「私の敵は邪悪であって、魔法そのものではないのデス」
同人ノベルゲーム『うみねこの
なく頃に』のEP5より登場した人物。
アニメ版以降の担当声優はは
沢城みゆき
女史。
キャミィとはレオタードを着て中の人がみゆきちという共通点がある。
パッと見では
少年のようにも見えるが女性である。
天界大法院、第七管区内赦執行機関"アイゼルネ・ユングフラウ"所属。主席異端審問官。階級は一等大司教。
通り名は、"十の楔のドラノール"あるいは、"死刑宣告のドラノール"。
本来は、異端審問官が対象を審査して、処刑の可否を問うが、主席である彼女の派遣は、
その段階から厳重に大法院で審査されており、派遣決定自体がもはや死刑宣告と同じ意味を持つため、"死刑宣告"の異名がある。
この世界の掟に反する様な邪悪を排除するための天界の組織「天界大法院」、
その内の第七管区を担当する執行機関「アイゼルネ・ユングフラウ」に属する異端審問官。
淡々とした性格の少女で、常に丁寧語で喋る。
カタコトではないが語尾が「~デス」「~マス」とカタカナになっている。特に「デス」は反復する事が多い。
名前の由来は下記の「ノックスの十戒」の考案者として有名な、
推理作家のロナルド・A・ノックスの名前部分を逆さ読みしたものである(Ronald → Dlanor)。
夏妃達を庇おうとする
ベアトリーチェの相手をさせる為、
古戸ヱリカが天界より召喚した駒として登場。
異端審問官の補佐であるガートルードやコーネリアの証言、概念武装の「赤鍵」と「青鍵」、
そしてアイゼルネ・ユングフラウの戒律「ノックス十戒」なる十の掟を武器に異端審問を行う。
ノックス第1条。 犯人は物語当初の登場人物以外を禁ず。
ノックス第2条。 探偵方法に超自然能力の使用を禁ず。
ノックス第3条。 秘密の通路の存在を禁ず。
ノックス第4条。 未知の薬物、及び、難解な科学装置の使用を禁ず。
ノックス第5条。 (欠番)
ノックス第6条。 探偵方法に偶然と第六感の使用を禁ず。
ノックス第7条。 探偵が犯人であることを禁ず。
ノックス第8条。 提示されない手掛かりでの解決を禁ず。
ノックス第9条。 観測者は自分の判断・解釈を主張することが許される。
ノックス第10条。手掛かりなき他の登場人物への変装を禁ず。
ノックス十戒の言葉は全て、物語内で完全な真実であるという事が保障される「赤文字」となっており、
この物語中においてこれに反するあらゆる要素は存在せず、存在を主張する事も許されない。
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「ノックスの十戒」とは |
イギリスの推理作家であるロナルド・A・ノックス(ロナルド・アーバスノット・ノックス)が1928年に発表した
『The Best of Detective Stories of the Year 1928』(邦題『探偵小説十戒』)に登場する推理小説を書く際のルール。
- 犯人は物語の当初に登場していなければならない
- 探偵方法に超自然能力を用いてはならない
- 犯行現場に秘密の抜け穴・通路が二つ以上あってはならない(一つ以上、とするのは誤訳)
- 未発見の毒薬、難解な科学的説明を要する機械を犯行に用いてはならない
- 中国人を登場させてはならない
- 探偵は、偶然や第六感によって事件を解決してはならない
- 変装して登場人物を騙す場合を除き、探偵自身が犯人であってはならない
- 探偵は読者に提示していない手がかりによって解決してはならない
- 「ワトスン役」(探偵の相棒で物語の執筆者役)は自分の判断を全て読者に知らせねばならない
- 双子・一人二役は予め読者に知らされなければならない
(以上、wikipediaより抜粋)
現代の感覚では意味がよく分からない項目もあるが、要は「読者がちゃんと推理出来る作品の方が良い」
「ミステリーにオカルト・ファンタジーはあまり混ぜない方がいい」ぐらいの提案である。
ちなみにそんな「ルール」を提唱した彼の処女作『陸橋殺人事件』は、
「とある殺人事件について素人探偵達が推理をこねくり回したけど概ね外れていて、結局地道な捜査をしていた警察の結論が正しかった!」
という展開をコミカルに描いた作品である。
ミステリーの始祖エドガー・アラン・ポーのオーギュスト・デュパンやコナン・ドイルのシャーロック・ホームズ(ワトスンは彼の相棒)を筆頭とする、
「間抜けな公的機構(警察など)を差し置いて真実を指摘する名探偵」という、
現代でもよくあるモティーフを皮肉ったノックスに対して、
ここまで読んで頭の硬い「ルール」を設定したガチガチの原理主義者とはもはや思わないであろう
