1988年に発売されたRPG『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』及びその派生作品に登場するキャラクター。
主人公のパーティに加入可能なキャラの一人。
戦士の女バージョンであり、見た目は主人公よりも背の高い大人の女性として描かれる事が多い。
直接
戦闘のプロであり、ステータス上では「高い攻撃力とHPを持つ一方で、素早さが低く
素の防御力が紙」
*1という、長短がはっきりした特徴を持っている。
豊富な装備品によって前衛でパーティの盾兼火力要員としての運用が可能であり、連れて行った方が良い職業の1つとして公式からも推奨されている。
そして男戦士の外見がスッパマンであるためプレイヤーは女戦士に殺到した
一般的には何と言っても公式イラストの格好が
えっちもといかなり際どいことで有名。
一見水着かはたまた下着かと見紛わんばかりの鎧は驚異の肌面積を誇り最早防具としてまともに機能しているのかも怪しいシロモノである。
公式短編集『知られざる伝説』のイラストを見るに、後姿に至ってはTバックでお尻丸出し。
頭隠して尻隠さず。と言うか、ページ上部のSFC版イラストでははいてないように見えるんですが
……まぁ素の防御力が低いと言う事を考えると設定に忠実……なのだろうか?。
とはいえ、戦士としての格好良さとエロさを併せ持った服装は当時としてはかなり斬新であり、
所謂
「ビキニアーマー」の代表例として現在でも名前が挙げられる事が多いキャラである。
後のファンタジー作品の女性キャラの服装に与えた影響は大きいと言えよう
*2。
ちなみに、今でこそ上記のイメージで語られることが多いが、実は最初期では重武装に身を包んだ姿で描かれていた。
また、作中のアイテムでビキニアーマーに相当するものは存在せず
*3、初期装備の「布の服」から、最初に手に入る鎧である「皮の鎧」、
標準的な「鉄の鎧」などを経て最終装備と成り得る「魔法の鎧」「刃の鎧」「ドラゴンメイル」などなど、
どの防具を装備させたとしても露出の無い重装備スタイルである。
つまり装備を基準に考えるなら
女戦士さんは最初から最後まで一度もビキニアーマー姿を勇者に見せてくれていない事になる。
当時は
防具によって外見が変わるシステムは無かったので
*4、常にビキニアーマー姿を拝めたが、
もしも外見変更システムがあるゲームだったらかなりがっかりされたかも知れない……。
残念ながら後年の作品ではCEROの関係でインナーを着せられ露出が減っている場合が多い。
例として『ドラゴンクエストライバルズエース』や、2024年にリメイクされた『HD-2D版ドラゴンクエストIII』など。
一方でキャラメイク要素により髪色、髪型と兜の形状、
ボイスを変更できるため、より自分好みの女戦士をデザインできるようになっている。
小説版では主人公アレルの仲間として「アキルスキ・クリスティーヌ」こと「クリス」という女戦士がパーティに加入する。
アリアハン出身の女戦士なのだが、本編開始の10年以上前、まだ幼い少女時代に勇者オルテガの姿を目の当たりにして舞い上がり、
思わず「オルテガさまのような立派な戦士になります!」と口走ってしまったのだが、オルテガはそんな言葉を笑う事もなく、
「そうか、しっかりがんばれよ」と頭を撫でて本気で応援してくれたことで、ついにはアリアハン近衛兵になるまで励み続けたという過去がある。
そして尊敬するオルテガのバラモス討伐には年齢から同行できなかったが、その息子が旅に出ると聞き今度こそとバラモス討伐に志願した。
てことはこの格好はアリアハンの近衛兵の正規装備なんスか? オルテガもそうだし……
僧侶モハレが年齢不詳ながら、アレルが16歳、女魔法使いリザが17歳の中、23歳のクリスが一番の年長という事もあって、
姉御肌で何くれとなく他の仲間達の世話を焼き、アレルとモハレの剣の師匠も務め、勇者アレルの成長に一役買った。
世界を救った後は、姿を晦ましたリザを探して再び旅立つアレルの旅を手伝ったようだ。
なお、最終装備はバラモス城で手に入れた「まじんのオノ」。
CDシアターでは主人公アレルの仲間として「
ステラ」という名前の女戦士が登場する。担当声優は
富沢美智恵
女史。
小説版から引き続きアリアハンの近衛騎士という設定だが、年齢が20歳に引き下げられ、勇者アレルとは幼馴染。
生真面目で融通が利かない高潔な女騎士というキャラ付けをされており、盗賊カンダタとの恋愛模様が描かれるなどしていた。
あの変態パンツマスク野郎と?と思った貴方、CDシアターだとまともな恰好したイケメンなんすよ彼(声もゴッドバレーだし)
TVアニメシリーズ『勇者アベル伝説』では、女戦士相当のキャラクターとして女剣士の「デイジィ」
*5が登場。担当声優は
三田ゆう子女史。
顔立ちこそ同じもののオレンジのストレートロングヘア、防具の基本色が青で露出も控えめと、大分イメージが違うものになっている。
こちらでは生き別れの弟と妹を探しながらモンスター退治をして金を稼いでいる凄腕の賞金稼ぎといった設定で、
アベルが行く先々でモンスターに遭遇することから「金になる」と踏んで彼らの旅に同行するようになる。
当初こそド素人同然のアベルに苛立ちを見せる事もあったが、剣術を教えたり過去を吐露するなど交流と冒険を重ねていき、
やがて旅の中で徐々にアベルへ恋心を抱くようになるが、アベルは幼馴染ティアラを一途に思い続けている事を悟り、身を引いた。
一方で魔法使いヤナックから真摯に口説かれ続けていた事もあり、恐らくED後は彼との関係が進展したのではないかと思われる。
