- 18世紀半ばに滅びたアメリカ原住民の一部族、「モヒカン族」
- 頭部の左右を丸刈りあるいは剃髪し中央部分の髪だけを残して鶏の鶏冠のようにするヘアースタイル
名前の由来は1だが、本来はモホーク族の髪型だったのをイギリス人がモヒカン族の髪型と勘違いしたままパンクファッションと共に日本に伝えたもので、
アメリカではモホーク刈りと呼ばれている。
- 『北斗の拳』に登場する雑魚敵の総称。由来は2の髪型をしているから。
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参考:ニコニコMUGENwikiに存在する「モヒカン」のタグが付けられたページ一覧 |
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本項では3について解説する。
『北斗の拳』原作漫画におけるモヒカン
199X年、世界は核の炎に包まれた!!
海は涸れ、地は裂け、
あらゆる生命体は絶滅したかに見えた……
だが……
『北斗の拳』ほぼ全編に渡って登場する、
世紀末となった世界における荒くれ者である。
サブカルチャーにおいて「モヒカン」と聞いて真っ先に挙がるのは間違いなく彼らの存在だろう。
銃火器などの文明の利器は絶えたため、
斧・
棍棒・
鞭などの原始的かつ粗暴なイメージの武器で武装し、徒党を組んで動いている。
弱者に乱暴を働いている所に
ケンシロウが現れ、無謀にも立ち向かっていって秘孔を突かれてやられるという役どころが主である。
彼らのモデルになったのは荒廃した近未来を舞台にしたバイオレンスアクション映画、
『マッドマックス』に登場する「近未来の暴走族」で、モヒカン刈りなどの奇抜な髪型に棍棒などの原始的な武器、
そして何故かあるバイクに跨り人々を襲うと、ほぼそのままのスタイルとなっている。
記念すべき連載第1話の冒頭のモノローグの最後に映し出されるシルエットが、正にモヒカン達である。
つまり
最初の登場人物であり、
『北斗の拳』を象徴する存在なのだ。
のっけから
「ヒャッホー!!」と叫びつつ富裕層を襲撃、略奪を始め、この時はケンシロウも現れず成功。
大量の荷物を奪うが、
水と食料を持っていた事を最も喜び、
トランク一杯の紙幣を「こんなもの、今じゃケツをふく紙(アニメでは『鼻紙』に変更)にもなりゃしねえってのによ」と投げ捨てる
というリアクションで、世界観を明確に分かりやすく表現した。
いろんな意味で「こうはなりたくない」と思わせた事必至であろう。
ちなみに紙幣は印刷の関係で、肌に触れるとヤスリの様に傷つけてしまう事から適していないのだがそれを知っていたかは定かではない
ただし少し勘違いされがちだが、彼らは必ずしも頭が悪い訳ではない。
作中で仲間が
テーレッテーされていくのを見ながら、なお自分の意思で突撃していく、
彼が言う所の「ノミの蛮勇」をよく見せてはいるものの
(「下がると
拳王や
聖帝に殺される」といった状況限定での話ではない)、
上記冒頭のシーンの後に目の前で爆死した死体を見て、
「ま…まさか小型の時限爆弾のようなものを?」「いや今の時代に そんな精密な武器が残ってるはずはねぇ」
と、最低でも武器やテクノロジーを判断し、またその推論を否定するだけの知性は持ち合わせている。
『北斗の拳』に登場するザコキャラは総じて「モヒカン」と呼ばれるが、実際には一口にモヒカンと言っても様々な立場の者がおり、
少数の徒党を組んで悪事を働いている者や強い者の下に付いている者などが存在している。
KING軍のクラブ、拳王軍のヒルカなど、幹部級の連中もおり、やはり大規模な組織に所属している者ほど、装飾や武装が豪華。
ラオウ率いる拳王軍の大半も力で纏められたモヒカン達だが、こちらは指揮官の影響か比較的規律正しく統制された兵士として振舞う者も多い。
第一部終盤ではユリアの慈愛に触れて彼女をラオウから必死に守ろうとする者達や、戦いの果てに武器を捨てる者も現れた。
アニメでは以前
アミバの部下だったモヒカンが拳王軍に入った際に
履歴書を提出していた事が語られている辺り、思っているよりキチンとしているのかもしれない。
また、アニメ版では声優の悪乗り演技が光る回も多々あり、
千葉繁氏を筆頭に個性豊かな断末魔の叫び声が開発されていき、
「今回は後期印象派(ゴッホとゴーギャン)で死のう」と打ち合わせしたり、
中の人自身の名前をあげたケースも。
ちなみに彼らは前述のように元々暴走族で、彼らが乗っている改造バイク(中にはボウガンを取り付けたものまである)は、
彼らが拾ってきたバイクをベースに改造して作っているという話が公式から出た書籍に掲載されていたりする。
