初登場したのは携帯機『 COMPACT』で、TV版は参戦せず『EW』版のみの参戦。
据え置き機での初登場は半年後の『64』であり、この時は5機のコロニーのガンダムに共通した隠し要素となっており、
TV版のアルトロンの能力を全てフル改造する事でアルトロンカスタムへと変化する。
…が、火炎放射やビームキャノンが無くなり射程が短くなるため、よほど『EW』版が好きでもない限り趣味の範囲である。
無論ハングがある分、 カスタム化すると射程1の武器オンリーになってしまうデスサイズとサンドロックよりはよっぽどマシなのだが、
大幅強化と言っても過言ではないウイングゼロカスタムや ヘビーアームズカスタムと比べると……。
『α』ではシェンロンガンダムの元となった10年前に封印された原形機という設定で、五飛の後継機として登場。
つまり、この作品のアルトロンカスタム(劇場版デザイン)は妻が命を賭して守ったことから「ナタク」と呼称することにしたシェンロンガンダム、
及び改修機のアルトロンガンダムよりかなり前に作られたわけだが、
乗り換えた時に五飛が「ナタクの魂を受け継いでいる」という理由でこちらも「ナタク」扱いするため、時折突っ込まれる事がある。
続く『α外伝』では、据え置き機では始めて明確に『EW』版として参戦。
最初は原作通りガンダムWチーム唯一の敵として登場するが、
『α外伝』での『EW』のシナリオ再現が短めな(というか序盤で終わる)ためあまり支障はなく、
加えてアルトロンの性能自体も高いため、今までに比べるとかなり優遇されている。
…が、同作のデスサイズの性能がシリーズでも飛び抜けて強いので、同様の運用法をするアルトロンが劣化デスサイズとなってしまった。
ちなみに未来世界に飛ばされた際には、トロワの他に何故かミオとプレシアという魔装機神女性陣でも若年層の二人が付いてたりする。
さぞかし道中のお守りが大変だったに違いない。「女は戦うな」って言っちゃうような御仁だし、トロワはこういう方面には役に立たないし。
一方、この頃発売された携帯機『A』では、『α』以降弱めの射撃武器が移動後使用可能になり、
白兵武器が使いにくくなっていた事に対する調整のため、弱めの白兵武器の多くが有射程になるというバランス変更が行われたのだが、
アルトロンは 必殺武器であるドラゴンハングまで有射程化。
その上低燃費・高威力・移動後使用可能とあって、Wチームどころか全機体の中でも随一の使い易さを見せる、
シリーズ中最強のアルトロンとなった。
……が、それ以上にデスサイズヘルカスタムが武器・機体性能共に上を行っていたので、やっぱり一歩及ばない印象が拭えない。
主力武器がクリティカル+50パーセントってどういう事ですか…。
また、リメイク版の『A PORTABLE』では、フル改造ボーナスの効果が 「自爆時にHPが1残る」という珍しいものになった。
本作は命中率や精神ポイントが低いので敵にダメージを与えづらい上、修理費システムが撤廃されたので自爆が使いやすい。
おまけにナタクのみHPを回復すれば何度でも自爆できるので、
いきなり自爆して 底力を発動したり、 自爆をダメージソースにする戦術を使う者もいたようだ。
五飛、自爆スイッチを押せ
『第2次α』および『第3次α』の小隊システム2作では、特に本人に目立った活躍も無く、
アルトロンも『ガンダムW』チームで唯一、物量戦が基本のシステムの中複数攻撃兵器がないという厳しい性能で、
ここでもやはりデスサイズとの差が開いてしまっている。
この「複数攻撃兵器がない」「加速、直撃といった攻撃的な補助精神コマンド用小隊員」であるキャラを総じて「ごひ族」と呼ぶとか呼ばないとか。
とはいえ、『第3次α』では小隊援護武器が格闘武器である数少ないユニットの一つであり、
「格闘攻撃のダメージ+20%」の補正がつく小隊長の下に付かせると、小隊援護とは思えないダメージを叩き出す機体に化けるので、
一概に役立たずというわけではない。
DSの『W』では、加入があまりにも遅すぎる(全55話中なんと第45話前後で加入)ため、活躍の場が無い…。
おまけに彼が敵対する ステージは絶好の稼ぎ場であり、アルトロン自身も無限復活するため、
何回も何回も倒されて経験値と資金を搾り取られる(通称「ごひハード」)。