勇者とはいえ「幼馴染を助けるため旅立った田舎の若者」アベル、「それに着いてきた村の力自慢」モコモコという特に背景の無い二人に対し、
軽薄な態度の裏に勇者を守る一族の使命を帯びたヤナックと、生き別れの家族を探すため必死なデイジィの方がキャラが立っていたのに加え、
特にデイジィは男勝りの凄腕剣士ながら、ネズミやゲジゲジに怯える可愛らしい姿や、早々に披露された入浴シーン、敵を油断させるためのドレス姿、
さらにアベルへのいじらしい態度、ヤナックとの掛け合い、過酷な境遇に必死に抗って戦っていく姿などなど全編通して活躍しており、
そして妹ルナが人買いに買われてから程なく餓死、残された弟トビーは人間不信を募らせ魔王軍の配下となって立ちはだかるという展開もあって、
攫われているせいで中々合流できないティアラを食ってしまうほどの人気を誇る、本作のメインヒロインと言えるキャラになっている。
ティアラも良い子なんだけど、ちょっと主人公や周囲を振り回す所が悪目立ちしちゃってね……
なお、デイジィ達の境遇と弟トビーのデザインは、その後ゲームに登場した
テリーによく似ており、影響が指摘される事も。
ちなみに彼女の最終装備は「隼の剣」。『ドラクエ3』の戦士は装備できないので、ゲームで再現できないことが惜しまれた。
+
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ちょっとアレなおはなし |
そのまま描くだけでも大変セクシーな装いもあって、一般・18禁問わず同人やファンアートで40年近く安定した人気を誇る。
動かしても見栄えがするデザインのため、今回MUGENキャラのベースに使われた物含め、同人アクションゲームを作られる事も。
中でもお騒がせだったのが、エロ漫画家として知られる水龍敬氏が『 クイーンズブレイド』のパロディとして製作した、
『クイーンズクエスト』という画集だろうか。溶岩の余熱が残るネクロゴンドの洞窟を探索している最中という設定で、
普段の装備より殊更に軽装( つまりページ冒頭のビキニアーマーである)で描かれた女戦士の美麗な絵の数々は、
大変評判が良かったものの、 元のゲームブックの書式から装丁まで無許可で丸パクリして普通に対戦でも遊べる物を売った事が、
版権元のホビージャパンの逆鱗に触れ、お叱りからの回収・絶版に発展する曰く付きのアイテムになってしまった。
なお、はいてないキャラ自体は公式キャラとして「森の番人ノワ」という前例がいたりする
他サークルが制作した本家と対戦できる同人版クイーンズブレイド作品 『シグルイ』版とかは幸いにもスルーしてもらえたのだが、
流石に バーコードすらも模倣した一見して本家と見分けがつかない代物となると、もはやファンアートではなく海賊版認定も当然と言える。
続刊予定の女僧侶や アリーナなども打ち切りとは残念な話だが、 版権者様のある意味黙認あっての二次創作界隈だと忘れないようにしよう。
今でもこっそりプレミア価格で転売してる奴がいるけど、こういう故あっての品なので転売屋に餌を与えないように
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MUGENにおける女戦士(DQ3)
Zan_Master氏による
MUGEN1.0以降専用キャラが公開中。
18禁ゲーム『戦婦QUEEN'S AXE』の
スプライトが用いられているが、R18要素は削除されているのでご安心を。
MUGEN入りするに当たって、スプライトの大幅な追加や性能調整が施されている。
操作方法は攻撃ボタン4つに特殊動作2ボタンの6ボタン方式。
ストライカーとしてドラゴン2種類と獣型モンスターを呼び出す事が出来る。
AIは搭載されていない。
出場大会
*1
『III』では能力値に「みのまもり」が存在せず、「すばやさ」から「
しゅびカ」を算出していたのに対し、戦士はすばやさが低かったため。
みのまもりの初導入はSFCに媒体を移した『
Ⅴ』からなのだが、その後のSFC版『III』やGBC版『III』にはみのまもりが採用されておらず、
2024年に各現行機向けにリメイクされたHD-2D版『III』にてようやくの採用となった。
お陰で「すばやさ」が超上昇する『ほしふるうでわ』は「しゅび力」が上がらなくなってしまい実質弱体化してしまった
……何故かOVA業界だとビキニアーマーと言っても下半身は
金属パンツではなく、布パンにひらひらのミニスカ
でパンチラが多数派だったが。
本項の女戦士も前垂れが金属板になっているだけで、穿いているのは布のパンツである。
史実で言えば紀元前四世紀頃の古代インドのマウリヤ朝チャンドラグプタ王に仕えた女性近衛兵は、
ほとんど全裸同然の姿で剣を帯びていたとされ、これが史実におけるビキニアーマーに限りなく近い存在だと言える。
てことはやっぱこれアリアハン女性近衛兵の装備なの……?
*3
「魔法のビキニ」というものもあるが、それは
水着であって、「面積が極めて少ない金属鎧」では無い。
魔法のアイテムであるためか、普通の「鋼の鎧」よりも守備力が高いのがなんとも。
後に「女尊男卑装備」と呼ばれるシリーズである
*5
スタッフロールやステータス画面で「ディジー」「デェイジィー」「デイジィー」などの表記揺れが頻繁に起こっており、どうにもはっきりしないのだが、
一応「デイジィ」が一番多くスタッフロールにクレジットされており、当時のグッズや現在の資料などでもこの表記なので正式な名前だと思われる。
とはいえアニメ終盤の最終回直前でも「
デイジー」でクレジットされているため油断ができない。
まあ真面に読めるだけ「
もょもと」や「
おっ゜て」よりはマシか。
最終更新:2025年01月22日 03:58