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パンナコッタ・フーゴ - (2012/01/07 (土) 09:12:07) の編集履歴(バックアップ)
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「違うね! ……死ぬのは、ぼくの能力を見るおまえの方だな」
IQ152を持ち13歳で大学に入学できるほどの天才だったが、普段の紳士的な態度とは裏腹に異常に短気な性格で、
過去に「ウマが合わない」という理由で、重さ4kgの百科事典で教師をメッタ打ちにする暴行事件を起こしたことを切っ掛けに道を外れている。
その後堕ちて堕ちて転落人生をたどった所をブチャラティに拾われ、ギャングとなった。
浮浪児だったナランチャをブチャラティの元に連れて来てパッショーネに入団させ、
作中でもナランチャの教育係的な立場を務めながら
アバッキオ・
ミスタ・新入りのジョルノとともに活動ていたが、
中盤で
ボスの
方針に反抗し組織を裏切る道を選んだチームメンバーに賛同することができず、一人チームから離脱した。
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16×55=28 |
「このチンピラが、オレをナメてんのかッ! 何回教えりゃあ、理解できんだコラァ! ろくご30ってやっておきながら、なんで30より減るんだ、この……
ド低能がァーーッ」
彼の台詞の中でも有名な台詞がこれだろう。 ゲームでは何故かアバッキオも言ってたり
ナランチャに算数を教えていた際、16×55という問題に対して6×5=30というところまでは理解できたナランチャに
「もう半分できたも同然ですよ!」と言っていたが、最終的に弾き出された
16×55=28
という解答を見た途端、
それまでの優しい物腰とは人が変わったようなこのキレっぷりのギャップは、多くの読者に強烈なインパクトを与えた。
この台詞だけならまだしも、傍にあったフォークでナランチャの頬を力いっぱい突き刺し、
さらにナランチャの頭を掴んで机に叩きつけるという暴行を加えており、
彼の秘めたる凶暴性がこの上なく表現されているシーンである。
(すぐ隣にいた ミスタは「あ~あ 切れた切れた また」と言うのみで全く止めようとしないので、日常的な光景らしい)
しかし、この直後にフーゴにナイフを突きつけ
「低脳って言ったな…~~~ 殺す 殺してやる! 殺してやるぜ~~~~フーゴ」
とすぐさま反撃に転じているナランチャも相当いい根性である。
なお、このシーンはジョルノが初めてブチャラティチームの面々と対面した場面、つまり彼らの
初登場シーン
だった。
(この後、 アバッキオが アバ茶を繰り出す)
文庫版では「ド低能」にクレームが来たらしく、荒木先生も「争っても仕方ない」と譲歩し、この名台詞は変更されてしまった。
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本編ではそれ以後登場していないが、第5部の挿入話である小説『ゴールデンハート/ゴールデンリング』、
並びに第5部終了後を舞台としたスピンオフ小説『恥知らずのパープルヘイズ』にて登場している。
この2作は作者も違うため繋がりは無いが、一応フーゴ周りの設定は(多少の心情描写的な矛盾はあるものの)
それほど矛盾があるわけではなく、互いに第5部本編と繋がる外伝と考えても良い構成となっている。
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『ゴールデンハート/ゴールデンリング』での動向。ネタバレ注意 |
『ゴールデンハート/ゴールデンリング』ではパッショーネの刺客として再登場している。
ブチャラティたちと戦う立場になってしまったのだが、かつての仲間たちとの絆も捨てきれず
ボスの放った他の刺客たちとブチャラティとの戦いの中を巧みに立ち回り、陰ながらブチャラティを支援する。
ブチャラティが敵スタンド使いに勝利したきっかけは、かつてフーゴが参加した唯一の戦闘で起きた
ジョルノだけはパープル・ヘイズのウィルスに免疫ができていた
事だった。
フーゴは組織に裏切り者であるブチャラティたちの情報を提供したが、この免疫について組織にはあえて報告しなかった。
これに気がついたブチャラティは「フーゴは、組織も俺たちも裏切らない道を選択したのだろう」と推測している。
戦闘の後は、再度ブチャラティチームに加わる道を選ばず、ボスの元にも戻らず、単独でベネチアを脱出して姿を消した。
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『恥知らずのパープルヘイズ』での動向。ネタバレ注意 |
本作の舞台は第5部終了時点より半年後、ジョルノがパッショーネのボスに就いた後となっている。
ジョルノたちがボスを倒すまでの間、彼は何処かのバーでピアノの弾き語りのようなことを過ごしており、
そしてジョルノたちがボスを倒し、「組織のボスは16歳の若造だということを知られるといらぬ反感を生むだけだと
