ゲイト


「出来る。出来るぞ!レプリロイドだけの理想の世界…
 僕が全てを支配する素晴らしい世界が!」

CAPCOMのアクションゲーム『ロックマンX6』に登場する敵キャラクター。
CVは『クレヨンしんちゃん』の野原ひろし役などでお馴染みの 藤原啓治 氏。
それ故か、動画には「野原ゲイト」のタグを付けられる事が多い。


原作におけるゲイト

かつてレプリロイド開発で名を馳せた天才科学者であり、
イレギュラーハンター本部のオペレーター・エイリアとはレプリロイド研究チームの元同僚。
彼の開発したレプリロイドはいずれも高性能で、周囲の想像を超える成果を幾つも収めていた。
しかし、これらのレプリロイドにはゲイト以外の誰にも解析出来ない程の高度なプログラムが使われており、
またあまりにも性能が高すぎたため、次第に危険視される事になる。
中には課題を無視したり危険な行為を行うレプリロイドも現れ始め、その製作者であるゲイトの評価も下がりつつあった。
自身の傲慢な性格もあって、ゲイトはレプリロイドの研究を誰にも理解されず孤立していくが、
それでも自分の実力を認めて貰うため、上司の命令を無視して更に高性能なレプリロイドを作り続けたり、
あろう事か部隊に大被害を出したレプリロイドの強化を行った。
結果、ゲイトが製作したレプリロイド達は、上司の命令により全て事故に見せかけて処分されてしまう。
ゲイトは自らの優れたレプリロイド開発能力を認めなかったレプリロイド研究チームに対して、
「必ず見返してやる。自分の実力を理解出来ない下等なレプリロイドを全て支配してやる!」と言い残し、去って行った。*1
開発標準ガン無視してスパゲティプログラムばっか組んでくるシステムエンジニアなんぞ評価されるわけないわなぁ……
とはいえ、彼を擁護するならば彼の作ったレプリロイドの内ナイトメア調査員として参加している者の半数以上は、
という不遇な最期を遂げている。ここまでされてヤンマーク以外は周囲を恨んでないのだからいい奴らすぎである
残りの連中は自業自得とはいえ、彼の最終目的(後述)もあって同情するユーザーもそこそこいたりする。

ある日、墜落したスペースコロニー・ユーラシアの周辺を彷徨っていたゲイトは、偶然ゼロのパーツの欠片を拾う。
彼はこの欠片により、不完全ながらもゼロのDNAデータの解析に成功。
これを用いて戦闘用レプリロイドのハイマックスやナイトメアウイルスを製作し、
更にこれらの製作技術を自らのボディにも応用して戦闘用に改造する。
その後、部下に迎えた科学者レプリロイド・アイゾックと協力してナイトメアウイルスを地上にばら撒き、
過去に処分された7体のゲイト製レプリロイド+1体を復活させ、「ナイトメア調査員」という名目で各地に派遣。
「ゲイトが認めた優秀なレプリロイドだけの理想国家」を作るべく、行動を開始する。

そんなわけで、バランスの悪い事で有名な『ロックマンX6』の8大ボスはグランド・スカラビッチを除きゲイト製である。
体力も火力も低すぎて秒殺されるフォーメーション・ウワァー!コマンダー・ヤンマーク等、高性能(笑)なボスも多いのだが、
設定に違わぬ高性能を誇る者もおり、
さらに偶然の産物とはいえシリーズ史上最強の門番を生み出し、配置したのも彼である。

結果的にその圧倒的な高性能っぷりの前に手も足も出ずひれ伏すエックスとゼロが続出。天才科学者の設定はハッタリではなかった。
ちなみに科学者の癖に彼自身も相当強い。ラスボスはあんなに弱いのに……

+ ナイトメアウイルスとは?
ナイトメアウイルスとは、レプリロイドに「悪夢」に似た幻を見せる事で電子頭脳を書き換え、外見をも変化させて洗脳し支配してしまうウイルス。
ウイルスはあるコードを入力すれば自由に操れるため、ゲイトはナイトメアで下等なレプリロイドを洗脳・支配しようとした。
X5』のシグマウィルスと同じく実体化しており、ゲーム中では全てのステージにザコ敵として現れ、
負傷しているレプリロイド(救助するとアイテムを貰える事がある)を見つけると近付いて取り憑き、イレギュラー化させてしまう。
イレギュラー化してしまったレプリロイドは破壊可能だが当然死亡扱いになり、
かといって放置しても行方不明扱いになるため、どちらにしても二度と救助出来なくなってしまう。
しかも負傷者のすぐ目の前に現れる事が多く、おまけに壁を通り抜けて移動するので非常に厄介。
負傷者を助けるとライフアップや強化アイテムなどを貰える事があるので、イレギュラー化は何としても避けたい。
また、倒すと「ナイトメアソウル」というアイテムに変化するのだが、これを取らずに放置すると復活してしまう。
攻撃は胸のコアからショットを撃つか、ゆっくり接近するか、ワープ後に体当たり、の3種類。
単体ならまだ良いのだがステージによっては意地悪な場所、かつ集団で固まっている事が多い上に、
胴体から下は喰らい判定が無く攻撃が当てにくい事も相まって、プレイヤーからはとても嫌がられている。
MUGENではアフロン氏の(ウザイ)雑魚軍団の一体としてMUGEN入りしている。

