カク


「──もう刀を 抜いとるのか……」

漫画『ONE PIECE』の登場人物。名前の通り角材のような鼻が特徴的である。
世界政府直属の諜報機関「サイファーポール」(以下CP)のメンバーの1人。
その中でも一般には存在が隠匿されている暗部「CP9」の諜報部員であり、政府に非協力的な市民を殺す権限を与えられている。
アニメの担当声優は後に黄猿も演じることになる 置鮎龍太郎 氏。
ジャンプのアニメ作品では渋い声のイケメンの役が多かった氏には珍しいタイプの演技とキャスティングだった事から、多くのファンを驚かせた。

初登場時はウォーターセブンの造船会社「ガレーラカンパニー」の船大工として働いており
その傍らでアイスバーグから古代兵器プルトンの設計図を手に入れるべく諜報活動を行っていた。

鼻が四角い事以外はウソップにそっくりで、サンジゾロも初見で間違えてたり、ガレーラの職員たちもウソップをカクと見間違えている。
加えてある事件が原因でウソップが一味から抜けしまい、当時はウソップの後釜としてカクが仲間になるのではないかと思われていた。
アニメオープニングで生き生きとウォーターセブンでダイブする男の正体が政府の暗部とは思えんでしょ

一人称が「わし」だったり、語尾が基本的に「○○じゃ」だったりと老人っぽい口調だが、実は現CP9のメンバーの中では一番若い
(所謂老人っぽいというのは「役割語」というもので、その場合によく広島弁が使われるので、そういう方言なのかもしれないが)。
ただ、この喋りが災いしてかゾロからは「キリンジャー」と呼ばれている。
割とノリの良い性格であり、これは演技ではなく彼の素でもあるが、
その一方で潜入先の上司であるアイスバーグに正体が露呈した後「あんたはもう用済みじゃ」と淡々と言い放つなど、
世界政府の始末対象と見なした者には一切の私情を挟まず始末する冷酷さも兼ね備えている。
とはいえ、趣味の殺しができずウォーターセブンに全く感傷を抱かなかったロブ・ルッチとは対照的に、
政府への忠義は失わないまでも、船大工稼業にはそれなりに愛着が沸いていたような言動を見せている。

登場時は非能力者だったが、エニエス・ロビーへ帰還後、長官スパンダムから任務のほぼ成功の報酬前払いとして、
悪魔の実を受け取り能力者となる(後述)。
その後、エニエス・ロビーに乗り込んだ麦わらの一味と交戦し、最終的にゾロとの一騎打ちにもつれ込むも大技の「普断(あまねだち)」を攻略されて敗北。
決着後、ゾロから口頭でガレーラの若頭パウリーからの解雇通告を受け取るとどこか物憂げな表示を見せつつ、
負けを受け止め律儀にニコ・ロビンの海楼石の手錠の鍵の1つを渡そうとするも、途中で力尽きて気を失った。
アニメでは船大工時代に飛び回っていたウォーターセブンの景色を思い浮かべる回想が挟まれており、
世界政府にこそ忠実だったが、ガレーラカンパニーへの愛着も本心だったことがより明瞭に描かれている。
また、単行本で描き下ろされた幼少期の姿では船の模型で遊ぶ姿が描かれていた事から、
読者の間でも「船が好きだったんだな」「ガレーラは天職だったのではないか」等と考察されている。

2年後に登場した時も非常に落ち着いた人物ではあったものの、エッグヘッドの高度な科学を前にはしゃいだり、
月歩でセンターに飛んでいこうとして電撃を食らったりとヤンチャな一面も見せた。
その一方で、悪魔の実が覚醒に至った事で血の気が多くなったルッチに「四皇となったルフィに手を出すな」と注意を促している苦労人の部分も
(ルッチがベガパンクサテライトの「(アトラス)」を迎撃して叩きのめした現場を見られたため、ルフィがキレて手を出したが)。

+ 戦闘能力
六式の使い手。道力値2200と測定されており、現行のCP9ではルッチに次ぐ実力を持つ。
六式の中でも特に嵐脚を得意としており、戦闘では二本の刀に嵐脚を加えた「四刀流」を自称している。

さらに、前述の通り物語途中で悪魔の実を食べて能力者となった。
悪魔の実図鑑にも外見の図説が載っておらず食べる前はどんな実か不明であったが、
食べたことで動物系悪魔の実「ウシウシの実 モデル“麒麟(ジラフ)”」と発覚した(キリンウシ亜目の動物)。
草食動物系の悪魔の実だが、カク自身は野菜より肉料理の方が好きらしい。まあキリンもタンパク質が不足すると木にとまってる鳩を食ったりするらしいが

他の動物系能力者の例に漏れず高い身体能力を獲得しているが、人獣型に変体するとどう見てもギャグにしか見えない珍妙な姿となり、
普段は戦闘中冷静なゾロが「かっこ悪っ!!!」と叫び、心を乱した程。
さらに途中で合流したジャブラにも何度も爆笑される始末(当の本人は狼に変身しながら)。
初回では馬鹿でかいキリンになって天井をブチ抜く失態を晒したものの、一方でその身体能力と長い手足や首が生む遠心力を活かして高い威力を実現していた他、
生命帰還の応用か、「体を真四角に折り畳める(四角だけに死角なし)」「首をスライドさせて胴体に短く押し込める・逆に伸ばす(パスタマシン)」
「首を押し込めて押し出すように四肢を伸ばす(単に首を押し込んだ反動)」など、現実のキリンには有り得ない現象を起こした。
2~3番目はどっちかと言うと亀の能力じゃ?
この他、首を伸ばす際の勢いを六式の指銃に応用した鼻銃(びがん)を編み出したり、前足となった両腕から嵐脚を出す等、
能力者になって一日もしない内に適応する戦闘センスの高さも窺える。
なお、後に動物系能力者は「〇〇はこういう動物だ」というこじつけ・思い込みで能力を拡張できる可能性が浮上しており、
半ば事故とはいえカクはその境地にいち早く辿り着いていたのかもしれない(作中の世界では本当にそういう珍獣がいる可能性もあるが)。

外伝漫画『episodeA』では先代と思しき能力者がマーシャル・D・ティーチに殺害されていた事が明かされており、
間に他の継承者がいないまま、もしくはいたとしても短命に終わったことで、再出現した悪魔の実がスパンダムの手に渡った模様。

余談だが、同じタイミングで能力者になったカリファが食べていた場合の姿が単行本で描かれている。


MUGENにおけるカク

Wenchu氏の製作したキャラが公開中。
主に嵐脚のカマイタチによる飛び道具をメインに戦う性能をしている。
初期状態では人型だが、獣人型となるモードチェンジ技も存在する。
AIもデフォルトで搭載されている。


「やかましい!わしはキリン気に入っとるんじゃ!
 キリン大好きじゃ」

出場大会

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最終更新:2025年02月12日 13:21
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