自身の正体を隠していたが、トリッシュと言う無関係のかたぎの少女の命を狙われるような事態になったため
自身の正体を明かした」と言う形で組織の掌握と改革が進められ、ミスタとジョルノの個人的な恨みなどは無いものの、 結果的に組織の体面を守るために彼も裏切り者として断罪させられる立場に立ってしまう。
本人も「パッショーネ(組織)を裏切ったわけでは無い」と言う言葉から身の潔白を明かすために、
以降取り扱わない為に解散した麻薬チームの、解散を受け入れられない残党の始末をすることを命令させられる。
その任務を遂行する過程で、結果的に自身が何故あの時ブチャラティたちについていかなかったのか、
どうして彼が切れやすい性格なのか、一人だけ昔何があったかの描写が漫画内で描かれなかったのを良い事に
過去に何があったのか等の様々な面を作者の上遠野浩平氏自身の独自の解釈と、世界と自分の断絶を表現する
心理描写で語られ、そして「一歩を踏み出せないものたちの物語」と言うキャッチフレーズ通り、
一歩を踏み出せ無い彼がそれでも最後に進むことが出来た理由などが描かれている。
なお余談だが、本小説の作者である上遠野浩平氏は
ジョジョシリーズ、ひいては荒木飛呂彦大大大ファン
であり、 どれくらいファンかと言うと、氏の作品の中にもジョジョで使われた台詞が出てくるのは勿論、
登場人物の使う能力名がスタンドと同じで洋楽から引用しており、それ以外でも洋楽から引用している場面も多く、
またインタビューでも荒木飛呂彦先生が体に無理しないで仕事を続けられますように、と語ったこともある。
『恥知らずのパープルへイズ』でも舞台となった第五部以外に、 第四部のキャラクターについての話や
第二部のシュトロハイムや石仮面についての話なども絡めて物語を展開させており、
他にもあとがきでは「根掘り葉掘り」で、葉っぱも掘れることを論破したりしている。
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なお、彼が物語から退場した筆者側の理由として、
能力が強力かつ凶悪で使いどころが難しすぎたと述べられている。
また、本来は離脱ではなく実はボス側のスパイでブチャラティチームと敵対する予定だったのだが、
状況が状況だけにこれ以上どん底に落とすのはあんまりだということでこういった形になったとも述べられている。
少年誌連載には内容がハードすぎた事と、フーゴを含めたブチャラティチームに感情移入し過ぎたとも、文庫本で作者がコメントしている。
ちなみにフーゴは5部シリーズの前半で退場するうえに、ただでさえ戦闘で出番が少ないということもあり
漫画作中で彼が出ているコマの数はなんとミスタのスタンド『セックス・ピストルズ』とほぼ同じである。
フーゴは48~56巻までの出番だが、ピストルズは一応、最終巻の63巻まで出番があるものとしてカウントすると、大体どっちも360コマ。
若干フーゴのほうが多い。ピストルズはJOJOシリーズで最も登場するコマが多いスタンドなので、一応フーゴの出番はスタンドより多い。
名前のパンナコッタ(Pannacotta)は、イタリア語で「煮た生クリーム」という意味のプリンに似た洋菓子。
フーゴ(Fugo)はイタリア語で「撒き散らす」の意。
彼のスタンド特性を考えるとある意味、恐ろしいほどにマッチした名前である。
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スタンド『パープル・ヘイズ(紫の煙)』 |
破壊力 - A |
スピード - B |
射程距離 - C(5m) |
持続力 - E |
精密動作性 - E |
成長性 - B |
「「どう猛」! それは…… 『爆発するかのように襲い…そして消える時は 嵐のように立ち去る…』 まさに その性格を象徴したようなスタンドだな」(アバッキオの言)
使用するスタンドは
「パープル・ヘイズ」
。
亜人型のスタンドで一応言葉を発するが、呻き声ばかりでまともな内容になっておらず、
口からは常に涎が垂れているという 薬でもキめたかのような風貌。
半面、顔に似合わず神経質であり、ちょっとした身体の汚れを気にするほどの 綺麗好きでもある。
能力は殺人ウィルス。ウィルスは左右の拳に3つずつ付いている丸いカプセルに入っており、
何かの拍子にカプセルが破損することで無差別に周囲に撒き散らされ、ありとあらゆる生物とスタンドに感染する。
感染した生物は30秒で肉体組織がドロドロに溶かされたように崩れ、そのまま全身液体にされて最後は消滅する。
感染した生物の体内で爆発的に増えるスタンドの病気なので、感染してからの応急処置はほぼ不可能。
皮膚からの接触感染に加え、空気感染もするというのがタチが悪い。
その感染力は本体であるフーゴでさえ制御できない上、一度感染したウイルスを解除することもできないため、
最もこのスタンドの恐ろしさを知っているフーゴは、よほど追い詰められない限りスタンドを出さないようにしている。
本編でも一度しか使用されることは無かった。
意外にも弱点は光。感染前なら室内ライト程度の光でも十数秒浴びれば完全に死滅してしまう。
例えばパープル・ヘイズに感染した生物の死体に、日光を浴びさせるとキチンと消毒される。