『拳王軍ザコたちの挽歌』連載終了後、作画の倉尾宏氏は新たな『北斗の拳』スピンオフとして『金曜ドラマ北斗の拳 世紀末ドラマ撮影伝』を現在連載中。
こちらは『北斗の拳』が漫画として存在せず、金曜夕方の実写ドラマとして昭和年代に製作されていたらという作品。
よく考えたらこれおかしくね?という『北斗の拳』のツッコミ所を、
上手い事「
演じる役者や事務所、
撮影現場のハプニングやアドリブ等の都合でこうなった」と辻褄合わせする楽屋裏ネタギャグ。
こちらもファンを「そうきたか」と唸らせる作品として好評である。
ちなみに、本作ではモヒカンの皆さんたちも当然
大部屋役者なので、
カメラの回ってない所では礼儀正しい好青年達だったりする。
その他の用例
ネットミームにおいては、彼らが発した実際には発していない「ヒャッハー!」という叫びが欲望のままに何かを行う際の代名詞として用いられていたり、
国際情勢がキナ臭くなってきたり文明滅亡の危機の可能性がある話題に対して、
「モヒカン頭にして肩パッド買ってくる」と一種の定型として用いられる事がある。
また、一部のネットゲームなどでは「周りを省みない行動をする事」を「モヒる」「モヒってる」、
特に程度の酷いものを「モヒモヒ」と表現される事があり、現在では「略奪行為や迷惑行為全般」を示すネットスラングとして定着している。
また、2006年頃に提唱された概念として「インターネット・モヒカン族」という言葉があり、
これは「所謂『祭り』状態になった場合に対象を執拗にバッシングする人」を、『北斗の拳』に登場するモヒカン達に例えたものである。
はてなダイアリーで提唱され、はてなダイアリーを中心に話題となったが今一つその外では拡大せず、
インターネット全体での認知度は非常に低いまま収束する事となった。
『北斗の拳』ゲームにおけるモヒカン
ファミコン時代、横スクロールアクションやRPGが北斗ゲーの主流だった時期は、
原作漫画での立場通り、どこからでも沸いてきては一蹴される雑魚扱いであった。
アクションゲームでは彼らの発する「あべし」の声をアイテムとして獲得しケンシロウがパワーアップするという、
シュールすぎるシステムがあり、変な断末魔を上げるのもモヒカンの大切な要素と見なされている事が分かる(続編では「ひでぶ」も登場)。
RPGでは「フィールドマップを歩いていると雑魚敵と遭遇し、戦闘に突入して倒すと経験値を得てレベルアップする」というRPGのお約束的展開が
「ケンシロウが荒野を歩いていると何の脈絡もなくモヒカンと遭遇し、会話になるでもなく戦闘に突入、問答無用で爆殺する」
という『北斗』の世界観に完璧に合致し、単なる作業的経験値稼ぎがモヒカン虐殺というだけで北斗世界の忠実な再現となる、見事な配役となった。
『北斗の拳Online』でもジードの手下や拳王軍など原作の数多くのモヒカン共が登場。
プレイヤーが選択可能な職業にも「悪党」があった。
北斗神拳や南斗聖拳の修行者としてこの世の悪と戦うばかりではなく、
モヒカンとして世紀末の世を生き抜き最後は変な悲鳴を上げて殺されたいという北斗ファンの願いが叶う事となったのだ。
大量の雑魚を蹴散らしていく『
北斗無双』でももちろんやられ役として登場している。
さらに、「無法者」という名称で
操作キャラクターとして登場。担当声優は
赤羽根健治
氏。
所謂作中のモヒカン達の技や原作ギャグの集大成キャラなのであるが…その…スタッフハジけすぎだろ。
技をパクられた上に存在自体抹消されたその他モヒカン達の怨嗟の声が聞こえてきそうである。
まぁ出てもしょうがないけど
また、AC版『北斗の拳』にも登場してはいるが、
ハート様の「拳法殺し」の演出として棍棒を投げ付けに現れたり、
リンの村の
ステージ背景でジード一味が村人とにらみ合っていたり、聖帝十字陵ステージの背景で火炎放射器を持っていたりと、いずれもチョイ役である。
MUGENにおけるモヒカン
上述のように、
世紀末バスケ対戦格闘ゲーム『北斗の拳』には単体キャラとして存在しないため、
「北斗モヒカンのイメージで作られたキャラクター」が複数存在する。
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seki-rou氏製作 『GUARDIAN HEROINES FINAL』仕様 |
- seki-rou氏製作 『GUARDIAN HEROINES FINAL』仕様
同人ゲーム『GUARDIAN HEROINES FINAL』に敵キャラとして登場するモヒカンを、
『 カイザーナックル』の ボスキャラで知られるseki-rou氏がMUGEN入りさせたもの。
ちなみにseki-rou氏は他に ゴンザレスなども製作しているのだが、
ゴンザレスがボスキャラとしての名を轟かせているのに対し、