味方としてはゼロカスタムの改造が引き継がれるため、ゼロカスタムをよく使っていた人なら即戦力に出来るが。
また、ドラゴンハングで撃墜すると 原作のゼロカス戦再現で敵が海に落ちる演出があり、
たとえステージが火星や冥王星とかでも地球の海に落ちていくという面白い光景を見る事が出来たりする。
シナリオでは『 フルメタル・パニック!』のゲストキャラであるセイナとよく絡んでおり、
そもそも本作のセイナはトレーズの信奉者であるなど、『ガンダムW』との繋がりが深い。
『フルメタ』原作以上に長生きするセイナと付き合い戦場を(自軍の敵としてだが)駆け巡っていたが、
結局セイナはオーブで戦死してしまい、その死が彼に大きく影響を与える事になる。
そこ、また嫁の事をガン無視してるとか言わない

『L』での『EW』は原作終了後になっているのだが、なんと五飛は『鉄のラインバレル』の敵勢力である、
「加藤機関」の所属として第1話から自軍に立ちはだかってくる。 正直誰もが「またお前か」と思ったに違いない
その加藤機関への 馴染みっぷりは尋常ではなく、仲間になるのも「加藤機関が自軍の仲間になったから」仲間になるのであったり、
『ラインバレル』系の隠しキャラである中島宗美(この人は「妻を失って正義に 絶望した」という五飛と真逆の存在である)の説得要員として、
『ラインバレル』のキャラに混じってちゃっかり 他作品キャラなのに混ざっている
(ガンダムシリーズ同士の説得と初代『スパロボ』、『第2次α』のイルイへの主人公勢総説得を除けば 『スパロボ』史上初の事態である。
以降の『第2次Z再世篇』や『UX』でも 鉄人28号とドナウα1の間、サコミズ王に対する各主人公という形で説得が発生している)。
もはや 「加藤機関五番隊隊長」「ナタクのファクター」と言われても通じるレベルである *1。
おかげで全体的に『W』のキャラが目立たない中、本作における存在感は抜群
(他は序盤にカトル、別ルートの同時期にゼクスとノイン、やや遅れてデュオとヒルデ、ヒイロとトロワに至っては加入は終盤である。
まぁ、五飛もヒイロ達とほぼ同タイミングで、全41話中第31話終了時に加入なので、 遅い遅いと言われた『W』よりも使える話数が1話少ない)。
他にも『神魂合体ゴーダンナー!!』の猿渡ゴオに 「妻を大切にしてやれ」と言うなど、妹蘭の設定がさり気なくクローズアップされている。
一方で「イクサー4」なんて呼ばれるキャラも『ラインバレル』にはいるのだが……っていうかイクサー4は『イクサー1』の原作にいるんだけど
『スクランブルコマンダー2nd』においては敵に回るイベントが無く、
序盤で仲間になった後は最後まで一緒に戦ってくれる上、他のメンバーとの関係もそこそこ良好である。
アルトロンの機体性能もドラゴンハングに敵の動きを制限するスタン属性が付いている上に、
射程もスタン武器としては長く味方の誤射もしにくいとかなり優秀であり、シリーズ屈指の高待遇である。
ソーシャルゲーム『Card Chronicle』では、ズール皇帝や加藤機関に続き、ホウジョウ軍が正義になった模様。またか。
『X』においては、当初は『バディ・コンプレックス』のゾギリア軍に所属しているものの、
迷いを抱えながら戦っていたため、序盤でヒイロとの勝負に敗れた際に説得され、
生き恥を晒す事を決めてその場でゾギリアを裏切り、ヒイロ、ゼクス、ノインの次に自軍入りする。
敵対の期間が僅か1話のため、自軍との関係も割と良好。
なお、ゾギリア的には新たな部下として紹介された五飛が初陣で裏切るため、
当然ながら罵倒されるも、本人は「笑いたければ笑え!」と一蹴している
(もっともヒナには迷いを抱えている事を見抜かれ、隊長のアルフリードは裏切る事を予見して、
プレイヤー部隊を別勢力の抑止力とするべく、彼に情報を与えていた)。
ちなみに彼の初登場シーンでは張五飛(ちゃん うーふぇい)とひらがなでルビが振られたため、その事がやたらネタにされる事に…。
この界隈では、基本的には「 ごひ」呼ばわりだが、ネタ度少なめでかっこよく活躍している作品(『スクコマ2』や『L』)では、
「今回の五飛はごひじゃなくてウーフェイ」なんて言われたりする風潮がある。
……何かがおかしい……。
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