(なお「探偵が事件を解決してない」が破っているのは「ヴァン・ダインの二十則(探偵小説作法二十則)」の第六則
「探偵小説には、必ず探偵役が登場して、その人物の捜査と一貫した推理によって事件を解決しなければならない」の方であり、
他の内容から鑑みるに「警察が解決するなら探偵小説ではなく警察小説だろ」と言う意味。 「推理小説」なら問題ないね)。
要するにノックス自身これを「厳密なルール」とは考えていなかったし、
これ以降の古典ミステリー達がそんなルールに囚われていたという事実も無いのだ。
こんな十戒破りは古典の時代からノックス自身を含め珍しい事ではない
(第9項に対しては直前に「ワトスン役(真犯人): 嘘は書いていませんよ。都合の悪い部分は書かなかったけど」と言う作品が話題になっていたため、
「見抜けずに悔しかったから」と噂されたりも)。
ただ同時に、「ぽっと出の人物を犯人にしない」とか「偶然ではなくきちんとした筋道で事件を解決する」とか、
「探偵が推理する為に使った証拠はすべて読者に提示する」とか、
読者が自分で推理する面白みを担保する要素が含まれているのも事実であり、
「こうするとミステリーって面白くなるよねー」という方向性で間違ってもいない。
実際に、十戒を概ね守って「ルール」的厳密さの中に知的興奮を提示した傑作も多々ある。
ミステリーが「ルール」に囚われているという認識そのものが不用意であり、
また「ルール」に基づいた作品作りをするという価値観があっても、それはより良いものを生み出すという動機からなのだ。
なお、第5項に関しては、当時の推理小説で犯人の使うトリックとして「中国雑技団的な体術で密室から脱出」「不思議な効果を持つ中国伝来の秘薬」
といったオチがちょくちょく用いられていた事に対する皮肉であり、第5項そのものに人種差別的な意味は無い。
また日本人も同じ扱いを受けており、かの名探偵シャーロック・ホームズの死を無かった事にしたバリツ(日本の格闘技らしい)も、
東洋武術ならしょうがないと言わせるために登場した様なものだったりする
( アルセーヌ・ルパンに至っては「フランス人で最初に柔道を習ったのは私だ」と言い出している)。
ミステリーではないが アイアンマンの宿敵であるマンダリンなどもこの流れであり、日本でも 同じような扱いの作品は少なくない
(一方、『 ストII』では 中国人はマトモになったが、 インド人に対しては相変わらずだった…)。
当然 一連のNINJA共も同じである。
もし第5項を『うみねこ』風に直すとするならば「魔女を登場させてはならない」と言った所であろうか?
言うまでもないが、「魔女が実在するか否か」で争っている本作にこの項目が適用されると、全てが茶番と化すので欠番扱いとなっている。
逆に『魔探偵 ロキ』や『 魔人探偵脳噛ネウロ』のように、「最初からファンタジー世界である事を示す」事で魔法を肯定する推理物も存在する。
まぁこの二つは「そもそも推理を楽しむ作品ではない」ので、推理物と言って良いかは怪しいが
(特に『ネウロ』は「推理物の皮を被った単純娯楽漫画」を自称しており、推理物ではない事が確定している)。
また、アイザック・アシモフのSFミステリーでは最初に「 ロボット三原則」を 提示する事で第4項を無効化している
(厳密には「難解な科学技術を使ったトリック」よりも「法律(ロボット三原則)の抜け道を探す思考実験」がメインの作品である)。
他にもいくつか上記ドラノールの十戒と細かく異なっている部分があるが、詳細は考察サイトなどを参照されたし。
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……気付かれた方も居るかもしれないが……(『ひぐらしのなく頃に』のネタバレ注意) |
……気付かれた方も居るかもしれないが、『うみねこ』と同サークルの前作『ひぐらしの なく頃に』は、
第1項、 第2項、 第4項、 第5項、 第9項……と、十戒破りのオンパレードである
(ただし第9項に関しては「知らずに発症していた病気のせいで幻覚を見ていた」と言うオチなので、ワトスン役自身は一切隠し事をしていない
……と言えなくもない。
尤も、その病気自体が第4項破りに該当する未知の病気(作者の創作)なわけだが)。
この事で解答編以降、ファンからアンチに転じた者もおり、
その批判を受けて 開き直って最初から魔女だの何だのな内容で作られたのが『うみねこ』だとも噂されている。
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とは言ったものの(『うみねこ』のネタバレ注意) |
結局『うみねこ』自体も「記憶喪失となった事件関係者が、己の記憶を探りながら描いた手記」と言うオチが付いたとさ。