このモヒカンは割と前から存在していたにもかかわらず長い間ページが無い状態が続いていた。
ボスキャラと雑魚キャラの存在感の違いと言うべきか…
元が格闘ゲームではないため 結構小さく、各能力はLIFE800・ATK50・DEF80と 安い上に 紙である。
技は手に持った刃物による斬撃が中心な他、1ゲージを消費する 飛び道具(テキストファイルでは「魔法攻撃」と記されている)がある。
なおこの飛び道具、連射が可能なので ゲジマユだと 永久が成立してしまったりする。
また、2ゲージを消費する 超必殺技の「イーヤッハー!」はフルヒットで5割を持っていくなど意外と侮れない部分も多く、
プレイヤー操作なら低い能力に反して思いの外戦える…かもしれない。
だが AIは未搭載なので、Watch戦にて 世紀末の拳士達と戦わせようものなら即あべしされるのは想像に難くない。
かつては無限ろだにて製作者不明の外部AIが公開されていたが、現在は入手不可。
魔法攻撃を盾にしつつコンボでガン攻めする戦法を取り、ちびキャラの特性もあって、
北斗南斗の超人達にも意外と善戦出来てしまったり。「イーヤッハー!」でトドメを狙う魅せ要素も持っている。
モヒカンの癖に生意気だ
また、大きさを通常キャラ並に変えるファイルも同梱されている。
こちらは能力も元の2倍になっており、とくにLIFEとDEFがそれぞれ1600・160になるためかなり硬くなる。
そのせいで余計テーレッテーされやすくなってるが
『北斗』におけるイメージからストーリー動画のザコ悪役にピッタリ…なはずなのだが
そのイメージに反して、汎用性の高さからかそういう役は大抵 カンフーマンに取られている。
他にはちびキャラ故に特定のキャラだと技が当たりにくいというのも災いしているのかもしれない…。
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さる氏製作 『北斗の拳』仕様 |
よりにもよってラオウを改変した『北斗の拳』仕様のモヒカン。ボイスもラオウのためモヒカンの癖に妙に威厳がある。
斧を投げたりモヒカンな仲間達を呼んだりと正にモヒカンな技を持っており、10段階に調整可能なAIもデフォルトで搭載されている。
また、スタートボタンを押しながら選択すると ラオウの性能になるラオウモードが搭載されている。
早い話髪型をモヒカンにしただけのラオウである
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ですからー氏製作 無法者 |
ディスプレイネームは「Outlaw」。
2022年1月の更新より氏の3Dモデルキャラでお馴染みの「R-MIX」仕様となり、3Dモデルも ドット絵風のものに一新された。
正に世紀末のモヒカンであり、
イントロでは 「ヒャーッハッハッ 水だァー!!」、 勝利ポーズで 「食料もたっぷり持ってやがったぜー!!」と叫ぶが、
殆どの格ゲーキャラが食料などを持ち歩いている訳ではないので、 「
おまえは何を言っているんだ
」と思ってしまう事請け合い。
食料系のキャラを相手にすると「おまえうまそうだな!」のようなニュアンスになって非常にシュール
もちろん断末魔も変な奇声である。あとジャンプするだけで「ヒャッハー!!」と叫ぶため結構うるさい。
棘付き棍棒を持っており、打撃攻撃のリーチも中々ある他、特殊技で 中段、しゃがみ強キックがスライディングになっており、
打撃キャラとしての戦力は一通り備えている。
必殺技でボウガン、棘付き棍棒を放物線上に投げる、 超必殺技でバイクに乗って突撃とモヒカンらしい技を搭載。
『北斗の拳』のイメージそのままで戦ってくれる。
ですからー氏製作キャラの共通システムである様々なダメージ 補正も搭載されており、割合が画面隅に表示される。
AIはデフォルトで搭載されており、強クラスのキャラにほどよくやられてくれる強さになっている。
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Redline氏製作 Hidebu |
ファミコン版『北斗の拳』のドットで製作されたモヒカン。
詳細は こちらを参照。
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上記の他に、CCI氏(Ironmugen氏またはDavid Demianoff氏)によってMDソフト『新世紀末救世主伝説』に登場する雑魚敵もMUGEN入りしており、
現在は海外サイト「Fanatic Mugen」にて代理公開されている。
出場大会
【無法者】
出演ストーリー
プレイヤー操作
「ヒャッハー!!」
最終更新:2024年11月26日 01:52