パープル・ヘイズ自体の行動可能範囲も本体から5m程度が限界なので、日中の日なたであれば拡散能力はさほどでもない。
もし遭遇した場合は、即効で明るい場所か遠くへ逃げるのが正しい。
が、光のない場所や人が密集した場所でこのスタンドが発動したときの暴威は、やはり想像するだに恐ろしい。
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『恥知らずのパープル・ヘイズ』では |
前述の『恥知らずのパープル・ヘイズ』においてはその弱点をかつての仲間として当然知っていたミスタが、
自身のスタンドの特性(遠距離型であり、近距離型のパープル・ヘイズに相性がいい)や
日当たりのいいスタジアムという地の利を利用し事実上パープル・ヘイズを無効化している。
凶悪なスタンドには違いないものの、対処法はきちんと存在するのである。
また、作中では最終的に若干成長してウイルスの効果が強化された結果、
パープルヘイズ・ディストーションにパワーアップし(見た目の変化はあんましないけど)、
本気で力を使えば使うほどより殺傷性が上がったウイルス自体が互いさえも殺し合い、
逆に攻撃力が減ってしまうという設定が追加された。
要するにより使い辛くなっているのだが、終盤の敵との戦いではこの新しい特性を生かして相手の裏をかくことに成功した。
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フーゴをよく知るアバッキオも「ヤツの能力はフーゴの凶暴な面を象徴したかのようで、近づくとおれたちもやばいんだッ!」
とビビりまくり即座に距離を取っている。
しかしジョルノはとある方法でウイルスを逆利用して敵を撃破し、フーゴに以下の台詞を言わせている。
「ジョルノッ! おまえの命がけの行動ッ! ぼくは敬意を表するッ!」
まぁその後すぐジョルノに台詞を全否定されたけどね。
なお、第5部連載時に本誌で行われたインタビューコーナーにおいて
読者からの「フーゴ自身もウィルスで死にますか?」という問いに荒木先生が
「死にます(笑)」
と答えていた。
(※ (笑)までが原文。ただし常にウイルスの中心地にいるパープル・ヘイズ自体には耐性がある模様)
パープル・ヘイズは遠隔操作型のスタンドではないので、つまり
使うとフーゴ自身も非常に危ない
ということになり、
可能な限りスタンドの使用を忌避しているのも至極当然の判断である。
「どう考えても主役側の使う能力じゃねえよ」
とか
「大量虐殺以外の使い道が無さすぎる」
などとはよく言われる話。
ぶっちゃけジョルノたちも
敵よりこのスタンドの方を恐れていた
。
元ネタはギターの神、ジミ・ヘンドリックスの代表曲から。
ちなみに 承太郎の娘、空条徐倫のスタンドもジミヘンの曲が元ネタである。
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参考:似たような能力を持つスタンド |
上記の「後半でフーゴが敵に回る」という初期路線の代役なのか、
敵側に
人喰いカビをまき散らす大量殺戮系の能力者
が登場している。
簡単に 能力を説明すると…
- カビが付着するとその対象(既に死んでいる生物は対象外)の
「下に降りる動作」
に反応して急激に増殖する。
- スタンド自体は近距離型だが、本体の残虐な性格が能力に反映され、カビの発生する範囲はスタンドからではなく
カビの生えた被害者の周りからであるため、被害者が増えれば増えるほどカビの感染範囲も
ほぼ無限大
に広がる。
- カビ自体が(スタンドで作られた)生物なので、ジョルノの能力でも治療は難しい。
- さらにフーゴとは違い本体は
カビに食われない
。それどころか体を切断してその断面をカビで覆う事で
バラバラになっても行動できる(尤もこれは本体が医者(外道)だからできる芸当でもある)。
……実質的にフーゴの上位能力とも言えるものだが、カビの増殖に「下に降りる」という条件が付く点では、
パープル・ヘイズの問答無用の速効性には及ばない。
作中ではこの欠点を補うため、地面を液状に柔らかくして標的を強制的に下に降りさせるスタンド使いとコンビを組んでいた。
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MUGENにおけるパンナコッタ・フーゴ
他の第5部キャラも製作した、あまりもの氏によるフーゴが2011年7月3日に公開された。
ドットは手書きで
ボイスは『黄金の旋風』のものを使用している。
近距離ではスタンドによるリーチのある攻撃、遠距離ならガード不可のウィルスで対応できるが
原作同様にウィルスは
味方にもヒットするため、タッグ戦には不向きかもしれない。
氏の他のキャラ同様、森ノ中氏による外部
AIが公開されている。
フーゴが公開されたことにより、原作におけるブチャラティチームが
ナランチャを除き
MUGENに揃うこととなった。
ナランチャは人気同人ゲーム『ディアボロの大冒険』でもただ一人(スタンドは登場したが)出演できず、
不思議と同人ゲーム出演に縁がない。
彼のスタンド「エアロスミス」はトップクラスに便利なレア能力のため「三種の神器」とすら言われたのだが……。
出場大会