アセルス






「私は、誰かのものじゃない!」






種族:半人半妖
出身地:シュライク
年齢:17歳(意識を取り戻すまで眠っていた期間である12年間を除いた場合)

1997年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)より発売された
RPG『サガ・フロンティア』に登場する主人公の内の一人。
中性的な物言いと緑色のショートヘアに深紅のドレスが特徴的。
小林智美氏のイラストとゲーム中のドット絵とで明らかに服装と髪型が違うが、
この頃のスクウェアではよくある事なので気にしないように。

もとは現代日本の様な町並みを持つリージョン「シュライク」に住むごく普通の少女だったが、
妖魔の住まう「ファシナトゥール」の支配者である「妖魔の君」オルロワージュの乗る馬車に轢かれてしまい、死亡。
しかし、彼の気紛れでその血を受ける事により生き返り、剣で貫かれても死なない身体と、
人としての赤い血と妖魔としての青い血の混じった紫の血を持つ、半人半妖の存在となってしまう。

オルロワージュの寵姫の一人である白薔薇姫が彼女の教育係になり、従者のイルドゥンからは剣を教わった。
しかし、城での生活に嫌気がさして白薔薇姫と共に脱走。そのためにオルロワージュの使いに追われる事になる。

通常はヒューマンだが妖魔武具を使用する事で「妖魔化」し、妖魔武具の能力を上乗せして戦う事ができるのが特徴。
しかし変身に1ターン浪費する事と、妖魔の武具を得るには少なくともHPと能力値合計が一定以上で妖魔化して戦闘に勝たなければならず、
同じ主人公のレッドの変身と比べると使い勝手が悪い(変身に1ターンかかるのはレッドも同じだが)。
また、このアセルス編の特徴としてメインイベントでは妖魔ボスが多く、
その戦闘ではアセルスは妖魔扱いになるため能力値が上昇しない事が挙げられる
(この戦闘は妖魔化している物として扱われるため、妖魔武具の主な入手経路となる)。
加えて、それ以外の場面でもHPの上昇率が低い上に、
大抵の場合は最序盤で訪れるゴサルスの店(主人公の最大LPを支払う事でアイテムを入手できる店)で、
強力な剣「幻魔」と、あるイベントに必要な「砂の器」を入手する為に最大LPが最低でも4は減っており、
更に他のアイテムも入手した場合はLP1という戦闘不能=ゲームオーバーな状態に最序盤からなるので、良い防具を優先的に回すなどしたい
(もちろん入手は強制ではないので、『幻魔』の攻撃力よりもLPを優先してもいいが)。

アセルス編はイベントの進み方が特殊で、「1回以上戦闘後、各地に点在するイベント進行ポイントを2回通過する」という、分かりにくい条件がある。
このため、初回プレイで彼女のシナリオを選択すると、途中で進み方が分からなくなったり、
適当に散策している内に、知らずにイベント進行ポイントを通過して突然ボス戦になったりと、案外大変な目に遭う。
進行ポイントは基本的に「人気のない場所」が選出されているため、場合によっては町の探索中やダンジョン内で突然イベントに巻き込まれたりする。
普通にプレイしていて強さが跳ね上がる三人目の刺客にやられたプレイヤーは多いだろう。
序盤から「幻魔」のような強力な武器を入手可能で、ラスダンでは「金獅子の剣」や「ブリューナク」等の最強武器が簡単に手に入るなど、
条件には恵まれているし、ヒューマンの能力上昇と妖魔の能力上昇を両方使え、一見面倒に見えるイベント進行は、
アセルスが最初に自宅に帰るイベントを起こすまでは絶対に発生しないためそれまでは自由に鍛えたり探索し放題等、
システムを理解すると凶悪なのだが、逆に言うと初心者には向かないキャラクターである
(成長システムが二重になっている為、使い込めば成長速度は二倍で能力値も「60+60」みたいに限界(99)突破も比較的容易)。

