MAP09 : THE THREE WORLD(マップ09:ザ・スリーワールド)とは、『Japanese Community Project』のマップである。
概要
N121MTが久しぶりに『DOOM』用のWADとして開発されたマップ。
日本人DoomerによるメガWADプロジェクトである『Japanese Community Project』(『JPCP』)に提出したマップでもあり、マップ画面には独自の「JPCP」が刻まれている。
プロジェクト参加のきっかけは「WAD開発に貢献するのと、日本人Doomerを増やしたい」ため。 エントリー前からマップを製作し、2014年8月28日にエントリーを正式に表明した。
構造
構造そのものは『DOOM2』の「MAP08: Tricks and Traps」をイメージしているが、シークレットや小ネタ、モンスター数など「3」もしくは「3の倍数」に統一されている。
マップ名の「THE THREE WORLD」とは、「3に関係するものばかりになったのでそういう名前にした」とのこと。 世界のナベアツ等の影響も少なからずある。
モンスターはラスボス以外オールスターで出現。 EP02の区分にあるMAP09を想定しており、β版以降も正式リリースでもMAP09のままとなった。
(ちなみにこの作品とはまったく関係ないが、
トリプルクロスでも「3」を題材としたローラーコースターを作っている)
日本人Doomerによるプロジェクトということもあってか、シークレットやマップのテクスチャーなど、いくつかの小ネタを仕込んでいる。
(あるシークレットを見つけると近く空間から「⑨」が出現したり、ゴールとなる場所はしっかりと「出口」と書かれているなど)
また日本ということを意識して、メインエリアの天井が日の丸をイメージしたテクスチャーだったりと、普通では気づかないようなネタまで潜り込ませている。
バージョン
マップは8月30日にバージョン1が公開され、不具合やBFGの弾数抑制を加えたバージョン2が8月31日に公開されている。 どちらのバージョンもN121MTが一人で開発した。
バージョン3以降はJPCPの主催者であるTatsurd-Cacocaco氏が加えたディティール入りのマップになっているため、レイアウトはほぼ同じとはいえ作り込みが大きく異なっている。
後に緊急修正版としてバージョン4がリリースされ、更に回復アイテムを調整(それまでは多すぎたという意見があった)したバージョン5が現在リリースされている。
評価
初期に開発したマップであるため、「初心者が頑張って作ったマップ」という評価を想定しており、DoomWorldでも同様の評価があった。
特にほとんどの構造が直線で結んでいることもあるため、目新しい構造といったものはなく「伝統的な部分が多い」という賛否両論の評価だった。
(この「伝統的」については好意的な意見もあれば批評的な意見もあり、ガチの賛否両論というべき点だった)
MAP08: Tricks and Trapsを思い出したDoomerは数知れず、そのトリビュートとして楽しめたなどの好意的な意見もあった。
しかし最後にならないとわからない人も出ており、思い出した時に「これそれをイメージしてたのか!」という人が非常に多かった。(特にMAP08のファンから)
日本人にはウケていたが外国人には「ホッピシ」の仕掛けは通用しないどころか、むしろ邪魔な存在であるという言語の壁を感じている。
こればかりはN121MTも「果たしてネタがわかるのだろうか」と疑問符だったが、中にはわかる人も居て個人的には大満足だったとのこと。
マイナス面としては、シークレットの1つであるBFGシークレットが偶然で発見しやすいという点があり、発見しにくいようにする工夫が必要だと意見があった。
またトリビュートにしてはなぜMAP09に置いているかも謎であり、Exitも何故2つも用意しているのか、という疑問も持たれていた。
(一応Exitについては次のマップに対してどちらでも行けるように、という配慮だったがそれが裏目に出てしまっている)
モンスターの難易度としては全体的に低いもので、特にシークレットを発見できれば滅茶苦茶簡単であるという批評も受けた。
以前のバージョンでも弾薬数が豊富だった、回復アイテムが過剰設置されているなど、まだまだアイテムの置き方についても甘さがあると言えるだろう。
レベルの前後間で見ると、このMAPのみ難易度が低い印象が持たれているが、これをどう捉えるかもまた賛否両論である。
レベル感の統一がないと見るべきか、それとも「ボーナスステージのような箸休め的なMAP」と捉えるか、プレイヤーごとに異なる見解があった。
これについては「それまでのMAP難易度が少々難しめなので、その箸休めとしての位置づけと捉えるならそれでOKだと思う」としている。
フィードバックを受けたものの、N121MTはいくつかの修正点は発見したが難易度そのものはあまり変えない予定としている。
エピソード
ちなみに中間報告としてプレイ動画がアップロードされた際、このマップは二番目に紹介されているため、ユーザー制作マップで最初のマップとして紹介されている。
このマップが開発された後、N121MTは
Probably Maybe Certainlyを同プロジェクトで提出している。
2つのマップ同士にストーリー等の繋がりは存在しないが、ネタの入れ込みや構造などで共通している部分もあるため、完全に独立した作品とは言い切れない。
関連項目
最終更新:2023年01月01日 12:46