ゼロのDNAデータの解析を進める内に、ゲイトはゼロのDNAデータの構造がシグマウィルスと酷似している事に気付く。
そのまま興味本位でプログラムを組み立てていると、何と『X5』で完全に消滅した筈のシグマが復活を始めてしまった。
エックスやゼロとの直接対決に敗れた後、彼はシグマを復活させた事を告げるが、
「お前の助けなど必要なかったわ!」とシグマによって止めを刺され、機能停止に追い込まれる。
しかしそのシグマも恩を仇で返した結果、復活直後の大幅に弱体化した状態でエックス達に挑む羽目になったが。
シグマとの決戦後、彼のボディはエックスによってイレギュラーハンター本部に回収された。
その後の生死は不明だが、エイリアから「もうだめかもしれない」と言われ、
ゼロも「こんなダメージじゃ修理しても無駄なだけだ」と発言しているため生存は絶望的。『X7』以降の作品にも登場しておらずやはり死亡したようだ。
当人は前作ラストで下半身+左腕全損の挙句に胸部ド真ん中に風穴まで開けられたと言うのに、ついさっき五体満足で帰ってきた所だけど
ただ、シリーズでは珍しいキャラクター性から密かにファンが多いらしく、二次創作では生存してエイリアと和解、エックス達と談笑したり、
「もしも『X7』に登場していたら」というifでアクセルを解析しようと付け狙ったりする姿も描かれている。
ニコニコ動画のMADでは作中での「遂に完成したぞ!」という台詞から原作以上にとんでもない物を作ったり、
中の人ネタで涙脆くなったりアイドルのマネージャーもしている。
余談だが、名前のせいでゲイになるネタもあるが、『ロックマンX dive』のチャットでは彼の名前を入力すると下ネタ認定されて伏字になってしまう。

ゲイトの最大の目標は、「最強」と呼ばれるエックスやゼロのような究極のレプリロイドを作る事であった。
彼の製作したレプリロイドに他の誰も解析出来ない程の高度なプログラムが使われていたのも、
「簡単に解析出来るようなものでは(究極のレプリロイドとして)まだニセモノだ」と考えていたため。
また、ゲイトが周囲の警告や反対を押し切ってまで高性能なレプリロイドを作り続けた事の一因として、
エックスやゼロのボディには未だ解析されていない部分が数多く
(故にゲイトはゼロの欠片を入手した際、「どんな最新技術でも解析出来なかった聖地に踏み込めた」と歓喜していた)、
ゲイト製のレプリロイドと同じく危険性を秘めているにも拘らず、処分を免れ第一線で活躍している事実に納得がいかなかった事、
そして彼らがレプリロイド誕生以前に作られた(曰く「いつの時代に作られたのかも分からないオールドロボット」)にも拘らず、
彼の作った最新のレプリロイドがその性能を超えられなかった事などが挙げられる。

また、OPで彼がゼロの欠片を拾う直前までは穏やかな様子で憎悪を燃やしているようには見受けられない事、
ゼロの欠片を拾った後、ハイマックスとナイトメアウイルスを完成させた際にゲイト自身が赤い禍々しいオーラを纏っているような様子から、
それまでは既に他のレプリロイド達への復讐心や憎悪などは半ば忘れていたものの、ゼロの欠片からハイマックスやナイトメアウイルスなどを作り出している内に、
心の奥に眠っていた復讐心と憎悪が膨れ上がり爆発した=イレギュラー化したという見方もある。
(本人も完成直後に「この冷静な僕があまりの出来事におかしくなってしまいそうだ!」などと言っていたりする)

作中での行動と、その動機はDr.ワイリーと酷似している。
そのためか終始ゼロに執着していたアイゾックから献身的にサポートされたり、レプリロイドになる前のアイゾック自身と重ねて見られていた節があった。


