トリプルクロス

トリプルクロス(Triple Cross)とは、N121MTが設計した『ローラーコースタータイクーン3』におけるローラーコースターの1つである。


概要

作中に登場する「ティルトコースター」を使用した一般の利用をまったく考慮していない記録のためだけ、そしてある作品のローラーコースターを再現するために設計されている。
開発期間は2014年8月12日から9月22日と長いのだが、実質時間としてはたったの3日ぐらいしか設計していないとのこと。
ローラーコースターで使用する車両や種類などレイアウトの構想に1日かけ、プロトタイプレイアウトの設計に1日、そして本番のレイアウトに1日となっている。

トリプルクロスに与えられた条件としては「33回転」と「33回ひねり」と「地上から333mの垂直落下」の3つ。
これは『奥様は惨殺少女』に登場する山本山遊園地のローラーコースターの設定から来るもので、トリプルクロスはまさにそれを再現するために生み出されたものである。

当初から前者2つの条件は余裕で出来るとのことだったが、最後の条件は普通の方法では地上での垂直落下は不可能と判定していた。
(どのローラーコースターでも333mの垂直落下には対応していなかった。 ただし「チートコード」を使えば話は別だけど、それはしない方針だった)
そこで333mの垂直落下を「地下に埋め込む」ことで、ノーチートで333mの垂直落下を実現することにしている。

結果的に33ひねり(垂直ループやコークスクリュー)及び333mの垂直落下(記録上は335.18m)は達成できたものの、33回転については不明になっていた。
落下数としてはひねりの回数もあって48個も存在しており、ティルトコースター独自のパーツである「スリルリフト」と「ティルトセクション」も存在している。
N121MTの趣味なのか、それともテスト目的だったのかは不明だが、33ひねりについてはレイアウトの密度を高めるように設計されている。

ツイートによると「強烈度は17.9ほど、ゲロ度は9.6ほどで、興奮度は脅威の0.33を記録している」とのことで、まったくもって使えないローラーコースターである。
333mの垂直落下さえなければ、興奮度については相当なものではなかったのかと試算されているとかいないとか。

名前の由来自体は『メタルギアソリッド3』の「三重スパイ」から来ているのだが、レイアウトそのものは同作品と一切関係のないものとなっている。

セクター紹介

トリプルクロスはセクターごとにテーマがあるらしいが、そこまで考えずに作り上げたとのこと。

  • セクター1.スリルリフトによる観覧車よりも高い位置からの落下
山本山遊園地のミラクルランドと書かれた観覧車よりも更に高い場所から垂直落下する。 この地点ではまだ333mの垂直落下ではないが、それでも強烈なGがかかっている。
リフト中はどういうわけか『奥様は惨殺少女』のあらすじが流れるようになっており、ローラーコースターに乗り込む経緯を大志とさゆりが一緒になって説明している。
なるべく強烈度を下げるため、リフトの速度は大幅に低下しているため、じっくりと聴くこともできれば、それを無視してフリートークすることも可能である。

  • セクター2.33回ひねりを実現するための超高密度レイアウト
垂直落下後はいきなり垂直上昇し、一度目のコークスクリュー後、キツい落下後に「無重力ロール」と呼ばれる垂直ループが存在している。
その後はコークスクリューと垂直ループの連続で、レールの上下の回数はそこまでないものの、非常に密度の高い場所をコースターは疾走していく。
回転中は強いGを受けるため、なるべく軽減すべく低速で回転できるようなレイアウトに仕上げている。 そのため、止まりそうで止まらないというスリルが存在する。

  • セクター3、セクター4.湖を駆け走るコースター
超高密度レイアウト後は湖の上をレールがはしっており、イメージとしては「湖上を舞う妖精」とのこと。 決してチルノや大妖精のことを言っているわけではない。
ステージの途中に湖から一回離れ、十分な高さまで上がった後に「ティルトセクション」で垂直落下し、復帰するというレイアウトもなされている。
セクター3は垂直落下前まで、セクター4は垂直落下後のレールが該当する。 遊園地の都合上、湖の上にミニゴルフが設置されている。

  • セクター5.他ライドの上を飛び、そしてビルの上へ
湖を抜けた後、他ライドが設置されている市街地ゾーンに突入する。 セクター5進入直後、いきなり地下に潜って地上に出るというドロップアウトが存在する。
コークスクリュー前には「加速装置」によって急激な加速で抜けるように設計されている。 ここで33回ひねりの調整を行ったとか。
セクター内には「ビル」が設置されており、レールはそのビルに向かってチェーンリフトで上がっていく。 最後のトドメである「垂直落下」は目の前。

  • セクター6.300km/h近い世界、終わりの始まり
ビル内部に入ると、いきなりレールはティルトセクションによって垂直を向く。 そのまま333mの垂直落下を行う。
落下後はしばらくストレートが続き、再び垂直上昇を行って地上に戻るようなシンプルなレイアウトにしている。
明らかにこのセクターのみで興奮度や強烈度に悪影響を及ぼしているが、これがなければ「完全な再現」とはいえないとのこと。

類似するローラーコースター

このようなありえないローラーコースターとして『かにしの』の地上700mからの落下するコースターなどが存在する。

関連項目

最終更新:2021年02月09日 15:58