クローンヤクザ

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クローンヤクザ - (2015/01/16 (金) 04:58:48) の編集履歴(バックアップ)



「「「「ザッケンナコラー!」」」」

サイバーパンク・ニンジャ活劇小説『 ニンジャスレイヤー 』の登場人物。
単行本限定版付属のドラマCDでは玄田哲章氏が声を担当。
彼らの設定については後述するが、そこから考えれば一見無駄遣いとしか思えない、言わずと知れた超大物声優である。

+ 『ニンジャスレイヤー』という作品について
「ドーモ、はじめまして。ニンジャスレイヤーです」

ブラッドレー・ボンド(Bradley Bond)、フィリップ・ニンジャ・モーゼズ(Philip Ninj@ Morzez)らによる
サイバーパンクニンジャ活劇小説。日本での略称は「忍殺」。
「Twitter上での連載」という珍しい形態を取っており、日本語版は本兌有、杉ライカらを中心とした
翻訳チーム(通称「ほんやくチーム」)によってリアルタイムで翻訳され、いつでもどこでも無料で読むことができる。
また、このTwitter版を纏めた書籍版もエンターブレインより発売されており、
書籍版でしか読めないエピソード(例:ニンジャスレイヤー誕生の瞬間を描いた『ボーン・イン・レッド・ブラック』など)や
ドラマCD同梱限定版といった多数の特典がついている。

<あらすじ>
ニンジャとは、平安時代のニッポンをカラテによって支配した半神的存在である。
しかし彼らはキンカク・テンプルにて謎のハラキリ儀式を行い、歴史から姿を消した。
ニンジャに関するあらゆる知識は改竄され、隠蔽され、ニンジャの真実は忘れ去られてゆく…。

それから数千年の時が流れた未来。
世界は電子ネットワークによって覆いつくされ、クローニングやサイバネ技術も普遍化したが、
一方でさまざまな歪みも生まれ人心は荒廃、時はまさに「マッポーの世」であった。
そんな中、突如現れた邪悪なニンジャの魂(ニンジャソウル)達が次々と人々に憑依、その結果生まれた新たなニンジャ達が
己が欲望を満たすために暗躍を始めたのだ!

クリスマスの夜、近未来都市ネオサイタマはマルノウチ・スゴイタカイビルにて
ニンジャ抗争に巻き込まれたサラリマン、フジキド・ケンジ。
妻子を殺され、彼自身もトドメを刺されそうになったその時、謎のニンジャソウルが憑依!
ニンジャとして覚醒し一命をとりとめたフジキドは「ニンジャスレイヤー(=ニンジャを殺す者)」を名乗り、復讐の戦いに身を投じる。
狙うはソウカイ・シンジケート、通称「ソウカイヤ」の首魁、ラオモト=カン!

「ニンジャ殺すべし……慈悲はない!」

かくして、ネオサイタマを舞台にニンジャスレイヤーVSソウカイヤ・ニンジャの死闘が始まった。
マッポーの世に救いは無いのか?走れ、ニンジャスレイヤー、走れ!

……ここまで読んで何この珍妙な世界観と設定と台詞回しと思ったそこの『ニンジャスレイヤー』初見の貴方。
アメリカ人コンビによるこの小説にツッコむだけ無駄である。
(と言うか、かつてのアメリカでの(ショー・コスギ主演の)ニンジャ映画ブームにサイバーパンクを混ぜて復活させたようなもので、
 日本のバブル崩壊前のアメリカ製サイバーパンクとかだと結構あったりする世界観である(流石にニンジャソウルは無いが)。
 ロボコップシリーズ最強の敵も『3』の日本製ニンジャロボットで、オーナーの日本企業は不気味な存在だったりするし)
この勘違いニッポンのような世界観に負けじと、ほんやくチームがこれまた珍妙な和訳を施しており、
その独特な言い回しは 「忍殺語」 と呼ばれるネットスラングにまで成長している。
しかし、宣伝でこそそれらの奇妙な部分が主にフィーチャーされているものの、中身はまさしく骨太のサイバーパンクニンジャ活劇小説。
時に好敵手との激闘あり、時に無常感溢れる話あり、あるいはコメディあり、恋愛あり……と、
読み進めていくうちに何処までも奥の深い物語にズブズブと引き込まれて行くに違いない。
「ニンジャが出て殺す『(起承転結ならぬ)起承忍殺』をモットーとしたシンプルでわかりやすい内容!」
「凄い小説!痛快な展開!」 という公式の謳い文句は嘘ではないのである。