戦闘時のゲイトは黄金の鎧を思わせるボディにより、こちらの攻撃を一切受け付けない。そのため弱点武器が存在しない。
通常は空中を浮遊してこちらを追尾しつつ、5色の球体状飛び道具「ナイトメアホール」を放ってくる。
これらは色によってエックスとゼロに様々な効果をもたらす。具体的には以下の通り。
  • 緑色…こちらを追跡してくる。
  • 黄色…こちらを狙って弾を発射してくる
  • 紫色…ナイトメアウイルスを発生させる
  • 水色…こちらをナイトメアホールに引き寄せてくる
  • 赤色…こちらの動きのみをスローにする
ナイトメアホールはこちらの攻撃により破壊可能で、この時6つの破片に分裂して散っていく。
この破片でのみゲイトにダメージを与える事が可能。ほらそこ、作業ゲーとか言わない。
ただし、攻撃の威力が高かったり発生時間が長かったりすると、勢い余って破片ごと破壊してしまうので注意。
エックスなら特殊武器「マグマブレード」のセイバー部分を、ゼロならジャンプ斬りを当てると丁度良い。
また、ゲイト戦のフィールドには床が無く足場が点在するのみなので、
こちらの動きを制限して落下死を招きやすい水色と赤色のナイトメアホールは即破壊する事が望ましい。
ゲイトはライフが減ると衝撃波「ナイトメアクラッシュ」で足場の破壊を狙ってくる(一定時間で復活)ので、こちらにも注意しよう。

『ロックマンX アニバーサリーコレクション2(『X5』~『X8』収録)』では、
ボス2体と同時に闘う「Xチャレンジ」にて9-3でダイナモとタッグを組んで登場する(『X4』以前を収録の無印版ではアイリスダブルが登場)。
ダイナモが落下しないようにゲイトの部屋ではなく専用のボス部屋が用意されており、広い上に落下死の危険性も無くなった事で比較的楽に戦える。
上記の仕様上、ゲイトには弱点武器が存在しないため、ゲイトや「ナイトメアホール」よりも体が大きくて広範囲に攻撃してくるダイナモを先に倒すと、
倒したはずのダイナモが復活し、「アースゲイザー」をしてくるようになる(しかもゲイトを倒すまで無敵という鬼畜仕様)。
ちなみに、ダイナモは『X6』仕様のため、弱点武器が「スパイラルウイング」ではなく「メテオレイン」となっている。


MUGENにおけるゲイト

『X6』のドットを用いたものが2体ほど確認されている。
いずれも原作同様の特殊な性能であるため、一般的な格ゲーキャラで相手をするのは苦しい。
ただ、MUGENでは落下死の心配が無いため、その辺は原作よりも遥かに有情と言えよう。

+ gm氏製作
  • gm氏製作
サイト閉鎖のため現在は入手不可能。
原作通り通常の攻撃では一切ダメージを受けず、ナイトメアホールの破片を当ててダメージを与えなくてはならない。
ただ、ナイトメアホールはガードするだけでも壊れるので、原作よりは倒すのが楽になっている。
AIは搭載されていない。

+ olt-EDEN氏(旧・ゼータ氏)製作
  • olt-EDEN氏(旧・ゼータ氏)製作
こちらも原作同様、ナイトメアホールの破片を当てなければダメージを与えられない。
しかも上記gm氏のものと違い、きちんと攻撃を当てて破壊する必要があるため、キャラによってはかなりの無理ゲーを強いられる。
また、原作のゲイト戦BGMが試合中常に流れる仕様となっており、コンフィグでON・OFFが可能。
AIは3段階に調整可能なものがデフォルトで搭載済み。

出場大会

  • 「[大会] [ゲイト]」をタグに含むページは1つもありません。

出演ストーリー



*1
…なのだが、実際本作をクリアするだけではゲイトの過去を知らない方も多い。
何故かと言うとゲイトの過去を知るイベントを見る条件が別の意味できついからだ。
ゲイトの秘密研究所に進むには、三つのルートがあるのだが…。
  1. ハイマックス(第二形態)を倒す。普通の人は大抵この条件を満たして進む。
  2. ハイマックス(第二形態)を倒す前に8大ボスを全て倒す。シリーズの流れでは普通なのに本作では邪道
  3. 1も2も満たさずにナイトメアポイントを3000以上貯める
3のイベントに進むと、エイリアがナイトメアウィルス(以下NV)の分析に成功。
その過程でNVのプログラムがゲイトが得意だったプログラムと酷似している事に気付き、
点と線が繋がったと思ったのか、エイリアの独白が始まる…という流れである。
しかし、3に進むには、ダイナモを出せないから楽に稼げない。
ボスを七体倒した後は地道に雑魚敵から稼がないといけない…。面倒だ。


ちなみにこの動画、ハードモードで苦戦していつの間にか貯まったとか。
普通だったら中々お目にかかれない事が分かる。

*2
直接的な理由はレプリロイドの護衛対象がイレギュラー化したため、彼が独断で護衛対象を処分するのを見られて勘違いされたからなのだが、
この件はエックスやゼロも心を痛めており、ゼロも「俺のクビが飛んでもおかしくなかった」とまで発言している。


最終更新:2023年02月26日 02:54