Vガンダム

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Vガンダム - (2013/02/18 (月) 02:02:54) の編集履歴(バックアップ)




「このぉーっ! 猫目だか狐目なんかぁー!!」

1993年放送のテレビアニメ『機動戦士Vガンダム』に登場するMS(モビルスーツ)と呼ばれる主役ロボット(画像左)。
正しくは「ヴィクトリーガンダム」と読むが、略称「Vガン」のように「ブイ-」と呼ぶ方が一般的か。ν(ニュー)とかではない。

主な搭乗者は本作の主人公であるウッソ・エヴィン(画像右)の他、マーベット・フィンガーハットやオリファー・イノエ。
ちなみにウッソの声を担当した阪口大助氏は本役が声優デビューであり、経験の無さ故に
富野由悠季監督から拳で演技を仕込まれたらしい?という、苛烈な噂がごく一部の界隈で有名*1(最近否定された)。
なお、ウッソの年齢が13歳と従来のシリーズより大分引き下げられているのは*2
SDガンダム世代の小学生に受け入れ易くする為である。*3
しかし、登場人物が次々に死んでいく陰鬱なストーリーはお世辞にも子供に受け入れやすいとはいえなかった。

宇宙世紀0153年、サイド2を根城に地球侵攻作戦を進めるザンスカール帝国に対抗する為、リガ・ミリティアが開発したモビルスーツ。
型式番号はLM312V04。リガ・ミリティア所属で3機に分離可能、1機のジェネレーター、2機のスラスターを搭載した
ヴィクトリー0系の4型という意味らしい。(映像化された順では)初の量産型ガンダム。
そのためか追加装備なしでの単純な出力・推力は高いものではなく、ザンスカール帝国が初期段階から量産しているゾロアットと同等で、
作中でもVガンダムと同じジェネレータを使用している量産機・ガンイージはゾロアットと互角の性能だと描写されている。
特筆すべきはコア・ファイター(コックピットと頭部)、トップ・リム(上半身。通称ハンガー)、ボトム・リム(下半身。通称ブーツ)
の3機からなる分離・合体機構を持つ点で、それを活かして破壊されたパーツを即座に予備に交換するという戦術も使用可能。
その為、手足のパーツが大量生産されており、分離したパーツを敵にぶつけて攻撃することも多々あった。
まさに手足は(敵に向かって)投げ捨てるものである。
この戦術を主人公が考案し、その後質量兵器として割と有用であると発覚してから
他のメンバーが真似る事態が発生したというのがまたアレである。
一時期は複数のコアファイターがそれぞれのブーツを曳航して敵にぶつけるという光景が展開されたため、
幾つものガンダムの脚部が空を舞って敵を爆殺するという、ロボットアニメ史上でも稀であろう光景が展開された。
最後の手段ならともかく、通常攻撃でMSの下半身を使い捨てなんてもったいないが。大型ミサイル使った方が安いだろうに。*4
一方で小説版のウッソはこの分離機構が気に入らなかったらしく、むしろガンイージのほうを評価している。

また、バリエーションに頭部アンテナを定番のガンダムタイプから換装し、通信能力を向上させた「Vガンダムヘキサ」、
追加バックパックを装備し火力と推力を強化した「Vダッシュガンダム」などが存在する。

+ よォ!オレウッソ・エヴィンってゆ――んだ!! よろしくな!!
コミックボンボンで連載された岩村俊哉による漫画版では、上記の低年層向けの方向性を更に進めたのか、
本来大人しい少年であるウッソが陽気な熱血漢になっていたり、「ヴィクトリー斬り」や「V字斬」という必殺技を用いたり、
Vガンダムに西洋の鎧を取り付けて騎士Vガンダムになったり、その状態で武者的な敵MSと戦ったり、
ギンザエフ大尉という「名前がザンギエフで、外見はマイク・ハガー」な人物とMSで格闘技を繰り広げたりと、
リアル頭身のままSDガンダムのギャグをやっているような作品になっている。
コミックボンボンにはまああることなのだが、ギンザエフ大尉が登場する回は特にはっちゃけており、
V昇鷹拳(ヴィクトリーホークバスター)」でギンザエフ機の左頭部に傷をつけたり
ヴィクトリーソルトキック」やカポエイラのような「スピニングヴィクトリーキック」を放ったり、
ギンザエフも「千裂張手(サウザンドプレッシャー)」や「超重量頭突き(ギガトンヘッドバット)」などやりたい放題である。
流石にやり過ぎたのか、残念ながらこの回は単行本未収録となっている。
あと「ゴッドワルド・ハイン」さんではなく「ゴッド・ワルド」さんになってしまった人もかなりのもの。『Gの影忍』の再来みたいな人物である。
一応言い訳補足しておくと、同じくコミックボンボンで連載されたSDガンダムの漫画でも、
ギャグとしてこのような『ストリートファイターII』のあからさまなパロディはあった。
それはそれで結局、リアル頭身のままSDガンダムのギャグをやっていることになるのだが。
他、漫画的な分かり易さを伝える為か、MSや戦艦のダメージがパイロットや艦長に直接伝わっている様に描写されている。
その為冗談半分で次回作のプロトタイプと言われることも。

