジェクトDが活動を開始する数年以上前、当時走り屋たちはラリーという混沌の世界で腕を磨いていた。 ラリー屋の一人である藤原文太は、日本列島に居るライバルと熾烈の闘いを繰り広げていた。
この物語は、伝説のラリー屋となった藤原文太の活躍を描いた物語となる……。
構成
- 祐一がまだ走り屋になって間もない頃に文太を秋名の峠へ遊びに連れていったが、あまりにも運転が下手すぎて文太に強制的に替えられてしまう。しかし文太の運転はすさまじいものであり、祐一は走り屋として活動していくことを提案するが、文太は乗り気ではなかった。
- しかし祐一はあまりにも走りが凄かったことをやたら広めてしまい、興味を持った小柏健が秋名へ遊びに来る。乗り気じゃない文太をしり目に、祐一は無理くりバトルの約束を取り付ける。
- 未だに乗り気じゃなかった文太を無理やり祐一は連れに行ったが、あまりにも強引すぎて小柏も呆れて帰ろうとするが、早く帰ろうとする文太と一緒に走るという形で強引にバトルを始める。
- ところがバトルしてすぐに小柏は文太に抜かれ、そのまま完全に置いてけぼりとなるほどの完敗を喫する。その完敗の様子は瞬く間に峠中に広まり、「秋名の凄いやつ」として知られるようになる。
- その後はリベンジマッチをしに来たり、「秋名の凄いやつ」に挑戦しにくる走り屋が増えてきて、文太も少しずつながら走りに対して愉しさを生み始めていた。 やがて祐一はこの連勝街道を見て調子に乗って日本全国制覇の遠征計画を立ち上げる。
- 遠征は政志も同行し、小柏健の地元へ乗り込んだり、関西の久保、九州から北海道まで様々な場所で遠征しに行く。 しかしそれに伴い、結婚した奥さんとは次第に亀裂が入っていく。(この間に拓海が産まれ、AE86を購入するという設定)
- 全国で完全制覇を果たしたものの、家に帰ると拓海と置き手紙が1つ。 全てを手にした男は、大事なものを失うという最悪の鬱展開で幕を閉じる。
登場人物
メインキャラクター
相棒である祐一とメカニック見習いの政志と共に日本列島に居る走り屋やラリー屋と戦う。 『頭文字D』の時で語られていた拓海はまだ生まれておらず、妻もまだ別れていない状況である。
『0』の開始年代が1970年代あたりとしているため、トヨタ・セリカの初期型とかを想定しているらしい。
物語の途中で妻と結婚し、拓海が産まれたことを期にトヨタ・AE86をファミリーカーとして購入し、それを走り屋の車両として使うという構想がある。
離婚となった理由もそのあたりが関係するようになっており、豆腐屋などの設定についても妻や文太の両親などの影響を持たせるといった構想も存在しており、離婚後に妻の死亡が確認され、その弔いの意味も兼ねて豆腐を作り続けるという悲しき運命の想定すらある。
(このあたりは「死んだか、拓海と文太を捨てて出ていったか」の作者自身のインタビューや、「家を出て行った」実写映画版の設定を全て盛り込んだ内容ということになっている)
文太のナビゲーションとして文太と共に活躍する名(迷)コ・ドライバー。 文太がメインドライバーではあるが、移動などでは祐一も運転することがある。
N121MTは「元々祐一が走り屋をしていて、文太と一緒に遊んでいた時に文太が運転したらものすごいテクニックを持っていたため、日本各地の走り屋を倒しに行こうと提案した」という想定がある。
物語の途中で文太と同様に結婚を果たすことになるが、作中で寝取る・寝取られることも離婚することもなく比較的円満な関係のまま物語を終えることになっている。 ただし文太の様子を見て夫婦共々悲しみに満ちていたのは言うまでもない。
祐一と文太が日本各地でラリーごとみたいなことをしているのに加勢したメカニック。 正確には祐一と文太が日本各地で遠征する際にメカニックとして友人を無理やり呼んだということにはなっている。
ライバルキャラクター
いろは坂(まだ「日光道路」という有料道路の時代)をホームコースとしている地元最強の走り屋。 最初は文太の地元である秋名に乗り込み、その後いろは坂に文太が乗り込むという設定であり、どちらも僅差で敗北するという最強のライバルキャラクターとして設定されている。
将来(『頭文字D』)に中学の教師になることを目指すため、走り屋の活動を最後にしようと文太に挑戦したというバックストーリーがあり、バトル後は教師活動に専念するために走り屋界から身を引くことになる設定がある。
物語開始時の愛車は文太と同じ車両を想定、AE86との最後の対決にはトヨタ・MR2(AW10)に乗り換えていたという設定がある。 これは息子であるカイがSW20のMR2やMR-Sに載っていることや、時代背景を考慮したことによるものである。
(当初の設定ではAW10を既に乗っていたということになるが、10年ほどのタイムパラドックスを埋められないということで若干変更されている)
塩那の峠をホームコースにするホンダ・シビック(CX)の走り屋。 ワンメイクレースであるシビックレースにも参加しており、八方ヶ原では敵無しのドライバーである。
後に自分のカーショップを開いてそこで学校みたいなことをやってみたいという夢を持っているが、学校みたいな夢は小柏健に影響されていたという裏設定をN121MT側で勝手に作っている。(さっきの走り屋をやめて教師の道へ歩んだという話に影響されたということらしい)
つくばサーキットで走り込みをしているレーサーの一人。 医師を目指す傍ら、愛車であるホンダ・S800をメンテナンスしながらドライブする。
文太とは直接の面識は無いが、文太が参加していたサンデーレースの参加者の一人として登場し、名前こそは憶えていないが当時めちゃくちゃ速いレーサーが居たという記憶を植え付けている。
つくばサーキットでドリフト走行を得意とするレーサーの一人。 グループ5のレースにも参加する傍ら、そのレースでドリフト走法を多用するドライバー(土屋圭市)から何時しか自らもドリフトに興じるようになったという設定がある。
『頭文字D』ではR32の日産・スカイラインGT-Rが最初の愛車とのことらしいが、年代的な関係でニューマンスカイラインのR30の日産・スカイラインに乗車している。 ドリフト走行という未知の体験が女を寄せているらしく、とてもハーレムな設定がなされているとか。
関西の方でラリー活動をしているラリーストの一人。 データ収集・分析を得意としており、文太のことも分析して追い詰めていたが、データ以上の能力を発揮した文太に敗れている。
N121MTは「こいつのせいで日本全国を舞台にせざるを得なかった」としている。(同年代のキャラクターと戦わせるとなった際、一番遠いのが関西に居る久保であり、全国行脚の遠征で無理やり解決するほどであった)
オリジナルキャラクター
当然ながら上記以外のキャラクターにも『0』オリジナルのキャラクターを多数登場させる必要があるが、今作は「悲運な運命」というのもテーマにしたちょっと鬱な作品であるため、やけにクラッシュ等で死ぬ演出を多く想定している。
これはしげの秀一の作品である『バリバリ伝説』に関係したもので、当時の自動車技術は走り屋がめちゃくちゃ危険だというのも含めた意味合いもある。(ちなみにグループBの時代にもかかわるので、そのあたりのクラッシュも意味するような描写も存在する)
最終更新:2023年11月14日 23:04