「魔法だの何だのは、 心の奥底では真実を思い出すのを拒んでいた作者(事件関係者)の妄想」と言う第9項に抵触しかねない内容である。
一応、魔女 ベアトリーチェは実在したが、「魔女」は単なる称号であって本当に魔法を使えたわけではない。性格とかも別人。
え、 他の魔女?ドラノールも含めて全部妄想の産物ですよ
(ただし「魔女なら 他人の妄想の中に入り込めても不思議じゃないだろ?」と言う意見もある。
一応、異世界への旅が可能な連中なので)。
ただ、物語自体はとにかく、作中で行われる推理バトルは何かしらの縛りがないと際限のない屁理屈合戦になってしまうので、
ノックスの十戒のような制限は必要だったのだろう。
もっとも、十戒があっても屁理屈合戦になってるのだが
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ドラノールの父親はかつてノックス十戒を考案した伝説的な異端審問官だったが、彼は自らその戒律を破った。
それについて審問し処刑したのは娘であるドラノール自身であり、それからというもの彼女の成長は心身共に幼いまま止まっている。
父親を処刑する際にドラノールの心が壊れたためだと噂されているが、本人にその自覚は無いようだ。
機動力が低い、防御力が高い、単発のダメージが高いという鈍重なパワーキャラ。
飛び道具が非常に苦手なので打撃や飛び道具を一回防ぐバリアを張る必殺技や、
アーマーを付与する攻撃で短所をカバーする必要がある。
コンボの火力は高いものの難易度が高いという欠点もある。
アビリティは被ダメージを1/2にする「アーマーブースト」。
MUGENにおけるドラノール・A・ノックス
シロト氏による『黄金夢想曲』の
ドットを使用したドラノールと、その改変版が存在。
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シロト氏製作 |
公開先のyahoo!ボックスが2020年9月にサービスを終了したため、現在は交差氏によって代理公開されている。
基本的には『CROSS』仕様だが、タッチシステムなど一部のシステムがアレンジされている。
パートナーは本作未参戦のキャラであるコーネリアで固定されており、 ストライカーとして呼び出す事ができる。
カラーによって性能が細かく変化し、12Pでは狂中位に届く。
簡易との事だが、作者による AIもデフォルトで搭載されている他、
mugenファイルアップローダ3と小物ロダでAir氏のAIが公開されている(AIセットの一つ)。
2015年にはカサブタ氏によるAIが公開された。
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ni-san氏(ニーサン氏)製作 主席異端審問官ドラノール |
- ni-san氏(ニーサン氏)製作 主席異端審問官ドラノール
2022年に公開された改変キャラ。強さは凶下位~狂上位まで対応しているとの事。
氏の 奇跡の魔女ベルンカステルと同じく『黄金夢想曲』のシステム等は撤廃されたアレンジ仕様である。
だがなんと言っても最大の特徴は、 レオタードの股付近ドアップのアングルと脱衣KOイラストがある事だろう
(脱衣KOイラストはmoiky氏によるもので、例によって敗北時は専用のアングルが用意されている 。GJ)。
ちなみにこの脱衣KOだが、デビュー戦である 第二回 激闘以上殺戮未満 シングルランセレ大会の途中から追加されている。
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単体キャラ以外では、シロト氏のドラノールの公開以前からベルンカステルのストライカーとして暴れていた。
また彼女に限った事ではないが、他の『夢想曲』勢にタッチシステム代わりに搭載されたストライカーとしても活躍している。
「これで終わりデスデスデスデスデスデスデス
デスデスデスデスデスデスデスデスデスデスッ、
Die The death(死を遂げるのデス)!
Sentence to death(これは死刑の宣告なのデス)ッ!
Great equalizer is The Death
(平等とは即ち死を意味するのデス)ッ!!」
出場大会
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凍結
【主席異端審問官ドラノール】
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出演ストーリー
プレイヤー操作
最終更新:2023年03月17日 09:32