他の主人公のシナリオでは、レッド編では一部のイベントでのみゲスト参戦。
アセルスはレッドとは同郷で元々知り合い(幼い頃の7歳のレッドと遊んであげていた近所のお姉さん)であり、
本編時点で19歳のレッドが12年前に行方不明になったアセルス(行方不明時で17歳)を見て、
「アセルス姉ちゃん!?」と呼ぶという逆転現象が生じている
(攻略本によるとアセルスの叔母の家では本屋を営んでおり、レッドの実家はそこの客。
 アセルスが馬車に轢かれたのも、レッドの家に本を届けに行った時である)。
レッドはアセルスとの再会を一旦は喜んだものの、当時の若い姿のままのアセルスを偽者ではないかと怪しみ、
白薔薇に説明されても「そんな眠り姫みたいな話を信じろって言うのか?」と当初は全く信用していなかったが、
レッド自身も一度死亡したが、ヒーローになる事で蘇生したというある意味アセルスの同類項なので
(海賊にシップが乗っ取られるという緊急事態であった事もあり)深くは聞かない方向で納得している。
エミリア編では任務途中の専用イベントで任意に仲間にでき、仲間にした場合は最後まで参戦する。
別にシナリオ上それほど重要な役割を持っているわけではないが、エミリア編では恐ろしく使い易い。
  • アセルスの初期ステータスはアセルス編とエミリア編でかなりの差がある(主人公は大体そうだがアセルスは顕著)。
  • アセルス編特有の制約がないため人間と妖魔の長所を使い分けられるキャラとして運用できる。
  • エミリア編のラスボスは下級妖魔という分類の敵であり、上級妖魔であるアセルスの受けるダメージは仕様により1/4になる
特に最後の特徴により、普通に育てるだけでエミリア編ラスボス戦におけるアセルスは回復も防御もいらない。

ただでさえエミリア編のボスは弱いというのにこれはひどい……
(ついでに言うならエミリア編は他にも上級妖魔が多く仲間になる)。
ちなみに、アセルス編のラスボスである「オルロワージュ」はエミリア編のラスボスよりも弱く、ラスボスの中でも最弱と名高い
(オルロワージュ自身は殆ど攻撃を行わず、攻撃担当はほぼ全て後ろに控える三人の寵姫に命じて任せているため)。
下級妖魔カテゴリーのエミリア編ラスボスより弱い上級妖魔って何なの…?

なお、アセルス編のボスは中盤以降ずっと上級妖魔のバーゲンセールなので、こんな事はできない。
また他の主人公のストーリーでは登場しない。まぁ、出たら涙目になるボスが更に増えてしまっただろうが。

性格面では女性主人公でありながら、

という、かなり百合気味の設定のキャラ。
余談だが、オルロワージュ(か配下)が用意したアセルス用の服は何故か男性用だったようだ。
そのためか、アセルスが酔っ払いに「ボウズ」呼ばわりされて怒るシーンが存在する(もっとも、ヒューマンと比べて妖魔は性別の概念が曖昧である)。

選んだ主人公毎に、物語のノリが大きく変わるというRPG『サガフロ』。
その中でもアセルス編は初期設定・原案を担当した生田美和氏の作風によりノリが大きく異なり、やや好き嫌いの分かれる物語となっている。
なお、『サガフロ』のシナリオはスタッフ達が出したアイデアを元に、実際にはディレクターの河津秋敏氏がシナリオを執筆したという形式なのだが、
アセルス編のベースになった生田氏の設定原案については異様に分量が多く細部まで書かれており
攻略本『裏解体新書』ではアセルス編の膨大な設定原案資料の一部が数ページを割いて紹介されている。

しかし、全体的に暗い雰囲気を上手く生かしたゴシックなBGMや百合設定の存在、
アセルス編でのみ使用可能な道具や技の存在などから、好む層はトコトン好む傾向が強い
(逆に、前途の強制イベントだったりメカが一切仲間にならないなど癖が強いが)。
なお、彼女のストーリーは没イベントが多数ある事も有名(有名な物ではファシナトゥールの紅関連や生命科学研究所)。
その中には成り行き上全裸になってしまう物も…何故没にしたし