また、コンプティークコンプエースにてコミカライズ版が連載中。
CMでは魔法少女巫女などカワイイ女の子がキャッキャウフフしてる最中、
突如としてニンジャスレイヤーがアンブッシュを実行、何も知らない視聴者を急性ニンジャ・リアリティ・ショックに陥れた。
この漫画版も公式の理念にのっとり、Twitterアカウントで全編無料公開されている。
この他にもB's-LOG COMIC誌上では「グッドルッキングガイズ(ボーイズラブ)重点」の『ニンジャスレイヤー グラマラス・キラーズ』が、
水曜日のシリウスでは「特撮性がアレンジメント重点」された『NINJA SLAYER 殺(  ニンジャスレイヤー  キルズ)』が連載中。

もし少しでも興味を持った貴方は、「ニンジャヘッズ(ニンジャスレイヤーのファンの通称)」ニュービーの素質がある。
詳しくは ここ を読んで備えよう。

そう、全てはニンジャなのだ……。
ニッポンよ、これがニンジャだ カッコよさ重点のPV
アイエエエ!アニメ!?アニメ化ナンデ!? (バカ)テストに出ちゃったよぉ…
カラオケボックスで歌いたい一曲 大半の事柄は古事記に書かれている
NRSを引き起こした問題のCM ネオサイタマの死神、戦国に現る

「ビョーキ、トシヨリ、ヨロシサン」をキャッチコピーにする暗黒メガコーポ「ヨロシサン製薬」の裏の主力商品。
非合法に開発された、生物兵器の一種である。*1
その名が示す通り、ヤクザの姿をしたクローン兵士であり、単身で内閣総理大臣を暗殺した
レジェンド・ヤクザ「ドゴジマ・ゼイモン」の遺伝子提供を受けて製造されている。
(一見するとぶっ飛んだ設定のようにも思えるが、平たく言えば 伝説的な戦士の クローン兵士 という事であり、
 『スターウォーズ』シリーズで言うジャンゴ・フェットとクローン・トルーパーの関係である)

出荷から3年であらゆる免疫を失い死亡するように組み立てられていることと、
緑色のバイオ血液(空気に触れると直ぐに酸化して赤変する)を持つことと一様に同じ背格好をしていることを除けば
通常の人間と同様であり、ヤクザ兵力以外にも警備監視、送迎、配膳を中心とした単純作業への従事などを任されている場合が多い。
また、用意に代替が利くという性質からサイバネ化を行い、様々な機器をインプラントされた個体も存在する。

外見は全ての個体が全く同じに統一、自我に関しても出荷前に洗脳処理を施されているため、組織の命令には忠実に活動する。
尤も薄いとはいえ自我は存在しており、アドバンスド将棋をたしなむなど、命令の合間に息抜きしている個体も見られる。
当然ながら人間並の知能も有しているため、必要とあらば人間的なコミュニケーションをとることもでき、
「40時間働いた」「オタッシャですねえ」「スシが効く」等のシュールな会話をしているシーンも存在する。

黒髪、サングラス、ダークスーツにヤクザシューズ(革靴)が標準的スタイルで、
基本装備もドス・ダガーやチャカ・ガン等のヤクザチックなものが多い。
様々なマイナーチェンジ版(近接戦闘重点のバージョンなど)が存在するが、この特徴はほぼ統一されている。
作中ではY-10からY-14までのバージョンアップがなされており、これらのマイナーチェンジ版にはヒゲの有無、
髪型の違いなどが存在するようだが詳細は不明である。

