ウルトロイドゼロ


円谷プロの特撮作品『ウルトラマンZ』に登場する兵器。
地球防衛軍ユウキ・マイ管轄にして、ケルビム迎撃時の命令違反を理由に解散させられたストレイジに代わり、
防衛軍の中枢に据えられた上部組織「第一特殊空挺機甲群」により開発された。
別名「特空機4号」。

外見はウルトラマンゼロと酷似しているが、より正確には特に解析機会の多かったであろうゼロの力を借りたゼットのアルファエッジを参考に、
キングジョー・ストレイジカスタムの開発技術を下地にして建造された兵器である。
また、作中の映像から少なくともゼットの全形態だけでなく、ジード(ギャラクシーライジング)、ゼロ、エースと、
地球に現れた全てのウルトラ戦士のデータをベースにしている事が窺える。
また、ゼロの名前は舞台の地球人には明かしていないはずだが、
これは「ウルトロイドの試作零号機」のような名目で名称を付けた結果、たまたま似通ってしまったという説がファンの間では有力である。
ウルトラマンゼロ自体が比較的初期から「ダークロプスゼロ」やその量産型「ダークロプス」などのコピーロボットを造られまくっており、
「え、また造られたの?多くない?」という反応も若干あった

グルジオライデンから得た惑星O-50由来のテクノロジーを下地に発展させた地球の技術に、
キングジョーSCにも用いられているペダニウムエンジンの複製品を動力源として、
ジードのギャラクシーカッティングを参考にしたと思われる「マグネリュームブレード」、
ゼロのゼロスラッガーを参考にしたと思われる「マグネリュームスラッシャー」、
ゼスティウムメーザーとエメリウムスラッシュを参考にしたと思われる「マグネリュームメーザー」などの強力な兵装が備えられている。
しかし最大の切り札は異次元人ヤプール由来の技術である次元をも操るエネルギーを攻撃として転用した光線兵器「D4」レイ。
先んじてキングジョーSCに搭載されていたものはエネルギー制御が不安定で、
発射すると周囲一帯にまで次元崩壊が及んでしまうという重大な欠陥を抱えていたが、
バロッサ星人三代目&ファイブキング戦において、特機群がファイブキングに盾代わりにされたキングジョーSCからゼスティウム光線のデータを収集した事で、
制御システムに新たな改良が加えられ、発射するD4レイは従来の赤紫色の光線にゼスティウム光線のエフェクトが混ざったようなビジュアルに変化し、
次元崩壊の範囲も光線を受けた対象のごく周囲のみにまで抑えられるまでになった。

これにより他の特空機を上回る戦闘力を獲得しており、さらに完全に人型なので劇中で度々描写されていたキングジョーSCの操作性の悪さという欠点も無いが、
上記のゼスティウム光線のデータで制御できたのはD4レイが引き起こす次元崩壊のみであり、
発射の反動による機体やパイロットへの負担といった問題点は全く改善されていない。
第23話ではデマーガゴメスパゴスという3体もの怪獣を一撃で倒した一方で、
ウルトロイドゼロは機能停止し、パイロットのヨウコも反動に耐えられずに気絶するなど、
実戦投入には早計過ぎる……というより地球人の手に負えないレベルのオーバーテクノロジーの産物であるという描写が要所で描かれていた
(一応直後の第24話ではエネルギーの逆流が発生しないように改善して再度の起動実験が予定されていた)。
しかも、上記の3体に加えてキングゲスラタッコングなど生息地も生態も異なる怪獣達が、
まるで怪獣に立ち向かう防衛組織の構図を逆転させたように一致団結してウルトロイドゼロを破壊しようとする事態すら起きていた。

なお、ゼットはウルトロイドゼロの存在に関しては大きな反応をしておらず、D4レイに関してはその影響を危惧して相談してきたハルキに対しても、
文明の在り方に干渉しないという宇宙警備隊の方針もあるのだろうが、
「地球人が自力で怪獣を倒せるならそれはいいこと」「(それをどう使うかは)この星の人類が決めることだ」と告げている。

とはいえ、『Z』では上記のファイブキングに加えて、ギルバリス、グリーザバラバなど、
下手な文明の1つや2つ滅ぼせるボスラッシュのような怪獣災害が幾度も起きており、
地球人がウルトラマンの助力抜きでこれらの脅威に対処できる方法を確立させなければならないという意見も一応全くの間違いではない。
しかし、D4レイは一歩でも間違えれば平和を築く「可能性」ではなく自分達に牙を剥く「危険性」となり得ることをストレイジの面々は危惧しており、
往年のファンからもそれ以前の問題として、防衛組織のタカ派が作り出した「守る」という目的と「殺す」という手段を逆転させた兵器
ウルトラマンを模した兵器は総じてろくでもない結末を迎えた事から、ウルトロイドゼロもその二の舞になるのではと不安視されていたが、
このストレイジの面々とファンの懸念は最悪以上の形で的中することになる……。