それと、重要な事なので言っておくが漫画版ではカテジナさんは一コマたりとも出てこない。ファンは泣いていい。
尤も、カテ公があんなキャラになるとは誰も予想出来なかったであろうが。
おかげでクロノクルの株が上がってるから結果オーライだけどね!

「そ…そんなー!オレの人生メチャメチャでんがなー!」


なお、この漫画版『Vガンダム』がはっちゃけ過ぎた反動から、次作『機動武闘伝Gガンダム』以降のガンダム漫画は
一貫してときた洸一氏が担当し、真面目にアニメのストーリーを追う様になっている。
まあ、こちらもこちらで高機動型(スーパー)ノーベルガンダムとか出したりもしているが。まぁ、元々ノーベルガンダムの時点で…。

物語中盤で、後継機の「V2ガンダム」へと主役の座を譲り渡す事となり、
それ以降はシュラク隊のおねーさん達が乗ることになる。みんな死ぬけど。
『Vガンダム』と同時代を描いた漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダムゴースト』では、
同じくザンスカール帝国の量産機と同程度の性能のクロスボーン・ガンダム1機に、3機1組で挑むも3機とも撃破された。

+ 各種ゲーム作品での扱い
『Gジェネレーション』シリーズや『スーパーロボット大戦』シリーズなどのクロスオーバー系ゲームにも何度か登場。
マジンガーZや初代ガンダムを始めとする歴代スーパーロボット達とも共闘している。
しかし他の平成ガンダムと比較すると、こうしたゲームでの登場頻度は少なく、しかも量産型というイメージからか弱い。
宇宙世紀作品が集結した『クライマックスU.C.』にも登場できなかった 事を考えると、その不遇ぶりは推して知るべしであろう。

特にその傾向の強いのが『スパロボ』(多数の他作品とクロスする故致し方無しか)で、
VガンとGガンを強く推した新シリーズ『新』は打ち切られたり『α』シリーズで途中からハブられたりされたが、
出たら出たで中心的に扱ってもらえることが多い。中でも『D』は非常に扱いが良く、他作品のキャラである
神(じん)隼人がリガ・ミリティアの指導者「ジン・ジャハナム」の一人になっていたりなどのクロスオーバーも。
Vガンダム自体もVダッシュになれば燃費こそ悪いが十分火力があり、『D』では合体攻撃も用意されたりと恵まれている。
またウッソも『α』以後ハロが専属サブパイロットになるなど他のUC勢にないアドバンテージも有している。

『Gジェネレーション』シリーズでは毎回登場しているものの、
「とりあえず空に浮かぶことができるファースト程度の性能」という悲しいポジションに収まっている。
火力が貧弱で、射程が短く、装甲も薄い。火力と射程は換装機能を使えばなんとかなるが、
そうすると今度は燃費がキツイ。空に浮かべると言っても移動力と適正の低さで本当に浮かぶだけである。
ただし、入手が容易でコストが安く、開発先のV2の性能が非常に優秀である為、頑張って使う価値は十分にある。
……あくまで「V2を作るために」であって、この機体のまま頑張る事はほとんどないのだが。
しかも「WORLD」以降の作品では「機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人」の機体レコードブレイカーからいきなりV2に開発できるようになった
そのためVガンダムの必要性が結果として薄くなってきている。
また、最終形態V2アサルトバスターが本気で使えなかった時代は、Vガンダム系列全部まとめて不要品だった。
さすがに無惨すぎたので最近の作品では改善されている。
なお、最新作「OVER WORLD」では何故か今まで換装扱いだったVダッシュが突如別機体化した
他の機体が変形形態などをカットされる中、専用の換装先としてVダッシュヘキサまで追加されている謎の優遇ぶりである。
しかし、Vガンダムから直接V2やセカンドVが開発出来るのでプロフィール埋めならともかく戦力増強の為に
わざわざVダッシュを開発する意味があるのかと言うと……

