「じゃあねえ、デート一回!」
スクウェア・エニックス製作のRPG『FINAL FANTASY VII』の登場人物。
神父ではない。
ミッドガルの五番街スラムに住む花売り(比喩的な意味ではない)の女性であり、ヒロインの一人。
名前「エアリス(Aerith)」の由来は、「地球」を意味する「アース(Earth)」の読み替えである。
また、同社発売の『KINGDOM HEARTS』及び『KINGDOM HEARTS II』にも出演している。
『
KINDOM HEARTS』以降の声は『
MELTY BLOOD』の
両儀式などでお馴染みの
坂本真綾
女史が担当している。
「古代種」と呼ばれるイファルナを母に、人間であるガスト・ファレミスを父に持つ。
そのため、幼少時より古代種の力を欲した神羅カンパニーに付け狙われてきた。
父ガストは生後20日の際に神羅の宝条に暗殺された上、母イファルナと共に古代種である為に神羅に拉致され、
イファルナは脱走中に死亡し、エアリスはエルミナに拾われる等、昔から神羅のせいで散々な目に遭っている。
それ故にタークスのツォンとは顔見知りで、複雑な感情を抱いている模様。
ミッドガル五番街のスラムにて花売りをしており、廃墟の教会で育つ草花の世話をしていた。
ゲーム序盤で、主人公の
クラウド・ストライフと出会い、クラウドに花を買わないか聞いてくるのが最初の出会い。
その後教会の屋根を突き破り落ちて来たクラウドと再会、以降は反抗組織「アバランチ」に身を投ずるようになる。
過去に憧れていたソルジャー、ザックスに似たクラウドに好意を持ち、それと同時に違和感も持っていた様で、
偽りの姿である事に感付いていた模様。幼馴染みの
ティファでさえ確信していなかったのに、である。
DISK1の終盤、
セフィロスが究極の黒魔法
メテオを発動、
その結果生じる星の自浄力を簒奪し、
神に近い存在になろうとしている事を知る。
それを阻止するために究極の白魔法ホーリーを発動させようとし、結果成功したが、その直後にセフィロスによって殺されてしまう
*1。
享年22。遺体はクラウドの手によって
水葬された。
上記の台詞はクラウドとの出会い時、ボディガードとして同行する報酬を要求された時のもの。
その後、約束を果たす機会が一度だけ訪れる。
リメイク版でも、もちろんヒロインの一人として登場。
しかし、どうも原典での結末を知っているかのような様子も見られ、行動や発言に微妙な違いが見られる。
「わたし、あなたをさがしてる」
「あなたに、会いたい」
性格は前向きで天真爛漫。頭の回転も速く、本質を突く発言が目立つ。
一方で初対面のクラウドには1ギルで花を売っていたのだが、
風俗店に「いくぜ!」したクラウドを待つ間、
興味ない男性には300や500など値段を吹っ掛けて花を売る等、強かな面も持っている。
逆に肉体的には脆弱であり、得意技も魔法攻撃や回復がメインである。
このあたり、何から何までもう一人のヒロインである
ティファ・ロックハートとは正反対である。
+
|
彼女の死に纏わるお話 |
『FF7』以前にも『FF』シリーズでは仲間などの死の描写は存在した(女子の死亡も『FF3』で既にある)が、
エアリスの場合、発売前からバレットと共にクラウドの仲間として紹介され、その容姿と性格からファンも多かった事、
従来の ドット絵や文章と 効果音の組み合わせでの表現とは違い、3DCGを用いた表現、
メインヒロインが途中で非業の死を遂げ、そのまま生き返る事も無いという前代未聞の展開、
そして悲壮感に満ちたエアリスのテーマが流れる事も影響して、プレイヤーに大きな衝撃と悲壮感を与えた。
また、彼女の死のイベントの後エアリスのテーマが流れる中、
対策しないと強敵であるBOSSの「ジェノバLIFE」と戦わなければならないという、初見プレイヤーには二重の意味で残酷な展開が待っている。
ちなみに好感度次第でどちらのヒロインとも親密になれる構成にも拘らず、ストーリー上強制でエアリスが死に、ティファと結ばれる展開であった。
このため、市場にはエアリスファンの悲鳴がこだまし、ティファのファンとの関係が一時期かなり悪化した。
このような背景の為に 「エアリスを生き返らせる方法がある」という噂が広まり、週刊誌が取り上げる程の騒動になった。
この際スタッフによって復活説が否定されたが、騒動が沈静化するまでにはかなりの時間を要した。
当時を知るものなら 「水中呼吸マテリア」と 「FF博士」という言葉にノスタルジーを感じる人も多いだろう。
上記でエアリスを生き返らせる方法は無いとされたが、
同社から発売されたゲーム『 サガフロンティア』のソフトを利用する通称 「サガフロワープ」というバグ技で、
