| 『メトロイド』/『メトロイドゼロミッション』
外宇宙調査船が惑星SR388で発見した浮遊生物で、接触した対象からあらゆるエネルギーを吸収する。
 
また、ガンマ線を照射する事により容易に分裂・増殖 するという特性などがこの時点ですでに判明していた。
 
SR388には滅んだ文明の痕跡(後の作品で鳥人族の遺跡と確定)が残されており、その滅亡要因の可能性の高いこの生物の扱いには、
 
慎重を期すべきであると目されていた矢先、その力の兵器利用を狙ったスペースパイレーツにより調査船より強奪されてしまう。
 
難攻不落の要塞惑星ゼーベスの最深部において兵器への転用手段が研究されていたが、
銀河連邦の依頼を受けたバウンティハンター「サムス・アラン」の活躍により、
 要塞の中枢である機械生命体「マザーブレイン」が破壊されその野望は潰える。
 
 『メトロイドプライム』
ゼーベス攻略の任務を終え、通常のバウンティハントに戻っていたサムス・アランだったが、
惑星ターロンIV軌道上にて正体不明の救難信号をキャッチ。
 調査に向かった先でスペースパイレーツ残党の大型宇宙船「フリゲートオルフェオン」を発見する。
 本拠地・惑星ゼーベスの陥落により一度は壊滅したスペースパイレーツだったが、
 ゼーベス軌道上の宇宙船にいたため戦火を逃れた者達が存在した。
 彼らは要塞の再建に残る者と、強大なエネルギーを感知した惑星ターロンIVにおいて新たに再興を目指す者の二手に別れ、
 それぞれに活動を再開していたのだ。
 ターロンで生物の突然変異を誘発する未知の放射性物質「フェイゾン」を発見した一派は、
 ゼーベスから持ち込んだメトロイドまでも使って実験を繰り返しており、それによって多数のメトロイド亜種が生み出されつつあった。
 サムスはターロンの深部、危険なフェイゾンを拡散させる源が存在する隕石孔へと突入し、遂にはターロンのフェイゾン汚染の終息に成功する。
 ……が、それはフェイゾンを巡る長い戦いの幕開けにすぎなかったのである。
 
 
題名にもなっている「メトロイドプライム」という個体は、
 
惑星フェイザから飛来したフェイゾン源がターロンIV衝突時に何らかの生物を取り込み突然変異を起こした存在である。
 
ターロンIVの鳥人族がメトロイドを知らなかった事から通常のメトロイドの派生ではなく、
 
「prime(第一の)」の名が示す通り最初のメトロイド、つまりメトロイドの原種であるという仮説もファンの間で存在するが、
 
はっきりとした事は分かっていない。
 
(この説を採用すると、割と最近まで惑星SR388には後述の「X」が跋扈していた事になるため、
 
 銀河連邦はまだしも鳥人族に育てられたサムスまでXとメトロイドの関係を知らなかった事に疑問が湧くが、
 
 『サムスリターンズ』においてX対策に放ったメトロイドの野生化によってSR388から避難する鳥人族が
 
 サムスと似た型のパワードスーツの部隊に抹殺された記録が見られるため、この点は説明がつくようにはなっている)
 
ターロン最深部の戦いで倒されたものの、
 
最期の足掻きでサムスから剥ぎ取ったフェイゾンスーツに残留していた彼女の遺伝子情報を元に自らを再構成し、「ダークサムス」 へと変化。
 
物語の元凶たる「フェイゾン」の使者ともいうべき存在となり、その後の『ダークエコーズ』『コラプション』と、
 
結果シリーズ三部作にわたってサムスと幾度も交戦する事になった。
 『メトロイド2』/『メトロイド サムスリターンズ』
その後、同様の事態の発生を恐れた銀河連邦は惑星SR388のメトロイド駆除をサムスに依頼。
惑星SR388に生息する野生のメトロイド達は成長するにしたがって脱皮による変態を繰り返しており、
 成体「オメガメトロイド」は恐るべき戦闘能力を誇っていたがサムスはなんとか撃退。
 遂にはメトロイドの卵を生む巨大な「クイーンメトロイド」をも倒し、惑星上のメトロイドを一掃した。
 
 
しかし、最後に発見した卵から「ベビーメトロイド」が誕生。
刷り込みによってサムスを母と思い無邪気に纏わり付くベビーに情が移ったのか、
 サムスは駆除する事なくこれを回収し銀河連邦へと引き渡した。
 
 『スーパーメトロイド』
だが、遂に再興を果たしたスペースパイレーツにより研究施設が襲われ、ベビーはスペースパイレーツの手に落ちる。
奪還のためサムスは再び惑星ゼーベスへと侵攻するが、最深部で成体になる事なく異常なサイズに成長したメトロイドに襲われる。
 あらゆる攻撃が通じずに逆にエネルギーを吸われ、もはやこれまでかと思ったその時、異常成長メトロイドは突然サムスから離れる。
 この異常成長したメトロイドこそが、奪われたベビーの成れの果てだったのだ。
 サムスの事を思い出したベビーは、復活してより強大になった「マザーブレイン」との死闘で窮地に陥ったサムスを助けるも、
 マザーブレインの攻撃からサムスを庇って絶命。
 しかしその際に吸収していたマザーブレインのエネルギーを受け取った、サムスのハイパービームによりマザーブレインは倒される。
 
 
初期三部作の完結編であり、本来は最後のメトロイドが絶滅した本作を以てシリーズは完結する筈であった。
ちなみに、後述のMUGENキャラはこの巨大ベビーメトロイドがベースとなっていると思われる。
 