戦闘力

クローンならではの統一感のある戦闘は一小隊で猛獣を倒すほど強力であり、使い捨ての効く兵力として
各ヤクザクランに次々と導入されている。これによりリアルヤクザ(普通の人間のヤクザ)は急速に駆逐されており、
敵対クランがクローンヤクザを導入したことへの対抗としてクローンヤクザの導入を迫られるクランもあるなど、
もはやヤクザクランの運営はこのクローンヤクザなしでは成り立たないまでに進出している。

ドス・ダガーを用いた近接戦闘の他、チャカ・ガン(ヤクザカスタム拳銃)やアサルトライフル等の銃火器の取り扱い、
統一された軍隊行動、戦闘ビークルの運用等の汎用性は実際高く、即戦力のクローン兵士としてはかなり優秀である。
用途によっては戦闘用サイバネ改造を施すこともできるため、使い潰しの利く兵士として様々な組織に運用されている。

クローンとはいえヤクザであるため「ザッケンナコラー!」「テメッコラー!」「スッゾコラー!」等の威圧的な
ヤクザスラングを使いこなすことができ、その独特な響きは一般市民に対して原始的恐怖を引き起こす効果を持つ。
そうした特性から一般人に対しては圧倒的な強さを持ち、一般市民への脅迫を行うために使われることもある。

ただし、この強さはあくまで「武装した人間」の範囲に留まり、作中に登場する半神的存在、ニンジャには通用しない。
カラテを習得した一般人やスモトリ、修羅場を踏んできたリアルヤクザ等に倒されることもあれば、
ニンジャのカラテ(この小説では白兵技術全般を指す)やジツ(術)、スリケン(手裏剣)攻撃等であっさり殺されることも多い。

そのため、クローンヤクザを運用する際は数を武器にした大編成を突っ込ませて時間稼ぎをする、
囮や肉壁にするなど、使い捨てを前提とした非人道的な作戦がとられることが多い。
また、クローン故同一のニューロンを持つためか精神攻撃にもあまり強くなく、
ニンジャ・シルバーキーによる精神攻撃によりクローンヤクザの大隊が一網打尽にされたという例も存在する。
クローンヤクザに限らずバイオニンジャなどヨロシサン製薬の生物兵器にはヨロシDNAなるものが組み込まれており、
同社ではフドウカナシバリ・ジツで、それらの生物を意のままに操るバイオニンジャも開発されている。

作中での登場

暗黒経済組織「ソウカイ・シンジケート」、秘密結社「ザイバツ・シャドーギルド」等々、
主人公のニンジャスレイヤーことフジキド・ケンジが物語において敵対する事となる数々の悪のニンジャ組織が
ヨロシサン製薬より購入、警備員兼戦闘員として用いている他、鉄板焼き屋の店員として運用している。

上述の通り捨て駒としても便利なことから、敵組織のニンジャが連れていることも多く、
数に任せた飽和作戦や囮、時間稼ぎとして使われるなど実質的にはやられ役に過ぎない
「ザッケンナコラー!」等のヤクザスラングを叫びながら無数のクローンヤクザが現れては
ニンジャに一網打尽にされるのは一種お約束と化しており、同作の世界観を伝える一端となっている。
新しいニンジャが登場した際にはデモンストレーション代わりに殺されることもある。
戦闘でやられるならならまだしも、新製品の売り込みに来たら
ボーリングのピンめいてストライクされることすらチャメシ・インシデントである。

オリジナルであるドゴジマ・ゼイモンがモータルの身でありながら、
かつて総理大臣と共にいたニンジャを撃破したと示唆されている事を鑑みるに、
とことんまで劣化してしまった自分が消耗品めいて殺される姿を、本人はどう思っているのか…………*2

例外的ではあるが、エラー個体にニンジャソウルが憑依(作中では「ディセンション」と呼称される)した結果、
強力なニンジャ「ケジメニンジャ」に変貌したという事例が存在している。