+ 総括
ユウキ・マイがウルトロイドゼロとD4レイの実用化に固執した大きな原因は、「クリヤマ長官への承認要求」と「ストレイジへの反抗心」にあった。
元々ストレイジは地球防衛軍の一部署でありながら組織の思想を無視して動く独立愚連隊状態と化しており(M1号回の描写が顕著)、
それでいて怪獣駆除にて他部署よりも多大な実績を上げていたことや、最高幹部の一人であったクリヤマという強力な後ろ盾のせいで解体もできず、
地球防衛軍にはストレイジ所属者を問題部署扱いしたり疎ましがる者が多数おり、マイもその一人であった。
(序盤で強調されていたストレイジに対する防衛軍上層部の冷遇及び予算・支援の乏しさもこのためと思われる)。
元々マイはクリヤマの元部下で、クリヤマの推薦で米国の地球防衛軍の交換将校として派遣されたり司令部作戦部へ推薦されるなど、
クリヤマから「次代の司令部を担う人材」として目をかけられる存在であったが、ストレイジへの苦言を呈してもクリヤマは取り合わず宥められ、
やがてクリヤマは自分よりもストレイジを贔屓しているという考えに捕らわれるようになった。
ただ、ストレイジはそもそも怪獣グルジオライデンを兵器開発の為に利用するというブラックな成り立ちで生まれ、
もっともそのおかげで作られた特空機により多大な成果をもたらしている組織の要でもある。
マイは平時であればただの堅物として組織に貢献するタイプの人物だがこのような清濁併せ呑む腹芸に向いておらず、
長所だけでなく短所も把握していたクリヤマはストレイジ設立の過程で自分が行ったそれらの「汚れ仕事」を彼女にさせたくないという思いだけでなく、
そもそもマイにはそのような器用な真似ができないという理由からなるべくストレイジに関わらせないようにしていたのだが、
そのせいで彼女は不満をため込み、本編終盤のストレイジ解散後はため込んでいた長年の不満を一気に爆発させて、
敬愛するクリヤマに解散したストレイジに代わる抑止力として自分の才能や軍人としての思想を認めさせたいあまり、
非人道的な手段も辞さずにウルトロイドゼロの完成に躍起になったのである。

しかし、マイのこうした思想は上記の通り悪手であった。
何故なら、地球防衛軍もストレイジも確かに地球人の明確な「人類を脅かす怪獣災害に対処して平和を守りたい」という健全な想いから作られた組織だが、
それ自体が寄生生物セレブロの「文明自滅ゲーム」の駒として、当人達が自覚も無いまま誘導されていたためである。
その結果、マイは皮肉にも自らの意志で文明自滅ゲームの片棒を担ぐ行動をしてしまった。

しかし、ウルトロイドゼロの完成にはもう一人、マイもセレブロも予期していなかった存在の暗躍があった。
それこそが、ストレイジ隊長のヘビクラとして動いていたジャグラス ジャグラーである。
ジャグラーはかつて守護対象の文明に自分の正義を押し付けた結果、ある人物から「光の戦士の戦い方ではない」と否定された事があった。
その主張にはジャグラーも間違っていないと同意しており彼は二度と文明の選択そのものに当事者の意思を無視して干渉する事は無かった。
しかし、その一方でジャグラーは彼らの主張が間違ってはいなくても正しいと思っている訳ではなく、
先んじてグルジオライデンとの遭遇によりセレブロの目的や起こり得る事態を突き止めていた彼は、
セレブロの目論みを利用してウルトラマンの力と同質の兵器を作らせて奪い、「光の側」を正義として掲げる者達に、
「光の戦士がいつでも正義とは限らない」「光の力も使い方次第で平和だけでなく悲劇も生む」と、
光の戦士の力で生み出された兵器をかつて自分の正義を否定した光の戦士達に向ける形でこれらの事実を突きつけ、
ウルトラマン達に彼らの正義の危うさや矛盾を知らしめようとしたのである。
このためジャグラーは敢えてセレブロの正体を知りながらもストレイジに教えることは無く、
それでいてセレブロが裏舞台で動いても地球人に余計な被害が出ないように立ち回っていた。

ウルトロイドゼロはこのマイ、セレブロ、ジャグラー三者の思惑が入り乱れた末に作られた兵器と言える。

+ 他作品におけるウルトロイドゼロ
『ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突』ではアブソリュートタルタロスが調達してきた並行同位体が登場。
バット星人の手で有人式から自立稼働型に調整され、瀕死状態のウルトラマンリブットに止めを刺すべく投入されたが、
ハンデ無しのウルトラマンネクサスが助太刀してきたのが運の尽き。
攻撃を悉く捌かれ、最後はウルトラマンノアの姿となって放たれたライトニング・ノアを受けて爆散してしまった。


MUGENにおけるウルトロイドゼロ

カーベィ氏の製作したキャラが公開中。
邓v东西氏製作のスプライトを用いて製作されている。
現在のバージョンはβ版で技は通常攻撃のみ、投げ必殺技などは未搭載だが、
基本動作は揃っており、動かすだけなら問題無い。
紹介動画

+ 嫌な事件だったね…
先に述べたようにこのキャラはカーベィ氏により作られたのだが、
経過報告の時などにクレクレ厨が「製作途中でもいいからクレ」「(他のキャラ)作ってクレ」とディスコードなどで粘着し、
製作者に多大な迷惑が掛かるトラブルがあった。
無論MUGENユーザーが全て該当する訳ではなく、諫めようとした真っ当なユーザーもいるが、
ともかくそのせいで氏やMUGEN特撮愛好家のSNSなどが当時殺伐とした雰囲気になってしまった。

MUGEN界において製作者に「キャラくれ」「作ってくれ」はご法度である。
ルールとマナーを守り、楽しくMUGENをプレイしよう。

As mentioned earlier, the character was co-produced by Mr. Kirbey,
At the time of progress report, the beggar sticks to "Give me the middle of char" and "Make (another char) " of discord and stuff like that.
There was a situation that caused a great deal of trouble to the creators.
Of course, not all MUGEN users are applicable, and some legitimate users have tried to give up.
Anyway, because of that, he and MUGEN Tokusatsu enthusiast users SNS etc. becomes a terrible atmosphere .

In the MUGEN world, it is illegal to ask the creators to "give me 〇〇""make 〇〇".
Follow the rules and manners and have fun playing MUGEN.

出場大会

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最終更新:2023年12月04日 01:44