なお、リマスター移植版ではこれら没になったイベントが復活した他、新たに加わったイベントもあるなど実質的に完全版となっている。
流石に全裸は規制された…が、人によってはこっちの方がエロいという声も。
あとこの追加イベントの影響で赤カブがとあるイベントで割を喰ってしまい、一部のやり込みプレイヤーが最初からのやり直しを余儀なくされた

ソーシャルゲームにもお呼ばれされる事があり、『エンペラーズ サガ』では戦士カード・『インペリアル サガ』ではナビゲート担当も兼任…なのだが、
『インペリアル』での口調は、針の城に来る前のようなフランクな感じになっているので違和感を覚える人が多い様子。それはそれでという人もいるようだが
それ以外では『ロードオブヴァーミリオン アリーナ』にも魔種として出演。CVは 加隈亜衣 氏。
近距離型で敵使い魔に4回魔法攻撃後マーキングするアクティブスキル「幻魔」、
キル時に敵使い魔のパッシブスキルを自身が獲得するパッシブスキル「憑依」を所持。
扱いに癖がある上に能力は低いとされるものの、幻魔の威力は高く、死滅した後もパッシブは残るので使いこなすと強力。

+ EDネタバレ注意
彼女のEDは、大きく分けて3つある。
主に「妖魔の具足や妖魔の剣にモンスターを憑依させたか」「ジーナ救出イベントを達成したか」で分岐する
(このため、目指すEDによっては妖魔武具の使用に制限があるのが上記のアセルス編特有の制約である)。
ちなみに人間ENDの条件を満たした状態からでも、妖魔の剣の憑依タイミングによっては妖魔ENDに強制移行する現象もあったりする。

半妖END

「妖魔の血が混ざっても私は私のまま変わらない」と割り切り、半人半妖のまま終えるED。
条件が「人間ENDと妖魔ENDのどちらの条件からも外れる」事であるため到達しやすく、予備知識が無くプレイした場合、大抵このEDで終える。
このENDに限りアセルスは上記の意思を伝えてそのまま立ち去ろうとするが、憤慨したオルロワージュが自らの過ちを消去するため立ちはだかる形となる。
年老いて死期が近づいているジーナを見て心を痛めるが、妖魔の仲間達に囲まれて幸せな日々を送るもの。
仲間妖魔達もアセルスやジーナに感化したのか、皆性格が丸くなっている。
アセルスと白薔薇姫が明確に再会できるのはこのEDのみ
(人間ENDでも再会していた可能性は有るが、人間と妖魔で別の道を歩んでいたようだ)。
アセルス編のテーマの一つでもある「人間でも妖魔でもない、自分が何者なのか」という問いに、
自分なりの明確な答えを導き出している事から、このEDがトゥルーエンドであると認識しているプレーヤーが多いようだ。

人間END

自らの中の妖魔の血を浄化するためオルロワージュを滅ぼし、人間として再び生きる事になった場合のEND。
アセルスは天寿を全うし、ジーナよりも早く逝去する。
彼女の墓標にはかつての妖魔仲間達が訪れており、限りある時の中で幸せに満ちた生涯を送っていた事が窺える。
その後、老いて娘や孫に囲まれた幸せそうな写真から過去に遡っていく形で、
子供たちの成長、出産、結婚、少女時代などのアルバムが振り返られる。
半妖ENDの方では「私もジーナみたいなおばあちゃんになれたかもしれないのに‥‥」と羨ましがっていたため、
こちらのアセルスはジーナより先に逝ってしまったものの、自らの望みを叶えて人生に満足した終わり方となったとも言える。

妖魔END

もはや自分は妖魔として生きるしかないと悟り、倒したオルロワージュに成り代わり、ファシナトゥールの新たな支配者となるED。
このEDではアセルスが完全に闇化し、かつ百合化する。一度は見ておいて損は無い。
ただし、このEDで開発二部(全主人公をクリアした後に行けるオマケ)に到達するとバグる(リマスターでは流石に修正)。
なお、サガフロンティア全シナリオ中、唯一ボイス(と言う程の物でもないが)が挿入されるシーンでもある。