公式IRCゲーム『急げ!ニンジャスレイヤー』にも雑魚敵として登場。ドス・ダガーの攻撃はニンジャスレイヤーをソクシさせるほど。

「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」


MUGENにおけるクローンヤクザ

nhoj氏が手書きで製作したクローンヤクザが存在。『ニンジャスレイヤー』出典のキャラでは参戦一番乗りとなった。
作者曰く「β版くらい」とのことで、AIは未搭載。
ドラマCDの玄田哲章氏のボイスも搭載されているが「ザッケンナコラー!」と「グワーッ!」のみ。
ドス・ダガーを使った斬撃やチャカ・ガン、ライフル銃などといった銃火器による攻撃、
仲間(別のクローンヤクザ)を呼ぶストライカー技が実装済み。
この他にも特殊やられとしてドゲザセプクが搭載されている。

またカラー差も存在し、10Pで常時2体のクローンが出現するスリーマンセルモード、
11Pでそれに加え本体を別のクローンに変える擬似食らい抜けの「指揮権移譲」が自動発動する黒シャツカラー、
12Pで次々と出てくるクローンヤクザを一定時間内に何体ネギトロめいた死体にできるかを競うミニゲームモードになる。
クローンが死ぬ度に首が転がりバイオ血液が飛び散るため少々グロテスクな面もある(上記の特殊カラーだとギャグの領域)が、
CNSで残虐表現をOFFに出来るためその手の描写が苦手な人もごあんしんください。

出場大会

出演ストーリー

がんばレイセン!R2(ミニゲームモード)


*1
創業は江戸37年。風邪薬メーカーとしてスタートした老舗である。
同社は表向きは極めて一般的な製薬会社ではあるが、バリキ、シャカリキ、ズバリなど合法麻薬成分含有ドリンクの流通、
インフルエンザウィルスの開発と散布、そのワクチンの販売、そのほか生物兵器ビジネス等で裏社会の一大勢力を担っている。
作中においても未だにその暗部には多くの謎があり、全貌は把握されていない恐るべき邪悪企業なのだ。コワイ!
警察機関でさえもその実態を知らない為、クローンヤクザをクローンマッポとして採用する計画も進められていた。

*2
あらすじにもある通り、本作のニンジャは 「かつて世界をカラテによって支配した半神的存在」 と定義されており、
ニンジャと常人(モータル)の間にはダイヤグラムで9:1は堅いくらいの戦力差が存在する。
「かつて」で分かる通り歴史を遡ればエド・トクガワの軍勢がモータルでありながら武田信玄の狭所での弾幕やマツオ・バショーのハイクの力で
ニンジャを滅ぼしモータルの世をもたらしているが、これらはもはや英雄がドラゴンを倒す伝説と同じようなものである。
作中、ニンジャと真正面から単独で戦闘して撃破する描写のあるモータルは孤高のニンジャハンター・ヤクザ天狗のみで、
それもフライングから飛び道具でハメ殺し、不利と見れば即撤退という突き詰められた戦術あっての戦果である。
他にも武道の達人がニュービーニンジャを負傷させたり、熟練の機動隊が数の暴力をもってサンシタニンジャを討ち取る描写などはあり、
総じて言えば、(極めて不利ではあるが)モータルがニンジャに全く手も足も出ない……という訳ではない。
それでもニンジャに対する本能的な恐怖を乗り越えた上で国家級のニンジャを撃破してのけた、
ドゴジマ・ゼイモンという人物が恐るべき猛者であったことに疑いの余地は無い。

しかし自分の出自についてかなり調べ上げたケジメニンジャでも発案者を尋問するまでドゴジマの名を知らず、
作中の一般人に至っては誰もドゴジマとの類似(クローンヤクザは若かりし頃のドゴジマの顔そのものである)に気付かないばかりか、
クローンであること自体を知らない者が多い 描写(同じ顔であることに不審を抱く者はいたが兄弟だと納得している)があるため、
これほどの大事件を引き起こしながら、ドゴジマ・ゼイモンの存在は周到に隠匿されているものと思われる。