『ガンダムVSガンダム』シリーズでは低コスト機体として登場。パイロットはウッソ・エヴィン。
原作同様パーツ射出攻撃を持っており、当然切り離すと切り離した部分がない状態になる。
(トップリム射出→胴体と下半身のみ、ボトムリム射出→上半身のみ、両方射出→コアファイターのみ)
再合体は可能なため、やろうと思えば何度でも射出できる。
切り離した状態だと性能がかなり変わる上に、コアファイター以外のそれぞれの形態で飛行形態も持つ。
この為、合計7種類もの形態を持つテクニカルな機体に仕上がっている。
ちなみに、Vガンダム時にステップ格闘で「V字斬」が出せる。こんなところにもボンボン版のネタが。
アシストはシュラク隊。

『EXTREME VS.』ではリストラされてしまったが(代わり(?)にガンイージが登場)、『EXTREME VS. FULL BOOST』で復活。
前と同様パーツ射出で形態が変化する(ただし飛行形態への変形はなくなった)ほか、覚醒でVダッシュガンダムに換装する。
アシスト代わりにゾロアット呼出も追加。
バーストアタックは「パーツアタック」で、コアファイター形態に移行し、一定時間パーツ飛ばしを連射できるようになる技。パーツが補給され続けるのでひたすら連射も可能。リガ・ミリティアの財政は大丈夫だろうか
ただ稼動初期は誘導しないパーツアタックや初段10ダメという歴代最安値の横格闘など当てられないし当てても安い産廃筆頭みたいな扱いだった。
現在は修正されキャンセル補正のかからないパーツアタックによる爆発力が売りの機体に変わり、十分戦える性能となっている。


MUGENにおけるVガンダム

後半主役機のV2アサルトバスターガンダムと共に、天田志朗氏によって制作されたものが存在している。
グラフィックはSFC用アクションゲーム『機動戦士Vガンダム』のものを使用している。
システムも元ゲームに準拠しているらしく、ボタンを押してライフルの発射角を調整するなど、かなり独特。
ハンガーとブーツを射出して攻撃することも可能である。
ジャンプはできず、空中を移動するには分離するか、MA形態に変形せねばならない。
どちらの形態も空中を自由に移動できるが、一撃でも喰らうとやられるというシューティング状となる。

出場大会

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削除済み

出演ストーリー



*1
2011年1月、 ゲーム雑誌インタビュー にて阪口氏本人の口から
富野監督からはものすごく怒鳴られたけど、殴られるようなことはなかった」という内容で否定されている。
「監督が恐かった」という点は肯定されているけど。

*2
実は『機動戦士ΖΖガンダム』の主人公ジュドー・アーシタも物語前半は13歳だった。
ちなみに最年少は『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』のアルフレッド・イズルハ(アル)11歳。
勘違いされやすいが、『ポケ戦』主人公はバーナード・ワイズマン(バーニィ)ではないし、
『ポケ戦』でのガンダム(テスト)パイロット、クリスチーナ・マッケンジー(クリス)でもない。
さらにアルはシリーズ唯一の 非戦闘員主人公 である。おかげで主人公なのにゲームでの出番が少ないのだが。

*3
このため『SDガンダム』でVガンダム(がモチーフのガンダム)を出してはならないという「お触れ」が放送開始当初に出されたせいで、
SDガンダム外伝』ではシャッコーがモチーフのガンダムが主人公になるハメに。
それだけならまだしも、ラスボスがこれという異常事態となった(幸い、Vガンダムは2章から味方側で登場している)。
ゼロガンダムカッコいいから別にいいけど

*4
『機動戦士ΖΖガンダム』時代のMSバウは、変形分離して上半身のバウアタッカーと下半身のバウナッターとなり、
ナッターを無線誘導ミサイルとして使うと言うコンセプトが既に存在していた。ほとんど使われなかったが。
しかも無線誘導と(無線が切れた際の)自動制御を持つナッターは、真っ直ぐ飛んでいくだけのボトムより命中率は上だと思われる。