ちなみにかの「裏解体真書」における小説版では妖魔ENDに近いルートを辿っているものの、
セルフパロディの要素が強いここでは白薔薇姫と別れていないためか、闇化していない。
オルロワージュのハーレムをゲットしてウハウハとか言って白薔薇に殴られてるけど
何?出ないイルドゥンとかロリコン疑惑のラスボスとか酷い扱いの妖魔よりマシだと?何、気にすることはない

どのエンディングを見ても分かるのは、アセルスとジーナは永遠の恋人という事。そして、アセルスには百合属性が備わっている事である。
なお、これは「魅惑の君」の二つ名を持つオルロワージュの血を得た結果として得たものなのか、
それとも元々そういう素質があったのかは不明。ジーナの方は元々それっぽい描写があるが。

+ リマスター版ネタバレ注意
なお、リマスターで追加された「ヒューズ編」のアセルス編では、
ヒューズがIRPO(リージョンの警察機構)を目指すきっかけこそが、アセルスの事故死・失踪事件を子供の頃に目の当たりにし、
妖魔側にお咎め無しの理不尽さに対する憤りから…と言うことが明かされた。

アセルス編に第三者のヒューズが介入する、というスタイルで進み最終決戦に乱入しシリアスな空気をブチ壊す。
オルロワージュを逮捕するべく「叩きのめして千年向こう休眠させてやる」と挑発し、アセルスと共闘。
キレて攻撃が激しくなったオルロワージュを撃破し、棺の中で力を取り戻すべく眠りに就いた所を逮捕・収監。
「百年か千年先にオルロワージュが起きて暴れる様なら、その時は頼む」と後の処遇をアセルスに委ねるヒューズ。
彼女が「どうして見ず知らずの自分を助けてくれるのか」と訪ねると、
「あの事件だけは俺が解決する…そう決めてたんだ。ずうっと前からな」と返して締め括るのだった。

こちらでは半妖エンドが確定しているものの、ヒューズの介入の影響で白薔薇が闇の迷宮に囚われて離脱する事もなく、
オルロワージュとの決戦まで付き添っていると言う地味ながら大きな変化が発生。
その影響で前述の通り闇の迷宮に居座っていた赤カブがモンスター能力を吸収できる機会が減り、割を食う事になったけど
あと小説の影響なのかイルドゥンが一言も喋らない
結果としてアセルスが一番救われたと言っても過言ではない結末を迎えられた。

ヒューズ編は他にも消化不良だったストーリーの補完だったり、更に一味加えるスパイスとして、
他の主人公達に介入できるので是非とも楽しんでもらいたい。


MUGENにおけるアセルス


うしおとらの製作者であるcabocha氏による、手描きのアセルスが存在。
2016年4月のフリーティケットシアター終了に伴うリンク切れにより入手不可となっていたが、
転載・改変自体は自由との事で、現在は「MUGEN初心者用簡易AI講座」にて代理公開されている。

剣技を得意とする原作の設定から必殺技として剣技が多数搭載されており、
原作のモーションを取り入れつつも、格ゲーにちゃんとマッチするように製作されていた。
条件によって妖魔化する事も可能で、妖魔化すると攻撃力と防御力が上がる。
11Pでは常時妖魔化し、12Pでは金カラーとなり超必殺技以外の攻撃を自動で行う分身を出す「シャドウサーバント」を使えるようになる。
AIもきちんと実装されており、細かな部分まで作り込まれたキャラである事が分かる。
後の更新で、原作でも猛威を振るった妖魔武具憑依能力の「タイガーランページ」と「グリフィススクラッチ」を搭載。
七つの傷の男謎ジャム王家の裁き凍結やられにも対応している。
P操作動画

出場大会

出演ストーリー



最終更新:2021年06月28日 22:09