地形を無視して進んでストーリー自体をすっ飛ばし、 エアリスを死亡イベントの後も連れ歩く方法が発見された。
『サガフロンティア』は『FF7』同様名作として挙げられるゲームだが、
当時はこのバグ技でエアリスを生存させる為 だけに『サガフロ』を買う人もいたらしい。
当然バグ技のため、手順によっては途中で進行不能になるなどの不具合が起こる場合もある。やる場合は自己責任で行う事。
ちなみに後に発売されたPC/スマホ版では「ユフィワープ」なるバグ技が登場し、こちらではやりようによっては セフィロスと同時にパーティに残留できる。
……が、セフィロスと枠を互換しているヴィンセントは代わりに加入できなくなる。
実行は当然自己責任で。
なお、キャラクターデザインを担当した野村哲也氏がエンターブレインの攻略本に掲載されたインタビューにおいて、
製作にあたり「エアリス殺しましょう、ティファ出しましょう」と発言したと記述された事で、
大きな批判を浴びるといった事態も起きた(ただし、野村氏本人は編集者の意訳であり、自身の意図とは異なる表現だと否定している)。
このような、あまりにも彼女の死と復活ネタが有名になりすぎた故に、一時期は 「復活ネタの神様」と言われたり、
死んでショックを受けたキャラクターの代名詞として挙げられるほどに至っている。
いずれにしても、本当の意味であれネタ的な意味であれ、彼女の死が大きな影響を与えたのは確かである。
ちなみに、上記でメインヒロインが途中で死ぬ前代未聞の展開と言ったが、
実はメインヒロインが必ず死亡して完結してしまう事自体は実は既にシリーズで前例があった
(『聖剣伝説 ファイナルファンタジー外伝』にて。この作品はヒロインのデフォルトネームが無いので、
全国のちびっ子は好きな子の名前を付けて 哀しみを背負う事になった。
更にこの作品は仲間キャラと死に別れする展開ばかりなので、心休まる暇すら与えてくれない)。
主人公が消滅し、続編で復活したと思ったら、さらに後日談で酷い事になった作品や、
メインキャラの大半が全滅するという結末を迎えた作品まであるし、 なんなんだこのシリーズ。
……そういや『サガフロ2』でもデート気分で 潜入捜査の相方に選んでしまうと死んでしまうヒロインがいたな…。スクエアは容赦無い会社である。
|
MUGENにおけるエアリス・ゲインズブール
海外製作者であるThe Great Matsutzu氏により、複数のカプコンやSNKキャラをベースに作られたエアリスが存在。
現在は「Infinity Mugen Team」にて代理公開されているが、公開ページのカテゴリが「アニメ」になっているので注意。
まだベータ版との事であるが、一通りの技は搭載されており、動作に支障は無い。
ただし、一部のリミットブレイクが未実装で、
AIも搭載されていない。
原作通りロッド(棒)での戦闘も可能であるが、得意技はあくまでも魔法。
コンボの終了時に入れられる「ファイア」「ブリザド」「サンダー」は全て相手の場所に発生するため、回避は困難である。
また、
ストライカーとしてレッドXIIIを呼ぶ事もできる。
だが何と言っても最大の特徴は、
超必殺技には
相手にダメージを与える技が一つもないという素敵仕様になっている事。
原作でもリミット技に攻撃技がないのである種の
原作再現と言えるか。
とはいえ、決して弱いわけではなく、
体力を少々回復する「癒しの風」、
ガード不能で相手を止める「邪気封印」、
自分のゲージをフルにする「怒りの烙印」、
自分とタッグ相手の体力を全快にする「生命の鼓動」と、
凶悪技のオンパレードである。
人操作で使いこなせば強力なのは間違いないだろう。
ポニテ杯の人ことピッコロ大魔王氏による外部AIが存在し、現在はhamer氏によって代理公開されている。
また、2014年1月20日よりLJH氏(e510氏またはejanho氏)のAIが本体同梱で公開中。
魔法は勿論、ロッドさばきがまた実に絶妙で、接近戦も難なくこなす良AIである。
LJH氏AI参考動画(DLリンクは無効なので注意)
|
出場大会
出演ストーリー
*1
……厳密には直接殺害したのはセフィロスそのものではなく、その姿をコピーしたジェノバ(LIFE)。
まあどっちみち原因はセフィロスのせいだが。
そのセフィロスは、エアリスの父ガストが
ジェノバを古代種と誤解して細胞を移植した人間で、
しかもガストは自分の間違いを知るとセフィロスへのフォローを何もせずに逃げ出し、結果セフィロスが歪む切っ掛けを作っているので、
巡り巡って父親のせいで死ぬ羽目になったと言えなくもない。
余談だが、初期案ではセフィロスとエアリスは兄妹関係だったらしい(前髪の形状は名残だとか)。
最終更新:2024年11月27日 22:33