 『メトロイドOther M』
ベビーの死と引き換えの勝利に傷心のサムスは、偶然キャッチした救難信号に誘われ、
 
廃棄された筈のスペースコロニー「ボトルシップ」に辿り着く。
 
上述の通りベビーを最後にメトロイドは絶滅したと思われていたが、ボトルシップにおいて密かにクローンを作成され、
 
メトロイドの最大の弱点である冷気を克服させるという実験が行われていた事が判明する。
 
実際にサムスが冷気を克服したメトロイドと戦う事は無かったが、クローン技術により復活したリドリー 、
 
そして成長し幼メトロイドを生む「クイーン」メトロイドなどと戦う事になる。
 『メトロイドフュージョン』
その後、惑星SR388の再調査に同行したサムスは、そこで謎の擬態生物に襲われ生死の境をさまよう。
そんな彼女の命を救ったのは、奇しくも自分を守って死んだベビーの組織サンプルから作られたワクチンだった。
 
 
惑星SR388には密かに凶悪な寄生・擬態生物「X」が蔓延っており、
メトロイドはXを駆逐するため銀河先住民族・鳥人族(チョウゾ)によって創られた人工生命体が野生化したものだったのである。
 メトロイドとは鳥人族の言葉で「最強の戦士」を意味する言葉であり、
 鳥人族が如何にXに手を焼いたか、そしてXに対してメトロイドが有効だったかが窺える。
 
 
再びベビーに命を救われる事で「Xの唯一の天敵」へと生まれ変わったサムスは、
研究用の宇宙ステーション『バイオロジック宇宙生物研究所』内で瞬く間に蔓延したX達を駆逐。
 反物質爆弾による自爆装置を作動させたステーションを惑星SR388に叩き落とし、汚染拡大を未然に防ぐ事に成功した。
 この時のサムスは攻撃を当てて擬態を解除したXを吸収して回復する体質になっており、
 描写は無いがメトロイドも同じ事が出来たと思われる。
 
 時系列上最後期にしてとうとう本当に主人公が「メトロイド」になってしまった…… 
 
この際、Xに寄生されたサムスから切除されたスーツを元に「SA-X」というフル装備サムスのコピー が出現しており、
 
装備の整っていない段階で出会えばまるで勝ち目はないため逃げる他ないという非常に強大な敵として立ち塞がった。
 
サムスとの違いは見た目の他、SA-Xがアイスビームであるのに対し、サムスにはアイスミサイルが装備されている。
 
これはサムスがメトロイドワクチンを使用した事で冷気への耐性が下がった事から
 
アイスビームの「復活」が困難と考えられたため代用の装備として実装されたのである。 なおミサイルは口から発射はしません。念のため。
 
なお、ステーションでは平和的利用、という名目でベビーのクローンが大量かつ極秘に製造・飼育されていた。
あくまでも真っ当な目的のためらしいが、ステーションで飼育されていたベビー・クローンは
 存在が隠匿されていた上に、成長して一気にオメガメトロイドに変態するようになっていたので信憑性は非常に低い。
 その事実が判明した後の道中で「メトロイドの抜け殻」と思われるものを発見する事が出来る。
 これを見る限り、ベビーからオメガまで恐ろしい速度で一気に成長、脱皮を繰り返したものと思われる。
 
 『メトロイド ドレッド』
メトロイドと同一の存在となってしまったサムスを狙う影は、静かにその魔の手を伸ばしてきていた。
惑星ZDRに殲滅した筈の「X」を確認との報を受け、X唯一の天敵である事から適任であるとして調査に向かったサムスは、
 謎の鳥人族の襲撃を受け、惑星最深部に孤立してしまう。地表のスペースシップ目指して脱出を試みるサムスだが、
 銀河連邦がサムスより前に惑星調査のため送り込んだ七体の強靭なロボット兵器「E.M.M.I.」や謎の鳥人族一派、
 更にはやはり存在したXまでもが、執拗にサムスを追い詰める。
 惑星ZDRは鳥人族の武闘派「マオキン族」の本拠地であり、全てはマオキン族リーダーの「レイヴンビーク」が、
 サムス=メトロイドを手中に収めるという野心のために仕組んだ罠だったのだ。
 激しい戦いの中、次第に己の秘めた力を覚醒させていくサムス。そして待ち受けるレイヴンビークとの因縁の対決。
 この戦いの果て、サムスに安息の日は訪れるのだろうか…。
 
 
本作は、メトロイドに纏わるサムスの物語の一区切りとして制作された。今度こそ完結編という訳である。
「最後の敵は鳥人族!」という衝撃的な展開の本作だが、実を言うと『サムスリターンズ』の時点で、
 SR388から避難する同胞を虐殺する鳥人族戦士団というショッキングなチョウゾメモリーの形で、
 既にレイヴンビークの暗躍は示唆されており、かなり以前から野心に取り憑かれ動いていた事が分かる。
 また、それぞれの持ち場のエリアを巡回するE.M.M.I.は非常に強固な装甲を持っており、通常の攻撃はまるで通じないが、
 各担当エリアには必ずそのE.M.M.I.を管理するセントラルユニット(かつてのマザーブレインに酷似している)が存在し、
 それらを破壊してエネルギーを吸収する事でE.M.M.I.にも通用する強力な「オメガキャノン」が一時的に解禁される。
 通常は歯が立たない相手に、マザーブレインのような存在からエネルギーを奪取して対処するというのは、
 過去作『スーパーメトロイド』ラストの展開を彷彿とさせる。
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